人狼議事


78 わかば荘の薔薇色の日常

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 MNU機関 ジャニス

[それぞれに違う店名の入った色違いのビニール袋を、
片手に提げて帰路を辿る。

黄色の袋には総合感冒薬。
白い袋にはヨーグルトと、エクレアと、
ぷにぷにの食感が好きなブラックタピオカレモンティー。

薬はもちろん、
これから風邪をひく予定の男への献上品。

──ただし、今夜渡してしまうと
うっかり回復してしまうかもしれないので、
明日の朝以降、菌が回りきった頃にでも届けてやるつもり。

どうせ、南方の部屋には、常備薬など置いてあるまい。]

(5) 2014/06/30(Mon) 00時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/06/30(Mon) 00時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[袋を持っていない方の手には
食べかけのガリガリ君が握られている。

涼し気な水色のそれを、時折齧って坂道を上る。]

(11) 2014/06/30(Mon) 00時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 大人の事情でテイク2 ─

[袋を持っていない方の手には
食べかけのカリカリ君が握られている。

涼し気な水色のそれを、時折齧って坂道を上る。]

(14) 2014/06/30(Mon) 00時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[蛇行しながら長く続く目的地への道の終わりに
季節外れの厚着姿が生け垣の外に立っているのを見つけ、
歩調を変えぬまま、遊は薄闇の下でぱちりと瞬きした。

ガリガ──もとい、
カリカリ君はもう棒だけになっている。]

(15) 2014/06/30(Mon) 00時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/06/30(Mon) 00時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[分厚い前髪が隠していてもわかる顰めっ面>>21

指先で、木の棒をぷらぷらと振って]

 コンビニと薬屋。

[と答えた。

声を張らなければハッキリと聞こえない距離でも
遊の声はいつもと同じため、ちゃんと聞こえているか怪しい。

止まらない歩みは、すぐにその距離を縮めるけれど。]

(25) 2014/06/30(Mon) 01時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[伸ばされた手は、避けない。
肌に触れる前に手を引いたのでなければ、
かったるい道程を歩いて来て少しは上がっているはずの体温が
それでも草芽よりは低い温度を指先に伝えるだろう。

草芽の一歩手前で足を止め、
質問>>28の答えを探す。]

 ……多分。

[メイビー。

今日より明日の方が悪いんじゃないかな。
なんて他人事のように呟く。

実際他人事なのだが。]

(30) 2014/06/30(Mon) 01時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[>>35疑われている。

でも、掠れた声やら空咳やら億劫そうな動きやらで
軽く風邪の症状が出始めているのに加えて、
自殺行為である大量飲酒までしていたのだから
南方の体調悪化はほぼ間違いない。]

 マジで。

[ひとっつも怠そうな感じのしない頷きを返し、
ふとアイスの棒に目をやると
消えかけた薄い文字が目に入る。]

 あ──、

[言いかけた言葉が、
押し付けられたふにゃっとした物体の柔らかさと
腕を引く強引な手に遮られた。]

(41) 2014/06/30(Mon) 01時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 え

[なにか、思いがけない言葉が聞こえた。

こちらを向かずに発せられた声は
はっきりとは聞き取れなかったけれど、
休んでおけとかなんとか言われたような。

あれ、何か──

勘違いしてる?
──と、やっと違和感を感じたけれど。

掴まれた手首から、
ひとの体温がじわりと染みこんで来て──]

 ───。

[咄嗟に振り払う失態を
見せないようにするのが精一杯だった。]

(42) 2014/06/30(Mon) 01時半頃

ジャニスは、手を引かれるまま、無言で草芽の後をついてゆく。

2014/06/30(Mon) 01時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[離れてくれない体温を
振り解くことも出来ないまま
気付けば自室の前まで連れて来られていて──]

 …──、

[やっと解放された手首に
なにやら汗ばんだ草芽の手の感触が残っている。

──ビニール袋を持った手で、そっと手首を撫でた。]

(48) 2014/06/30(Mon) 02時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ……。

[わざわざここまで連れて来て、
言う言葉がそれか>>45

いつも通りの面白い草芽に
唇が勝手に人の悪い笑みを刻む。]

(49) 2014/06/30(Mon) 02時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 …──おやすみ。

[草芽の黒い輪郭に流し目をくれて、
自室の重いドアを引き開けた。]

(52) 2014/06/30(Mon) 02時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 201号室 ─

[開けっ放しの窓から、
雨が降り出す前特有の、腥い風が流れて来る。

真っ暗な部屋の中で
消し忘れたノートパソコンの白い光が
白々とキーボードを照らしている。

今日は色んな意味で來夏が頑張っていたから
ご褒美に渡そうと思って買って来たエクレアが
袋の中で生暖かくなってゆくのに
すぐにそれを渡しに行こうとか、
冷蔵庫に入れようとかいう気になれない。]

(54) 2014/06/30(Mon) 02時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[必要と思うことはすべて口に出している。
言わないのは、
言う必要がないと思っているからだ。

それ以上の──]

 なにを……

[草芽は、知りたいと望んでいるのか。]

(57) 2014/06/30(Mon) 03時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 201号室 ─

[背に固い扉の感触。

部屋に入った遊はすぐにその場を動かず
窓の外の漆黒を見詰めて
数秒ほどぼんやりとドアに体重を預けていた。

それからおもむろにキッチンに向かい、
ミネラルウォーターと調味料以外
めぼしいものの何も入っていない中型冷蔵庫に
買って来た要冷蔵の品を全部突っ込むと、
つけっ放しのノートパソコンの前に、義務的に腰をおろした。]

(74) 2014/06/30(Mon) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[小説が、最終章以外
もうこれ以上いじるところのない状態に近づいた頃、
遊は短く嘆息して、片手でノートパソコンの天板を閉じた。

側面の排気口から熱風を吐き出し続けていたファンも
しばらくして沈黙する。

空はいつの間にか白み、
針のような細い雨を降らせ始める──。]

(80) 2014/06/30(Mon) 11時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[時計の針が指しているのは
他人の部屋を訪問するにはまだ非常識な時間。

昨夜から着っぱなしだったリネンシャツをハンガーに掛け
タンクトップを黒に変えて
上から着心地のいい白い半袖パーカーを羽織る。

ローテーブルの横には、空になった泡盛の瓶が立っている。
その横に放ってあった黄色い袋と
冷蔵庫で冷やされたアロエヨーグルトを手に
遊はふらっと自室を出た。]

(81) 2014/06/30(Mon) 12時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[いつもの裸足、いつもの足取りで
誰もいない階段を下り、
104のナンバープレートが掲げられた扉の前で止まる。

コンコン──と、
無遠慮なノックが南方の部屋を襲った。]

(82) 2014/06/30(Mon) 12時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/06/30(Mon) 12時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

─ 104号室前 ─

[静かな廊下で扉の向こうのに意識を向けていると、
聞き耳を立てずとも人の気配は感じ取れる。

ノックの直後にはしなかった微かな物音が
閉じた扉の方へ近づいて来て──]

(89) 2014/06/30(Mon) 12時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 おは──

[ドアが開いたので、
好きのする笑み──のつもりの薄笑いを浮かべて、
南方より低い位置から見下ろすように顎を上げて
爽やかな朝の挨拶を言いかけた瞬間、ドアが閉じた。]

(90) 2014/06/30(Mon) 12時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 …………

[片手をノックのために上げた半端な姿勢で
開きかけの唇を閉じる。]

(91) 2014/06/30(Mon) 12時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[再度、ノックをしようと──
十回くらい叩いてやろうと少し手前に腕を引いた瞬間に
またドアが薄く開いて>>88]

 もう──

[隙間から見える男の顔を見て]

 朝だし。
 多分、必要だと思って

[黄色い袋を軽く掲げた。]

 差し入れ。

(92) 2014/06/30(Mon) 12時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[普段なら寝ているかもしれないが──]

 今日は起きてた。

[知ってた。
と言いたげに、閉じた唇を横に引く。

鼻声の、掠れ声。]

 風邪
 悪化してる。

[指で己の喉をさして、また笑った。]

(94) 2014/06/30(Mon) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[チェーンが隔てる彼我の境。
南方の警戒心が形になったようなそれへ
小枝のような、節のある細い指が掛かる。

胸の高さから
腹の高さまで

すぅっとドアの縁を指で撫で下ろし、
金属チェーンを人差し指で、そっと撫でた。]

(95) 2014/06/30(Mon) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 してない?



 なら──

[指が、チェーンを離れる。]

 これからだ。

(97) 2014/06/30(Mon) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 飲んだほうがいいよ、薬。

[面倒くさそうな、
言葉──うそ──
に、伏し目がちに笑って、再度掲げた袋を揺らした。]

(98) 2014/06/30(Mon) 13時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[頷く。


中身が見えづらい黄色の薄いビニール底に
長方形の箱の形が浮いている。

もう一つ、ヨーグルトも入っているから、
わかりにくいかもしれないが。]

(103) 2014/06/30(Mon) 13時半頃

ジャニスは、ミナカタの視線にビニール袋が怯えている気がした。

2014/06/30(Mon) 13時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[一度、扉が閉まる。


らしくもない落胆を感じた瞬間、
もう一度金属音があって]

 ……。

[金属線に遮られていない空間が、ひらかれた。]

(105) 2014/06/30(Mon) 14時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 いらない。

[閉まってしまおうとするドアを手で押さえ、
背中に声を投げる。

外側に開いたドアの向こうに
ドアが収まるべき枠がある。

それを越えていいのか、
迷って]

 お金はいらない。

[もう一度言って、爪先を枠に乗せた。]

(106) 2014/06/30(Mon) 14時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──…。


[片足踏み出しかけたまま、
ひとり歩きした思考の途中で、遊は一瞬、微妙な顔を見せた。]

(109) 2014/06/30(Mon) 14時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[悪人でも、どうでも。
気にしない。

折角のチャンスなのでお邪魔することにした。

104号室の扉が閉まる。
黄色い袋を提げた珍獣を中に迎え入れて。]

(111) 2014/06/30(Mon) 14時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[目についたのは、部屋と玄関とを隔てるカーテン。



──こんなところにも境界線がある。]

(112) 2014/06/30(Mon) 14時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[南方が通るために捲ったカーテンの隙間から
作業台のようなものと、その上のカップと、ベッドが見えた。

床に置かれた板は、隙間からではそうと認識できなかった。

ぱちりと目を瞬いて、
何も考えず後をついてゆく。]

(113) 2014/06/30(Mon) 14時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[南方が財布に手を伸ばした辺りで、
仕切りのためのカーテンが捲れて、白い姿が覗く。]

(115) 2014/06/30(Mon) 14時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──絵だ

[玄関に戻るために南方が振り返るのと
気配に気付いて顔を上げるのと
陽光をカーテンで遮った部屋に、遊の声が響くのと。

どれが最初だっただろう。]

(116) 2014/06/30(Mon) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[裸足が、絵の具のこびり付いた床板を踏んで、
大きなキャンバスの前で止まる。

光沢の足りない肌色は
それがまだ乾ききっていないことを示している。]

 ──。

[表情を変えない遊の目が、じっと裸像に注がれる。]

(118) 2014/06/30(Mon) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[首を振る。
金はいらない──と。

苛立ちを含んだ詰るような声音の理由がわからない。
境界を越える前に感じた一瞬の罪悪感は、
現れた絵という新しい情報に上書きされた。]

(120) 2014/06/30(Mon) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[遊の目はもう南方を見ない。

画布の上の描きこまれた裸像から
なにかを読み取ろうとするように
自然体で絵と向き合っている。]

(121) 2014/06/30(Mon) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[時間にして五分に満たない時間。

その後、
不思議そうに首を傾げ
握った袋に南方が触れたのを機に、
興味を失った体で南方を見上げた。]

 これ、
 楽しい?

[遊の手は、あっさりと袋を手放した。]

(124) 2014/06/30(Mon) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[絵のことはよくわからない。
練習用の絵なんて、そんなものかもしれない。

自分の中から産まれる世界を表現したくて書く小説とは、
違うのかもしれない。

そうは思っても、聞かずにいられなかった。]

 ──南方、上手だね

[他に、言う言葉がなかった。]

(127) 2014/06/30(Mon) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 あ


 先生、なんだ。

[袋を移し替えてしまったから
ヨーグルトにスプーンはついていない。]

(130) 2014/06/30(Mon) 16時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 アロエ
 喉にいいから。

 冷やしておいたし。
 美味しいよ。

[用法など気にしたことがないから
ヨーグルトは
少し眠って起きた時に食べればいいと思っていた。

でも、食べたいなら今食べればいいとも思う。

角切りのアロエが
白い海にぷかぷか浮いている。]

(131) 2014/06/30(Mon) 16時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 うん
 平日に、わかば荘にいるときあるしね。

 塾って、予備校的な?

[どっちにしろ、教え慣れている。
億劫がりながらもいつも返事をくれていた
理由の一端が見えた。]

(133) 2014/06/30(Mon) 16時頃

ジャニスは、ミナカタのベッドに勝手に腰掛けた。

2014/06/30(Mon) 16時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 コンクールとか
 出さないの。

[油絵の具の飛んだ床板を見ながら
ぽつりと言う。

質問というより、独り言に近い
一言。]

(135) 2014/06/30(Mon) 16時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 うん…──。

[出さない、
と言われなくて

ほっとした。]

(144) 2014/06/30(Mon) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[気を張っていたわけじゃないのに
気が抜けた。

慣性の法則に従って、背中からたおれる。

柔らかくて]


 ……眠い。

(145) 2014/06/30(Mon) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[スリッパが床を擦る音が近づいて来たので
キャンバスから目を話して、
ベッドの前に立つスリッパを見た。

膝を上って
腰を過ぎて
シャツの胸元を通って

顔に至る。]

 寝れば

[寝る、と言うので
寝やすいように少し端に寄ってやった。]

(147) 2014/06/30(Mon) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 あるけど──


[あそこは、あまり眠れない。]

(149) 2014/06/30(Mon) 17時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[掛け布団が飛んで来た。>>148

薄い、やわらかい、布団の端を掴んで
もぞもぞ動いて足先が出ないよう掛け直した。

寝ていいと言われた気がして目を瞑る。]

(151) 2014/06/30(Mon) 17時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[──仕事なんてやすめばいいのに。

思った言葉は、頭の中にだけ響いた。


寝相は悪くないから、
きっと南方の睡眠の邪魔はしないだろうと
ベッドの端で膝を曲げて、すぅと眠りに落ちた。**]

(152) 2014/06/30(Mon) 17時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/06/30(Mon) 17時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

─ 104号室 ─

[夢の中、いつの間にか遊は故郷の果樹園に立ち
この果樹園では初めて収穫される品種の桃に手を伸ばす。

視界に入る自分の手はまだちいさくて
桃は手に余る大きさだ。

細かくて柔らかい針のような毛に覆われた桃は
太陽を浴びて仄かにぬくい。

父親に、いつものより甘くい匂いがするぞと言われ、
鼻を近づける。 ──と、
淡いクリーム色と薄紅の果実から、油絵の具の匂いがした。]

(180) 2014/06/30(Mon) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[すぅ、と息を吸って
もう一度、匂いを嗅ぐ。

やっぱり感じるのは油の匂い。]

 ──……。

[視覚と嗅覚から入り込む情報の落差が
夢の円滑な進行を妨げ、
そういえばこれは夢だった──、と気付いた瞬間
遊は目を覚ました。]

(182) 2014/06/30(Mon) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ……。

[横たわる遊の眉が、若干中央に寄っている。
悪臭──ではない。
不思議と落ち着く匂いだ。

しかし甘いと思って嗅いだ違和感が
目覚めた今でも強く残っている。]

(183) 2014/06/30(Mon) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[嗅ぎ慣れない匂いのする寝台でゆっくり身体を起こす。
短い時間だが、よく眠れた。

ここには自分を追い立てるものが何もない。

窓を見た。
カーテンは閉じていて、部屋は薄暗い。]

 時計……

[アラームを掛けると言っていた>>150から
まだ八時半前だと思ったら
そんな時間はとっくに過ぎていて、
部屋のどこにも、主の気配がしなかった。]

(190) 2014/06/30(Mon) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[主の不在をいいことに
もう一度寝てしまおうかと思ったけれど、
午後からバイトだったのを思い出した。
ベッドの上でもそもそと布団を畳んで立ち上がる。

──改めて、部屋を見渡す。]

 ──。

[ものがないわけでもないし
整然としすぎている──ということもない。

だけどここは、生活の基盤というより
単なる作業場のような感じがする。

学生時代、時々遊びに入った美術準備室が近いだろうか。]

(193) 2014/06/30(Mon) 23時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/06/30(Mon) 23時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[いや──あそこはもっと、
筆だの絵の具だのが散乱していて汚かったな。

ちょっと違うな、と首を傾げて
目的もなく視線を巡らせていたら、
作業台の上の、でかでかと書かれたメモ>>154を発見した。

置いてある鍵を手に、文字に視線を走らせる。]

 九時──

[大丈夫、バイトは終わってる。]

(202) 2014/06/30(Mon) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[殴り書きなのに妙に読みやすい。

細いペンを探したが、作業台の上になかったので
勝手に引き出しを開けた。]

(211) 2014/06/30(Mon) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[普段喋るよりよほど雄弁で、
主語も目的語も行方不明にならない丁寧な口調。

殴り書きのメモの隅に
鉛筆の細い字で、流れるように書き記した。

書き終わった鉛筆は、
返信があると主張するように作業台に転がした。]

(213) 2014/06/30(Mon) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[部屋の隅に片付けられた他のキャンバスも気になったが
慣れないものに勝手に手を触れて散らかすと
片付けが面倒だと思って見るのをやめた。

部屋を出る前に、
見慣れない一階のベランダからの景色を見ようと
カーテンを捲って窓を開け、身を乗り出して外を見た。]

 まだ降ってる。

[濡れて仕事に行くわけにはいかないので
傘がいるなと思った。]

(215) 2014/06/30(Mon) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[言われた通り窓を閉めて、そこにもしっかり鍵を掛けた。
玄関と部屋を隔てる間仕切りをくぐる前、
もう一度裸像の描かれたキャンバスを、振り返って見た。

絵は、なんのイマジネーションも掻き立てられない
ただの習作のようであるが、
改めてよく見れば、白の中にも幾重もの色が重なっていて
それがリアルな立体感を感じさせているのだとわかった。

よく描き込まれている。
自分なら、一枚の習作にこうも手を掛けられない。

好き──なんだな。

ぼんやりと、そう思った。]

(221) 2014/06/30(Mon) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 104号室前 ─

[閉じたドアに鍵を掛けて、鍵をポケットにしまう。
談話室に顔は出さず、階段に向かう。

自室で着替えて出掛ける準備をするためだ。

來夏はもう起きているだろうか。
昨日渡し損ねたエクレアを部屋に持って行こうか。]

(226) 2014/07/01(Tue) 00時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[遊が目を覚ましたのは、
天露が管理人への告解を行った時間よりはずっと後で、
104号室の窓から庭を覗いた時には、
巨躯を縮こまらせる檀>>199はもう庭から消えていたし、
道菅の大声>>207も、響いた時にはまだ夢の中だった。

昼にほど近い、遅い時間。
たまたま誰ともすれ違わずに二階まで来て、
自室までぺたぺたと、冷たい床を踏んで歩いた。]

(239) 2014/07/01(Tue) 00時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/01(Tue) 00時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 おはよう

[204号室──芸の部屋の前辺りに差し掛かったところで
自室の隣の部屋の扉が開いた。

立ち止まらず、表情を変えず、言葉を返す。]

 ──…

[そのまま202号室の前まで来て、足を止めた。
前髪が邪魔で、草芽の表情は見えない。]

(265) 2014/07/01(Tue) 01時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 手──

[自分の掌を見せて、
同じように手を出せと促す。]

(273) 2014/07/01(Tue) 01時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[扉から恐る恐る差し出された手を
いつもと変わらぬ温度で、握る。

握って、手前に引いた。

部屋の中から引っ張り出すように──。]

(283) 2014/07/01(Tue) 01時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[握った手を離さず、
反対の手を、草芽の前髪に伸ばす。

逃げられなければ、前髪を額で押さえて
覗くライトブラウンを、間近から見下ろした。]

(284) 2014/07/01(Tue) 01時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 見て。

[気持ちを伝えるのに、言葉はいらない。
そんなことを言うのは、
物書きとしてどうかと思われるかもしれない。

けれど実際、
視線から、態度から、読み取れるものは多い。]

(286) 2014/07/01(Tue) 01時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/01(Tue) 02時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[草芽の唇が動く。>>297
何かを言おうとして言葉にならなかったのか。

>>299見せろ、と訴える相手の目を
もう一度、自分に向けるように顔を寄せて繰り返す。]

 見て。

 俺は──
 眠い時は眠いって言うし
 面白くなければ、笑わない。

 いちいち自分のこと、全部言おうと思わないから
 目を瞑ったままだと、俺のことはわからない。

 心配なら── 心配、したいなら──。
 自分の目で、見なよ。

(303) 2014/07/01(Tue) 02時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[心配されるようなことは、
今のところ、小説の進み具合ぐらいしかないけれど。]

(305) 2014/07/01(Tue) 02時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[近く見詰める、切れ上がった一重の眼は
それでも、斬りつけるような鋭さは持たない。

草芽の淡い色の虹彩がどんな表情を湛えるか
逃げることを許さず見ていたが]

 ──…

[頑張る、と
頼りなく答えるのを聞けば
僅かにその表情は笑み、掴んでいた手を離した。]

(311) 2014/07/01(Tue) 02時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 髪、切れば。

[握っていた掌に
草芽の体温が残る。

距離はもう元通り。
引こうと思えば、いつでも新たな境界線を引ける位置。]

 邪魔でしょ。
 あと

 そういえば、お揃い。

[白いパーカーのフードを摘んで、
そこについた、猫の耳のような飾りを見せた。]

(312) 2014/07/01(Tue) 03時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[フードを被ることがないから
その飾りは日の目を見ることはない──が、
もし、日向を見つけたら被るつもりでいる。

猫っぽいと言う日向の前で
猫の真似でもしてふざけてみようと思ったのだ。]

(313) 2014/07/01(Tue) 03時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[一歩、扉から離れ]


 ──あ、來夏。

[廊下の途中に立っている來夏に気付いて、名を呼んだ。]

(314) 2014/07/01(Tue) 03時頃

ジャニスは、テッドをちょいちょいと手招きする。

2014/07/01(Tue) 03時頃


MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/01(Tue) 03時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

─ 202号室前 ─

[草芽が遊の前で笑うのは珍しい。

>>317空気が漏れたような音と
口許の緩む様子に、遊の口許に刻む笑みもごく僅かに深まる。

來夏が重い足取りで近づいて来れば
ちゃんと隣に来るまで手招きを続け
眠たげな顔を見て]

 眠い?

[と尋いた。]

(325) 2014/07/01(Tue) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[理由を探すような視線に気付くと]

 ちょっと待ってて

[と言い置いて、
一度自室に入り、冷えたエクレアを持って戻って来た。]

 昨日
 買って来た。

 ──、

 お土産。

[理由もなにも言わず
來夏にエクレアを差し出して、
聞かれれば昨日手伝い頑張っていたからだと教える。]

(326) 2014/07/01(Tue) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[草芽も食べたがるようなら

じゃあ、今度買って来る。

と言って、
フードの上から草芽の頭を撫でようと手を伸ばす。]

(327) 2014/07/01(Tue) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 と、バイト──

[そろそろ出ないと遅刻する、と気付いて
眠そうな來夏の額辺りも一度撫でてから
二人に背を向け、201号室の扉の向こうに消えた。]

(328) 2014/07/01(Tue) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 201号室 ─

[南向きの、カーテン開け放しの窓から
灰色の空が見えている。

雨の日の自然光で満たされた室内は
暗くはないのに、光よりも影を身近に感じる。

光沢のある黒いローデスクの上で
閉じた薄い機械が沈黙している。
機械に心はないのに
もう時間はないぞ──と急かすような、
無言の圧力ばかりを感じる。**]

(329) 2014/07/01(Tue) 08時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/01(Tue) 08時半頃


ジャニスは、財布と透明の傘と携帯を持ち、バイトに出掛けた。**

2014/07/01(Tue) 08時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[壬浪商店街に入って一本目の脇道を入ると
昭和の時代から変わらない古い家屋と
最近出来たばかりの
和モダンなデザイナーズマンションが同居する、
ノスタルジィな雰囲気の裏通りに出る。

常連からても爺と呼ばれ親しまれている
白髪の柔和な店主が営む狩生堂古書店は、
そんな新古入り混じる不思議な通りの一角に
ひっそりと隠れるように建っていた。]

(341) 2014/07/01(Tue) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 狩生堂 ─

[木枠にガラスを嵌め込んだ古い引き戸を開けると
最初に目に入るのは
男性の腰ほどの高さの木製の台。
てっぺんに赤い座布団が敷いてあって、
その上に、真っ青な目をした白い老猫が
身体を丸めて眠っている。]

 ──。

[台とほぼ同じ高さのカウンターが
台と隣接するように店内へと伸びていて、
レジの奥に、本を読み耽る店番の青年──遊がいた。]

(342) 2014/07/01(Tue) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[遊は、店にいる時間のほとんどを
カウンターで本を読んで過ごす。

客が入って来た時だけ顔を上げ、
ちらりと客の顔を確認するとまた本に視線を戻す。

いらっしゃいませの一言もない。

──が、
洋書や専門書を多く取り扱う狩生堂の客の多くは
美術系の学生やまだ若いデザイナーであるためか、
その無愛想さが、逆に気を遣わなくてよいと、
評判はそこまで悪くなかった。]

(343) 2014/07/01(Tue) 16時半頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/01(Tue) 17時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

─ 狩生堂 ─

 ──…
 ──…
 ──…

 ──…? 

 ──…あ、 いらっしゃいませ。
 買い取り希望ですか?

[雨のせいか、曜日のせいか、
店を訪れる人の数はいつも以上に少ない。

夕方近くになって、
一人の女性客が段ボール一箱分の写真集を抱え
細腕をぷるぷるさせながら無言でレジ前に立っていた。]

(384) 2014/07/01(Tue) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[遊がこの日

いらっしゃいませ、と
ありがとうございました、を

口にしたのはこれが三度目で
同時にこれが最後となった──かもしれない。]

(385) 2014/07/01(Tue) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[女性客が訪れる前の、平和──もとい、暇な店内。

遊がいる間、ても爺はあまり姿を見せない。
白猫のみぃも、遊に懐いている。
今は餌のカリカリを食べ終えて睡眠中だ。

邪魔する者のいない店内で、遊の読書は捗っている。]

(404) 2014/07/01(Tue) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 狩生堂 ─

 …──
 …──
 …──

 …──あ、

 …──宇佐美

[まいど──から四拍ほど遅れて
遊は顔を上げた。

夢から引き戻されたような顔で、意外な客の顔を見る。]

(407) 2014/07/01(Tue) 23時頃

ジャニスは、サミュエルの顔を、凝っと見て──

2014/07/01(Tue) 23時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[遊が読んでいたのは
病沢エリの著書──人間不全。

その昔、作者がわかば荘に住んでいたことを
遊は知らない。]

 イラストなら──

[かなり後半の頁に栞を挟み
立ち上がって店の左奥の棚を指指した。]

 そこ。

[ただ、そことは別に、
最近のイラストレーターが参加している
雑誌のバックナンバーを扱ったコーナーが
今教えた場所から三つ隣の棚にある。]

(413) 2014/07/01(Tue) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[藤堂のイラストを探しに来たと知らない遊は
一般的なイラスト教本のある棚を教えたが、
宇佐美が気紛れに他の棚にも目を向ければ
平置きされ並べられた雑誌の表紙のひとつに
藤堂のイラストが用いられているのを
見つけることが出来るかもしれない。]

(415) 2014/07/01(Tue) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 宇佐美、絵でも始めるの?

[奥へ向かう宇佐美を
物珍しげに遊の視線が追う。

そうなら──
南方にでも教われば、上達が早そうだ。

藤堂の仕事も小耳に挟んだことはあるが、
教えるなら南方の方が慣れているだろう。

静かな店内のこと。
張り上げずとも声は届くか。]

(422) 2014/07/02(Wed) 00時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/02(Wed) 00時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

─ 狩生堂 ─

 へぇ……



 ……見たい。

[>>427下手と聞いて俄然興味を湧かす。

謙遜か
画伯レベルか。

後者なら面白いな──、と。]

(444) 2014/07/02(Wed) 07時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[壁際以外は目線の高さ以下で揃えられた本棚。
店内の見通しは悪くない。

どこに何があるか完全に覚えているわけではないし
宇佐美が手にした本のタイトルが見えるほどの超視力もないが
教えたのは教本関係のコーナーで、
そこから動かず眺めているところを見ると
間違ってはいなかったかと思ったのだが──]

 やるんじゃないなら、
 隣の隣。

 ──そう、そこ。
 その棚は、画集とか置いてる。

 デザイン系の雑誌のバックナンバーは、もう一つ隣。

(446) 2014/07/02(Wed) 07時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[絵で稼ぎたいと思っている人──]

 ──うん

[南方は──]

 いるね

[絵で稼いで──いる。]

(447) 2014/07/02(Wed) 07時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 ──。

[羨む宇佐美の声>>427に遊は沈黙し
代わりにみぃがクァァッと大きな欠伸をした。]

(448) 2014/07/02(Wed) 07時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[差し出されたメモの絵を見て]


 はは


[乾いた笑いが漏れた。]

(454) 2014/07/02(Wed) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[何とも微妙な絵だった。


上手くもなく、
画伯と言うほどエキセントリックでもなく。]

 ……うん

[何がうんか。

とりあえず話を変えた。>>446]

(455) 2014/07/02(Wed) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[座布団の上で寝直したみぃは
宇佐美の動く物音を聞き取ってか、
時々ぴくりと耳を動かす。

宇佐美が帰るまで読書は置いておいて
遊はみぃのそういった動きを、
考えこむような眼差しでじっと見ていた。

そして──
宇佐美が目的のものを手にしたかしないかに関わらず
店を出る宇佐美にこう尋ねた。]

 絵本は好き?

(457) 2014/07/02(Wed) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[嫌いと言われなければ]

 じゃあ──その箱の中の絵本
 どれでも一冊好きなのを持ってっていいよ。

[カウンターの裏の、
客からは見えない位置に置いてある段ボール箱の中の
新しいものも古いものも混ざって積まれている絵本を指して]

 俺の奢り。

[と、薄く笑った。]

(458) 2014/07/02(Wed) 08時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[その箱の中身は、先日本を売りに来た客が
金にならなくていいから処分してくれと置いて行ったもので
ほとんど全部、あまり有名でない作家の絵本だった。

今日ここに来て最初の仕事が
この中から売れそうな本を分けることだった。

一冊一冊目を通しながら、これを持って来た客が
なぜこんなに沢山の絵本を集めたのか。
そしてなぜ突然不要になったのか。

想像するのは楽しかった。

今箱の中に残っているのは
日焼けが酷かったり
逆に新しすぎたりして売れそうにないものばかり。

だから奢りと言っても、元々タダなのだけれど。]

(459) 2014/07/02(Wed) 08時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/02(Wed) 08時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 ……。

[>>460勘違いも甚だしいが
狐面を貼り付けたような微妙な表情で聞き流した。]

(461) 2014/07/02(Wed) 08時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[宇佐美が選んだ雑誌の会計を済ませ、
絵本と一緒に雨の日用のビニールの手提げ袋に入れてやる。]

 …──

[本を受け取った宇佐美に
声を掛けようとして、やめた。]

(464) 2014/07/02(Wed) 08時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[やりたいことは自分で見つければいい。

苦しくても好きなことを模索するか
出来ることを一生懸命こなすか。

どちらも間違いではない。
選ぶのは自分だ。]

 ありがとうございました。

[本日二度目のありがとうございます。
みぃがまた欠伸をした。]

(467) 2014/07/02(Wed) 08時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[七時に店を閉め、書架を軽く整理して店を出た。
帰り際、ても爺が手土産をくれた。
あんこの代わりに桃の入った水まんじゅうらしい。

ただのバイトの身に余るほど、ても爺は気に掛けてくれる。
昔小説家を目指していたから、若いころの自分と被るそうだ。

本当に今月いっぱいでやめてしまうのかい──?

そう問われて、多分──と、曖昧な返事をした。]

(469) 2014/07/02(Wed) 09時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[雨はまだ降り続いている。
細い細い針のような、柔らかい雨。

傘を打つ雨音さえ優しい。

帰り道、コンビニに寄ってエクレアを買った。
ついでにのど飴も。

坂道を上る遊の手に、二つの袋が揺れている。
一つには大判の写真集が入っているから、少し重い。*]

(471) 2014/07/02(Wed) 09時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 夜 わかば荘 ─

[宇佐美の忠告のおかげで
遊は珍しくちょっとも濡れずにわかば荘に帰って来た。

途中、傘を閉じたくなったけれど
宇佐美の言葉>>462を思い出してやめたから
やっぱり今日わかば荘の廊下が濡れずに済んだのは
宇佐美の功労と言って差し支えない。]

 ただいま

[玄関でスニーカーを脱いで、誰にともなく言う。]

(473) 2014/07/02(Wed) 09時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[談話室を覗いて壁に掛けられた時計を見る。
針はまだ、八時ちょっと過ぎを示していた。

スマホを取り出して着信を確認する。
メールが一通届いていた。

中を確認して、無言でしまう。]

(474) 2014/07/02(Wed) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[知らない番号からの着信はなかった。
南方に緊急事態は起きなかったのだろう。

メモに連絡先を残したから、何かあったら携帯に──]

 ……

[そこまで考えて、重大なことに気がついた。]

(477) 2014/07/02(Wed) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──。

[玄関に取って返して南方の靴を確認する。

ない。
まだ帰って来ていない。

多分。]

(478) 2014/07/02(Wed) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[オーケーオーケー。 何も問題ない。

九時になる前にもう一度お邪魔してメモを処分しよう。]

(479) 2014/07/02(Wed) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[談話室には何人くらい人がいただろうか。

草芽がその場にいれば、
買って来たばかりのエクレアを取り出し
來夏に渡した時と同じようにお土産、と言って渡す。

他にも人がいれば、いくらか言葉を交わして
グラスに氷と水を入れて、喉を潤した。

重い写真集の入った袋は、そのまま自室に持ち帰る。]

(480) 2014/07/02(Wed) 09時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

─ 201号室 ─

[扉を開けると、真っ暗な部屋がそこにあった。
閉じたままのパソコンが死んだように沈黙を続けている。]

 ──……。

[引き寄せられるように近づいて蓋を開ける。

電源を入れると、低い駆動音が空気を震わせ
やがて画面に灯った白い光が、
薄ぼんやりと部屋を照らし出した。]

(481) 2014/07/02(Wed) 10時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[手提げ袋を部屋の中央に放り出して、
デスクの前のクッションにストンと腰を落とす。

手が勝手にマウスを操作し、
書きかけのテキストを起動させていた。]

(482) 2014/07/02(Wed) 10時頃

ジャニスは、九時を過ぎても、そこでぼうっと画面を見つめ続けている。

2014/07/02(Wed) 10時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[談話室の真上の
ウッドデッキに出て来た人の話し声の聞こえる
この部屋の位置が気に入っている。

階段からは少し遠いけれど、二階の屋上も近くて
外の気配が間近に感じられるのがいい。

まさかそんな所でクレームが発生しているとは思わず
鍵の閉じていない部屋で、増えない文字を睨んでいる。]

(486) 2014/07/02(Wed) 10時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[扉を叩く音がして、小さく肩が跳ねた。
半分放心していた。]

 ……あいてる。

[辛うじて外に聞こえるくらいの声を、扉に放る。]

(487) 2014/07/02(Wed) 10時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[無垢材のフローリングは
遊が入居する前に201号室に住んでいた人が改装したのを
特に変える必要もないからそのまま使っている。

部屋に満ちるのは本の匂いではなく
開け放たれた窓から入る雨の匂い。

真っ暗な部屋の、四角い白い光を背負って
入って来た南方を座ったままの遊の横顔が出迎えた。]

(489) 2014/07/02(Wed) 10時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[いつも、誰にでも
無造作に放るように掛けていたお帰りの言葉はない。

心ここにあらずの表情で
凝っと、南方の顔を見上げていた遊の目が
重い足取と息遣いに気付いて、ようやく瞬きをした。]

 ……南方、具合悪い?

(491) 2014/07/02(Wed) 11時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ?

[言われた意味がわからない、という顔。


夜。
それがどうしたのだろう。]

(492) 2014/07/02(Wed) 11時頃

ジャニスは、本を読まないのに電気をつける必要を感じない。

2014/07/02(Wed) 11時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[緩やかに、首を横に振る。
体調は悪くない。]

 目は、両方1.5だけど

 ──あ
 そこ

[南方が部屋の中に歩いて来るなら、
足元に気をつけろという意味で
写真集が落ちている辺りを指で示す。

本が落ちているから気をつけて、
までは口にしなかったが。]

(494) 2014/07/02(Wed) 11時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 風邪、あんまり引けなくて

[小さい頃から実家の果樹園の手伝いをしていたから
見た目よりも基礎体力がある。

寝不足続きで濡れても風邪をひかないのは
きっとそのせいだろう。

自力で患えないから、お裾分けに預かろうと思ったが──]

 あ

[注意した瞬間、南方が体勢を崩した。
鈍い音も、小さく聞こえた。

ハードカバーの写真集は
角が当たれば相当痛いだろう。]

(499) 2014/07/02(Wed) 11時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 大丈夫?

[──足。

咳き込み、その場に膝を突いた南方に
見当違いの心配をして立ち上がると、
傍らに寄って姿勢を低くし、背中を撫でた。]

(500) 2014/07/02(Wed) 11時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──それ、
 今日入荷したから、來夏にあげようと思って。

[南方が見ているのは、
本日最後の女性客が売りに来た本の中にあった、
來夏が好きな写真家の写真集で、
さほど有名ではないせいか、扱っていない書店も多いので
プレゼントしようと思って買い取って来た。

聞かれたわけでもないのに、
しげしげと本を確かめる様子を見て、何となく口にした。]

(502) 2014/07/02(Wed) 12時頃

ジャニスは、本を受け取って、少し離れた位置に置き直す。

2014/07/02(Wed) 12時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 ……いや、中古。

 俺のバイト先、古本屋さんだから。

[──気にしないで。]

 それより

[南方の、背中に触れた手が少し──]

 熱い。

(504) 2014/07/02(Wed) 12時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 ……────。

[──退散してやるから


その言葉に、唇を閉ざす。]

(506) 2014/07/02(Wed) 12時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[背中を撫でていた手は止まって、
今は、そこに重みが乗っているだけの状態。


南方が口にするのは、
薬への礼と、明日の予定と、冗談と。]


 南方って──


[舌が勝手に動き出そうとして
喉元で堪えている感覚。]

(508) 2014/07/02(Wed) 12時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──────────。


[その癖
正解へと繋がる鍵を、開くためのキーワードが見つからない。]

(509) 2014/07/02(Wed) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[結局──]

 …──先生は、本は読む?

[どうでもいいことを口にして、また緩く背を撫でた。]

(510) 2014/07/02(Wed) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 嫌いじゃないけど──
 読まないか。

[そんな時間があれば、絵を描くのかも知れない。]

 ──好きだよ。
 読むのも、書くのも。

[読むのが好きだから、書きたいと思った。]

(514) 2014/07/02(Wed) 13時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──…

[書くの?

──と、聞かれたことに、また口を噤む。]

(520) 2014/07/02(Wed) 14時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[知らないのが意外だった。

遊が小説を書いていることは、
わかば荘の中では、
比較的誰もが知っている事実だと思っていた。

談話室のソファをよく寝床にしているから
聞かれることは少なくなかった。


でも──そういえば、
南方に訊かれたことはなかった、と思い出す。]

(521) 2014/07/02(Wed) 14時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 書くよ。

[結局、ぽつりとそう答えた。]

(523) 2014/07/02(Wed) 14時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──、読める。

[どうってことない一言が、一瞬詰まりそうになった。
声にする前、南方の背に触れていた手に、僅かな力が籠もる。

それは、重みとして、南方にも伝わったかもしれない。]

(529) 2014/07/02(Wed) 14時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[嫌とかいいとかでなく、ただ──]

 長いよ

[とだけ、告げる。

200頁を超える長編だから、
すぐには読み終わらないだろうと。]

(537) 2014/07/02(Wed) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[でも──]

 読んで

[欲しい。]

(538) 2014/07/02(Wed) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 南方、具合は?

[境界を踏み越えてプライベートに踏み入った。
厳重に隠されていたライフワークを覗いた。

対価を支払うのは道理だ。]

(541) 2014/07/02(Wed) 15時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[>>543ですよね。]

 ──まだ、プリントアウトしてなくて

[そもそも、最終章が完成していない。

今から印刷したら軽く一時間は掛かりそうで]

 ──

[どうしよう──と
四角い光を見ながら、悩む。]

(544) 2014/07/02(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[悪い──の加減を確かめようと
南方を見下ろして]

 ──…。

[>>540笑っているような表情に、目を瞬いた。]

(545) 2014/07/02(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[頭を振って、だめじゃないと示す。]

 いいけど


 あ、

[鍵。
渡し渋った──つもりはないのだが。
渋った──のかもしれない。

そして忘れていた。]

 ごめん、鍵

[ポケットの中を探って]

 あれ──…

(551) 2014/07/02(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[ハーフパンツのポケットも探って、
腰ポケットにも手を突っ込んで、
もう一度パーカーのポケットに両手を入れて、鍵を探す。]

 ……ない

[ポケットから出した両手を、
ひら、と南方の前で振った。]

(552) 2014/07/02(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[そのまま少し、溜めて。]
 
 
 
 
 …────なんちゃって。

[薄く笑って、
指の間に見えないように挟んでおいた鍵を
掌に乗せて南方へと差し出した。]

(553) 2014/07/02(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 うわっちょっと、ごめん

[まさかそんなに驚くとは思っていなくて
(叱られるとはもっと思っていない)
げほげほ咳き込む様子に焦って背中を擦る。

そうして咳が落ち着くと、
まだ上下する肩甲骨辺りを撫でながら]

 南方──サン、さ
 歳一緒なんだから、呼び捨てでいいよ。

[全然関係ないことを、言った。]

(558) 2014/07/02(Wed) 15時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[正面から見なくてもその心境が窺い知れる
皺の寄った眉間を見下ろして、
南方の口から語られるスペアキーの所在に]

 へぇ──…

[軽く頷きかけて]

 同棲?

[あれ、一緒に住んでたのかと、尋ねる。]

(564) 2014/07/02(Wed) 16時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/02(Wed) 16時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 ……それ
 いつ完成するの。

[モデルの確保手段に問題がありすぎる
──ような。

永遠に完成しない気がして、密かに心配になる。]

(568) 2014/07/02(Wed) 16時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/02(Wed) 16時頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 そ。
 じゃあ、その人明日一文無しになるといいね。

[物書きにとって、敬称──それも、
どこか必要以上に余所余所しい音──は、
意外と気になるところで、
南方に呼ばれるたびに、ずっと違和感を感じていた。

こんな小さな引っかかりは、
知られたところで他にもっと気にすることがあるだろうと
突っ込まれかねないので言わなかったけれど。

なぜか今、言葉は思いの外するっと飛び出して来た。]

 ──遊?

[二択を迫られ、自分が呼びやすい方を答える。]

(572) 2014/07/02(Wed) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[きっと呼び方も一つの境界線なのだ。

南方に呼ばれる時は、
他の人から呼ばれるのより強い線引を感じ取っていた。

それはそれで構わなかったが
不自然な“音”が排除されると、やっぱり少し落ち着いた。

うん、と頷いて]

 今、読める?

[熱がありそうな高い体温を気にしている。
背中から首裏に手の位置を移し、
直接触れるとやはり相当に熱くなっていた。

それでも早く目を通して欲しい気持ちがある。]

(576) 2014/07/02(Wed) 16時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ……心があったかいから。

[手の温度を言われているのはすぐわかった。
よく、冷たいと言われるから。

子供の頃はそうでもなかった。
昔より身体を動かさなくなったせいかもしれない。]

 ありがとう

[読めるか尋かれて読めると答えたはずなのに
いつの間にか、読んで貰う立場になっていた。

短い感謝はその現れ。]

(580) 2014/07/02(Wed) 17時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 うん、いい

[一人でも──]

 どうせ書けない。

[とは言っても、
ここまで熱があると無理をさせるのは憚られる。

ここにはリラックス出来るソファもないし、
布団は普段クローゼットにしまわれていて、
滅多に日の目を見ない。

段々と温まる掌を南方の首筋に当てたまま、
良い方法はないかと考えた。]

(584) 2014/07/02(Wed) 17時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──……。

[同情の言葉に、僅かに目を伏せる。

好きなものを書いていて、
表現に苦心して書けなくなったのとは違う。
より良い場面を模索して行き詰まっているのとも違う。

どう──したいのかも
わからない。

爽やかな、未来へ繋がる決意でも書けばいいのかもしれない。
けれどそれは、拒否反応が強い。
自分の中の感性が、そんな陳腐な結末を許容してくれない。]

(586) 2014/07/02(Wed) 17時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 今開いてるやつ。

[本人が読むと言っているのだから
その意思に任せよう。]

 待って、冒頭に戻す。

[振り返る南方の視線に招かれるように隣に進み、
開きっぱなしにしていたテキストエディターの
スクロールバーのノブ一番上まで移動させた。

頁を捲るタイプではない。
ただひたすら、下にスクロールして読み進めるだけだ。]

(587) 2014/07/02(Wed) 17時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[今──どんな風に、発熱と戦っているのか
興味がないわけではない。

きっと座っているのも辛い。
だろうに、さっさと寝ると言って部屋に戻らず
付き合ってくれているのが少し嬉しい。

けれど──南方が読み始めたのがわかると
遊の目は冷めたように、
感情をなくして機械の光を見下ろした。]

(589) 2014/07/02(Wed) 18時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[すぐに踵を返し、
キッチンでミネラルウォーターをグラスについで戻って来て]

 薬
 あれば。

[グラスをローデスクに置くと、南方の隣の床に直に座った。]

(590) 2014/07/02(Wed) 18時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/02(Wed) 18時頃


ジャニスは、ミナカタの手に鞄を手渡し、様子を見ている。**

2014/07/02(Wed) 18時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

 読み慣れてないと、二時間くらい──

 …──いや、もっと、掛かるかな。

[読み始める直前におおよその所要時間を告げて、
クッションを使っていなければクッションを押し付ける。

読み易い言い回しや表現を使用した大衆小説だから
引っ掛かるところはない──だろう、きっと。]

(603) 2014/07/02(Wed) 20時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[樹の幹をキューブ状に削りだしたものに
針を付けただけの時計が、パソコンの少し奥に置いてある。

南方が帰った時点で九時半を過ぎていた時計は、
今はもう十時半を回ろうとしている。

>>591怠そうに姿勢を崩すのは身体が辛い証拠だろう。
>>593ゴミは手で受け取って部屋の隅の屑籠に捨てた。]

 ──

[ありがとう──。
南方に言われるのは何度目だろう。
数えるほどか、初めてのような気がする。

無理をさせているこんな時に言われるなんて。]

(606) 2014/07/02(Wed) 20時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[時間が掛かると言われて、
この状態の客人を放置して行けるほど
遊はまだ人間離れしていない。

言葉なく頷いて、大人しくしている。

少しして、雨の匂いに混じって油の匂いが鼻を掠め
床の上の畳まれた白衣に目をやった。
手を伸ばして引き寄せ、鼻を寄せる。

染み付いた油の匂い。
飛んだ絵の具。
夢の一幕を思い出す。

すぐに戻したけれど、
夢の終わりに見た故郷の風景が、淡く印象を残した。]

(608) 2014/07/02(Wed) 20時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[途中で座っているのに飽いて、
ベランダから外を見たり床の袋を片付けたり。

それも飽きると、南方のすぐ後ろで横になった。

寒い>>600と訴えるのを聞くと
大きめのカーディガンと夏布団を取り出し掛けてやる。
空になったグラスに水を注ぎ足し、
ミネラルウォーターのボトルを隣に置いた。]

(611) 2014/07/02(Wed) 20時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[それからまた、南方の後ろから
南方とその向こうの白を重ねて見える位置で横になり
いつの間にかうとうとしていた。

この部屋で、パソコンを開いたまま
自然な眠気が訪れるのは久しぶりだった。

恐らくは、南方が羽織った白衣の匂いと
朝、部屋にいることを許してくれた
人の気配があったからだろう。

声は、眠りかけていた意識を唐突に現実に引き戻す>>604]

 ──…

 ……今月、新人賞の締め切りがある。
 それに……応募する。

[少し眠そうな声が、起き上がる気配と共に答える。]

(616) 2014/07/02(Wed) 21時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 最後は、


 …────……最後は、多分、泣くんだ。

 自然の厳しさと思い知って、
 それでも感じる圧倒的な美しさに涙を流して、
 歩き出す。 ──…未来、に向かって。

[波長の短い白光が南方の顔に陰を作る。
目の前の男が今どんな顔をしているかが見えない。

書いていない結末は、大分前から頭の中にはある。
そうあるべきと思われる筋が、漠然と。
決して映像として、実感を伴って広がる世界ではないそれを
自分の中から、出したくないのだ──。

語る声音は、珍しく重い。]

(634) 2014/07/02(Wed) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──、

[忘れたと言ったはずなのに。
物書きとして、足りないものを指摘されたように感じた。]

 …──ない。

[しかし今、嘘をついてもしょうがない。
目を伏せて、白い光から表情を隠すように俯いた。]

(643) 2014/07/02(Wed) 22時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 どう──…

[顔を上げて、表情の見えない男へ問う声は
不安げに揺れる。

期待は持てない。
書いた自分が良いと思えないものを
読者が良いと思うはずがない。

それでも縋るように、尋く。

賞を──取れるかどうか。]

(645) 2014/07/02(Wed) 22時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──…あぁ、

[吐息に滲む落胆。

コンクールには出さない、つまり
画家という道を断念──あるいは保留するという意味の。]

 南方は

[──諦めたくないんだ。

当たり前のことだ。
好きでなければ描き続けられない。
あんなに緻密に、あんなに執拗に。]

(663) 2014/07/02(Wed) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[その言葉は途切れて宙ぶらりんのまま
続く南方の言葉に埋もれる。

泣けもしない──と。]

 ……

[わかっている。
書き始めてすぐに気付いた。
これは自分が表現したいものとは違うと。

それでも賞を取るために、続けた。
今年中にデビュー出来なければ帰って来いと言われている。]

 どうすればいいと思う。

[引き直されたライン上に上がり込み
答えをねだる。]

(664) 2014/07/02(Wed) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[諦めたくない。
来年の今頃もここにいて、
ここで生まれる言葉を綴っていたい。]

 デビュー出来なかったら
 来年
 俺は
 ここにいない。

 いられない。

 だから──

(665) 2014/07/02(Wed) 23時頃

MNU機関 ジャニスは、メモを貼った。

2014/07/02(Wed) 23時半頃


【人】 MNU機関 ジャニス

[得られたのは、酷く簡潔で
酷く酷薄にも思える答え。

取捨選択を間違えている。

──そう言われた気がした。]

(679) 2014/07/02(Wed) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 書くためにここにいる。
 書くためにここがいる。

 例えば、ものにならなくても
 他のものを全部捨てた結果、駄目でも


 ……書きたい……  と思う。
 

(683) 2014/07/02(Wed) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[口にしてしまった。

愛情深い家族よりも
美しい故郷よりも
書くことが大事だと。

それと同時に、もう一つわかった。

自分が書きたいのは、やはり違うものだったのだ──と。]

(687) 2014/07/03(Thu) 00時頃

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


← ↓ ■ □

フィルタ

注目:ジャニス 解除する

生存者
(13人 155促)

ジャニス
140回 注目

種別

通常
内緒
仲間
死者
裏方
背景

一括

全示
全断
反転

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】
(0.109 CPUs)
SWBBS V2.00 Beta 8 あず/asbntby
あっぱれ、うっかりアイコン by 小由流
人狼議事キャラセット by りりんら
管理 sol・laななころび