93 Once upon a time...
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ブロ、
[しゃんしゃん駆け寄っていったら、頭を撫でられた。 羽根飾りを避けて髪の上を指先が通り過ぎていく。]
ブロ、みんな、やれそうか。 おれ、や、るから。頑張る。
[口にして、自分に言い聞かせる。 冷静さを取り戻すまじないのようなもので、舞台に立ち始めたばかりの落ち着かない頃は、よくいろんな団員に頑張る、と言いまわっていた。]
(162) 2014/10/13(Mon) 01時頃
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……うん。
[アントニーならやれる、を耳にして、軽く自然に笑えた。 いつも通り、を取り戻してきた。]
ドラにも怒られる。
[さっきの力ないガッツポーズを思い出す。 出番まで本当に間もない。共演する動物たちの様子はどうだろうと檻の方を覗き込みつつ。]
(169) 2014/10/13(Mon) 01時半頃
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だめ、だからな。
[今度はブローリンとトリノスが始めそうだったので、一言だけ制してから。 しゃん、とステージ裏のドア前まで向かった。 アクロバットジャンパーは、袖ではなくステージ正面奥の大扉から出る。]
(172) 2014/10/13(Mon) 01時半頃
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/* みんなの殺意があふれていてうれしいような戸惑うような 小狼には刺激が強いぜ
(-72) 2014/10/13(Mon) 02時半頃
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[舞台裏で軽く、ジャンプ。そのたびに鈴が何度も鳴る。 シルクの垂れた金環と、ついていないのとを合わせて放り投げて、最後のウォーミングアップを繰り返す。
身長が合わないことが主な理由だが、クライマックスを担うジャンパーたちと違って、自分はほとんどソロジャンプだ。 息のあった群舞を魅せるのでなく、自分一人だけ。 ここに来ると袖であったことなんて、みんな忘れてしまいそう。 それくらいのぴりりとした緊張感と、集中を得られる**]
(179) 2014/10/13(Mon) 03時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2014/10/13(Mon) 03時頃
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おれのせいじゃない。 ニコは、すごいな。
[この軋みは、自分のせいじゃない。誰のせいでもない。 例え今夜調教師が闇夜に襲われたとしても、それは丸呑みが嫌だったからだ。 誰だって食われたくはない。それに抗うだけ。 悪いことはしていない。自分は悪くない。 聡い仲間の言葉に、子狼のなかの赤黒い衝動が育ち、本番前の少年を、闊達に、快活にしていく。
早く誰かを食らわないと、殺される。 エフェドラの殺意にも触れた今、そうした意識が芽生え始めていた**]
(*17) 2014/10/13(Mon) 03時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2014/10/13(Mon) 19時半頃
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/* ……公演進まないんだけど、進めちゃっていいと思う?
(-98) 2014/10/13(Mon) 22時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2014/10/13(Mon) 22時半頃
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/* なげちゃうか
(-101) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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――ステージ――
[暗い舞台裏の扉が開けば、スポットライトの急な明るさが眩しい。 舞台転換で出されたトランポリンに向けてまっすぐ駆け出す。 台の縁に手をついて大きく一回転で飛び乗ったなら、一斉に拍手が聞こえた。 大仰に片手を広げお辞儀するのが合図。軽快でどこかエキゾチックなメロディーが、高いジャンプを後押しする。 リズムに合わせて跳んでいるのか、跳ぶリズムに曲が合わせられているのか、わからなくなっていくような錯覚。 一、軽く跳び。二、高く跳び。三、それより高く宙返り。 複数置かれたトランポリンを、飛んで跳ねてで行き交った。シルクと、髪と、羽根飾りの描く、アールの異なる流線が軌跡を彩る。 足を開く、打ち付ける、着地する、跳ぶ、そのたび何度も楽隊に鈴音が混ざった。]
(220) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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[獣が混ざるのは、いつもこのタイミング。 指笛鳴らしたタイミングで、小さな獣が駆けてくる。 逆立ち、ハイジャンプ、飛び交いざまにハイタッチ。 火の輪くぐりにステップダンス、その日その獣によって共演内容は違うが、どれであっても歓声と拍手は止むことはない。 調教師や獣使いの補助なしで掛け合えるのはほんの1分2分の短い間だけれど、それでも挟み込むのはなにより自分が楽しめるからだ。 獣が舞台を去れば、ついに出番も山場を迎える。]
(221) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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やっ!
[一つ大きく声上げて、腕の金環を投げ上げる。それをジャンプで取りに行き、宙にいる間にまた投げる。 風をはらんだシルクの腕環がしゅるり落ちてくる間、跳んで空中二回転、投げる環の数は4つに増えた。 それをくるくる、空中でジャグリング。片手にとっては高く投げ、高く投げては宙返り。 5つ、6つと増やしたところ、ひとつ外れた金環を、あなや失敗かとなったところで、右足長く伸ばして爪先で引っ掛けた。 しゃん! と強く鈴が鳴るのと、楽隊の締めの一音が重なって、跳ねる小鳥は舞台を降りる。]
(222) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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[拍手喝采、羽根飾りもしゃんとお辞儀して、左手を標に呼び迎えるのは、より迫力の群舞を魅せるアクロバットジャンパーの団員たち。 出番を終えた小鳥は床蹴り、何度も回転跳びしながら袖へと退いた*]
(223) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2014/10/13(Mon) 22時半頃
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[下手に捌けて、ほうと深く息をつく。 終わって、拍手を聞いて、バトンを渡す。そこまでの一連をやり遂げて、ようやくハッピーエンドだ。 今日はよいエンドを迎えられたと思う。皆は少しぴりぴりしていたけれど、お客さんはそれを微塵も感じていないようだった。 自分もうまくやれた。息をついた瞬間に疲労で崩れ落ちてしまいそうになったが、それを笑顔に変えて吐き出す。 上手側、ステージの見える方へ向かおうと、足輪を外して走りだした。]
(237) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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/* >>232 誠に大変申し訳ねえ
(-111) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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/* 投票どうする
(-112) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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[皆集う上手。カーテンコールも近い頃か。 鈴の輪を手に持った――音が鳴りにくいから、走るときはこうする――鳥が、ぱたぱたと戻ってくる。]
どうだった。
[ぐるり見渡して、聞く。 自分の演目ももちろんだが、喧嘩の行く末や、先に捌けた獣の様子についても。]
(246) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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/* フィリップらめぇ死んじゃう(投票をフィリップに変更しながら
(-116) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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[ザックやエフェドラの賞賛が聞こえて、笑顔はより満面のものに変わった。 褒められることにもやりがいを見いだせる幼さが、まだ心に根付いている。
次は、フィリップと、トリノスとも跳べる。 高みを目指している、と怖れを思われていることなんて、知る由もない。 自分はただ跳ぶことが楽しく、そしてそれが一人でなければ、なおさら楽しいと思っているだけのことだ。]
(265) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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[そのためにも。 自分は丸呑みにされる訳にはいかない。 実際問題丸呑みがジョークのうちだったとしても、狼に危害を加えよう、という意志は好ましくなかった。]
ニコ。 ジャニスは、どこ?
(*19) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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/*これでもジャニス食うと吊りロールやばいかな
(-125) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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[次は来る。 細い月が傾いて、明日が来るのと同じように、いつも通りに次は来る。 団長を失ったことの、本当の意味を、まだ知らない。
例えば、その"次"はどこへ向かうのか――なんて、誰が知るんだろう。 そんな安易なところにも思考が行かないのは、ステージの余韻で興奮しているから、だけじゃない。 団長がいないなんて経験を、したことがなければ、想像もしたこと、なかったから。]
(272) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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わかった。
[中にいるらしい。 見つけられるだろうか、不安はあるが。]
(*21) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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[獣とのやりとりを、うまくこなせたかどうか。 一番言葉を欲しかった調教師が、ここにはいない。 下手から上手に来る間には見なかったから、袖を抜けて裏に行ったのだろうか。 ルリも一緒なら、あの鮮やかな青は目につくだろう。 探してみよう、と袖から裏口を覗くも、カーテンコールまではもう時間がない。
終わった後にしよう。 そのほうが、ゆっくり話もできるだろうと。]
(282) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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ステージの袖には、どっちにもいなかった。 裏を出て行ったと思うけど、おれ、また、出ないとだから。
あとで。また、あとで。
[もしくは、その一言で楽師は動けるのだろうか。 信を置く仲間に、思うよう力になれないのは、少し残念だった。]
(*22) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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