人狼議事


108 Persona外典−影の海・月の影−

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ゴロウは、ショコラの頭を撫でている。(なでなでなでなでなで)

jig 2015/02/26(Thu) 08時半頃


【人】 匿名軍団 ゴロウ

― 最期の満月の夜 ―

[風に散る華のように、空へ、海へ、焔が舞って溶ける。
赤い月に照らされ、海に落としていた影が、次第に薄れてゆく。

形を失い始めた船から離れるように翼を動かす。
赤黒い水面へ抗う事なく落ちてゆく二人に腕を伸ばそうとしたが、その腕が彼らに届く前に男の力は限界を迎えた。


翼が、その形を失う。
霧のように散り、風が粒子を攫ってゆく。

本来自力で浮く事も飛ぶ事も出来ぬ身体は、腕を引かれるように水面へ堕ちて―――――]

(189) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ


ああ、堕ちる。


――――――堕ちてゆく。
 

(190) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

指の先から熱が溶けて、思うように動かない。
煌々と照らしていた月の光も、海の中までは見通す程には届かない。


ふと、側に寄り添うものが見えた。

赤い翅のそれは、力に目覚めてより見る事の出来たものと同じ。
けれど翅を染める色は、血のように赤く、鮮やかで。
心を――――『恐れ』という刃で裂いてゆく。


いつぞやのように男の左眼に触れれば、それは炎に焼かれたように焦げて消えた。

(191) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

ジリジリと、肌が、瞳が熱を持ってゆく。
焔に焼かれて、爛れて、溶け出していく感覚。
それは次第に全身へと駆け巡り、水の中にいるのに、業火に焼かれるように熱く、苦しい。

咳き込めば、泡として漏れる空気。
沈みゆく中で残された、僅かな生命線。


海水は、何故か真水のように味気なく。
海の底は深淵を覗くように、昏く、深い。

それはまるで、手招くみたいに拡がってゆく。

(192) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

頭の中で、囁く声がある。
それは水のように染み渡り、脳を揺さぶった。

否定するように首を振りたくても、身体はいうことを聞かずに。



深淵より伸ばされた手に、その姿に、一度だけ目を見開いて

(193) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

―――――――背けるように、瞼を閉じた。

(194) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

― 中央部・崇神病院 ―

[目が醒めた時は、見覚えのある真白い色だった。
聞くところによれば、埠頭付近でずぶ濡れになって倒れていたところを、通りかかった漁師が見つけたらしい。
二度目の入院に医者もいい顔をしなかったが、そんな事はどうでもよかった。

いつかしたように、再び鏡の前に立って傷を確かめる。
刻まれた傷は治ってはいない。
それどころか、両腕と脇腹には火傷の痕があり、左の眼の付近にも同様の傷ができていた。


結局それらの傷跡は治ることはなく、男は退院を言い渡される。
入院中、昏睡から目覚めた者があると聞いていたが、その中に知る人物の名を認めれば、薄らと口角を上げた。
先に入院生活から抜け出たものもいるだろう。
挨拶は交わせたのだったか、どうだったか……

なにはともあれ、男は今、青空の下にいる]

(195) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

…………いい天気、だな。そう思うだろう?


        " ―――――― "


[煌々と輝く太陽に目を細めながら、男はその場を後にする。
肩には赤い翅の蝶を、その手には臙脂色の本を*携えて*]

(196) jig 2015/03/02(Mon) 01時頃

匿名軍団 ゴロウは、メモを貼った。

jig 2015/03/02(Mon) 01時頃


【人】 匿名軍団 ゴロウ

― 北部・埠頭付近 ―

[感傷に浸るわけではないが、どうしても此処に足を向けてしまうのは、恐らく男にとって全てが此処から始まったからだろうか。
無意識の狭間に揺蕩う青き部屋。
あの情景から全てが始まったといっても過言ではない。
『ペルソナ使い』としても、―――――贖罪を求める者としても]


随分とくだらない事に熱をあげていたものだ。
力を得て、何か成せると信じて、結局何も出来なかった哀れな男

初めから分かりきっていたというのに。
最後の最期まで、無駄な希望に縋り、目先を追い続けた。

(206) jig 2015/03/02(Mon) 01時半頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

――――――実にくだらない。

[誰に言うでもなく独り言ちて、口元を歪めながら鼻で笑う。
実に情けない最期であったと、男が過去を重ねた少女に告げてやりたいくらいだが、それをした所で気が晴れる訳でもない。

何より再び"海"を寄せる為には、まだまだ時間がかかる。
それにあの少女はこの男と同じ"見える者"だ。
迂闊にぼろを出すようなヘマをする気はなかった]

………さて、無事退院したと聞いたが。
何処にいるか教えてくれるか?

[指先に紫の翅の蝶を留めれば、ふわりと空へ舞い上がる。
場所を示すように一度だけくるりと回った後、それは男の髪で隠された左眼へと消える。

穏やかな微笑みを浮かべながら、
その足はゆっくりと目的の場所へと向かっていった]

(207) jig 2015/03/02(Mon) 01時半頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

潮風は冷たいだろう。長くいると風邪を引くぞ?

[見つけた姿>>188に笑みを深くし、背後からそっと声をかける。
驚かせるつもりはないが、驚いてしまったならそれはそれで構わない。
赤いリボンを忌々しげに思うのは、男が"五郎"であるからだが、それも今は伏せて]

退院おめでとう。
………お前が無事で、本当に良かった。

[安堵したように息をついて、男は穏やかな笑みを浮かべる。
火傷の痕が残る左眼は髪で覆い隠し、なるべく不安にさせないように]

(208) jig 2015/03/02(Mon) 02時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

いい、気にするな。
お前は自分の思うように動いた。
その結果がどうであれ、今はこうして無事にいる。

……俺はそれで構わない。
だから、お前のしたことを、――――全て許そう。

[謝罪を口にする少女の頭に手を置いて、男は緩く撫でる。
以前そうしたのと変わらない動きで、過去に重なる者を慈しむように]

影から……そうか。
あのポーラという女が「シャドウの海も人の心のありようの一つ」と言っていた。
「リツキ」も、海に身を委ねていたから、見つける事が出来たのだろうな。

[よくやったと褒めるように、撫でていた手で軽く叩くように触れる
男にとって喜ばしい事など一つもないが"五郎"は喜ぶだろう。
少女が無事であればそれでいいと、少女が喜ぶことならば、それでいいと。
考えぬ男の事など、手に取るように分かったから]

(219) jig 2015/03/02(Mon) 02時半頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ

[淡い燐光が忌まわしい。
男の瞳に留まるそれが、反発するように光を帯びかけるが、どうにか抑えて]

ああ、なるほど……
どちらになるかは分からないが、良い方に話が進むといいな。

メールが来るのを、楽しみに待っている。
何か困ったことがあれば、今度は頼ってほしい……と、思うのは俺のわがままだろうな。

[少し困ったように苦笑して、潮風に晒される髪に触れる。
男の過去とは違う、褐色の髪。
その違いに自嘲じみた笑いを一瞬浮かべて、その手を離した]

(224) jig 2015/03/02(Mon) 03時頃

【人】 匿名軍団 ゴロウ


ああ、"待ってる"

[男も穏やかに笑みを浮かべて、赤いリボンに手をかける。
暫くすればくわえた力が、髪ゴムの紐を傷つけるだろうか。
効力がはっきされるのはいつ頃かはしらないが]

また会おう。

[すれ違うように抜けた少女の背中を追いながら、見えなくなる頃にはその笑みは大きく歪んで]

………またな、お嬢ちゃん。

[三日月のように薄い唇を更に薄く細めながら、そよ風に身を任せる。耳に届く叫びに似た呟きは、まるで呪詛のようだったが、それを子守唄にでもする*みたいに*]

(233) jig 2015/03/02(Mon) 03時半頃

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