64 さよならのひとつまえ
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オレは割とあったけどな〜。 運動部とか入ってみたかったけど、突き指したらと思うとなぁ。 むつりん、バスケとか入ってたらモテたし背も伸びたかもよ…?
[鉄の箱を2個ほど取り出して、振り向きつつ話した。]
オレの散髪は、昔っからこれしかしてなくてって感じだわ。 後はまぁ、厳密にいうと…これ以外に道がねぇべ。 跡取り息子だからなあ、オヤジもオフクロも楽させてやんねぇと。 跡取りっつのは夢なんて見ちゃいけねぇの。
その点、オレは店継ぐのが夢だったから万々歳だわ。
[笑う顔には偽りを塗りたくって。 その親も、友人も、捨てていくことを口に出すことはない。]
(194) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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[メール>>185と聞いて、首を傾げて携帯を確認する。]
へー?寄せ書き! 楽しそうだねー。
[勿論写真係として参加するつもりでにやっと笑う。]
うん、僕もそう思ったんだけどさ。 丞がメールしろって伝えろって言ってたんだー。 だから多分伝言ゲームなんだと思う!
[利一>>186へ真顔で握り拳を見せる。 任務を与えられたのだから、きちんとこなすべきだ!といわんばかりの顔をしている。]
ん?あー、良いよ。大丈夫。 こっちで撮った写真は確認できるよ。 現像したら、りーちにもあげる。
[カメラを操作し、利一へ見せる。 昨日の天体観測から花見へと写真はさかのぼっていく。]
(195) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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そっか。 お前は野球一本なんだな
[なんとなく、その答えは予想してた。>>187 だから、叶えるべくして叶えなければならない夢だと解る。
それにしても幼稚園児の時からというのは凄いな、と感想を漏らし]
俺は、夢って無いんだ。 敢えて言うなら、絵が描ける環境かなぁ…… 昔から、外で遊ぶの好きじゃなかったから。
[子供らしい夢も、確固たる何かも告げられない。>>193]
ん?ああ。 進路の話してなかったっけか? 漫画家のアシスタントするから一人暮らしだな。 それだけだと冷蔵庫も買えないから、バイトも別でやるけど。
(196) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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>>190
首から下げてたら、さすがに笑われるだろ。
[眼鏡の件はやっぱりやや頬をヒクつかせながら。 ただ、未来の話には、へえ、と]
海外?どこ? いいな、それ。
[入江の言葉に、ふと、眸は輝く。 素直に、その行先に憧憬を。]
俺は、大学に行きつつ、ちょっとあちこち、巡ってみたいと思っている。 海外も行きたいけれど、先立つものがないからな。
(197) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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ザックは、リー(睦井)に向かってにかっと笑う。
2014/03/27(Thu) 23時半頃
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そーだな、気付いたらそうなってた。
[けれど、それに後悔などあるはずがない。 バットだグローブだユニフォームだ、時には遠征費用だと、あれこれ工面してくれた親に、今更のように感謝の念が沸いた。]
……俺と逆だな。 俺は、一旦外に出ると、下手したら親が探しにくるまで家に帰らねーガキだったから。
[尤も、居場所は大体、団地の中にある公園か、近所の河原にある野球グラウンドだったので、探す方はあまり苦労しなかったと、笑いながら言われたことがある。
そんなことをぽつぽつと話しているうちに、幾らかは、虚無感も消えてきた。 それでも、まだ穴は埋まらない。]
……いーんじゃねーの。
だったら、絵、描いて。 そんで、なんか夢、見つければ。
(198) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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あッ!? そんなこと言われても――
[覗き込んでくる顔>>188から、目を逸らした。 小さく舌打ちする。このまま去ってしまえば、何事もなかったように振る舞えたのに。 瞳には、空と、赤色とが映る。動揺に、揺れた。]
……、めろよ
[権利と義務、そんな言葉は聞きたくなかった。 先の答えは、どう考えても予想できていた。だってこれは、普通ではない。 拒絶の言葉は届かず、彼は言葉を続ける。]
(199) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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[成斗が語るのは、あくまで友情だ>>189。 友情として、好きだ。 けれどそれで足りなくなったのは、自らだけだ。]
……、あのさ 成斗、優しすぎンだよ。
[手を伸ばしたい、けれど伸ばせない。 スキンシップは元々多い方なのに、成斗にだけは手が伸ばせなくなった。 それでも未練がましく、傍に落ちた黒い包みをしっかりと掴む。 こんな行動が、女々しいと、いうのだろう。]
じゃあお前、ちゅーしたいって言ったらしてくれるか? ―― やだろ?
[優劣を自らつけるように告げると、成斗を避けるように起き上がる。 両手が塞がった今、黒いパンツについた汚れはそのままに。]
(200) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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[転んで打ち付けた身体の痛みは感じないのに。 ただ心だけが、痛い。顔を歪める。唇を、噛み締める。]
ありがとな、成斗。 お前が友情でも、 嬉しかった。
…………、じゃな。 これ、貰ってくわ。
[噛み締めた唇を解き、笑う。朗らかに、いつもの不敵なそれに、なっていたかどうかはわからない。 黒い包みを振って、今度こそ屋上を後にした。]
(201) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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園芸とかは?鋏使うじゃん、チョキチョキって。 あれ?切った花は園芸になんないんだっけ?
[>>194 なんとなく鋏関連で浮かんだ部活動を挙げてみて]
俺は背伸びなくてもモテてたし! つかOVER170を基準にすんじゃねえよ、 170は一応届いてんだし。
…そか、…なんか偉いな。 ちゃんと親孝行できてんの。
[朔太郎の嘘になんか気付かないから、朔太郎の言葉にはただ感心するように瞳を細めた。]
(202) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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…なんだそりゃ。 それこそメールすればいいんじゃね…?
[>>195 不思議な伝言ゲームに眉が下がる。はりきり屋の智明だ、きっと受けた仕事を放棄することはないのだろう。だから真顔で頑張れと拳を返す。 ―――…3年間で特技らしき特技は何もできなかったけれど、本当に何も興味を持てなかった入学の頃に比べれば、少しは変わったのだと思いたい。学校行事を楽しめるようになった。星を見るようになった。馬鹿やって歌ってみたり、絵を描いたり、少しずつ、少しずつ…変われているはずで。]
カメラ2つ持ってたじゃん? あれ、なんで使い分けてんの?用途別? なんかあっちでは特別なもん撮ってたりすんの?
[智明に見せられた小さな画面には昨日の記憶の断片が映されている。瞳を細めて笑って、天体観測から花見、それより前は見れないのか智明の操作する送りボタンを一緒に押してみた。]
(203) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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お前の絵、俺、好きだよ。 描いてんの見てるだけでも、面白えなーって。
[ただ適当にペンを走らせているようにみえるのに、そうじゃない。 いつの間にか、きちんと絵になっている。 見ているぶんには簡単そうなのに、実際やろうとすると全然できない。]
漫画家とかアレ、魔法使いかなんかだろ。
そしたらお前は、魔法使いの弟子だな。
[軽い、冗談を言ったつもりなのだが、声にはまだ感情があまりのりきらない。 想いを伝えたいのに、すかすかと、宙に浮く。]
(204) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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[性癖の後ろめたさから誰にも伸ばせなくなった手。 唯一、握れたのが、花見の買い出し帰りに朔太郎と繋いだときで。 それだけで十分だと思っていた、ひとの体温を感じられる幸福、それを教えてくれた朔太郎の手。
─────この気持ちは、捨ててゆくつもりだった。 ─────サボテンと一緒にゴミ袋に棄てたはずだった。
目の前でだれかが苦しんでるなら手を伸ばしたいと思う。それは精神的な意味で、実際にこの腕で相手に触れることはしてこなかった。ただ、予定外にカミングアウトできた解放感からか、ひととの距離感が少し分からなくなっている。 気付けば那由多を掴んでいたし、気付けば>>192那由多に抱きしめられていた。 一瞬、視界が低いのが、なぜだか分からなくて。 分からないなりに体勢が若干苦しかったので膝立ちになった。 縋りつく腕の強さ。触れる体温。あ、抱きしめられてる、と認識して。
─────認識したら、思考が真っ白になった]
(205) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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……なゆた
[覚束なげに名前を呼んで。拒否ではなかった。ということは踏み込んでもいいと解釈してよいのだろうか。抱きしめ返していいのだろうか。返したいのだけど。巧く巡らない頭でそんなことを想いながら、腕を持ち上げて。下ろして。もう一度持ち上げて。 そっと那由多の背に腕を回した。 言葉でなくていいと言ったのは自分だ。 膝立ちで、彼の心音を胸に聴きながら背中をとんとんと叩く。 言葉が返ってこないなら、促すこともない。そのまま、その体勢のまま]
(206) 2014/03/27(Thu) 23時半頃
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[優しくなんかない。それは、自分がよくわかっている。 だって本当に優しかったら、自らの傷を抉るような言葉を紡ぐ友人>>200に、間抜けに目を丸くしていないで、望む接触のひとつやふたつ、くれてやってるだろう。 それが、いいかは別として]
……すまん。 でも、好きって思って貰えて嬉しかったのも、お前のことが好きなのも、ほんとだ。 ありがとう。
おう、もらっとけ。 大したもんじゃ、ねーけど…
[そんな、朗らかに泣きそうな顔>>201じゃなくて、すこしでも笑ってくれたら嬉しい。 とてもじゃないけど、そんな言葉は口に出せないから。 包みを振って去っていく背を、ただ見送った]
(207) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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[>>197軽口に真面目に返す怜二に、頬がひくついてるのに気付いたけれどもやっぱり笑ってしまったり。 未来への反応は、さっぱりしたもので。 怜二の瞳が輝いたのを見て、目を細める。]
欧州だよ、確かワーリーの国。 って言っても、俺あっちの言葉喋れるか不安なんだけどさ。 まず生活に慣れてから、あっちで大学通おうかなって。
[赤い縦縞模様のシャツがトレードマークの主人公を探す絵本が生まれた国だったはずだと。]
はは、放浪の旅とか似合いすぎて。 レージならヒッチハイクとかで行けそうだよね。 ……あのさ。 なんで、あちこち巡ってみたいと思うの?
[素朴な疑問と。ほんの少しの興味。]
(208) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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俺も表にはおっぽり出されたが……。 外で絵描くか部屋で描くかの違いだったな。
[湿疹が消えない首裏を掻きながら、 そういえば猫アレルギーが発覚したのも 野良猫を描いてた時だったな、と思い出して。
その頃に出会っていたら、何か変わってたのか。>>198 遠い過去の話をしながら、埋まらない年月を辿る。] 今は、まあ。漫画家になれたらいいなと思ってる。 編集部に持ち込んだのは、没喰らったけど。 本気で考えてるなら、作画に専念して ストーリー専門のと組んだ方がいいって言われたな。
……小鳥谷、副業で引き受けてくんねぇかな
[もう此処には居ない友人の顔を思い出して、呟く。 本を沢山読んで生きてきたあいつなら、 読み手の心をつかむ物語も生み出せる気がするのだけれども]
(209) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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[がこがこと鉄の箱をひとつ取り出せば、そのまま校庭に走っていく。 歩けば歩くだけの白い石灰の軌跡。 園芸部という単語とその白が、ふわりと綺麗な人の横顔を連れてくる。 この手のひらは、あたたかい。 彼の手のひらは、想う誰かの体温に上書きされていたとしても。]
ばっか、園芸部なんか入ったらアリスちゃんに毎分蹴られて朔太郎死にます!から! 指どころじゃありませんから!!
[けらけらと笑って白い線を引いていく。 校庭に残すのは大きな『卒業おめでとう』の文字。 明智にピースサインをすれば、写真に納めてくれるだろうか。]
(210) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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>>208 ヨーロッパか。少し寒いかな。 言葉は、きっとどうにかなるだろ。とりあえず、笑ってればいいんじゃないかな。
[あまりアドバイスにならないアドバイスをしつつ]
放浪が似合うってどうなんだ?って、まぁ、でも、 車は買ったから、小さな軽の中古車だけど。 とりあえず、まずは、入学までに最西に行こうと思ってる。 そして、大学が慣れてきたら、今度は最東。
[入江の言葉に、眼鏡を弄りながら]
知らないことが、多すぎだろう?
[理由と言われて、そんな当たり前をことを。]
自然や環境のこと、様々な文化のこと、人のこと。 いくら見ても足りない。 この図書館の本をすべて読める人なんていないみたいに。
(211) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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[聞こえた声>>207にはもう、返事をしなかった。 これで全て終わったのだ。 友情を超えた自らが、彼に近づくことはもう、できない。] ……染められた 空の赤に 僕は、――
[屋上から階下へと戻る階段を一歩一歩踏みながら それほど上手くもなく下手でもない歌声を響かせる。 しかしもう、「君」と呼ぶ人はいない。]
(212) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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―― → 4-O ――
あーあ。 振ーられちった。
[ガラス窓に映る自らの姿が、見えなくてよかったと心から思う。 自室の前まで戻りながら、4階の廊下から見えるのは 未だ暮れぬ青空。鳥の姿は見えず。
鮮やかな夕暮れは未だ、こない**]
(213) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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→自室―
ただいまー…
[風呂にでも入ろう。 そう思って、ぼんやり荷物を取りに戻ったが、やはり入江は不在のままだ。 机の上の、昨夜預かっていた空色の表紙が消えているということは、図書館だろうか? 居所に見当がついても、会いに行くというわけではないが。 というか、今は会えない。
睦井とすれ違ったときに、ぼーっとしてないか、と指摘されてからは、なるべくいつも通りであるよう心がけて、屋上へ向かったのだけど。 気を抜くと、また呆けてしまいそうで。
べち、と額を右手で殴ってから、部屋を出る。 ドア越し、地道に片付けを進めた荷物は、元々の5割程度に減っていて。 見慣れない光景に、余所余所しさを感じた]
(214) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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[眉が下がる利一>>203へ、ねー、と真顔で頷いて見せた。 メールで送らない意味もあるのだろう。 そう思っているからこそ、忘れずに任務をこなすつもりだ。]
ん?カメラ? あー、あっちはフィルム式だからねー。 すぐ確認したかったり、たくさん撮るならこっちの方が便利なんだよね。
[天体観測で抱き合っている利一と宗介の写真は、宗介に送ってやろうと思う。]
でも、フィルムの方が雰囲気違う写真撮れるし。 すぐに確認できないけど、間違って消すこともないからさ。 そういう写真は、あっちで撮る。
[送りボタンで、段々古い写真が映されていく。 壁の染みや、誰もいない廊下。 それから、他愛のない日常が写った写真だ。]
(215) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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……外でゲームしてる奴らみてー。
[>>209公園で遊んでいると、よく数名のクラスメイトがベンチに屯って、ゲームをしていた。 何故家でやらないのかと、疑問に思ったものだが、つまり彼らも外へ放り出されていたのだろうか。
あの頃、彼と出会っていたら、今と同じく、後ろから絵を描くのを覗いたろうか。 当時はどんなものを描いていたのだろうか。 思い浮かべようにも、過去はあまりにも遠すぎて。]
なれよ、漫画家。 そしたらさ、俺、その漫画絶対に読むから。
[そうすれば、彼の内面を覗き見ることができるのではないだろうかと、密かに思う。
知ったところで何になる。 どうしてこうも諦めが悪いか。
彼がゲイかもしれないと聞いてしまった為なのか。]
(216) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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[クラスメイトや、同室者の写真は多い。 それでも特定の誰かが多く写っていると、気付かれないだろうか。 少し、緊張しているのが自分で分かる。
自分で気付いて以降、意識的に減らしていたけれど。 気付かれないかと、少し緊張していた。]
(217) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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……そうか? 描いてる所見てても退屈しそうなもんだが 動いてる方が性に合ってるんじゃないのか?
[メイキングの過程が面白いと言われるとは。>>204 予想外の指摘に、少しだけ目を丸めさせた。 魔法使いの弟子、という響きは悪くないなと顎を指で摩り。]
俺が一人前に魔法を使えるようになったら、 ―――きっとお前もプロになってるだろうなあ。
[先の話を、眩しそうに告げて。 廊下から注ぐ光が、今までよりも強い気がする
きっと、俺が近くで描けなくなる保元は、光の中に居るんだろう この背中を見てるのも、俺だけじゃなくなるわけだ。]
(218) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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ちゃんと稼いで結婚して、 ……いいお父さんになって、 親父のでっかい背中を見て、子供も野球選手になる。
[そんなひとつの姿を想像しながら。 クリーニング屋の両親を見ても継ぎたい、とは 思わなかった自分とダブらせるが、スケールが違う。]
はは……、だめだ。 お前の顔で想像、できねえな
[そのひとつの家族に顔がない。 想像はしてみるが、家族三人のっぺらぼうのままだ。 モデルが此処に居ても、描けない。
足を留めて、壁に肩を預ける。 窓から注ぐ光に包まれた保元の顔が、逆光で、見えない]
(219) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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俺には、……今のお前しか、描けない
[十年後か、もっと後か先か。 幸せになってる保元を想像しても、解らない。
分かりたくなかった。]
(220) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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[5つ年上の兄は何でもできた。
幼い頃は人並みにやりたいことや、夢といったものがあった気がする。 でもすぐに何も無くなった。兄の方が全部上手にできたから。 才能に愛された兄と残りカスの弟。 両親の期待が集中するのも必然だった。
例え兄が失踪した後でも、ありがたいことに、彼らが俺を見る目は変わらなかった。
『今更、あなたには何も期待していない』
優秀な跡継ぎを失った後でさえ、「親」と呼ばれる二人は、はっきりと言い切った。
―――でも、みっともない真似だけは、しないで頂戴ね。
高校に行って、大学に行って、会社に入って、結婚して。 ごく平凡に暮らしなさい。 貴方に望むのは、それだけだからと。
――それ以外は、認めないからと。
(221) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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ありすそこまで鬼じゃねーよ?意地悪だけど。 死ぬちょっと手前で加減してくれると思う。ギリ手前で。
[>>210 笑って白線を引いていく朔太郎の様子をジャージのポケットに手を突っ込んで眺めていく。助手に任命されたのに手伝いもしない、そういった率先した行動だとか気遣いを身につけるには3年間では足りなかったようだ。 『卒業おめでとう』の文字に目を細める。これを見せる時自分はどんな表情を浮かべているのだろう。想像もつかなくて。想像がつかないのではない、笑うのだと。一度だけ強く、目を瞑る。]
(222) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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博……
[出された名に、思い浮かんだのは……]
あいつ、すげーよな……
強いよ。
[今朝、中庭にまで聞こえた、告白の声。
自分にはできるだろうか、あんなこと。 タイムリミットは迫っている。
やはりこのまま押し殺すか? 十文字に言われたとおり、忘れるか?
それとも───]
(223) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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