64 さよならのひとつまえ
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― 自習室 ―
[断髪式も終盤。ふと視線を感じてそちらを見れば、目が合った。>>4:360]
いいよ。 じゃあ、またあとでな。
[困ったように笑う顔。 またざわつきそうになるのを抑えながら、手をひらひらと振って応えた。*]
(3) 2014/03/31(Mon) 01時頃
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― 朝・自室 ―
[見送りにはいかず、窓を大きく開けてバスに乗り込む那由多と成斗の姿を見送る。]
…ちゃんと寝ないからだ、ばーか。
[窓枠に頬杖をつきながら、見守る。>>+50
退寮間際まで人に囲まれて見送られていく彼は、どこか晴れやかで。 そんな顔で送り出すことができたことを、素直に嬉しいと思う。
バスが閉まる。 とおく、とおく、とおく。
それを追いかけていく環が見えた。>>43 金色の鳥を眩しそうに見つめながら、見えなくなったバスが走って行った方向をしばらく眺め。カーディガンの袖で目元を擦った。]*
(66) 2014/03/31(Mon) 22時半頃
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[今日は生憎の曇天。一雨来るかもしれない。 微かに湿った空気が鼻先を掠め。 聞こえて来た今日の退寮を告げる声が耳に入ってくる。>>2]
今日はサクと、リーチかぁ…。
[花見のあと、あまり話せてなかったなとか今更ながら思う。
すっかり片づけも終わって、一人になった部屋の窓辺でぼんやりとしながら。 二人は同室者を見送った後、どうやって時間を過ごしていたのだろう。 ふと、そんなことが気になったり。]
(68) 2014/03/31(Mon) 23時頃
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― 回想・夜の屋根裏部屋 ―
[自習室から自室に戻らずに、でも人が居る場所に行きたくもなくて。そっと覗いた屋根裏部屋に人気がないのを確認して、忍び込む。
窓際を陣取って、利一からもらったシュークリームを一人でぱくついた。夕飯代わりだ。 『期間限定さくらシュー』と銘打たれたパッケージなのに、食べてみるといちご味だった。なんだか解せない。 けれど甘いものを食べると、ほんの少し気持ちが落ち着いた。 夜空を見上げる。そこに光る円を見つけ、樹央の替え歌を思い出して、ぶ、とまた噴きだした。
甘いものを食べて、ひとしきり笑って。
見えた校庭に、そこにあった月を思い出して、また苦しさがぶり返す。 なんでこんなに苦しいのか。]
(70) 2014/03/31(Mon) 23時頃
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[カーディガンの袖で目元を擦る。]
――――……、
[声にはならないまま、息を深く吐きだした。 あと少し。気づかないふりをすれば。]
[自分を、誤魔化せば。]*
(71) 2014/03/31(Mon) 23時頃
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― 回想・夜の中庭 ―
[ぶらぶら歩き出す横に、並びながら。>>+31]
謝罪する声に、謝ってばっかだな、と茶化し僅かに赤い目元を弛めて笑ってみせた。
桜の花びらが、ひらひら。数枚だけ、視界を落ちていく。 ここ数日で、綻び。随分開いてしまった。それは桜だけなのか。
足跡と、息遣いと、心臓の音だけがやけに響く気がして。せめてもと、そっと息を止めてみたり。
足を止める気配に、追い越しそうになって。>>+34 同じように止めて、隣を見れば少し高い位置にある目が、顔が、まっすぐこちらを見ていて。 目が合った、それだけで身体が熱くなる。
気づかないふりして、何だよ、といつも通り声を出そうとして。 できなかった。]
(76) 2014/03/31(Mon) 23時頃
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( ……… それって どういう )
[顔が強張る。じっと見つめてくるその目を、瞬きも忘れて見入る。 期待してしまうから、そう聞こえるだけだろうか。 友達として、じゃないと訴えてくる。その意味に気づけば、顔が耳まで熱くなる。心臓が痛くて、煩い。
重みに殻が、軋む。 軋む。 軋む。 声を上げて、叫びたい。 喚きたい。 伝えたい。
ずるい、と音にならない声で呟く。 そんな目をされたら、誤魔化せなくなってしまう。
苦しさに、視界が歪む。泣きそうだ。]
(77) 2014/03/31(Mon) 23時頃
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[くちに出来ないと思ってた。 くちにしては、いけないのだと。 だから苦しくても、強がって誤魔化し続けた。
どっちが正しくて。 どっちが、間違っているのだろう。
ただわかっているのは。 ここで誤魔化したら、この先ずっと 後悔するんじゃないかという衝動だけ。]
(79) 2014/03/31(Mon) 23時半頃
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[あとすこし。そう誤魔化していた想いが零れだす。 そうして、ゆっくりと、かたちに。ことばに。]
――……俺も、好きだよ。
[友達だからな、とは続けずに。
震える指先を伸ばして、彼の手に触れる。 骨ばって大きくて、器用に物を生み出す指先に触れて。遠慮がちにゆっくりと、けれど強く握って。*]
(80) 2014/03/31(Mon) 23時半頃
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― 自室 ―
[スマホを見れば、メールが何件か入ってきていた。 昨夜からなんだかんだで返信できていないものも含めて、順番に返信を打っていく。]
京菜、なんか出来ないかなぁ。 でも外は雨も降りそうだし。
[朔太郎からのメールの内容には呆れながら。 せめて、何か差し入れでも持って行こうか。そういえばツナマヨが好きとか聞いた気がする。利一も片づけは終わってるだろうか。 うーん、と唸りながらメールを送信。]
(86) 2014/04/01(Tue) 00時頃
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>>+4 To:丞 Sub:そりゃよかった
スーパーの猫缶売り場見たけど、 種類意外とたくさんあってびびった 教えてもらっておいてよかった
このトラ猫は大俵(仮名)っていうのか?じゃあこっちは? [添付:すらりとした黒猫の後姿(というか尻)]
バイト先に来たのってやっぱススム? あのドアは低すぎる…俺も何度も打った痛かった ああそうだ、いい体格だねってススムを褒めてたよ
それと、フリメとりたいんだけどどこがいいとかある?
[最後の一言は、少し考えてから。 一番そういうのに詳しそうなのは、やっぱり丞だった。]
(*26) 2014/04/01(Tue) 00時頃
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>>*2 To:朔太郎 Sub:RE:ぐすん
まだ終わってないのかよ! ヒロがいたら怒られてるぞ
何か手伝おうか? あと一人の部屋ってなんか広いな
(*27) 2014/04/01(Tue) 00時頃
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To:利一 Sub:シュークリーム
いちごの味がした けどうまかった、ありがと
お返しになんか奢ってやろう 何がいい?
(*28) 2014/04/01(Tue) 00時頃
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トレイルは、メールを打ち終えて、ちょっと休憩*
2014/04/01(Tue) 00時頃
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― 回想・夜の中庭 ―
……ばーか。 そんな優しくないぞ、俺は。
[瞬く目に。戸惑って見える様子に詰めていた息を、ふ、と噴出した。>>+106
ぎこちなく握り返される手。まだ微かに震えているけれど、振りほどかれなかったことだけでひどく安堵する。くすぐったくて落ち着かない熱を改めて、自覚する。 この後振りほどかれたとしても、たぶん。 後悔は、しない。]
(134) 2014/04/01(Tue) 09時頃
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ずっと、触ってみたかった。 ……って言ったら引くか?
おかしいよな、男同士なのに。
[くちにすれば、案外簡単な二文字。 本当にこれでいいのかという不安になるほど、呆気なく。 それでいて、すとんと落ちてくる。]
気づかずにいようと思ったよ。 持ってけないものは、最初から持たないようにしようって。 言わずに、もうちょっとで行くはずだったんだけどさ。
[これがよかったかなんて、わからない。 大声で叫ぶことはできなかった。 でも。ずっと誤魔化していた苦しさが薄まり、胸の閊えがとれたように感じて。 僅かに目を細め、息を吸い込む。]
(135) 2014/04/01(Tue) 09時頃
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――…でも、これはここに置いてくよ。 これから、傍にいられないし。
[別の苦しさを堪えながら、続ける。声が震える。 しばらくになるか、ずっとになるか。告げることばと裏腹に、手を握る力は強くなってしまったけれど。*]
(136) 2014/04/01(Tue) 09時頃
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― 回想・夜の中庭 ―
[振りほどかれず、握り返される手の分だけ。 たどたどしく同じだと返される想いの分だけ、じわじわ熱が上がる。 繰り返し悪態をつきながら、くしゃりと笑い。]
……ばーか。 迷惑なわけないだろ。嬉しいよ。
[空を仰ぐ視線につられて、見上げる。>>+139 桜の落ちる向こう、月が見えた。校庭の月を思い出して目を細める。 あれが誰の想いかは知らないままだけれど。通じ合って並んだ言葉は、伝えるのにどれだけの覚悟があったのだろう。 持ってく、という言葉にゆるく首を振った。>>+140]
……それじゃだめだろ。 ナルが持ってくなよ、俺のは重くて荷物になるから。
(166) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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俺はさ、ナルがこれから胸を張って歩けないような相手になりたくないんだ。 口にできなくて辛くて、困らせるような相手になりたくないんだよ。 好きだから……ごめん、こんなこと言っても、仕方ないのに。
[彼氏がいる、だなんて言えないだろうと。 自分のせいであんな煩わしい視線の対象に。好奇の目を向けられる対象にさせたくないから。彼が、趣味のことで人一倍周囲を気にしてるのがわかるから。余計に。
傍にいられない。だから、守ることも支えることも、きっと思うようにできない。 だから置いていこうとしてるのに、彼は。
なんで、大丈夫だと。 そんな頼もしそうに笑うのだろう。 一度零れだした想いは、ゆっくりゆっくり。 今度は切なさを伴う痛みと苦しさで溢れて、頬を伝う。]
(167) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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どんだけ、認めるのに時間かかったと思ってるんだよ。 叶わないと思ってたんだ、だから気づかずにいようと思ったんだ。嬉しいよ。今言わなきゃ後悔すると思ったよ。連絡したら思い出すじゃん。会いたくなるじゃん。今よりもっと好きになるじゃん。
……そしたらナルを、困らせる。
[離したくない、とは言えずに。 頼りたくない。足枷になりたくない。でも手を握る指先は、強くなるばかりで。こんな時まで頼るのが苦手で。 彼は優しいから。ばかだから。振りほどかれなかった今、自分からこの手を離さなければいけないと思うのに。*]
(169) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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― 自室 ―
[顔を洗うついでに鏡を覗いたら、そこには思った以上に酷い顔があったか。 それでも表情だけは清々しいものに見えるけれども。
いつかの買った冷やすアイマスクがこんなとこで役に立つとは。 昨日から何度擦ったかわからない目元にあてながら、メールに気づけば順番に返信をして。]
(179) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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>>*29 To:環 Sub:RE:からおけたいかいのおしらせ
行くにきまってる!
(*67) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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>>+117 To:丞 Sub:デコメ流行ってんの?
何これ、猫? ハムスター? [コピーした天使のわっかのカピバラ]
機能…デコメ見れるフリメってないよな? 海外でも使えればそれでいいんだけど もうすぐスマホ解約するからさ
了解、店長に伝えるよ お世話になったからも一度挨拶行きたいし ドアに当たらないよう善処する
(*68) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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>>*30 To:利一 Sub:RE:やっぱり
えー
次会った時は俺きっと忘れてるし リーチが覚えてたらな
(*69) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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>>*37 To:朔太郎 Sub:RE:いりまっせぇ〜ん!
なんだよサクの荷物漁ってやろうと思ったのに
サクのくせにいいこと言いやがって わかってるよ でも寂しいじゃん
ありがと
(*70) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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[朔太郎へのメールには、ちょっとだけ口元を歪ませた。 朔太郎のくせに、ともう一度口の中で繰り返して。 博と同室だった彼に。退寮後も連絡取ってるか聞こうか迷い、その一文はうてないまま。
もう一通きていたメールに気づく。]
(180) 2014/04/01(Tue) 22時半頃
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>>*38 To:朔太郎 Sub:RE:ついしん!
ちょっと待った何そのカミングアウト!? 身に覚えないんだけど!!! 俺なんかやった!?
ゆるさ
[思わず途中で送信ボタンを押してしまった]
(*71) 2014/04/01(Tue) 22時半頃
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To:朔太郎 Sub:RE:ついしん!
途中だった
ゆるさないこともないけど 今も、俺のことやだとか思ってる?
(*72) 2014/04/01(Tue) 22時半頃
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[そうして余興が始まるぎりぎりまで目元を冷やそうと。 どのくらい経ったか、唐突に寮内の放送がカチリとONになる微かな音が聞こえて。>>121]
――…ぅ、わ!? サク!!? 何やってんだ!?
[大音量の懐かしいナンバーに乗せる、DJ扮する3-8きってのイケメンボイス。 最初はぽかんとして聞き入っていたが。 じわじわ、じわじわ。駆け出したくなってきて。 弾む音と声に急かされるように、自室を飛び出した。*]
(189) 2014/04/01(Tue) 22時半頃
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― 中庭 ―
――悪い、遅れた!
[すでに中庭には、ありすと利一の手によって、簡易野外フェス会場が設置されていたか。 走る途中見た窓ガラスに雨粒を見つけ、大浴場から数枚のタオルを拝借してたら遅くなってしまった。 持ってきたタオルを、ブルーシートからはみ出そうな機材にかけて。残りを濡れない場所に置いておく。 これ以上強くならなければ、これで大丈夫だろうと。]
おーすげ! タマキかっこいー!!
[>>186ちょうど歌い終わった環に拍手を。]
(195) 2014/04/01(Tue) 23時頃
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楽器もひけて歌も上手いとか スーパーベーシストの名は伊達じゃねぇな!
[環とありすから向けられる感謝の視線には、ひらひらと手を振り。>>198>>201 利一とありすのデュエットと聞けば、耳栓の準備をするか録音の準備をするか一瞬真面目に迷ったのは秘密である。同じく遅刻してきた智明に、ホッとしながら。]
やっほー、遅刻した分合いの手は任せとけ! 次はライジの番?
[振り向いたライジにも手を振って。>>202 >>204音が流れてくれば、それが野球部の応援に使われていたものだと思い出す。]
(205) 2014/04/01(Tue) 23時半頃
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カンパイファイト! ファイト! イェイッ!! カンパイライジ! ライジ! イェイ!!
[頼児の声に合わせて、声援を送る。>>206 落ちてくる雨を、弾き飛ばすくらいに。声を上げて。]
(207) 2014/04/01(Tue) 23時半頃
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[環のベースが、智明がシャッターを切る音が、音楽に重なる。 利一の声に、負けじと張り上げる。音程なんてない、応援歌。大声を出すとスッと息が抜ける気持ちよさにすり抜ける。]
ありすも! ほら一緒に!
[苦笑を浮かべているありすも急かして、次のサビを待つ。>>212 頼児が拳を突き上げるのに合わせて、拳を突き上げ。腕を振った。>>214]
(221) 2014/04/02(Wed) 00時頃
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ファイト! イェーイッ!!
[全員の名前が中庭に響く。ここにいる者も、もういない者も。>>216 歌い終わったそれに、拳を振り上げた手でそのまま大きく拍手をした。]
(222) 2014/04/02(Wed) 00時頃
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― 回想・夜の中庭 ―
[拭う手が触れた瞬間、びくりと震える。>>+147 はっきりと迷いのない声を最後まで聞き。深く長く、息を吐き出した。]
……ばかだろ。ほんとに。 かっこよすぎだろ、ナルのくせに。
[でも、と更に振りほどく為の言い訳を重ねようとした時、繋いだ手を引き寄せられた。 近づく距離。目元に触れた熱に驚きで一瞬声も涙も止まる。]
――……っ、
[何か言おうとして開けた口を、そのまま閉じる。 悔しい。そんな顔でそんな言葉。>>+148 まるで意地を張って強がる自分の方が、ばかみたいじゃないかと。再び溢れ出す涙で、視界が歪む。いつの間にこんな涙腺が脆くなったのだろう。 睨むように眉間に皺を寄せて、ぐっと堪え。]
(229) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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ナルが、困らないなら。 当分でいいなら、持っててやる。 ……でももし、困ったら。 無理だと思ったら、いつでも離しなよ。
[昼間の公園の時のように、遠慮がちにその肩口に頭を寄せて。 繋いだ手は、強く握ったまま、呟いた。*]
(230) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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………ありすが普通に歌ってる。
[衝撃の事実だ。>>223 普通に音程のあっている声に愕然とする。
アソパソマソだが。]
(232) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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トレイルは、ライジの濡れた頭にタオルを投げた
2014/04/02(Wed) 00時半頃
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リーチまで普通に歌ってるし! かっこいいじゃん、歌えんじゃん!!
[>>228デュエットに途中から手拍子をつけて、やっぱり最後は大きな拍手を送る。 くしゃりと笑って、今はここに居ない面々の顔を思い浮かべる。 きっと、どこかで聞いている。朔太郎も、もう退寮してしまったみんなも。 そんな気がした。]
(236) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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[ぽたりと、空から落ちてきた雫に、汗に、いつの間にか濡れていて。 頬を伝って顎に落ちる感触に、目を細める。
みんな笑っている。
雨で落ちた桜の花びらを張りつけたまま、笑って野外フェスが終わるまでひたすら騒いだ。 今日去っていく二人が、最後まで笑って行けるように。*]
(246) 2014/04/02(Wed) 01時頃
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