93 Once upon a time...
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どーだろ。 あたし、ここでニコラスに芋もらっちゃったから奥は見てないし。
[果物は、の声>>0:230に、「多分あんじゃないかなー」とやや無責任に相槌をうった]
……ん、そっか。
[ブローリンもジャニスも、人狼ないし狼を扱ったことはないという>>0:234>>1。 一方からは、メルヘンの登場人物を込めた注意。 一方からは、やや具体的に、『賢い』の言葉]
ん。気ぃつける。 なんて言いつつ、本当にいんのかなーなんて思うけど。
[そう言いながら、食べかけの芋をポケットの中に押し込んだ]
(6) 2014/10/10(Fri) 00時頃
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えっ。みんな赤ずきん?>>5 あの団長も? 似合わなー。
[赤い頭巾を被った団長を想像してしまい、えー、と眉をしかめてみた。 まだ、それが冗談ですむ今だからこそ]
キミも赤ずきんだって、気を付けなよー。
[ブローリンの肩で芋を食べる子猿に向けて、さくっと席を立った。 2人の動物談義は楽しそうではあるけれど、エフェドラのおつむには少し難解だったのかもしれない。 公演に向けた演目への想いより、今、厳しいのはこの眠気]
(19) 2014/10/10(Fri) 00時半頃
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ごめーん。あたし、ちょーっとテント戻って寝てくるわ。 おなかたまると眠くなっちゃってさー。
[会話の邪魔にならない低民具を見計らって、またねー、とあくびをかみ殺した表情で。 その場にいる面々告げると、くるりと出口に向かって歩き出す。 そして、背中を向けたまま、その内の一人に声をかけた]
あぁ、そうだ。ジャニス。さっきの歌>>0:234って、こんなやつだっけ?
(20) 2014/10/10(Fri) 01時頃
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[オオカミなんか こわくない こわくないったら こわくない……。
流れてくるのは、歌をなぞらえたメロディだけ。 笛と動物の鳴き声の中間のような、透き通ってはいるけどか細い音。
人形の歌声――――がどんなものなのかは、エフェドラだって知りはしない。 ただ、こんな音ならそう思わせられるかなーなんて思っただけのこと。
言葉は母音すら出せないけれど。 かわりに、人間くささをぐっと減らして、音はクリアにすることができた。
それは鼻歌……いや。 見えない息の通り道を、無理矢理すぼめて音を出す、器具を使わない自前の鼻笛、だった**]
(22) 2014/10/10(Fri) 01時頃
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――昨日/炊事場を出る――
見逃さずに食ったら腹壊すのは人狼くんさぁ。 壊すかどーか判断すんのも、人狼くんのほーだけど。
[去り際、ブローリンの声かけ>>30に、背中を向けたままにししと笑った。 ついでにアントニー>>35に向けて、ドラねーちゃんは夢に旅立つまた明日な、とばかりに拳を突き上げる。 そして、ルリの歌声>>29と…………]
…………? おやすみ。
[訝しげにちらりと振り返って、一言だけ。 そのまま炊事場を出ていく頭の中に、はてな、とよぎる]
はて……あたしゃ、なんかお礼言われるようなことやったっけ?
[人心、人形に知れず。 小さく細いマリオネットは、まっいっか、と思い直して。 そのまま歩みを続けていくのだった]
(93) 2014/10/10(Fri) 20時頃
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――昨日/その後――
[とはいえ、結論から言ってしまえば、その日は居住テントへは帰らなかった。 いや、他の団員女子と先んじて、ぐーすか寝る気ではいたはずだけど。 語られていたメルヘンの1つが、エフェドラを再びこの場所へと誘っていたのだ]
悪いね。 放り出して>>0:7からあんたの存在、すっかり忘れていたよ。
[投げ出されていた長柄のブラシを、積み荷の端に立てかける。 そこは、先ほどまでそこそこ長居していた、物置テント。 そこで、ジャニスとの片づけの最中に見つけた>>0:96、あの木箱を取り出した。 蓋を開け、中からいくつかある『それ』のうち、一番上の1つをつまみあげる]
懐かしいねー。のすたるじー。 こんなところに放り込んでいたんだ。
[その指先にあるものは、メルヘンに所属する以前にもらったもの。 気をつけ、をしたような、指先くらいの赤黒い土人形]
(94) 2014/10/10(Fri) 20時頃
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言ってたっけ。『……本物が、いるんだよ』って。
[これが、その証拠だよ、と。その人物は言っていた。 もっとも、その使い方を聞いた時には、それじゃ何の意味もないじゃんと。 証拠にもしようのない、子供だましだと思ったものだけど]
居ると信じれば居る。居ないと思えば、居ない、か。
[まるで、死人、をかたどったような、赤黒い土の人形を撫でて呟く]
……もしかしたら、いる、のかもね。
[やがて、睡魔に誘われ。エフェドラはその場で、深い深い眠りについた。 雑多に物が積まれた倉庫の中で。 ぽつんと横たわる人形のように**]
(95) 2014/10/10(Fri) 20時半頃
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――翌日/物置テント――
[翌朝。テントの前で話をしている団員の声で目が覚めた。 きっと、人目をはばかってこの辺りで会話をしていたのだろう。 死んだ。団長が、テントの中で、『殺された』んだ……と]
……誰に?
[もぞもぞと起き上がり、テントから顔を出して訊ねてみる。 まさか中で人が寝ているなんて、思いもしていなかったのだろう。 会話をしていた団員は悲鳴をあげて……けれど、エフェドラの存在に気づくと首をふって、分からない、と]
殺したの……よそのやつ? それとも、団員《うちら》の誰か?
[一瞬、互いに息をのみ、顔を見合わせる様子を見せたが。 返ってきた答えは、『見てきたら?』と]
(121) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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ん、だね。ありがと。
[その場を離れて行く団員を見送りながら、耳にした言葉の意味をその身にしみこませていく]
『死んだ』
[ヨアヒムの顔を思い浮かべる。大きく一つまばたきをする]
『殺された』
[呼吸を細め、血流をゆるめ、焦点をぼかして湧き上がる何かを殺す]
(122) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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……先立つ不孝はせずにすんだよ。
[精巧な人形のように平静のまま呟くと、ポケットから半分残ったジャガイモをとりだした。 齧りついて、外へ]
でもさ。死んだらそれでおしまいじゃん。団長。
[そして、とぼとぼとした足取りで、告げられた現場へと向かって行った]
(123) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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――団長のテント付近――
[女の子の泣き声が聞こえてくる。 困惑した団員達の中、しゃくりあげるペギーの姿>>90が見えてくる]
ザックがやりゃ、いーんじゃないの。 ……って、あ。そう。
[居合わせたクラウンメイクの男の声>>91に、ん、と小さく首肯した]
まかせとき。 女の子の扱いはあたしの十八番だよ。 ステージの上にいればの話だけど。
[聞こえてくる、重なるような新しい泣き声>>106を一瞥し、ペギーのそばへと近づいて行った]
(132) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
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はぁい。泣く子も泣きやむ魔法のお人形さん。 ただいまペギーちゃんの元に参りましたよー。
[へたり込むペギーに近づき、こちらも傍にしゃがみ込む。 戸惑っていた団員達が、すまなそうに少し距離をおいていく。 おどけた声かけは、彼女が泣く原因に対し、功を奏したのかどうか]
怖えー顔のクラウンさんがー、なーんかご用意してくれてんだってー。 欲しくない? 欲しくない? ん〜〜〜〜〜ん?
[こんな行動に意味があるのかどうかは分からない。 ただ、語り掛け続けるだけ]
泣いてちゃお笛も吹けないぞ。
[……と]
(135) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
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お〜う。ペギーちゃんそれはごりっぱー。
[整わない息のまま出された小さな頷き>>143に、ことさら大げさに両手を広げて驚いて見せた。 けれど、すぐに疑い深げな表情を作って]
でーも、そんなんでホントにふけるー? 声小さいしぃー。 いーつもどーりに、ちゃーんとできんのぉー?
[傍から見れば、いじめに見える光景かもしれないけれど。 次の言葉は少し調子をおさえ、躊躇いを捨てて問いかけた]
団長、『殺されちゃった』けど。 それでも、ちゃんとやれる?
[重いかもしれない言葉とともに、彼女の目を、じっとのぞきこもうとしながら]
(146) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
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[止まった呼吸>>156を、ショックを受けているものだと理解した。 ちくりと刺さった胸の痛みは、人形の心で押し鎮める]
……分かんない。話で聞いただけだから。 だけど、本当だと思う。 そうじゃなければ『殺された』って話題になるのが早すぎるから、そうゆう状態だったはず。 だからあたしは、それを確認しにきたの。 「だれが」の、手がかりもあるかな、って。
[人の口に戸は建てられぬ。大人のごまかしは、すぐバレる。 いくら隠し通そうとしたって、どーせ本番まではもちはしない]
辛かったら、無理しないでいいと思うよ。 なんとかできる大人は、アホみたいにいるから。多分。
[そう言って、彼女のあたまを骨がらの指先で撫でようとした]
(161) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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[矢継ぎ早に口にした内容が、ペギーに伝わっているかどうかは分からない。 ただ、緋亜麻の髪を撫でつけながら、確かに「うん」>>165の言葉は聞いた。 続けて放たれる、「やります」の声]
あーたたたたっ。耳やった。 け〜〜〜どぉ〜〜〜。 おぉぉーけぇーーいっ!!
[おどけの調子で両手で耳を覆ってから、ぐっと片方だけのサムズアップ。 伝わっているかどうかは分からないが、もうその言葉だけで十分だ]
ペギーちゃんぐらいの年ならさぁ、女ってヤツぁ一人前さ! 自分を信じて、やることやってきぃーっ!
[エフェドラはその場から動こうとはしないけれど、彼女を後押しするように立ち上がった]
(172) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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[立ち上がって、身だしなみを直す姿>>177を微笑ましく見つめていたけれど。 惨劇の場であるテントから顔を逸らす仕草に、痛ましさも去来する]
なーにー。……って、あ。おなかぁ。うん。
[ぶっちゃけ見上げられるのは不慣れである。 もう一度、目指した先のテントを見やり、少し迷いの時間を挟んでから。 後ろ髪を振り払うように声を張り上げた]
言ったっしょー。怖えー顔のクラウンさんがー、ってぇ。 ごちそうになっちゃおっかぁ? ねぇ? 怖えー顔のに。怖えー顔のに。
[昨日の芋も、朝には無事に完食しており、残念ながらすっからかんだ。 ペギーがいやがらないのであれば、食事場へといざなって行くつもり]
(181) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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そうそう。いただいたご厚意は賜るものだからねー。
[ペギーと一緒に食事場へと向かう最中のささやかな会話>>187の中。 疑問調の名ざしに、ことさら大げさに手を広げながら]
ほーかに、誰かいるー? ……って、いるか。うん。
[誰とは言わない。 昨日の芋のおかげでお腹はあまり空いていないから、せいぜいお茶をたしなむ程度かもしれないけれど。 食事場へ辿りつけば、ハーイと手を振り、適当な席につくことだろう。 もっともその明るさは、直接はまだ見ぬ今朝がたの惨状とは、似つかわしくないものだったかもしれないけれど* *]
(190) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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――食事場――
あははー。リスだ。サルだ。リスザルがいるー。
[頬にパンを詰め込んだアントニーを見つけ、リスよろしく頬を膨らませしゃくしゃくしゃくと咀嚼するジェスチャーをひとつ。 あたりを見渡せば、すでにステージ衣装に着替え準備万端なものもいるようだ。 少年の装いのままの自分は、準備に追い付いているとは言えないけれど。 ステージに立つとき以外は、人形として隠れ潜んでいる自分だ。 そう焦ることではない。 そもそも、ジャニスが楽しみにしていると言った>>149うちの1つだろう、その演目自体、他の見ごたえある舞台の隙間を縫って、さっ、と差し込まれる程度のものだと、エフェドラは認識している。 もっとも……昨日・今朝と色々あって、多少の見直しを図りたいとは思っているけれど]
どーいたしましてー。エフィ大作戦遂行してまいりました、と。 んで、報酬はありがたーくいただくもので、ありがと、のお返しをどーぞ。
[ザックから受け取った>>203のは、少し濃い目の方>>193だったろうか。 メイプルの甘味に口をつけ、素顔のザックにウィンクをして、いけるよ、これ、と無言で伝えた」
(234) 2014/10/11(Sat) 15時半頃
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[ニコラス>>198やフィリップ>>202とは、せいぜいすれ違った程度だろうか。 泣いていたペギーに困惑していた団員たちも、すでにテーブルについている>>1:99ようだ。 手を挙げるペギーから一歩退き、立ったまま親指を立てて、この子はもう大丈夫、と暗に伝えた]
……本人も、そー言ってる>>233じゃない。
[独り言として、ボソリ。 呟きながらも、耳は、彼女からその言葉を引き出したザックと、綱渡りスーザンとの会話を的確にとらえていた。 聞き取ることができたのは、心を人形のように押し殺し、神経をとぎすませていたせいか。 それとも。 この話題がエフェドラにとって、聞き逃してはいけない分岐点。 決意を固めるに至った、極めて重要なきっかけになったため、なのか]
(235) 2014/10/11(Sat) 15時半頃
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『――見たの? 団長>>224』
『近くには行けなかった、けど>>225』
『――――怒られそうだけど>>229』
『怒る声でもいいから――――>>230』
[耳に入る言葉の端々に、くっ、と奥歯をかみしめた。 最後のスーザンの言葉を追いかけるように、閉ざしていた口が無意識に開いた]
……また、聞きたい。あたしも。 んで――――。
[冗句じみたスーザンの声を、冗句の多いはずのエフェドラが、冗句を排して小さく呟く。 そして、無言でゆっくりとカップを置くと、そっと、炊事場の方へと向かっていった*]
(236) 2014/10/11(Sat) 15時半頃
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エフェドラは、 ニコラスやフィリップと会うこと>>235はなかっただろう。
2014/10/11(Sat) 16時頃
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――炊事場――
おー。なんかいい匂いすんねー。 なにあんのー。ん? ん?
[そのタイミングはいつだったか。誰かしらはいたはずだけど。 道化人形のように振舞いながら、聞きとめるに値しない、日常のエフェドラとしてその場に溶け込む]
ここには何が入ってんのかなー。
[目的を遂行するための、お邪魔虫としてのフェイク。 そして、棚の端に見つけた一振りのフルーツナイフを抜き取ると。 背中のベルトに差し込み、服の中にそっと隠した。 先端の尖った、やや長めの刃の冷たさが、自身の肌へと伝わってくる]
(237) 2014/10/11(Sat) 16時半頃
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ふへー。匂いだけでおなかいっぱいだわ。 んじゃー。
[誰かに気づかれていたかもしれない。 ナイフが消えたことが分かれば、ちょっとした騒ぎにもなるかもしれない。 そんなこと。今さらもう、どうでもいい。 目的を達成した以上、引きとめられでもしない限り、食事場へと戻っていくつもりだ。 手にしたものの使い道なんて、そんなもの……*]
(238) 2014/10/11(Sat) 16時半頃
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[仮に、犯人が人狼と呼ばれる存在だったとしても。 エフェドラは1つだけ、聞きかじっていることがある。 メルヘンに移籍する前に所属していたあのサーカス団……いや、劣悪な見世物小屋で、自分と同じようにバケモノとして、人目にさらされていたジプシーが教えてくれた]
『死体に――――』
[顔の肉と片腕を失った彼女は、土人形>>95をくれる時に『死体』と確かに言ったのだから。 『死体』という逸話があるなら、殺せる。 手段は分からないけど、その方法は、きっとある]
かたき、うつよ。できたら、ね。
[団員の犯行だとしても、その決意は変わらない。 いや、外部の犯行の可能性が大きければ、客の安全確保ができない限り公演はできないだろうから。 実際、立場ある団員たちは、黙殺しつつも、そう認識しているのだと思う]
(239) 2014/10/11(Sat) 17時頃
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[エフェドラがメルヘンに入団したきっかけは、多くの団員とは少し異質なものかもしれない。 もうずいぶん昔のこと。 ヨアヒムが主導となって、人とは扱われない、あの見世物小屋からひきとられた。 彼の真意は知らないが、裏では見返りが、古巣へ移っていたのは知っている]
団長。あたしのこと、買ってくれてありがと。
[これが、聞きたい声>>230より、伝えたかった言葉。 金で買われ、さげすまされるバケモノから、こうして人形までは昇華できた女。 その恩義にこたえるためなら、血を流すことにためらいはない。
そして――――。 聞こえぬよう、ぶつぶつ呟きながら。仮に、と、頭をよぎる。
持ち主の仇を討つ人形。 その存在がメルヘンの世界で許されないものならば。 いつ、なんどき『壊された』としても、それは本望だとさえ思った**]
(240) 2014/10/11(Sat) 17時頃
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――食事場――
[少なくとも、炊事場において、その場で強く引き止められることはなかっただろう。 ナイフ背中に隠したまま、何事もなかったかのように、飲み残していたカフェオレに口をつける]
うーん。おいち。これで半日いけるわー。
[平静を装ってはいるけれど、人形の心でも処理しきれないほど、ある種の混乱をしているのかもしれない。 耳に入る言葉のトーンを、時に違う形でとらえていたり>>236>>249。 遠くで、まだ小さく、開演を待つ人々の声も聞こえる様な気がするけれど。 これもまた、この混乱の導き出す幻聴なのかもしれない]
(252) 2014/10/11(Sat) 22時頃
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――食事場――
[朝食を取る最中にも、着々と時間は流れて行く。 啜っているカフェオレを入れてくれたザックも、リスザルと称したアントニーも、もうこの場所にはいやしない。 少しずつ進んでいく、遠くともやがて訪れる開演の時>>271――――。 それまでに、やっておくべきことはある]
さーて、んじゃば。あたしも失礼しますかー。
[一人ごち、たったままカップを片付けにかかった。 ペギーがまだ飲んでいる途中なら、お先ー、と一声かけといて。 ブローリンの無言の挨拶に、うききー、と子猿のジェスチャーで返してから。 2人で食事をするトリノスとスーザンの様子を微笑ましく一瞥してから。 この場所を後にした]
(277) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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――音楽テントの外――
だーもー! んだぁーもぉー!! ヤダヨもおう! ダメだったら、あたし出ないよー!!
[憤慨するエフェドラの声が、この周囲に響き渡る。 その勢いを向けられた人物……楽団の中でも、率いる、という言葉を担うに近い人物は、難しい顔でこちらを睨みつけている。 当然だ。悪いのはこちらの方なのだから。 急な演目内容の変更――――練習なしで、初めての試みを本番で行おうとしているのだから]
こんな日だから、やりたいの。この形で。 団長にさぁ、見て欲しいんだよぉ……。
[やがて、我がまま勝手なこの願いがしぶしぶながらも了承してもらえたのは。 その内容のおかげだったのかもしれない*]
(281) 2014/10/11(Sat) 23時半頃
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――大テント・ステージ裏――
[やがて、太陽が傾き始めた頃>>271。 エフェドラは普段の少年の装いを改め、分厚いコートで体を覆っていた。 ジリヤから受け取り、身に纏った衣装が、すっぽり隠れる分厚いコート]
いってら。
[と、声をかけたのは、一人で客を出迎えるニコラスに対してか。 客入り前の時間を、エフェドラはこくこくと消化していった*]
(285) 2014/10/12(Sun) 00時頃
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