84 Es 3rd -Test days-
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―月が傾く頃・カリュクス宅―
[>>1:74血の芳香に誘われ、 訪れた館でしゃべるひよこに出迎えられて。
其の奥に眠る少女の元へと跪く。
月明かりの中にほっそりと伸びたカリュクスの手を取って。 治りかけの傷口へと舌を這わせ。 ただ、無心に其の甘露を味わえば――… また種類の違う甘い匂いが、鼻孔をつき。
>>1:39もう一人の来訪者が館のリビングへと姿を現す。
振り返れば、穏やかな微笑みのバーテンダーが パウンドケーキを手に佇んでいた]
(0) 2014/07/28(Mon) 06時頃
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――寸前まで気付かなかったな…… 確かに良い夜だ。 あんたは何をしに此処に?
[目の前の少女がヒトではないと知る口振りも合わせ、 ただのバーテンダーではあるまいと当たりをつけて。 よもや、パウンドケーキのデリバリーに来たのだとは思いも寄らず]
……ァあ、そう言う事か。
(1) 2014/07/28(Mon) 06時頃
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[ハワードの言葉は最後まで待たず。 合点がいった眼差しで彼を見上げた]
此の子はあんたの夜のおやつって訳か。 通りで深く眠っている訳だよ。
――なら、ちぃとばかし俺にも別けちゃくれねェか?
[血に濡れた牙を剥き出しにやりと嗤う。
そうして、カリュクスの生乾きの傷口へと牙を突き立てた。 ハワードへと見せつけるように瘡蓋を食い千切り。
其れは明らかに、痛みをも与える吸血行為で。
真新しい赤い雫が滴れば、血の匂いが周囲に満ちて**]
(2) 2014/07/28(Mon) 06時半頃
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―月が傾く頃・カリュクス宅―
[>>3もう、自らは若く無いという様な、 そんな何処か達観した言葉とは裏腹に――…
>>4ハワードの手が、 カリュクスの血を啜るライジの肩へと伸ばされた。
邪魔をするのか?と、胡乱な眼差しで見据えた其の時、 >>10白き少女が瞳を開けた。
落ち着き払った彼女の言葉は、 今迄の眠りが狸寝入りであった事を物語っていて。 見知らぬ侵入者を見やる其の目には、 少しの怯えも不安も無く。
(35) 2014/07/28(Mon) 23時頃
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>>11血の滴るカリュクスの手が、逆に自らの手首を掴み捉える。 力を籠めれば容易く振り払えそうな、 そんな華奢な指先ではあったけれど――…
赤い 瞳に 射すくめられた]
――な…――ァ……
[意識にナニかが侵入し、 泥酔者の様な言葉にならない声が漏れる。 そして――…] 美しい……
[――――至極あっさりと、『魅了』された。 直ぐ側に、ハワードが居る事も忘れた様に、 空いた片手をカリュクスの頬へと伸ばし――*]
(36) 2014/07/28(Mon) 23時頃
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―回想・宵闇亭 藤之助と―
[>>29 藤之助は曰く。 身に纏う質の良さ気な着物の入手先に伝手がある、と。
其れは彼が"ヒト"としての社会生活をおくれている事に他ならないだろうと判断したのは、調査員としての本能故か]
――へェ、中々に顔が広い様だ。 其の分だと、兄さんは良い男だし、もてそうだなァ。 [あやかりたいものだ、と軽く笑い。 自らの外部宇宙装甲と同色の、朱色の着流しに話が移れば]
此の色なら、血が付いても目立たないもんでね。
[等と、ほんの僅かの不穏さを匂わせ]
そうだな――…人払いできる時間帯なら何時でも良いが。 路地裏ででも、逢引と洒落込もうか?
(43) 2014/07/29(Tue) 00時頃
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―月が傾く頃・カリュクス宅―
[>>56館の中、飴色の瞳に『魅了』された男が一人。
眠らされたのは、吸血種としての本能だったのだろうか。
掴まれた手首を下に滑らせ、カリュクスの傷口を包み抑える。 じわりじわりと、白手袋が朱に染まり]
すまんな。 痛かったか――…?
[>>57彼女の瞳が自らを通り越し、 背後のハワードを見詰めている事にも気付かずに。
白い頬に手を添えたまま、 ゆっくりと、カリュクスの口元へと顔を寄せ――]
(59) 2014/07/29(Tue) 03時頃
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―回想・宵闇亭 藤之助と―
――そう言う奴こそ、 色々泣かせてるんじゃ無いかねェ。
[未だ彼自身が吸血種だという確信は持てていないものの、 永き時を生きるモノ特有の、 何処か枯れた返答に軽口を返し。 着物の色に対しては、本当は黒が良いのかも知れないが、等と。
そうして藤之助自身の家を提案されれば逡巡し]
他に人がいないのであれば其処でも良いが。 なァに、二人っきりで――二、三、聞きたい事があるだけだ。
[其の身に、とまでは口にせず。 そうして其の場は別れただろうか**]
(63) 2014/07/29(Tue) 03時頃
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―月が傾く頃・カリュクス宅―
[>>61カリュクスの唇を今にも奪わんとした其の時に、 彼女の騎士が狼藉者を引っぺがした]
――ッ、何しやがる……!
[したたかに腰を打ち付けて、 酒場の酔客其のままに、ハワードを睨み上げる。
けれども直ぐに、カリュクスの方を一瞬見やり]
此処を汚すのは、本意じゃ無い、か……
判った。引こう。 ただ、その代わりと言っちゃなんだが――、 マスター、あんたの血ももらおうか?
[カリュクスの血の着いた手袋を、着流しの袂へ放り込み。 剥き出しの手で、ハワードの喉を指さした]
(65) 2014/07/29(Tue) 03時半頃
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―夜更け・藤之助宅―
多分此処、だよな……
[操作していた端末を仕舞い込み、 一軒の日本家屋の前へとやって来た。 まさかこんなにも早く訪れるとは、 藤之助は思ってもいないかもしれないが――…
人影が無いか、周囲に目を走らせる。 誰もいない様なら、玄関を手の甲で数度、叩いた事だろう**]
(69) 2014/07/29(Tue) 03時半頃
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―月が傾く頃・カリュクス宅外―
[>>70打ち付けた腰を擦りながら立ち上がる。 これでは何方が老人か判ったものでは無かったが]
……此方にも色々事情があってな。 そうかい? 案外熟成物のワインみたいに、 良い味わいがするかもしれんぜ?
[>>71カリュクスの側にいると、 未だ『魅了』の効果で思考に靄がかかる様で。 其のためハワードの申し出はむしろ有り難く。
自ら率先して館を後にし、 森の中、ハワードへと向き直った]
さァて――… そのバーテン服を汚したく無けりゃ、首元開いて差し出しな?
(73) 2014/07/29(Tue) 04時頃
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