64 さよならのひとつまえ
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/* あ、はい、北狼さんです。
身長=170+8
(-6) 2014/03/21(Fri) 02時頃
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─ 寮・自室 ─
…めんどいな。
[決して量は多くないが、それでも生活の跡は残る物だ。 積み上げられた私物を見て、いっそすべて捨ててしまおうか何て考える。]
ふわぁ…。
[欠伸が一つ、噛み殺せずに漏れた。]
ん、片付けはまだいいだろう。…多分。 よし、寝よう。
[そうと決まれば、とばかりにベッドに倒れ込む。 他の奴らはちゃんと片付けしてるんだろうか? そんなことをぼんやりと思いながら、今はただ惰眠をむさぼる。]
(10) 2014/03/21(Fri) 02時半頃
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― 中央棟:廊下 ― [鼻歌交じりに、掲示していた新聞を剥がしていく。 記事の内容は卒業について。 来月には、入学式や新入生についての記事が貼られることだろう。 新しい生活が始まる。自分たちがいない、生活。]
ふんふーん。 ふんふんふーん。
……よし、これでおーしまい!
[最後の一枚を剥がし、丁寧にたたむ。 これが、高校生活最後の部活動。
懐かしむようにそれをじっと見つめ、次に顔を上げた時は気分を切り替えたように明るい表情を浮かべていた。**]
(11) 2014/03/21(Fri) 02時半頃
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[さて、いくら乗り気でなくとも、やるべきことと時間は容赦なく背中をつついてくるものだ。 先程から肩甲骨からやや下の背骨の辺り、幻覚の痛みが義務を果たさぬ愚か者をちくちくと苛んでいる。
仕方あるまい。 本を閉じ、しかし未練がましく片手に持ったままに立ち上がる。
今日こそ、この集めに集めた古本たちの行く末を決めねば。
泣く泣く資源の塵として捨て場に運ぶか、はたまた新たな持ち主を探すか 或いは実家へと送り、すでに許容量を超過している本棚へと無理矢理押し込み、自室を地震が起きれば死亡必須な状況へと追い込むか]
(12) 2014/03/21(Fri) 02時半頃
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[十秒もの間、熟考に熟考を重ねた結果、分配するべきだと結論を出す。 実家の本棚への貯蔵は物理的に不可能だ。塵とするのは精神的に不可能だ。
ゆえに、まずは隣の部屋をノックしてみることにしたのだ。 なぜならば、そこには自分とは正反対のスポーツ青年がまだいるはずだからだ]
ライジさん。ご在宅でしょうか。 少々ご相談があるのですが、よろしいですか。
[かくして、僕はなにか彼の興味を惹く古本があれば、と淡い期待を胸へと、扉の向こうで蠢く彼へ声をかけたのである]
(13) 2014/03/21(Fri) 02時半頃
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[隙間だらけの段ボールに、まだ洗濯していない服を数枚突っ込んで、クッション代わりだなどと言い訳しつつ、ガムテープで蓋をする。 入りきらなかったぶんの服を、ちょっと渋々に畳んでいると、ドアをノックする音と、隣人の声が聞こえた。>>13]
なーに、あいてるけど。
[畳むというより、丸める手を止めぬまま、扉へと声をかけた。]
(14) 2014/03/21(Fri) 03時頃
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いえ、少々恋をしまして。
[鍵が開いているという言葉通り、ノブを捻れば扉は僕の侵入を容易く受け入れた。 幾分こざっぱりとした部屋を見回してから、芸術的かつ斬新な服の畳み方をしている部屋の主へと視線を収束させる]
……今のはジョークです。
古本という名の富の分配をしているのですが、如何ですか? なにか興味を惹くものがございましたら、お譲り致します。
[漬け物石の如き重量を腕に伝える、哀れにも一纏めにされた本々を彼へと見せる。 スポーツ関係のものを中心とした、本など縁のなさそうな彼の興味を惹こうと、涙ぐましい努力のあとの見えるラインアップであった]
(15) 2014/03/21(Fri) 03時頃
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恋?
[なんだ、何の小説の二次元少女に恋をしたか。 問おうとしたが、その前に、ジョークとして片付けられてしまい、少し残念そうな顔をした。 とりあえず、重そうな本はそこへおろせと片手で示す。]
古本って……俺、活字見ると眠くなるんだけど。
[同じクラスの者ならば、おそらく知っているだろう。 そうでなくとも、知っている者は多いかもしれない。 彼が授業中……特に国語と外国語の時間は、かなり高い率で、居眠りしているということを。]
まー、でも電車移動相当長ぇーし、暇潰しと安眠用に、一冊くらい貰っとくわ。 何あんの?
[ざっと見れば、スポーツ関連を選りすぐったらしいタイトルが並んでいた。 とりあえず一冊ずつ手に取り、パラパラと捲る。]
(16) 2014/03/21(Fri) 03時半頃
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あ。
[手を止めたのは、9冊目。 著者名に、往年の名捕手の名を見つけた。 他の本とは違い、ちゃんと手にとり、ページを捲る。 所謂、自伝的なもののようだったが、あの捕手の自伝なら、それなりに面白いかもしれないと]
これ、貰おうかな。
(17) 2014/03/21(Fri) 03時半頃
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ライジは、他にもう一冊、野球関連の薄めの本も手に取った**
2014/03/21(Fri) 03時半頃
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―中央棟:廊下―
お〜、ちあっちゃん! 最後のお仕事?
[中央棟の自習室のひとつからひょこりと出た顔が、掲示板から新聞を剥がしている人影に声をかけた(>>11) 襟足だけ少しのびたウルフボウズの頭は大きな特徴と言えるだろう。 手を振る代わりに持ち上げたのは、銀の漉き鋏。 カシカシと軽い音を立て、普段と変わらぬ笑顔を見せた。]
オレもあと一人で今日は店じまいっ、かな〜♪
[店じまいとは言ったもので、こうしてたまにヘアカットの練習を友人にさせてもらっている。 勿論腕は悪くない。 今日は4人ほどさばいたところだ。 その光景は長いようで短いような三年間の中で、寮に住む学生の誰もが一度は目にしたことのある そう、変わらない日常のワンシーンだ**]
(18) 2014/03/21(Fri) 05時頃
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理髪師 ザックは、メモを貼った。
2014/03/21(Fri) 05時頃
理髪師 ザックは、メモを貼った。
2014/03/21(Fri) 05時頃
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[春というのは区切りの季節だ。 4月からの生活を新たな気持ちで迎える為に、物であったり人間関係であったりに清算をつける時期。 朝から段ボール箱と向かい合っているのに一向にその中が埋まっていかないのは気持ちの整理…つまりは新生活に向けての物の選別にまでまだ心が踏みきれていないからなのだ。 ―――…決してサボっているわけではなく。]
…っあ〜も〜わっかんね! なぁ、修学旅行のしおりって残しとくべき? 持っててももう読まねーと思うんだけど。 でも楽しかったし、記念だし。
[そんなことの繰り返し。 ぐだぐだと進まない作業の代わりによく動く口許の傍、その頬には白い湿布が貼られている。 これもまた、ひとつの清算の痕跡というやつで。]
(19) 2014/03/21(Fri) 05時半頃
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[頬を張られたのは卒業式のすぐ後の事だった。 定番の呼び出しというやつで、呼び出したのは1年以上前に短期間付き合って振った元カノ――…の友達の女子生徒だった。 『誰かがこうしないと、きっとあの子も 気が晴れないままだと思ったから。』 そんな言葉が添えられての思い切りの一発。 女子生徒の気はそれで少しは晴れたのだろう。 そしてこちらの思い切り殴られた頬も見事に腫れあがった。]
…女子ってさぁ、女子って…、 なんでたまに本人じゃなくて友達が出てくんだろ…。 それも1年以上前のことで…。
[湿布を貼って貰いながら零れる愚痴、それはお馴染の光景でもあった。この3年間、女子とトラブルを起こす度に同じ寮で過ごす同級生達に慰めを乞いに行っていたから。 本格的な受験シーズンに入ったこの1年間は女子と揉めることもなく過ごしていたけれど、最後の最後にこんな展開が待っていたとは。
でもそんな光景も今度こそ終わり、見納めというやつだ。]
(20) 2014/03/21(Fri) 05時半頃
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あ。
[修学旅行のしおりは悩んだ挙句段ボール箱の中にしまわれた。ごそごそとまだ物の多く残っている机の中を探っていると懐かしいものを見つけて声をあげる。]
なあなあ宗介ー、 こんなん見つけたぁ! フィルム誰か持ってねーかな?
[手に持つのは発掘したばかりのインスタントカメラだ。存在をすっかり忘れていて卒業式では使わなかったが、文化祭や体育祭ではそこそこ活躍してくれた。 つい先程まで窓の外を見ていた同室者へと声を掛ける。 >>3 同室者の視線が視線が向いたその瞬間、フィルムのセットされていないカメラがカシャリと音を鳴らした。**]
(21) 2014/03/21(Fri) 05時半頃
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/* いきなり誤字ってるぜぇぇ…、 設定的にNGやっちゃってないかな?大丈夫だよね? とびくびくしつつよろしくお願いします楽しみにしてました。
(-7) 2014/03/21(Fri) 05時半頃
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[>>16もしも彼が問いを続行できていたならば、僕には妄想に耽り架空の人物に欲情する非生産的な趣味はないと、誤解なきよう主張していただろう。
片手で漬け物石の如き重量を床へと下ろすように示され、素直に従う。 しかし、世の中に一定数存在する本が読めない人種とは何者なのであろうか。 僕にとってはそれは母国語が読めないとカミングアウトされているのと同意義なのである。不思議でたまらない]
なぜだか分かりませんが、ごく自然に手にした山が偶然にもスポーツ関連の本ばかりでした。 なにかお気に召すものがあればいいのですが。
[などと、よく同級生たちに奇異だと揶揄される勿体振った言い回しで、本の頁を捲る彼に言う。 その横顔を暫し見て、ある一冊に興味をそそられた様子で手が止まれば、頷いて笑んだ]
ええ、どうぞどうぞ。
[その笑みは、すぐに引っ込められるわけだが。
条件が揃えば表情筋は笑みへと動く。 だがしかし、あまりに長いこと締まりのない表情を晒すのは苦手だ。 故に、本日も僕の標準装備は無表情なのである]
(22) 2014/03/21(Fri) 08時半頃
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先程の話ですがね。
[もう一冊本を手にした彼の膝へ、読みやすいと思われる本をさらに積み重ねるという暴挙へ出る。 そうしながら、僕は言葉をつるりと溢した]
実際してますよ。恋。 自虐的な感傷へ浸れて、なかなかの馬鹿馬鹿しさです。
[表情ひとつ変えないままに、彼を見上げて。 ぱちぱちと数度瞬きをしてから、本を彼の膝へもう一冊重ねた。
そう、恋愛なんぞそんなものなのだ。 だがしかし、そんなものへ陥る者の多くは、まだ実る可能性もある。 僕の馬鹿馬鹿しい感情は、限りなく100に近い確率で、永久に果実は得られない。 どころか、周りに不快を撒き散らすことしかしないだろう。 故に、この古本のような重量の重りをつけて、生活の雑多な海へと投棄するべきだとは、理解してはいるのだが。 こうして言葉へしてみてしまう辺り、自分はどうしようもない、ど阿呆である。
そのまま見上げていれば首が痛くなってきたので、本を纏めて立ち上がり。 スポーツマンというものはにょきにょき筍の如く背が伸びるのは何故かへ自虐的な思考を逃がした]
(23) 2014/03/21(Fri) 08時半頃
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では、お忙しいところお邪魔しました。
[ノブへ手をかけ、次会うときまでに彼の背が十センチ低くなりますようにと、いつもの祈りを捧げてから。
この僻みももうすぐ終わりかと思えば、隙間風のごとき感傷がすうっと胸へ吹き込んだ*]
(24) 2014/03/21(Fri) 08時半頃
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― 中央棟・自習室 ―
[B5のノートに走るシャープペン。 描いては詰まり描いては詰まり、終いには動きを止める。 アルミ缶の中の珈琲は、すっかり冷め切っていた]
んー……。
[自室から場所を移しても気分が乗らないというのは、 今日はもうやめておけって事なんだろう。
歪んだ直線が交わる枠の中にある雑な設計図は 色あせた輝きのまま、薄い扉の中に閉じ込められてゆく。]
(25) 2014/03/21(Fri) 09時頃
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[子供の時から憧れていた都会の出版社への持ち込みをしたのは 今から数えて、数ヶ月前の話だ。
生徒会も引退して、使える時間が増えた。 クリーニング屋を経営する実家に戻るのがなんとなく嫌で、 卒業を眼前に控えたラストチャンス、持っていった原稿。
結局、ストーリーの未熟さを指摘され入選は叶わなかったけど、 絵とキャラクターのセンスに光るものがあるから アシスタントで頑張らないかと声をかけて貰えた。
春からアナログアシスタントとして働くことも決まり、 頑固な父親と説教好きの母親の呪縛に苦しまずに済んだ。
アクション活劇が好きだったのだけれども、 呼ばれた先の作家が持っている連載といえば、 よくある「優柔不断な主人公が女の子に囲まれてドタバタする」 ような感じの話で、生徒会に部活にと時間を費やしてた俺には、 縁のない遠い世界に思える。]
(26) 2014/03/21(Fri) 09時頃
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[荷物の整理は粗方終わっているから、こうして過ごせる訳だが 学校にも寮にも、いろんな意味で愛着がある。
ここに存在する居心地の良い空間から弾かれて、 緊張と不安が共存する空間へ足を運ぶのだ。
あと何日だっけ、と。指を折ってから。 軽くなった缶と筆記用具を纏めて、自習室を後にした。]
(27) 2014/03/21(Fri) 09時頃
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身長 97
(-8) 2014/03/21(Fri) 09時頃
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97+46
(-9) 2014/03/21(Fri) 09時頃
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もうちょい 143+22
(-10) 2014/03/21(Fri) 09時半頃
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165か。 まあ普通だからいいんかな 気持ちもう少し足すべきか
1
(-11) 2014/03/21(Fri) 09時半頃
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wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww さしたる変化もなかった
(-12) 2014/03/21(Fri) 09時半頃
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