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64 さよならのひとつまえ
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[机に戻り、明朝の為の仕掛けをすべく 数枚のメッセージカードを書く。
締坂よりも俺の方が起きるのは早い…と思うから こいつらのセットは気づかれずに済むだろうか。
絵の方は無事完成したので、バスの中から送ろう。 ノートパソコンはちゃんと充電しておかなくては。]
……。
[今日で最後なんだよなあ、と考えて、部屋内を見渡して。 実感が沸かないまま、ペンタブをドラムバッグに押し込む。
そろそろ夕飯でも食いに行くか。 それにしても、今日は連中とあまり出くわさないな、と思いながら。]
(422) 2014/03/28(Fri) 21時半頃
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― 少し前・自習室 ―
[一瞬、もしかして寝てたんだろうかと思ってしまった。>>435 それだけ声に張りがない。] うん。 悪い、起こしたか?
[動画を見てないと告げる睦井に、>>436 自分の携帯を出して動画再生モードにする。 ワンセグがギリギリ付いてる頃の携帯だから 短い動画くらいなら再生ができた。]
ほら、これで見ろよ。
[真ん中のボタンを押せば見れる、と教えて。 画素は荒いものの、音声もちゃんと聞こえる。 昨日此処に居た時から切り取ったような、定良の姿。 でも、此処に居ないのだ。写っている空間は此処じゃない]
(444) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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いや、東京に行く。 親が絵描くのよく思ってなくてな。
[きっと睦井は俺が漫画を描くのは知らないだろうな。 知られていないと思っているから、「絵」とだけ告げて]
睦井は、実家に帰るのか? それとも大学に?
[よく解らない>>110と返されてしまったので、 彼の地元も分からなければ、今後何処へ向かうかも知らないが]
(445) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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ススムは、ジャニスの顔も見てないな…*
2014/03/28(Fri) 22時半頃
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― 夕方・食堂 ―
[こっちで食う饂飩はなんか柔らかくて変な感じするから 饂飩は食べずに蕎麦やパスタ、ラーメンを食う。
昨日は蕎麦食べたから、今日はパンだな。
俺の食生活に、米の存在感は薄い。 この数日は出費もそれなりにしているし、 安上がりな焼きそばパンと紙パック牛乳。
トレイを手にカウンターテーブルへと向かい、窓を見ながら座る 風呂が混む前にさっさと食わねば
なんか、視線が痛いなあ。 ふと集団を振り返ってみると、一斉に目を逸らされる。 ああ、あいつらか……怪我してるし。
平和主義と言えば聞こえはいいが、ハト派な俺は絡む事はしない]
(452) 2014/03/28(Fri) 22時半頃
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― 夕方・食堂 ―
保元。
[保元の姿があれば、>>457少し驚いて見上げた。
俺の横は空いているが、あの連中の目のある所で 近くに居ると、余計に巻き込んでしまうような
どうしよう。 これが最後の寮食で、これが保元と最後に食べる夕飯だ、多分。
固まったまま、何も言えなくなってしまう。]
(463) 2014/03/28(Fri) 22時半頃
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― 少し前・自習室 ―
自分を撮る機会ってそうは無いからな。 去年の生徒会長はもの凄く上手かったけど…。
[ぶれまくってるという指摘には頷き。>>460 ナルシストでもない限り、自撮りなんて経験薄そうだ。 女子みたいに二人で写メを撮る…という機会も、 ああ、分類:リア充の睦井ならそんな事もないのだろうか]
ああ、そうか。 実家の方へ帰るんだな。
[誰かと睦井が話しているところを聞いて、>>461 田舎から出てきている、というのは知っていたが。 俺と定良は残り面子の中でも比較的近い進路なのかも知れない
何かを言いかけた睦井の声に、被ってしまった。>>411]
(469) 2014/03/28(Fri) 23時頃
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………。
[口を結んで睨み上げる目と視線を合わす。>>462]
…眠いのかなって思ったけど、 なんか、話してる間泣きそうな顔してたから
余計なお節介言って、すまん。
[そういう顔の睦井は、見た事がないから。 暫くそのまま目を合わせて居たが、ふっと視線を逸らす。]
今日で、俺の高校生活終わるから、 友達らしいこと、言いたくなった。
――お前と、ろくに喋ったこと無かったからな
[それから、もう少し間をあけて すまん、と短く告げた。]
(470) 2014/03/28(Fri) 23時頃
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[暫くぐるぐる考え込んで居たが、結局横に座る様を見て>>471 背後で騒ぐ声を聞いて、黙れよ、と心の中だけで文句を言った]
ん?夜?
……いや、今日はやること終わってるかな。 手持ち荷物も殆ど片付いてるし。
[視線は合わせないまま、焼きそばパンをささっと平らげる。 パック牛乳に刺した細いストローから牛乳を吸い上げて
そんな話をしている内に、呼び出しのメールは来るだろうか。]
(477) 2014/03/28(Fri) 23時頃
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[牛乳を啜っていると、二通のメールが届く。 内容を確認して。]
なんかやってたのか?
[返信を打ちながら立ち上がり、食堂を出ようとすると。 こそこそ話の内、一言が。
魔性のゲイと飯食うだけで妊娠するとか、 低脳極まりない内容の。
お前ら子供産めるのかよ、と思わずツッコみたくなる。]
安心しろ、ノンケは食わない。 それとも俺に孕まされたいからそんな事言ってんのか。
[ノンケは、と振り返って保元を見て苦笑する。 あいつを同類にされたくないし。
そのまま、通り過ぎて行くともう一通メールが届いたか。]
(484) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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TO:山本 朔太郎>>*57 TITLE:RE:【緊急指令】
MESSAGE: なんだなんだ、何がどうした。 とりあえず今から屋上に行ってみる*
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(*60) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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TO:入江 利政>>*58 TITLE:RE:伝言ゲーム?
MESSAGE: あ、すまない、メールありがとう。
小熊にとあるブツを渡したんだけど 俺は一緒に行ってやれない理由があるので 団地裏の公園へ、近い内連れてってやって欲しい。
ただ、明日の昼まではこの話は内緒にしといてくれ
PS:カルカンっていう種類の奴が一番食いつきがいいから覚えておくように
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(*62) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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TO:小鳥谷博>>+54 TITLE:無題
MESSAGE: いや、むしろ俺の変な噂?のせいで注目浴びさせてしまった気がする? 俺は気にしてないから、お前も気にしなくていい。
エンドマーク、すごく良かった。 入江を好きだったなんて、意外だったけどな
お前、いつかシナリオ書いてみないか
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(*63) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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お前も? [保元は何処へ行くんだろう。>>488 校庭?屋上?違うところ?
どちらにせよ、食堂の長居は止めた方がいいらしい。 俺は足早にその場を立ち去る*]
(492) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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― 中央棟・屋上 ―
[そのまま保元と共に食堂を抜けて、>>493 階段で屋上階まであがってゆく。
中庭じゃなくて校庭、と校舎側の方に向き直る。
誰が何を書いたのか、 判別するのはちょっと難しい気もするが]
(505) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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[――卒業おめでとう ああ、ありがとう。そうだな、これで卒業だ ――メガネなくすなよ!! 全くだ、何回無くせば気が済むんだ ――おれたちは 正しくはないが まちがってもいな 人の趣向なんて、そいつが良いと思えばそれでいいのだ ――ロックンローーーーーーーーーーーーール! バリバリヒャッフーって返せばいいのかこれは ――れーちん へんな とこで たおれて んじゃねーぞ! ……あいつ、自分も落とすのか。警察も大変だな。 ――むっちゃん FOREVER 断る、俺はちゃんとジジイになって普通に死ぬ。 ――☆彡 これは星…だよな?多分。ヒトデじゃないよな? ――またな! ああ、またな。また会おうな、]
(506) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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[白い石灰で塗りつぶされた欠けた月。 ああ、これは、誰が書いたのか解る。
いや、一部解るものもあったが、これは間違えようもない。]
お前ら、暇な事やってるな……。 ちゃんと荷造り終わってんのか?
[俺と紐井屋を送る為の文字や絵を眺めて、 呆れた口調で呟き、手摺に組んだ両腕を預ける。
ほんと、こいつらは莫迦だな。 もっと他にやる事ないのか、もっと、他に……もっと、]
……く、
[緋い陽光が眩しい。 ぼたぼたとジャケットの袖に染みができるのは、 まあ、俺が泣いてるからだ。]
(507) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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くそ………、
[この校庭を見下ろす高校生の俺は、 いなくなるのだ。
俺はまだ、俺たちはまだ子供なのに。 無理やり大人に引きずり上げられる。
だから、卒業証書を埋めたんだ。 ここから去りたくないと、ここから消えたくないと。
さよなら を認めるのが、厭だって]
(508) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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ありがとな! ちゃんとお前らも卒業していけよ!!
[精一杯デカい声を上げて、校庭の方へ向かって叫ぶ。 やるならやるって言え、畜生。
アレルギー対策眼鏡とマスクを付けて来たのに。 悪態は紡がれず、夕闇に混ざって消える。]
(512) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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― 屋上 ―
そうか、山本のやつも忙しいな。 結局髪を切って貰いそこねた。
[手を振る保元と同じ行動はせずに、 思い出した様に自習室での話を独り言として零す。>>510
あれ、眼鏡なのか。 オデンじゃなかったのか、と思わず言いそうになった。]
……それ。
[送った画像が待ち受けにされているのを目の当たりにし>>514 少しだけ驚いて、目を見開く。
来て欲しい、ではなくて。 来いと繰り返す保元に、]
(528) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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………分かった。
[さよならの、ひとつまえの約束を結ぶ*]
(531) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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[――それから、漸く校庭の方へと手を振ることができた。
俺は、さよならをしなくてはいけない。 今日という日に、俺の三年間に、さよならをしなくてはならない
別れたくなくても、時間が止まってくれない。
ここより高い建物は何処にでもあるけれど、 今俺の立っている此処は、世界で一番高い場所だった。 荒野に綴られたメッセージに緋い色が満ちている。
焼けた世界を見下ろしながら、この光景を目に焚きつける。
――この別れは、忘れてはいけないものなのだと*]
(540) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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― →自室 ―
[保元が降りて行った後、暫くその場に留まっていたが。 自室に戻るべく、俺は屋上を離れる。
自室に戻り、もう一度校庭側を見ようと窓を開けた。 宵の色が濃くなった風に運ばれて、歌>>545>>549が聞こえた。]
あいつ、この時間に薄着で出てると絶対に風邪ひくぞ……
[かけられる言葉は、無い。 だから、俺は何時ものようにペンを手に取って*]
(552) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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― 夜・東棟屋上 ―
[消灯時間を過ぎても起きてる事は多々あったが、 消灯時間に部屋から出るのは、流星群のあの日以来だ。
寮母さんに見つかると間違いなくハリセンが飛んでくるので、 息を殺し、足音を潜ませて出歩く俺は、犯罪でも犯した気分だ。
俺より先に到着していた保元の、背中を見つめ、 待たせたな、と声をかける。]
ちゃんと来たぞ。
[極力、声は平静を装っている。 それでも、寝ている彼の枕元に置くつもりだった物。それを握り締める手は、夜風ではなく俺の緊張で震えている**]
(563) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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