28 わかば荘の奇々怪々な非日常
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[誰かを迎える為の、ことば。 当たり前のことばだけれど、伝えれば、返されれば 心が満たされることばだと、私は知っています。
ただいま>>9
続くことばには何故か間があって、ジャニスに留めた目をままに、首の角度が傾く。それに、少し困ったような、弱弱しい表情。その理由を測ろうとしても、出来なくて、咽喉の奥に小骨が刺さったような心地。]
………も、もう一回、
[やり直し、と言い掛けて、小骨に遮られて止めた。 そうして配られる珈琲>>2:347を受け取って、 珈琲の中をぐるぐる巡るミルクと砂糖の渦を、眺めるのです。]
お、お茶の葉、は、あとでお借りしても良いですか?
[部屋にはティーパックしかないし、管理人さんの淹れてくれた珈琲があるし、インスタントをひと様に振舞うのは違うし。ぐるぐる。]
(12) mo_om 2013/09/07(Sat) 15時半頃
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[ミルクの渦ごと、珈琲を一口啜って。
最後に談話室を訪れたのは、植頭と越智>>2だったろうか。 見慣れない少年の姿。 ふわふわ春色の少女とは見違えて、同一人物だと合致するまで 52秒ほど時間を要した。かちりかちり、こちこち。]
越智、ちゃん?
[目鼻立ち、知らないようで知っている面差し。 疑問符は踊っても、それ以外の感情は籠もらない声で。 あたしはただ、確かめるだけ。]
(13) mo_om 2013/09/07(Sat) 15時半頃
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[談話室には殆どの住人が集まっていて 管理人さんの鶴の一声の力を改めて感じるのです。
如何ぞ好きに持って行って下さい、と大口を広げたビニール袋。そこから覗く駄菓子は様々で、放って置かれず、初見先生>>19が手に取るのを横目に気付き、嬉しくて口許が綻んだ。 ひとの手に、また次のひとの手に、お菓子が縁を運んでゆくのを。]
う、植頭さんも、お茶請けを持って来られたのですか?
[こちらに声を掛けてくれた、柔らかい雰囲気を湛えたひと。 越智の後ろの、植頭>>21に視線を向けて、 手許のものに気付き、声を返すのです。]
は、はい。 み、皆さんご一緒で、とっても賑やか、です!
(22) mo_om 2013/09/07(Sat) 21時頃
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[人見知りは深く根を張っていて、容易に除けるものではなくて。 ただ、苦手なことは、嫌いなことじゃあなかっただけ。 あたしは他人が、ひとが嫌いなわけじゃあないのです。
植頭>>23から差し出された箱を受け取ったのは、条件反射。 ふわりと香るティラミスの、チョコレートの香り。 表情が輝くのも束の間―――…]
な、なな!
[ざ、と談話室の人数を確認する。 今日は、住人の数よりも、ひとの数が多い。 真っ先に自分を数から引いて、ええと、それでも。]
お、お、お任せください! 植頭さんも、その、有難うございます。
[お菓子は素直に嬉しくて、ぺこり、深く頭を下げました。]
(24) mo_om 2013/09/07(Sat) 21時半頃
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マドカは、どうやって分けようか考え込んでいる。ぷすぷすぽん。
mo_om 2013/09/07(Sat) 21時半頃
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[数え間違えさえなければ、今、この場に居るのは11人。 植頭の分を抜いて10、自分を抜いて9、まだ足りない。
ぐうるぐうる、数字が踊る頭のなかで、]
宝生さんの分、ですね!
[きら、と目敏い宝生>>27の視線は見逃したが 植頭>>28は気づいたようで、言われた通り、頷きました。 お願い事、何だろう、賄賂なんて単語を選ばれたものだから、好奇心が傾くのですが。植頭の目を物問いたげに見るだけで、聞けずに。]
あ。 植頭さん、あ、あたし閃きました! 半分に切り分ければ良い、のですよ、!
[ぴこん! と、豆電球、漫画ならば輝きました。]
(30) mo_om 2013/09/07(Sat) 22時半頃
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[そして、身を翻して、談話室のミニキッチン。
さくさく・ぱんださんを脇に挟んで 管理人さんに淹れてもらった珈琲カップは両手の中で 団欒の輪を離れて、小走りに滑り込みます。
長くも大きくもない腕と掌で、持てる精一杯。 落とさないように気を付けて、空いたスペースに置いて。料理が得意なわけでなくても、ナイフくらいは扱えるので、ティラミスを半分に切り分けて。]
クッキー、は、わ、割れませんね………
[時々唸りながらも、最善を、頭をぐうるぐる。]
(31) mo_om 2013/09/07(Sat) 22時半頃
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―――ミニキッチンに向かう前の話―――
[小さく、小さく、小さく やり直しを求めたことばに、二度目の返事はない。
何故かとても躊躇うような間を与えられて、ぐるぐると、心中を表すような珈琲の渦を眺めていました。珈琲の水面を眺めるジャニス>>46と同じ仕種。少し、不思議な光景。 小骨がまだ、咽喉の奥に詰まってる。]
………
[お茶の葉の返事はありました。 渦を眺める目、を持ち上げて、唇がむずむず波打って。問えない。]
は、はい。 では後ほど、お借りに、ち、違いました、分けて頂きに!
[使った茶葉を返すわけではないのだ。ことばのあやではあるものの、文学の先生も此処には居るのですから、慌てて首を振るのです。]
(52) mo_om 2013/09/08(Sun) 07時半頃
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―――そして:ミニキッチン―――
[七人分の、七個のティラミスの、真ん中に刃を下ろす。 ポケットの中を叩いたわけではないけれど 七個のティラミスは、十四個に。
少し小さくなってしまったけれど、足りないよりも、余る方が素敵。 良いアイデアだって、植頭>>32も言ってくれたから。 今、談話室に居る人数分ではなくて 談話室に来ていない白栖と、声の聞こえない国谷、 それからいつもミイちゃんを見に来る子の分も念の為、お皿の数に加えて。]
う、植頭さんからの、ティラミスです。 あの、その、此処に、置いておきます、ので。
[七人分のクッキーは割らずに、それぞれをテーブルに並べた。 他にも、駄菓子も、新居のクッキー缶も、福原のチョコレートも、あれば。お茶請けは充分過ぎるくらい。]
(53) mo_om 2013/09/08(Sun) 07時半頃
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[咽喉の小骨が、次のことばを遮ってくれる。
咽喉元に出掛かったもの 本能的に、聞いちゃいけない、と思う。
疑問符ごと、逆流させる為に、珈琲を半分煽った。]
で、でも、ジャニスさんのお気に入りが、減ってしまいます。 だから、その、あれ? い、頂きます………?
[お裾分け、寧ろ増えてしまった、と申し訳無さ半分。 お礼、という単語に嬉しさ半分、でとても出来損ないの笑みを向けてしまった。 それから、談話室にてちょろちょろ働き ティラミス予約の声が上がると、一人分、二人分退けた。]
(70) mo_om 2013/09/08(Sun) 21時半頃
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[私の両手で出来ることはとても限られていて 精々の出来る範囲を済ませて、残った珈琲で口を潤した。 ミルクと砂糖と珈琲の苦味が、ぐるぐる、混ざる。
ふと、ちょっとだけ輪を外れて見回した、談話室。 談笑に混ざって耳に届いた、フエラムネ>>72の夏のおと。 ―――…聞こえていた位置に視線を向けたけれど そこにはもう、病沢はいなくて、更に視線は彷徨った。 とは言え、彼の髪色は目立つので、ミニキッチンにすぐに、その姿を見付けてしまうのですが。病沢が鳴らしたフエラムネも、宝生に渡したものから、繋がっていったもの。
そんな些細なことも嬉しくて、あたしの頬は弛んでしまうのです。]
(75) mo_om 2013/09/08(Sun) 22時頃
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は、はい。
[>>80眉を下げた、中途半端な笑みが崩れる。 相槌のように二文字を返して、思案に暮れる数秒。 お返しするべきことばを、考えている数秒。]
―――… 大事にします。
[そして、あたしなりの結論を弾き出して、応えた。 空回る舌は不思議と、噛まずに伝えることが出来て 確り口に出来たことを、自分自身、確認してから身を翻しました。
ミニキッチンでの一仕事の後
病沢>>76と、ばっちり、視線が重なってしまいました。 盗み見ている心算でしたので、勝手に慌ててしまって、空のカップの底に、一度視線を落として。それから、それから。]
や、病沢さん、とっても、お上手でした。
[フエラムネの音色に対しての。]
(84) mo_om 2013/09/08(Sun) 23時頃
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[出て行くところを呼び止めてしまったような気がして あくまで控え目に、控え目に、伝えるのです。
後、残っている仕事は、 自分が使ったカップを片付けること。 再度、とととと、と空いたミニキッチンに滑り込んで、珈琲の溜まっていた穴に水を溜めて。最後にタオルで手を拭いて。 小骨に引っ張られるよう、ジャニスに視線を戻しました。]
(85) mo_om 2013/09/08(Sun) 23時頃
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[主語が欠けていることに、当人が気付いていない。
青空こそ似合う、口笛より軽やかな、夏のおと。 病沢>>86がどのような心境でそれを口にしたか、推し測ることは出来ませんが。談話室を巡ったそのおとが、とても、とても好きなのです。 口にした後は、それ以上留めてしまわないように 目の前の洗い物に専念して、珈琲の色が移らなくなるまで水で薄めて。
猫のようなしなやかさで、近付く体温に気付いたのは 正しく、背中に病沢の額が触れて、冷えた指先が頬に触れて。 洗い物の手が一瞬、いや、42秒。]
…! ……!! ………!!!
[するり、来た時と同様に、病沢が離れてしまってからも。 暫く時間は止まったままで、ネコさんが甘えるような態に、疑問を口にすることが出来ずに。頭のなかで弾けたのは、爆弾というよりも、花火。]
(96) mo_om 2013/09/09(Mon) 00時頃
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[止まった時間が動き出したのは、 ジャニス>>90と視線が重なった際に、かちり、こちり、流れる。
咽喉の奥の、小骨がまだ残っている。 微かに疑問符の為に上を向いたことばに、頷いてみせたけれど。 重なっていた視線はいつのまにか、逸らされていて。小骨がもう少し深くに、滑って、刺さった。]
は、はい。
お邪魔します。 あ、お、お茶の道具は、持って行かなくても。
[確か、ティーセットは談話室の食器棚のなか。 口にしてはみるものの、お茶を淹れるのが上手い彼のことだから 自室に置いてあっても不思議ではないと、考え直して。 ととととと、滑るように、後を追うのです。]
(97) mo_om 2013/09/09(Mon) 00時頃
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―――104号室―――
……、?
[ととととと、足の長さが何しろ違うので 必然的に小走りにジャニスの後を追いながら、口を噤んだ。
小さな違和感
どのことばに、今、あたしは引っ掛かりを覚えたのだろう。 眉間を分かり易く引き絞り、開いた扉の先、104号室。 がらん>>103とした部屋。 まるで、引越し初日のような、あるいは、]
置いて、行く、のですか?
[あ、違和感>>102の正体、ことりと小骨が胸に落ちる。]
(105) mo_om 2013/09/09(Mon) 00時半頃
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[詰まれた段ボールに自然と視線を吸い寄せられて 口を滑らせてしまってから、あたしは、首を左右に振りました。 謝罪に対する否定の意味もありましたが、それ以外にも。]
あ、あ、と、お淹れします、! い、一からでないと、駄目です。
[ティーセットの準備を始めたジャニスに慌てて 段ボールやトランクケースに躓かないよう気を配りながら 滑るように、小走りで、身を寄せて。伸ばした空の両手は、お預かり致しますの意味も籠めて。]
(106) mo_om 2013/09/09(Mon) 00時半頃
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[―――…今日、この一日だけで 何度も目に留めた、困惑したような、弱い微笑み>>107 表情、ことばの端々、そんな些細が、小さくて細い骨になって、咽喉に詰まって。その理由を、あたしはこの場で漸く理解したのです。
落ちた小骨が胸を刺して、すこしだけ、痛い。]
き、気に、なってたんです。 ずっと。 ジャニスさん、時々、とても、遠くを見られるので。
[眉が下がるのと同じ角度で、目線が下がる。 気掛かりを全て口に出来るわけではないから、それを直接口にするのは、今が初めて。]
……… で、では、今もお辛いですか。
[両の掌に、ポットの重みが圧し掛かる。 それに重ねられる手袋越しの手、驚いて跳ねたりも、しない。ただ、受け入れる。 『恐い。』と口にする彼に、躊躇っていた視線を戻した。]
(109) mo_om 2013/09/09(Mon) 01時頃
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[小心者故に、他人の表情の機微は特に、気に掛かる。
例えば、見上げた視線、揺れる瞳の色だとか 触れた掌よりも、今はそちらの方が気になった。]
けがれ。
[必死に意味を理解しようと、繰り返した。 除霊をその場で見ていない所為もあるが、所謂一般人、に分類されるであろう私は、ジャニスの仕事についての知識が圧倒的に不足していた。 するりと離れた指先。黒が、解けてゆきまして。 肌に刻まれた不思議な紋様に、軽く、目を瞠るのです。]
あ、あの、上手く言えないのです、が。 ジャニスさんの手は、お、お仕事をなさる手です。
汚くなんて、ありませんよ。
[潔癖症だとは、談話室で耳にした気がして。 触れても良いものか、戸惑う間を空けてから、おずおずと手を伸ばした。爪先は、指先に、軽く触れようと。]
(115) mo_om 2013/09/09(Mon) 02時頃
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[それから、躊躇うような、間。]
皆さんのことが、大好きなのですね。
[彼の心に深く根を張る理由。 それを知ることは出来ないけれど、このわかば荘の住人に触れて、好きで、だから辛いのではないかと。 あたしはそう、感じまして。]
(117) mo_om 2013/09/09(Mon) 02時頃
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お仕事を為さる手、です。
[畳み掛けるように繰り返す。
そうしないと、今にも否定されてしまいそうで。
彼の口から否定されてしまえば、私はもうそれ以上強く出ることなど出来ないと、知っておりましたから。如何か届きますように。 不思議な紋様の描かれた、綺麗な指先。 必死に、控え目に、触れる。ちゃんと、温かい。]
ど、どうか、嫌わないであげて、ください。
(121) mo_om 2013/09/09(Mon) 02時半頃
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[ポットを片手で押さえているから、必然的に触れる手はひとつ。
彼は、"同じだけを返せない"と口にしましたが。 この目で見たもの。 ゼリーを皆に振舞ったり、病沢を気に掛けてくれたり、他にも沢山、沢山。この目で見たものを、あたしは、信じるのです。指先の体温を、不器用に笑う表情を、信じるのです。]
はい。
[眉を下げたまま、口許が綻ぶ。 今出来る精一杯の笑みは、ジャニスと似て、不器用。]
はい。 ちゃんと、知っているのです。
[絡まる指、彼の方が年上で、背丈も異なって でもどこか縋るようで、自然と此方からも絡めて。 少し声が震えてしまったのは、大目に見て頂きたいのですが。]
(122) mo_om 2013/09/09(Mon) 03時頃
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[贅沢は言わない。 半分でも、三分の一でも、届きますように。
願って絡めた指先から、血が通う。 とくとくと伝わる鼓動は、鼠のそれのように速くて、戸惑うけれど。ありがとう、とそう返してくれたから、胸の奥に刺さった小骨がぽろりと取れて。目の前が水で煙ってしまいそう。]
い、いえ、あたしは。 なにも。
ジャニスさんがご自分をそう、お、仰るのは、厭なのでして。
[先ほどよりも更に、声が震えてしまった。 我慢しようとすると咽喉が痞える。本当に、情けない。]
(125) mo_om 2013/09/09(Mon) 03時半頃
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[ジャニスの不器用な笑顔が、涙で歪む。 両手が塞がっているので、肩に目を寄せ、ぐいぐい拭って。
よし 今度こそ
気合いを入れて、何時ものように、頬を締まり無く弛めた。]
だから、優しくされてしまうのです、よ 、 !?
[後半は、不意に手を引かれた所為で崩れた。 油断していた爪先が宙に浮くのに、あ、と咄嗟にポットを引き寄せて。割れてしまわないように、咄嗟の判断。―――とは言え、触れたのは床ではなくて、腕のなか。 耳元に注がれた声。指先から、足先から、染まる。赤く。 胸に刺さった傷跡から、溢れてしまいそう。]
そ、それは、
(126) mo_om 2013/09/09(Mon) 03時半頃
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マドカは、上手いころ???しつつ、今度こそご飯、ぱたぱた**
mo_om 2013/09/09(Mon) 20時半頃
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[腕の中で過ごした時間は、幾ばかりだったでしょう。 かちこちと時計の針が傾く毎に 自覚が風船のように膨らんで、今にも割れてしまう。]
あ、あ、あああああ お茶をお淹れ、します!
[目の中は、珈琲を巡るミルクの渦と同じ。
ポットを抱き抱えたまま、しどろもどろ、如何にかお伝え致しまして。名残惜しい指先を離して、叶えばケトルをお借り出来ないかと、お願いを致しました。 ――…顔が熱い! 顔が熱い! 内心がだだ漏れの態で、それでも出来得る限り、懸命に。 危なっかしい指は、けれど火傷をしないのです。 おまじないが掛かっているのです。]
(160) mo_om 2013/09/09(Mon) 23時頃
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[淹れるお茶は二人分。 ジャニスさんの、お気に入りの茶葉で
あともう少し、分けて頂けますか。
小さく、小さく、伝えた我が儘。 苦しい、我が儘。 分けて頂いた茶葉を、あたしが口に出来る日は来ないでしょうが。閑散とした部屋、その意味を、あたしなりに理解した証。 ――…あの綺麗な手を、必要としているひとが、いる。 仕事とはそういうものだと、理解しているのです。
密やかにこの日から、増えた日課がひとつ。 目覚めたら鏡の前で笑顔の練習。笑って見送れるように**]
(161) mo_om 2013/09/09(Mon) 23時頃
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――― いつか ―――
[運動靴が、ちょっと高いヒールになって。 ご当地Tシャツは、もう少しこ洒落たシャツに、動き易いパンツスタイル。髪は、あの頃より少し伸びた。]
あ、 し、白栖ちゃん!
走らないと、落ち着かなくて…
[服装は変わっても、日課と背丈は変わりません。 勉強に打ち込みながら、前よりも談話室を訪れることの増えた 白栖>>116に悪戯が見付かったような心地で、はにかんだ。
相変わらず、管理人さんは静かに此処に居て 留まるひと、去るひと、時々ふらりと猫のように戻るひと。 庭先から夏の湿った風が舞い込んで、いつかを、思い出す。]
(162) mo_om 2013/09/09(Mon) 23時頃
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[春が来て、夏が過ぎて、秋が訪れ、冬を過ごして。
あたしの住処は変わらずに、205号室。 交通の便の悪さは、起床時間に大変響きますが。 それは例えば丘の下に向かう坂道で、屋根の上を見上げて、談話室で、廊下で、どこかで。わかば荘を離れてしまったひとに、ひとたちに、此処に留まるひとに、ひとたちに。]
おかえりなさい。
[あとは、そう、*笑って*]
(163) mo_om 2013/09/09(Mon) 23時頃
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―――104号室でのこと―――
[腕を離れたあとも、肌を染める熱は変わらなくて。 日課の為に外を駆け回ることが多いから 紅潮なんて、普段はそれほど目立たない肌色の筈なのに。 指先まで熱くて、赤くて、厭になる。]
う、うう、淹れて下さいって、ジャニスさんが、
[言ったんですよ………、と語尾は尻窄み。 微妙に噛み合わない会話にぎくしゃくとして、 テーブルもない部屋で、段ボールを挟んで紅茶を啜る。 澄んだ香り、夏の匂い。咽喉を、胸を温める味 が 中々咽喉を通らなくて。底が見えて、勿体無いと思う辺りで、ようやく肩の力が抜けまして。
そして、我が儘に返されたのは、小さな茶葉の缶と、カード>>176 紙に煌く一番星に、へにゃりと、嬉しい気持ちが伝染。]
(208) mo_om 2013/09/10(Tue) 00時半頃
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素敵なカード、ですね。 ……タロットは、か、欠けてはいけないと聞きますが。
有難う、ございます。
[薄っすら温かい気さえする、一枚のカードをそっと、握り締めて。 差し出された際に触れた掌に、指をそっと重ねます。 見上げる面差しはもう"大丈夫じゃない"と言ったあの時の、弱弱しい笑みでないことを、願って。唇の開閉は一度、これがあたしの躊躇う間。]
お仕事で、その、お辛いことも、あるでしょうけれど。 ジャニスさんが、笑っていられますように。 あたし、この手も、笑っているお顔も、すきです。
[綺麗だと、飾れないことばはそのまま舌に。外に。]
(209) mo_om 2013/09/10(Tue) 00時半頃
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[そうして、あたしの手に残ったのは茶葉と、カード。 大事に大事に抱えて、ととと、短い距離を駆けて。 ぎこちない、聞き慣れない、私を呼ぶ声に。ぱ、と振り向きますと、想像以上に距離が近い。被さる影と、背中の扉、けれど恐くはないのは、彼が彼だから。
ふわりと、頭に、羽根が触れたよな、感触。 見上げる表情は矢張り、弱いあの笑みではなくて、照れ臭そう。]
あたしばかり、頂いてます。 今日は、本当に。
[眉を下げて、半ば泣き笑いのような表情は 遠からず訪れた、彼を見送るときと同じ表情でした。 あたしは結局綺麗に笑えなくて、でも、"いってらっしゃい"と確かに、伝えるのです。縁を、此処に残しておくために**]
(210) mo_om 2013/09/10(Tue) 00時半頃
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