21 ─明日も、薔薇の木の下で。
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[>>3:187へえ、とトレイルの返事に少しだけ笑う。 ざまあみろ、とでも言ってからかってやりたい心境だ。 殴った方はそうでなくとも、殴られた方の遺恨は深い。
それでもおとなしく手当てを受けていたとき、がららと扉が開いた]
……ハルさん?
[>>3:201息を切らすハロルドに、こてり首を傾ぐ。 先程別れたばかりの彼のただならぬ様子に、不思議そうに瞬いて]
サミュさんが?
[その彼がいった言葉に、慌てて立ち上がれば、 ふらり、ハロルドがふらついて咄嗟に支える]
ハルさんは休むほうが、いいです。 図書室、ですね。
[確認してから、彼の前に身を屈めて]
(21) 2013/08/11(Sun) 07時半頃
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[ふ、と。 口の傷が、痛んだ]
ん……?
[掠める感触に疑問符を浮かべて、視線を上げる。 夢見るような彼の目と、目があった。 まるで何かに支配されかけたような彼の目は、一瞬光を取り戻す。
そっと、掌の上に落とされた、懇願の口付け。 家族愛、とでも言おうか。それとも、尊敬とでも言おうか。 サミュエルに向けられる純粋な感情が、伝わってくるようで。
そのまま、光が消えた。
ずる、と崩れ落ちるハロルドの身体を抱きかかえれば、腕が鋭い痛みを訴えた]
(22) 2013/08/11(Sun) 08時頃
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[くすくす。
笑い声が、自分の内から、響いた]
(*0) 2013/08/11(Sun) 08時頃
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[ マ ジ で ?
すらすらと言葉が出るなら、そう言っていたかもしれない。
ぽた、と。 負荷のかかった腕から、血が落ちた]
(23) 2013/08/11(Sun) 08時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/11(Sun) 08時頃
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[薔薇の香りが、鼻についた。 それは周りから香るのではないと気が付くと、眉を寄せて 先程話したことを、思い出す。 >>3:188彼の問いには、微笑みながら首を傾いだだけだったが。 いまなら、フィリップの気持ちがわかる、気がする。
煽るようなこの香りは、何かしらの感情を持つものには、酷く毒だ]
……薔薇がなくても、選ばれたのではありませんか。
[羨ましい。 眠る彼にだけ、聞こえる声で呟いたときか。
倒れたラドルファスが担ぎ込まれてきたのは]
サミュ、さん。 えと、大丈夫、ですか?
[サミュエルとラドルファス、両方へ向けて言って]
(26) 2013/08/11(Sun) 08時半頃
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[少女のような笑い声に、眉をしかめる]
“知ってるのよ。あなた、その子のことが好きなんでしょう?”
[くすくす。くすくす。 耳障りな声]
“力を貸してあげるわ。 その子に口付ければ、永遠に、いっしょに居られるようにしてあげる”
[耳障りだ]
“いま、眠ってるあの子たちだって……”
(*1) 2013/08/11(Sun) 08時半頃
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[ハロルドをベッドに寝かせて、サミュエルの言葉に目を向ける]
ハルさんは……
[困ったように、笑って]
……多分、フィーさんと、いっしょの夢を、見ています。
[割合元気そうなサミュエルに安堵していれば、傷に伸びた両の手]
……硝子を割りました。
[言いながら、自分の手首の辺りを軽く握った。 鈍痛が走る。結構痛い]
(29) 2013/08/11(Sun) 08時半頃
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[うるさいよ。
心のなかで呟いて、思いっきり手首に爪を立てた]
(*2) 2013/08/11(Sun) 09時頃
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謝る……?
[誰に?誰が?……ハロルドが? 首を傾ぎ、サミュエルの耳に触れる。彼には、何が聞こえたんだろうか。 なんにせよ、彼が聞こえたというのなら、疑う理由もない。 自分の愛は、一種の狂気なのではなかろうか。と。 そんなことを、その盲信にふと思った。
傷のない部分を撫でる彼に、困ったような笑みを浮かべる]
……はい
[それでも、彼の申し出を断ることなく、手首から手を離し、ほどけた包帯を、差し出す。 ふと、彼の首についた血の痕に目を細めて、血のついた指を伸ばした]
……怪我、しました?
[問うも、違うなと直感。 付着した血を、ざりと自分の血のついた指で撫でて 上書きするように、血を重ねた]
(31) 2013/08/11(Sun) 09時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/11(Sun) 09時半頃
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[しあわせ?……幸せ、か]
……怒られたのですか?
[困った顔で、詳細を話さない彼に首を傾ぐ。 イエスともノーとも言わないまま、シーシャを手招きするサミュエルを見ていた。
サミュエルの様子がおかしいと、半泣きで訴えてきたハロルドを思うに なにか、あったのだろうけども。
そんな思いがあったせいか、治療を部屋を出るシーシャを見送る視線は、どこか咎めるような。
それから、なにやら得心のいった様子のトレイルに、ちらり視線をやって 白薔薇の話を思い出して、目を細めた]
(40) 2013/08/11(Sun) 10時半頃
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[視線をこちらへ戻したサミュエルに、哀しげに微笑んで。
アーネストは、薔薇の呪いを移せないのなら 彼は、独りでどこかへ行くことになるのだろうか。それとも 誰か、が。付いていくのかなあ]
……残念ながら、片想いの男にあげるほどのキスも思いも、ありません、ので。
[>>37ゆる、と。 横から聞こえたあんまりな言いぐさに目を細めたが、穏やかに微笑む]
……そうですね、薔薇は。 咲かせてほしい、そうです。
[死にたくないと、可愛らしく喚く声が聞こえる。 どこから?ここから]
(41) 2013/08/11(Sun) 10時半頃
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“なにするのよ”
[拗ねたような声。先程手首を引っ掻いたことを言ってるらしい。 本体、というわけでもないだろうが、さすがに傷つけられると不快のようだ。覚えておこう]
(別に。 ……ね、お前何がしたいわけ?)
[知ってるでしょう?と。 薔薇は言う。こしゃまっくれた少女の声]
“咲きたいの。朽ちていくなんて、嫌”
(*3) 2013/08/11(Sun) 10時半頃
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(……咲くのが、お前の幸せ?)
“そうよ。あなたは?”
(……俺は)
(*4) 2013/08/11(Sun) 10時半頃
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……アーネは、移せない、そうです。
[よ。
二人の疑問に、ひとつだけ答えて サミュエルの指を、軽く握り返す]
……幸せ
[幸せに、彼らはなれなかったのだろうか。 きゅうと、眉が寄る。
俺の幸せ、本当のことを言わない薔薇。 考えながら、ふにふにと手の感触を楽しんで]
……サミュさんの、幸せは、何ですか?
[ふと、尋ねてみたり]
(46) 2013/08/11(Sun) 11時頃
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[上着を掴むサミュエルに、少し目を見開いて それから、まだ夢見る彼の頭を、そっと撫でる]
……私も。
[一言。
自惚れてもいいのだろうか。 それとも、自分が都合のいい解釈をしているだけなのか。 わからない。けど、ただ。 薔薇の香りが、鼻について]
……ずっと、は。わかりません。ですが。
[枯渇した感情が、ざらりと不愉快な感触を伴って浮かぶ]
同調、共鳴…… ……すみません、言葉が浮かびません。
[困って、眉を下げた**]
(52) 2013/08/11(Sun) 12時頃
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[>>53きらきら。綺麗な雫が落ちて、驚いた。 あたふたと指で拭おうと手を伸ばせば、届く前にすがりつかれて 手は彷徨った後、よしよしとサミュエルの後頭部を撫でた。
薔薇の香りが、する。
くらり、くらり。 理性を唆し、誑かして、誘惑する香り。
思いっきり、眉を顰めた。
赤の薔薇は、愛情の色。 その色を押し付けることを、自分は望んではいない。 それなのに、薔薇は甘く甘く、囁いて]
(70) 2013/08/12(Mon) 00時頃
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"望んではいない?"
"うそつき"
[くすくす]
(*5) 2013/08/12(Mon) 00時頃
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[>>71皺を伸ばそうとするサミュエルの手に、少しだけ微笑む。 問う言葉には、ゆる、と首を振った]
……薔薇の望み?
[>>67サミュエルの唐突な問いに、ぱち、と瞬く。
孤独を食らって、愛を食らって それすらも手段でしかないそれが、望むもの。
こてり、首を傾いで]
咲くこと、では、ないのですか?
(72) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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"そうよ、咲きたいの" "そのために、あなたを赤薔薇にちょうだい" "大丈夫、少し眠りにつくだけよ" "ねえ、だから"
[堕ちてきて?
甘えたような、妖艶なような。 咲きかけの薔薇は、未熟な女の声]
(*6) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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(なら、咲いた後は、どうするんだ?)
[尋ねれば、鼻白んだように数秒の間]
(*7) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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"蒼薔薇は、独りで死んだわ" "白薔薇は、出来損ないだから、意気地なしだから、傍にいてくれない"
"独りは、嫌なの" "このまま、独りは嫌なの"
"独りで死ぬより、蒼薔薇の分まで、生きていたいの"
"そうすれば、愛……そうよ、愛してもらえるときが、きっと"
"きっと……"
(*8) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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"……独りは嫌"
(*9) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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[その声には、嫉妬や切望が混じっていて 酷く、悲痛な音だった。
ぱっと香りが強くなったのは、彼女の意思のせいだろうか。 それとも、それさえも嘘なのか。
わからない]
(*10) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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……咲くこと、に、必要なのは
[赤薔薇の小さくなっていく声に、ゆっくりと瞬きをしてから 客観的事実だけを、伝える。 ぱっと香る薔薇の香りは、甘く心をかき乱して]
私の、眠りだそう、ですがね。やはり。
[少なくとも、それは確かに真実だろうと。 伝えながら、きゅうと眉が下がった。
いつもの、困った顔。 温厚で優しい面の、セシルの顔]
……でも、私、は
[ぽつり、呟いて 言葉は、一旦途切れる]
(73) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/12(Mon) 00時半頃
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[じっと見上げる視線。声無く動く唇。 唇に触れてくる手が触れたとこから、甘い痺れが湧きあがる]
……ね。サミュさん。
[その口が紡ぐ言葉は、本当にサミュエルが紡ぐ言葉なのだろうか。 胸の中が、ざわつく。 赤薔薇の香りが、濃くなる]
私、が。誰かと、キスするの、いや、と。 そういったの、ですか?
[彼の唇を、見つめる。 ふる、と。瞳が揺れた]
(80) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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……私、は。
[先ほどの言葉の続きを、絞り出すように、呟く。 音量は、ほとんど独り言に近く]
あなたを、しあわせに、したい。
[だから、なので? 彼に口付けは、できない。 だけど、なんで。
彼の幸せを思う穏やかな声は、悲鳴染みた声に覆われかける。 愛おしい。傍にいて。どこにもいかないで。
彼が好意を示してくれるたび、不安と共にその悲鳴は大きくなる。 そんなこと言っても さ。
夢から起きてしまったら、また。俺を避けるんでしょう?
そうして、囁く薔薇の声は、ひどいエゴと甘美さにまみれて]
(82) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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"……ねえ。" "あなたも、そうなんでしょう?" "独りは、嫌でしょう……?"
"赤薔薇なら、その子を" "あなたのそばに、永遠に"
"捕えることが、できるのよ"
(*11) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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"願いを叶えてあげる" "だから、ねえ"
"あなたを、ちょうだい"
[ぎぶあんどていく、よ。 まるで誰かの口真似をするように、赤薔薇は言った]
(*12) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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[一緒に、夢を。 それは、きっと。自分の理想に、とても近くて。 胸を掠める、示唆の声。 幸せになりたいなら、信用するな。と。 眠った彼らが、本当に言うのなら。
きっと、その誘いには、乗ってはいけない。]
……サミュ、さん。
[薔薇が、笑う。 新しい宿主を求めて、笑う。 茨を伸ばして、新たな獲物を求めて、まだ終わりはしないのだと。 願いをかなえるつもりなんかないくせに、サミュエルの言葉に答えるように薔薇の香りを増して。
たった独りになって、それでも咲いてやるのだと。 ひたむきで純粋な感情が、零れる]
(88) 2013/08/12(Mon) 02時半頃
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……そろそろ、起きません、か。
[夢見る、サミュエルの瞳。 彼が見ているのは、俺であって俺ではないのだと。 思えば、少し困った顔になった。
起きて。 起きて、俺と話して。 そうすれば俺は、君を傷つけないで済む。
起きてくれないのなら、と。 そっと、彼の頬を撫でた。
茨の棘の痛みを、望むがままに分け与えてしまおうか。
きっと、彼が望むような 安らかな眠りを共にとは、いかないけど**]
(89) 2013/08/12(Mon) 02時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/12(Mon) 02時半頃
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[怯えたように、固く閉じられたサミュエルの瞳。 両手で持たれた左手から、温もりを感じる。
暑くないのだろうか。俺は少し暑い。
サミュエルに触れているのとは逆の手、汗ばんだ手を握って、開いた]
……サミュさん。私、は。あなたの幸せを、願っています。 でも私は、きっと。あなたを、不幸にします。
私は、罪ばかり、です。
[自分に信じる価値があるのかと問われれば、ないとしか答えられない。 夢見るサミュエルは、彼が見た自分の汚い部分を忘れてしまったのだろう。 そうでもないなら、その綺麗な感情が向けられるはずもない。
いまだって、彼の幸せを祈りながら、薔薇の誘惑に魅かれている醜い自分がいるのに。 そんな感情を、向けてもらう資格なんて、ない]
(107) 2013/08/12(Mon) 21時頃
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だけど、ごめんなさい。
好き、です。
[もし彼が鳥になってしまったら、迷わず金の鳥籠に捕えるだろうほどに]
(108) 2013/08/12(Mon) 21時頃
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[彼が目を開けるそのとき、さらさらとどこかからかそよ風が吹いて、心地よい涼しさをもたらした]
……おはようございます。
[サミュエルに、静かに微笑む。 拒絶されれば、きっと。 きっと、独り。
この呪いを抱えたまま、死ぬための絶望を得ることができる。 そんな希望を抱えて、そっと彼の手から自分の手を引こうとして
ふる、と。手が震えた]
(109) 2013/08/12(Mon) 21時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/12(Mon) 21時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/12(Mon) 21時頃
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[引きかけた手を握られて、びくりと動きが止まる。 なぜだか泣きそうな彼が、こちらの手に書く声に、目を伏せた。 なぜそれを訊くのかの本心はともかく 容易に、何を指しているのかはわかって 神に祈るように、頭を垂れる]
……私、は。
私が、ラドさんに、ひどいこと、しました。
サミュさんが、グレッグさんと、好きだって 知ったとき、私、は。 慰めてくれる、優しい、彼が、腹立たしくて
[理由になっていない理由が、整わぬまま零れる。 ああ、最低だな。思って、自嘲の笑みが浮かんだ。
いいか、どうせもう。嫌われてる]
(117) 2013/08/12(Mon) 23時頃
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許されないことを、しました。 私は、彼を無意味に、傷つけた。
だから、もう。 もう、サミュさん。
[サミュエルは優しいから、きっとそれでも俺を慰めようとしてくれるのだろう。 想像するのは容易く、だからこそ胸が痛む]
離してください。 ……あなたが、あなたの気持ちに耐えて、傍にいてくれるのは、いけません。 嫌いになってくださっても、いいのです。
[よ]
(118) 2013/08/12(Mon) 23時半頃
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……私は、ごめんなさい。 それでも、きっと。
あなたが、好き、です。
……ごめんなさい。
[Ti amoは、押し付けがましい言葉だと聞いたことがある。 堅物の父のいった言葉だから、本当かどうかは分からなかったけど そうなのだろうな、と いまなら思える気がした]
(119) 2013/08/12(Mon) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/12(Mon) 23時半頃
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[腹を打たれて一瞬息が詰まった。サミュエルもなかなか天然な鬼畜だ。 だけど、そのまま首に手を回されて、目を丸くする。
痛みが、どうでもよくなった]
サミュ、
[見えない口元。 だけど、彼が全身で示す感情が、彼が自分を嫌ってはないのだとわかって。 手が彷徨い、一旦宙でぎゅうと握った後、そっと彼の背中に置いた。
しがみつく彼の顔を見る。顔が、近い]
……ふ。 あなたは、本当に。 ……優しい。
[一緒に居たいと。紡ぐ言葉に、泣きそうになった]
(128) 2013/08/13(Tue) 00時頃
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……グレッグさんは、いいのです、か。
[なんて。 彼らがしていたことを思い出して言ったけども、続けて違う質問を重ねる]
……私はサミュさんが、一番好き、です。
[ピアノの妖精の背中を、そっと背骨に沿うように撫でて 頬を僅か、上気させて、怯えた期待を込めて]
サミュさんも…それで、いいの、ですか?
[くらり。 薔薇の香りは、もう嫌な香りとは認識できなかった]
(129) 2013/08/13(Tue) 00時頃
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"また、なのね" "あの子たちも、言うことを聞いてくれないんだもの" "やんなっちゃう"
"ねえ……赤薔薇に任せれば、幸せになれるのよ"
"セシル・ シュランゲ"
[これが最後の、チャンスだと 赤薔薇は、囁く]
"一瞬だけ、あなたの身体" "乗っ取ることくらい、容易いのよ?"
[傷つけたくないのなら、と。 赤薔薇は、どちらにせよ傷つけるだろう選択肢をあげて、拗ねたように笑った]
(*13) 2013/08/13(Tue) 00時半頃
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