108 Persona外典−影の海・月の影−
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― 赤い月の夜/西部ショッピングモール ―
貴方、なんか?
[>>2:478語気だけでなく、少年の表情も僅かに曇る。 露わになるのは、悲しみでも虚しさでも無く――明確な、怒り。]
自分の影は受け入れて、他人の影は「なんか」呼ばわり。 泣いてる誰かを他人任せにして、 お前はここで正義面を振り翳してる。 それが馬鹿なことだって、どうして気付かないんだよ。 馬鹿だからか?そうか、馬鹿だからだ。 あかり、良い事教えてやるよ。 歴史上の正義は、強者が積み上げてきた概念だ。 弱い者は強い者に力づくで従わされて、 声を上げることも出来ない。 弱者の声を完っ全に!全部!封じた先に、 強者にとって都合の良い『正義』が出来あがるんだ。
(7) 2015/02/18(Wed) 11時頃
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お前の言う正しさも、それと同じだ。 弱いやつを置き去りにして! 強い人間の側に立って! 力を振りかざして、正しさを叫んでるだけ! …………俺もリツキも、そういう人間が大嫌いなんだよ。
馬鹿はいらない。だから削除する。 お前も削除する。 はらわたを引き摺り出して、喉を噛みちぎって、 痛みと苦しみと、誰にも助けてもらえない寂しさを教えてやるよ。
[>>2:479少年が呪詛を吐きつくす頃、月は沈み、朝が訪れる。 闇に覆われていた地面は元の色を取り戻し、影の時間は終わる。]
…………お前より、アガツマの方がよっぽどマシだったな。
[さて、彼女はそれが本屋の名だと知るかどうか。 ぽろりと零れた独り言を残し、少年は朝日の中、その場から立ち去った。]
(8) 2015/02/18(Wed) 11時頃
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― そして、普通の日/崇神北小学校前 ―
[いつもの如く学校に行かず、少年は街に現れた。 しかし、訪れるのは本屋でも無く、図書館でもなく――小学校。 初めて彼女と会った日、場所を問われた小学校だ。 道に迷い、この場所を示されたということは、彼女はこの小学校に通っていると思って間違いないだろうと推測した。]
…………。
[青い蝶の留まった人差し指には、絆創膏が巻いてある。 未だ癒えない火傷の痕。彼女の蝶は何を読み取ったのか。
校門の柱に凭れるようにしながら、少年は臙脂色の本の頁を手繰る。終わりまではあと数十頁。 このまま、放課後になり、下校時間になるまで少年はこの場にいる。**]
(9) 2015/02/18(Wed) 11時頃
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[以前、麻夜から届いたメールの一斉送信欄に『花河』という名があったことを、少年は覚えていた。 自らの正体を明かした以上、あかりだけではない、他のペルソナ使いにも連絡が行くことは必至だろう。 勿論、翔子にもいずれは知られることになるだろう。 或いは、もう。]
…………。
[>>32微かな声を拾い、>>33少年は本から顔を上げ、翔子の姿を見た。]
……この間の満月の時。 約束したけど、会えなかったから。
[それだけを告げる。 翔子がどれだけを知っているかは分からない。 しかし少年は、自らその場を動くことはしなかった。 もし自分の正体を知っているなら――怖がらせることになるだろうから。]
(35) 2015/02/18(Wed) 18時頃
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[>>36近づいてくる足取りは遅い。 警戒しているのか、或いは戸惑っているだけなのか、少年には判別がつかなかった。 翔子が傍に来るまで、少年は目を逸らさなかった。 何を言われても、受け入れるつもりでいた。 しかし、翔子が口にするのは気遣いの言葉だ。]
……痛くない。小さい傷だから。 しょうこは、どこも痛くない?
[胸に手をあてている様子に、そう問い掛ける。]
(40) 2015/02/18(Wed) 18時半頃
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……しょうこ。
[>>41不安げにも見える仕草に、少年は一度口を閉ざす。 臙脂色の本を胸元に寄せ、視線を翔子から逸らした。 まばらな人の流れを見、小学校の側の道路を走る車を見、 それから再びゆっくりと、視線を翔子に戻す。]
しょうこは、僕が『何』かを知っている? 知っていて、それでも構わないなら …………次の満月の夜、しょうこを連れていくよ。 静かで、綺麗で、寂しい事も苦しい事もない世界に。
(42) 2015/02/18(Wed) 19時頃
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…………やっぱり、しょうこは賢い。 そうだよ。僕の……、俺の欲しいのは、そういう場所。 それがリツキの望んだ世界だった。 俺は、リツキの影で、欲望だ。だからそれを叶える。
しょうこなら、リツキの苦しみが分かるだろ? ……何も分からない連中とは違う。
[少年は、>>22自分勝手だと罵る声を思い出す。 少年はそれを、何も知らない馬鹿の言葉だと信じていた。 その罪深さなど考えはしない ――或いは、目を逸らし、気付かないふりをする。]
闇の中なら怖くない。みんな一緒だし、俺もいる。 しょうこが辛い思いをすることもなくなる。 ……連れていくって、約束する。
[少年は、空いた手を伸ばす。 初めて会った時、彼女の手を握った体温を思い出しながら。]
(60) 2015/02/18(Wed) 19時半頃
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[>>67寒空の下で晒される手を、少年は確かに握った。 自分のものよりも一回り小さな手を柔く握り、僅かに口元を緩ませる。]
寂しいのも、苦しいのも俺がなくしてあげる。 痛い事はしない。嫌なこともしない。 約束する。
……次の満月の夜、ここで待ってて。 必ず、迎えに来る。
[翔子を闇の世界に連れ去り、孤独から解放する。 それが即ち翔子の存在を現世から切り離す――つまりは殺すことだとしても、少年はそれが救いであると疑わなかった。 自らの宿主もそうして救ったのだから。]
(76) 2015/02/18(Wed) 20時半頃
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[握っていた手を名残惜しそうに離し、少年は一度翔子の頭を撫でた。外気に晒された手に再びミトンを嵌めてやってから、少年は踵を返す。
さて、来たるべき満月の夜にすべきことは定まった。 あとは読み掛けの本を読み終えるぐらいか。 少年は小学校を離れ、市街地の方面に向かう。 何処に落ち着くか、まだ定めてはいない。**]
(78) 2015/02/18(Wed) 20時半頃
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------------------------------------------------- To:まや From:リツキ 件名: こういうのはどうだろう 助手だと思っていた人物が本当は探偵で、 探偵だと思っていた人物が本当は犯人だった 犯人に迫れるのは、助手の皮を被った探偵だけだ
リツキが友人だと思っていたのは、君だけだった -------------------------------------------------
[少年のメールはやはり、空気を読まずに送信される。**]
(85) 2015/02/18(Wed) 20時半頃
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/* 物語を語っているのは僕だけで、思い切り狼さんたちを煩雑な感じに仕立ててしまっている気がしてちょっとごめんね的な気持ちになりつつありつつそさんならきっと許してくれると思っ(ry
赤やると、ついつい余計なことするのよね……。 思い切り死亡フラグ蒔いたから許して欲しい(真顔)
(-27) 2015/02/18(Wed) 21時半頃
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/* 赤だから死ぬわけではないけど、今回の僕は死ぬ気です。 死ぬ気だけど、バトルロールは回すぞ!
というのが昨晩のあかりちゃんへの啖呵でした。 啖呵切るのとか毒ぶちまくのとかちょー楽しいよね。 ばかばか言ってごめんね。
(-28) 2015/02/18(Wed) 21時半頃
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/* りつきくんはちゃんと構ってもらいたい構ってちゃんだから、 ばかばか言うのは愛情の裏返し感もあって、 ばかばか言って相手を下に見ることで自分を見てもらいたい、 っていうアレで
ていうか私のキャラ、こういうキャラ多いよね、多いね 踏んだりなじったり殴ったりして良いのよ 倍返しで殴るけど(真顔)
(-31) 2015/02/18(Wed) 21時半頃
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― 中央部/繁華街 ―
[静寂を求めていたはずの少年の姿は、何故か繁華街の中にあった。 特に理由があるわけではない。 何となく、足の赴くままに進んだだけだ。
平均よりやや小柄な少年の姿は、人ごみの中では他人の中に紛れ込む。何処か手頃な店でもあれば入るつもりで、少年はゆっくりと歩いていた。]
(173) 2015/02/18(Wed) 23時頃
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― 中央部/繁華街 ―
…………?
[>>176名前に余計な別称がついている。 というのはともかくとして、少年は聞き覚えのある声に振り向いた。]
……サム。
[サムの手には、何かがある。 呑気に呼びとめてくる辺りに違和感を覚え、少年は瞬く。 しかし、少年はすぐにその理由に思い至った。]
何も、聞いてない?
(187) 2015/02/18(Wed) 23時半頃
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― 中央区/繁華街 ―
学校は行ってない。 僕には必要ない。
[>>191サムの持ち上げた袋の中に何が入っているのか、少年は知らない。これまでと何ら変わりのないサムの様子に、少年は自分の考えが正しい事を知る。
彼はまだ、真実を知らない。]
……サム、ペルソナ使いに知り合いは? いるなら多分、もうじき、分かる。
(199) 2015/02/18(Wed) 23時半頃
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サムに教わることは何も無い。 僕は、サムより賢いから。
[さて、音ゲーであれば実際はどうだろうか。 臙脂色の本を持ち替え、指に絆創膏を貼った方の手で >>204差し出されたシュークリームを受け取りながら、 少年は続く名に耳を傾けた。 まゆみ、しょうこ、それから――。]
ごろさん……聞き覚えがない名前だ。
(211) 2015/02/19(Thu) 00時頃
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[少年は不意に、店にも入らず街中で食事を取るような無作法な人間を馬鹿だと罵った、人間の言葉を思い出す。 正確に言うならばそれは宿主の記憶であり、少年の記憶では無い。
>>223かち合った視線をじっと見返し、少年はシュークリームを食べるサムの口元を見ていた。 気安く話しかけてくる誰かであるとか、誰かと食事をするであるとか、そういった単純なことが、この宿主には足りなかったのだと少年は理解する。] 満月の時の、だけど……サムたちの傷とは、少し違う。
[少年はシュークリームを口で咥え、指先の絆創膏を剥がした。 火傷のように爛れた、小さな傷の合間に覗くのは、肉でもなく血でもなく――満月の夜に街を覆い尽くす、闇の断片だ。
何故、彼に自ら明かす気になったのか。 その感情については、少年の中でも上手く整理がつかない部類に入る。]
(231) 2015/02/19(Thu) 00時半頃
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[絆創膏を剥がす為に咥えたシュークリームを噛むと、クリームが漏れ出る。思わず零しそうになりながら、慌てて傷の在る手でシューを持った。 >>243明らかに驚く様子のサムを見ながら、少年は生地を咀嚼する。]
……多分、サム以外はみんな知ってる。 俺の正体は、これと一緒。 この世界を、シャドウの海へと繋ぐ者。 俺は、その一端。
[少年は生地が破れ、クリームの溢れた箇所を指差す。 生地は皮で、クリームは影だ。血も肉もない、欲望の塊。]
(249) 2015/02/19(Thu) 01時頃
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人間にヒエラルキーがあるように、 シャドウにも下等な連中と、俺たちみたいな上等の差がある。 全部が全部、人間の考えを理解できるわけでもないし、 同じ願いが全部のシャドウを動かしてる……なんてこともない。 基本的な願いは、変わらないけど。
[少年は舌先で、生地からはみ出たクリームを拭い取る。 それから再び、歯を立てた。 味覚もデータだ。判別できる。 サムからもらったものはこれまで二度連続で、甘い。]
……シャドウは、人間に成り変わる。 その為には沢山のデータが必要だ。 データには生育環境や固体情報だけじゃなくて、 感情や人間関係に関するものも多い。
(261) 2015/02/19(Thu) 01時半頃
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サチカワリツキは、この世界を壊したいと願ってた。 不要なものを全部削除して、新しい世界を作りたいと願ってた。 それは、俺の願いと同じだった。 だから、俺はリツキの願いを叶えることにした。
リツキにとって不要なものは、馬鹿なものだ。 大多数の人間がそれに該当する。 馬鹿じゃない人間は、不要ではないと判断する。 だから、削除する必要は無い。 価値基準は、リツキの記憶の中にある。 俺は、リツキの基準で、世界に必要なものを選別する。
[少年は淡々と述べる。 それが、自身の悲しみと苦しみを知られたいと願った宿主の願いの一環であると、影は気付かずにいる。 ただ欲望のまま言葉を並べ立て、少年はシュークリームの最後の一口を咀嚼して、飲み込む。]
俺のしたいことは、綺麗な世界を作ること。 不要なものを削除すること。 サムは馬鹿じゃない。だから、分かるだろ?
(262) 2015/02/19(Thu) 02時頃
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……俺たちは、何も人間を取って食うわけじゃない。 ただ影を奪うんだ。 奪い方はシャドウによって違う。 食べることで奪うシャドウも、いるだろうな。
[>>266耳を傾ける相手がいる。故に少年は饒舌に喋る。 認められたい。気付かれたい。 それは宿主の隠れた心の中にあったものだ。 馬鹿には何も知る価値はない。 そう考えていた宿主の裏側にあった、本当の心。]
……少なくとも、ここはリツキにとって良い世界じゃなかった。 でも、リツキは自分を守るのに必死だった。 俺はリツキの、心に秘めた願望の表れだ。
[少年は、自らの解釈が正しいと疑わない。 心の奥底に秘められていたものこそ、真に彼の願っていたことであると信じている。]
(268) 2015/02/19(Thu) 03時頃
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サムも、生きにくいって思うこと、あるだろ? サムは馬鹿じゃない。なら、分かるはずだ。 この世界がどれだけおかしくて、狂ってて、つまらないか。 こんな世界、潰されて当然なんだ。 馬鹿な人間は、全部削除する。 邪魔する奴も、全部削除する。
サムは、何もしないで見てるだけでいい。 そんなに、時間はかからないと思うから。
[少年は、サムから視線を逸らした。 脳裏によぎるのは、以前同じように声を掛け――そして、結局理解し合うことの出来なかった、馬鹿では無いペルソナ使いのこと。 邪魔なものは削除する。その方針に従って、少年はかのペルソナ使いを『削除』した。本屋の店主、彼もまた馬鹿では無い人間だったはずなのに。
満月の夜までは、まだしばらくある。 それまでは、少年は少年として、変わらない時間を過ごす。
再び動き出すのは年の瀬――今年最後の、満月の夜。**]
(269) 2015/02/19(Thu) 03時頃
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/* 箱onした途端に発言ぼわっと増えて、なんだよみんな僕のこと好きかよ的な(盛大な勘違い)
(-69) 2015/02/19(Thu) 17時頃
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/* いやもうほんとにね、好かれたい狼しすぎな。私な。 バトルロール回す気満々なんですけどね!バトル!
(-70) 2015/02/19(Thu) 17時頃
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/* すっげーどうでもいいこと言うけど、サミュエルのグラってもみあげ長いよね。今改めて見て、もみあげ長いわーって思った。長い。 んでこれヒゲと繋がりそうだけど、こういう顔立ちの人って髭薄いんだよね……残念過ぎる……
(-71) 2015/02/19(Thu) 17時半頃
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― 満月の夜/崇神北小学校前に向かう途中 ―
[少年は小さな紙袋を手に、自宅のある南部から小学校へと向かっていた。大晦日とあって、市街地に向かうバスは混雑していた。 その雑多な人ごみを眺めながら、>>290サムの言葉を思い出す。 シャドウだから。間違ってるから。 そんな理由よりもサムの言葉の方が、理解を示せるものだった。 影に飲まれることと、死とは別の概念だ。 しかしそれを人間が理解できないのも無理はない。]
………………。
[>>292彼の忠告に従い、少年の指には再びきっちりと絆創膏が巻かれていた。臙脂色の本は、きっちりと抱えている。 道すがらに、もう二度とシャッターが上がることの無い本屋の前を通り、その前で会った少女が>>95うどんバーガーなる未知のものを食べていた店を過ぎ、少年はそのまま北へと進路を取る。]
(294) 2015/02/19(Thu) 17時半頃
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― 満月の夜/崇神北小学校前 ―
[そうして少年は、大晦日の夜、小学校の前に到着した。 既に授業も終わっており、夜遅くなのもあってか人の姿は無い。
臙脂色の本を脇に抱え、少年は紙袋の中を覗いた。 誰かへのプレゼントなどを購入した履歴は、 リツキの記憶の中には存在しなかった。 勿論、それにまつわる様々なデータも皆無だ。 だからこれが、プレゼントとして正解かどうかは判別できない。]
…………。
[少年は紙袋を閉じ、残り数頁となった臙脂色の本を開く。 彼女を待つ間に読み終わる程度の量だ。
頁を捲る最中、時計の針は0時を指し、世界は変容する。]
(296) 2015/02/19(Thu) 18時頃
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― 満月の夜/崇神北小学校前 ―
[最後の頁を捲り、少年の目の前には本の裏表紙に書かれた名前が飛び込んでくる。 字の形と歪さから察するに、随分幼い頃に書かれたものだ。
少年は読み終えた本を閉じ、空を仰ぐ。 中空にあるのは、赤くて大きな月だ。 闇の中、ぽっかりと浮かぶ目のようなそれに、少年は安堵する。 この時間は、少年の為の時間である。そして――。]
………………。
[少年は数度、臙脂色の本の表紙を叩いた。 それから本を開くと、紙面からは黒い鴉のような鳥が数匹、躍り出る。それらは少年の合図を待たず、大きな羽を広げて街を旋回し始めた。動かぬ人の影を啄ばみ、ペルソナ使いたちにも牙を剥く。]
(299) 2015/02/19(Thu) 19時半頃
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/* やだーしょこたん賢い!!すき!!!! 一人称の使い分けまで気付いてくれてるだなんて!!!!
そうなんすわー、シャドウりつきが喋ってる時は俺、 シャドウりつきとしてではなく、りつきの擬態で喋ってる時は僕。 っていう使い分けルールがあるのだよー。 所々で間違えてる可能性はあるけど。 中の人その辺のツメが甘いから。
(-74) 2015/02/19(Thu) 20時半頃
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