人狼議事


82 【突発RP村】独りある身はなんとせう

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【人】 天井手繰り ヤヘイ

─ いつかの約束 ─

[今度の仕事は少し長く掛かるよ。

 ヤヘイの父は、家を出る前息子にそう言った。

 いつもの仕事と同じだが、帰れない日が続くだろう──と。
 いいかい──ヤヘイ。父さんは必ず帰って来るから、心配せずに待っていなさい。寂しくなったら集会所に行きなさい。父さんの仕事が終わらなくても、誰か迎えをやるから。ご飯も洗濯も頼んだから。お前は──いつもと変わらず、質素に、誠実に、正直に過ごしなさい。

 そう言って、普段と変わらぬ服装と持ち物を携え、食事を済ませた息子を置いて、朝早くに家を出て行った。
 戦争のことなど──なにひとつ息子に語らずに、出て行った。

 ヤヘイは今も、父が集会所で仕事をしていると信じている。]

(2) 2014/07/14(Mon) 00時頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

─ 現在 ─

[涎で手をべたべたにしたヤヘイが立ち上がったのは、ヨーランダが見えなくなってしばらく後のことだった。
 お腹はいっぱいにはならなかったが、甘味は空腹を和らげ、咀嚼が一時的な満足感を脳に送った。
 乾した果実を食べ終えた頃には、すっかり目の前の乾涸び腐りかけた瓜のことは意識の外に追いやられていた。

 涎をジャケットの裾で拭って立ち上がり、いつも通りの道を辿り、石ころを数えながら集会所を目指して歩く。]

 ふ……ひひ………ひぃひひっ……

[美味しいものを食べたからか、優しくされたのが嬉しかったからか、俯いたヤヘイは楽しそうな笑みを浮かべ]

 ひっ……ひひっ……ひぃーひひひ、いひひひ!!!

[ついにはゲラゲラと大声で笑い始めた。]

(3) 2014/07/14(Mon) 00時半頃

天井手繰り ヤヘイは、メモを貼った。

2014/07/14(Mon) 00時半頃


【人】 天井手繰り ヤヘイ

[ブランコを吊るしている木が、ヤヘイの重みでギィギィと軋んでいる。
 流れ行く雲の数を数え、父を待つ日々。

 迎えに来る女達は、いつでも優しい顔をしている。*]

(4) 2014/07/14(Mon) 00時半頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

─ 数日後:自宅 ─

[いつもと変わらない朝。
 一晩たった固いパンと、昨日の残りの冷たいスープを飲んだヤヘイの元に、一通の手紙が届けられた。

 差出人は──]

 ……?
 あー…………

[──ヤヘイには、読めなかった。

 ヤヘイは文字を会得していなかった。
 この先も、ヤヘイに文字を理解するだけの知能が備わることはないだろう。

 郵便を運んで来る男は、受け取った手紙を手に不思議そうな顔をするヤヘイに憐れむような視線を送った後、緩く頭を振って、何も告げずに次の家へと歩き出した。
 閉じた扉の前で、残されたヤヘイは、受け取った手紙の文字を見つめながら、しきりに首を捻っていた。]

(5) 2014/07/14(Mon) 00時半頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

─ 数日後:集会所 ─

[ギィ── ギィ── ギィ──

 ブランコが揺れる。ヤヘイが揺れる。]

 …………あーーー…………

[流れる雲を数えながら、今日もヤヘイは父を待っている**]

(7) 2014/07/14(Mon) 01時頃

天井手繰り ヤヘイは、メモを貼った。

2014/07/14(Mon) 01時頃


天井手繰り ヤヘイは、メモを貼った。

2014/07/15(Tue) 01時頃


【人】 天井手繰り ヤヘイ

[集会所の周りが、慌ただしくなった。
 報せを受け取った村人、ラジオを聞いた村人が、戦争終結の報せを携えあちこち走りまわっている。

 昨日まで陰気な顔で川魚を干していた女が、今は涙を流しながら裾をからげ、隣家の仕立屋の戸を叩く。出て来た女と抱きしめ合う。]


 ……あぁ……うー…………


[そんな光景を、ブランコに座ったまま、ぼんやりと眺める。]

(31) 2014/07/15(Tue) 11時半頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

 …………

[なぜだか落ち着かなくて、ヤヘイは立ち上がった。
 ここでの父の仕事が終わるのはいつも日暮れ近くだった。
 まだ時間はある。

 行く宛を感じさせぬ足取りが、集会所の敷地から外に出る。]

 あーーー……

[ふらり、歩き慣れた道をゆく。
 透き通っていて、キラキラと光る、綺麗なものがある場所を目指し、透き通っても光ってもいない、不格好な石を数えて歩く。]
 

(32) 2014/07/15(Tue) 11時半頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

[村外れに、ケヴィンという大柄な男がガラス細工を制作している工房がある。以前父に連れられて、ガラス細工というものを見せてもらった際に気に入って、それから度々父にせがんで連れて来てもらうようになった。
 ある程度道を覚えると、今度は一人でも訪れるようになった。

 固いガラスがどうかして柔らかい液体のようになり、それへケヴィンが息を吹き込むと、風船のように膨らむのが面白かった。
 赤々とした流体のものが、形を変え少しすると全く別な色──もとの色彩を取り戻すのが楽しかった。

 棒に息を吹き込むあれを、何度かヤヘイはやりたいとせがんだが、何度目かの訪問の際に父に固く禁じられていたから、それ以来ヤヘイは、危なくない場所でひたすらじっと作業を眺め、それが終わると出来たものにも触れず、並べられた作品達をしげしげと眺めては帰ってゆくようになった。
 それでも十分に、ヤヘイは楽しそうだった。]

(33) 2014/07/15(Tue) 12時頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

─ ケヴィンの工房 ─

[見慣れた扉の前に立ち、ノックもせずに声を上げる。]

 ケヴィーー
 ケーーヴィーーーン!!

 おれ、来たぞケヴィン!!
 あそびに来た!! ひひっ
 またぷーーーーーってやつ、見せろ!!

[シミだらけで、汗と泥のこびり付いた薄汚れた麻のジャケットを着て、ヤヘイは場違いにウキウキと声を張り上げた。*]

(34) 2014/07/15(Tue) 12時頃

天井手繰り ヤヘイは、メモを貼った。

2014/07/15(Tue) 12時頃


【人】 天井手繰り ヤヘイ

[ヤヘイの身長は、その知能に合わせたかのように、同じ年頃の青年達と比べて大分低い。
 いつも背を丸めて下ばかり向いていたせいなのか、他に原因があるのかはわからないが、平均的な大人の女性の身長よりは少し高いくらい──といったところだ。

 大柄なケヴィンが扉を押し開けると、中から覗いた精悍な顔を見上げて、ヤヘイは目を糸のように細めてにんまりと笑った。]

 ケヴィン!!
 今日はなにをつくる?
 おれ、あれがみたいぞ!

 あれ! あの、………………あー……、
 ?

 なまえ、忘れた。
 きらきら、ひかるやつ。

[中に通され、ケヴィンの後ろをついて歩きながら、以前見せてもらったことのある作品作りをねだる。
 ヤヘイが言っているのはランプシェードで、中に電気を入れた時に、色のついた光が部屋を照らすのが綺麗で、製作過程を見ているのもわくわくしたのを覚えている。] 

(38) 2014/07/15(Tue) 18時半頃

【人】 天井手繰り ヤヘイ

[工房の中では、父の教えを守って、設置された道具に触れないように広いところで大人しくしている。

 兵役拒否者のケヴィンに対し、冷淡な村人は少なくない。
 中には、ケヴィンの姿を見ると声を潜めてこれみよがしにひそひそ話を始めたり、物々交換を拒否したり、食料品を高く売りつけたりする者もあったろう。

 しかしヤヘイにとって戦争とは、漠然とよくないこと──として父親が教えてくれた以上の意味を持たず、ケヴィンがそこへ行かなければならなかったことも、それを拒否して残ったことも知らないし、知ったとしても関係のないことだった。
 ヤヘイにとってケヴィンとは、何度訪ねても嫌な顔一つせず、いつも面白いものづくりを目の前で見せてくれる大好きな友達だった。]

(39) 2014/07/15(Tue) 18時半頃

天井手繰り ヤヘイは、メモを貼った。

2014/07/16(Wed) 00時頃


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