62 Bye Bye CUCKOO'S NEST
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…………??
[ぎぃ、と機械じかけの音が 聞こえたような気がして振り向いた。 >>140]
[彼が振り向いた時には一度扉が閉まり 相手の姿は彼の目には届かないまま]
…………ーー
[そこは、機械じかけのない ゆがんだ空間が続いていた。 ただ、月の明かりが照らすそこを 僕は湾曲する月の光を頼りに歩き出す。 素足に波打つ床の冷たさを感じながら。]
(141) 2014/03/20(Thu) 23時頃
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― 開いた道 ―
[ロビンが消えた廊下の先へと足を向ける。
周囲を窺い見て、看護師が傍には居ない事を逐一確かめながらの慎重な動きで進み、閉まった扉に掌を押し当てた。冷たい扉に少し力をかけると…―音もなく、開いた。]
―………はっ、
[まさか。どうして。
思わず零した笑いもまた、辺りに響く。慌てて周囲を見回してはみたが、どうしてか、見咎める看護師の姿は無かった。今夜の担当者が施錠に回っていてもおかしくない時間であるにも関わらず。]
(142) 2014/03/20(Thu) 23時頃
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ー 古いワゴン車の中 ー [古い、古いワゴン車の一番後ろで デメテルはただ眠っている。 現実から目を背け 青い鳥を夢の中で探すために。 濃い金の髪は座席にまで伸びて。 まるで、彼女を座席に縛り付けるかのように。 それでも、デメテルは眠り続ける。]
(143) 2014/03/20(Thu) 23時半頃
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ー 静かな歪んだ世界 ー [組織の月光は凍える寒さを持つが この、月光はゆがんでこそ要るが 温度は何も感じない……寒くない。 寒くない光に照らされて 僕は静かに笑った時だった。
静かな空間に音が響いて。 僕は右足を軸に、くるりと回る。]
……………………?
[この静かなゆがんだ空間に なんだろう? 僕は首を傾げて、見えた何かを見上げた。]
(144) 2014/03/20(Thu) 23時半頃
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[見えるところで。死ぬ。 当たり前だ。此処からは出られない。 出られない。死ぬまで、此処に。 それは、決まっていること。
月の差し込む、窓を もう一度見上げた]
さ ……さ、ささ 寒い
[腹減りの男はいなくなった。 誰も、いなくなった。 壁際の男はひっそりと息をして、夜を もっと、夜が濃くなるのを待っていた]
(145) 2014/03/20(Thu) 23時半頃
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― 自室 ―
[うつらうつらと微睡んでいたら何時の間にか本格的に寝ていたらしい。 ふと目が覚めると喉が渇いていて。 ちらりと窓の方へと目を向ければすっかりと暗くなっていた。]
――――…、
[夜は苦手だ、寂しさが増す。 薬が欲しい、寂しさから逃げ出す手段はそれが一番で。 でも手に入らないのならせめて温もりが。 それすらも手に入らないのならば。]
俺、なんでもするよ。 だからちょーだい。
[ぽつりと呟いた声は静かな夜の建物に吸い込まれて霧散する。 ふらりと立ち上がって水を飲もうと廊下へと向かって歩き出した。]
(146) 2014/03/20(Thu) 23時半頃
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ーさよなら、だ。
[二度と拝むことのないだろうモノを見下ろしてそう呟いた。]
(147) 2014/03/20(Thu) 23時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/03/20(Thu) 23時半頃
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[扉の向こうへ出て行ったロビンの背を追おうかと思ったが、すぐにはそうせず、踵を返し静かに廊下を引き返した。戻る最中にも、監視の目には出会わなかった。]
―……罠、か?
[ロビンにかけた揶揄めいた言葉を半ば信じそうになるのは、静かすぎるからだ。不穏な程に。]
(148) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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─ ナースステーション ─
[突然の夜勤を言い渡された男が 仮眠を取ってカルテに目を通し終わった頃には 既に窓の外は闇だった。
矮躯におろしたての白い制服を纏い 腫れぼったい瞼を指先で揉み解す。
ワゴンの隣に待機させていた犬は 外来患者の目に付かない遠くに繋いでおいた。 古いボロのワゴンは鍵が掛けっぱなしになっているが 廃車寸前のおんぼろワゴンを盗む者もいまい。]
…──そろそろ時間か。
[時計を見上げれば、交代の時間が近付いていた。]
(149) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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[さっさと穢れを落とし、そういえば少し前、扉に何かいた気配がした。>>135>>136普通の職員が見ていたのなら厄介なことになるだろう。]
さて、なら少し探すしかねえな。
[扉に目を凝らしているかのように右目の視界を絞る。体全体はダルいが一度外にでた方が良さそうだ。そう思い、左手で病室のドアを開けて廊下に出る。]
ー!っ!!
[廊下に出れば激しい頭痛。 暫しうずくまった。]
(150) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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[また静寂に包まれる。 藁と針でもない、記録でもない。 砂漠の王もいない。ただ歪んでいるだけ。
一歩、二歩、昔々覚えたワルツのステップを 僕は月明かりの中で数回刻んでみた。]
…………ふはっ
[嗚呼、ゆがんでいても ねえ、ここに、レティ、 君がいたら、もうそれだけでいいよ。 けど、君はいない。君はどこにいるの? 月にいるのかな? 僕はそう思ってさらに月明かりを頼りに。 一番大きな月明かり。そこも触れると硬いけれど 押せば動いて…………風景が一変する。]
(151) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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― 廊下を引き返す前 ―
[開いた扉の隙間から見えたのは、月灯りとその中に在るロビンの小さな姿だった。その場から、それ以上進む事は無かったが、こちらを見上げる彼にひとつ頷いて見せて。]
少し、待ってろ。
[立ち去る前、一言だけその場に残した。*]
(152) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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[歩き出した廊下。 光は昼間と違う影を落とす。 風も、いつもと――]
……な、んだ ……ろ
[いつもと違う、光が見えた。 いつもと違う、闇も見えた。 縋るように触れていた壁から手を離し 其処へ向かい歩き出す**]
(153) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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【廊下】
僕....?っ!
[立ち上がれば手首に巻き付いている鎖と懐から金属音が鳴る。びっくりして起き上がれば懐は鎖の鍵だろうか。不器用に鍵穴と思しき所に四苦八苦しながら鉄を下に落とした。]
ぁ、ど、ゆこと..? 僕、はこ、こで?
[何かわからない恐怖にふるふると震え自室に戻る気も、ここにいる気力もなくなった]
(154) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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ー ゆがんだ世界 広がる白 ー
…………?
[ゆがんだ空間が、組織の、砂漠の王の それに似た広がりを見せる。事実、少し寒い。 けれど、足はうねりこそすれど硬く 砂に足を取られることはない。 取り囲む白の…………なんだろう? けれど、見上げれば歪む隙もない またたく星と月と……夜空だ。 …………と、いうことは ここから先は外になるのだろうか?]
……………………
[ >>152 機械じかけの立てた音を思い出す。 ここから先は……罠?外? 僕は判断がつかなくてその場にしゃがみこんだ。 外と内の境界で。]
(155) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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― そして、現在の廊下 ―
[廊下を引き返し、ひと通り見て回る。夜は確実に更けつつあり、聞こえる音と言えば病室の内側から漏れる寝息や物騒な寝言、窓を微かな風が撫でる音程度のもの。看護師の足音は、無い。
まるで罠だ。]
―……、
[しかし。 扉が開いた。 どういうわけかは知らないが、開いた。
すぐさま見つかる事も無さそうだ。 判断するや否や、再び扉の方へと駆ける。
俺は、外へ出たい。―…故郷へ帰りたい。]
(156) 2014/03/21(Fri) 00時頃
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[何時かの、ここにいる誰かのように、必死で何かから逃げる。得体のしれない何かから。
ー本当に得体の知れないのは僕なのに。
それを認めてしまえば逃げられなくなりそうで。懐にあったくしゃくしゃの紙と鉛筆を握りしめる。]
はぁっ、はぁ...っ! は......!?
[この院内を歩き回り、大抵の造りは知っている。だどこか別世界を思わせる>>139何かがある。]
ー!!
[見知らぬ恐怖などより、今感じる身の危険を優先させ、知らぬ世界へ飛び込んだ。
ー闇に浮かぶ小さく淡い電球が空に浮かんでいた。]
(157) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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…………!
[ >>157 また別の機械じかけが静寂に飛び込んでくる いや、僕はこの機械じかけを …………さっきも見たばかりだ。 一方的に気まずく 僕は外につながるらしき扉の影に しゃがんだまま移動する。
僕は石です。道端の石です。]
(158) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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[窓から外をぼんやりと眺めている。 それも飽きてきて、目的もなく歩いて。 そして。]
……どうして?
[するりと扉を抜けて外へと出て行く影を見た。 それは誰だったか、そこまでは見えなかったけど。]
(159) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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[躊躇いがちに手を伸ばす、そんな事をしてももう扉の向こうへ行ってしまった人物は戻らない。 追いかけるか、そう考えて動きは止まった。
外へ出たい、そう思う時はある。 でも、それ以上に。]
…寂しいだろ、ずっとここにいたら誰か側にいてくれるのに。
[隣で抱き合えなくとも、近くに誰かしらいて。 興味も持たれず冷たい視線を投げられても無視もせずに食事もくれて。 話しだっておざなりでもいいから聞いてくれて。 ここなら自分は独りではないと、そう思っているから。]
(160) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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― そして外へ ―
[足音は努めて潜め駆けた廊下の先、扉はまだ開いていた。
次は扉を潜り、今度こそ外へ出る。 もしかしたら扉の影の自称・道端の石に、開いた扉がぶつかったかもしれないが、気にしない。]
(161) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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…………いたっ
[石になっていたら空間がゆがんで 僕は歩いていないのに壁にぶつかった。 ここは危険だ、と 僕は立ち上がる。]
(162) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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【月明かりの下】
[ぐるり、周囲を見渡して見たことのない闇と嗅いだことのない夜の匂い堪能した。 綺麗な灯り。せっかくだし絵に書いてみよう。]
ー♪ ....ー!!
[上機嫌で鉛筆を持ち、しゃがみこむ。板が無いので書き辛いがどうってことは.... ....石ころがいた。>>158何故目を逸らされたかわからず首を捻り、これも一緒に書けるだろうか?]
(163) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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……?
[どこかで扉が軋む音を聞いた──ような気がした。 患者だろうか。 見廻りに行くべきかと周囲を見渡し、 自分一人のナースステーションに肩を竦めた。
他の看護師や医師は今頃酒盛りの最中だろう。 男も誘われたが下戸だと言って断った。
実際は人並みに飲むことも出来るが 今はそんな気分にはなれない。 万が一酔ってしまっては困る理由があるのだった。
──夜勤? まさか。
男がこの病院を選んだ理由こそがこの杜撰過ぎる管理体制だ。 一人で真面目ぶるつもりは毛頭ない。]
(164) 2014/03/21(Fri) 00時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/03/21(Fri) 00時半頃
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[そうだ──そろそろ薬を投与する時間だ。]
──…。
[男はもう一度辺りを見回すと、 白衣のポケットに両手を突っ込み 背中を丸めてナースステーションを出た。
人目を忍ぶように、男の矮躯が男子便所へと消える。]
(165) 2014/03/21(Fri) 01時頃
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[亜鉛を紙に塗りつける作業をしていれば足が痛くなり立ち上がり、気が済んで鉛筆と紙を懐に無造作に直しす。何か鍵以外にもいろいろ当たった気がするが気にせずぽつり、と。]
もっと、色んな景色書いてみたいなあ。
(166) 2014/03/21(Fri) 01時頃
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[歪んだ閉じた空間で、獣じみた規則正しい動き そのした時期になっていた方の視線。 僕は目をそらしたまま立ち上がり、 目視で12歩離れた位置から また一歩遠ざかる。 それはちょうど空間の境目。]
ーーーー…………
[数歩先に他の機械じかけがあれば >>161 僕はその影へと隠れようと]
(167) 2014/03/21(Fri) 01時頃
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…ね、みんなもどろ……?
[小さく呟く声はきっと誰にも聞こえない。 外に出るのは怖い、独りになるのは怖い。 でも。]
一緒に帰ろ、あそこなら独りじゃない。 薬はあんまり貰えねぇけど、でも寂しくないから。
[連れ戻そう。 無理矢理になんて自分に出来るか分からないけど、話をすればきっと。 そう決めるとふらふらと外へと向かって歩き出した*]
(168) 2014/03/21(Fri) 01時頃
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