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108 Persona外典−影の海・月の影−
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……現れたんだ。 俺が戦わないといけない人が。
[右手のぬくもりが微かに残る手で、襟を巻く黒いマフラーを握り続けていた]
(87) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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―繁華街:喫茶店―
……あぁ、あー、ぁー……
[俯き、携帯端末を額に寄せる。 意味を成さない母音を溜息に混ぜながら吐き出した]
可能性ってやつ、 ――あるある なんだよなぁ……
[リツキのことを思い出しながら、 苦虫を噛み潰したような顔で、項垂れた。 リツキがニンゲンに擬態していたシャドウならば、他の人の、可能性だって――あったのだ。]
(88) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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そうなんだ…じゃあ…さんや…さんみたいな…
…に…てきてた…は…なんだね…
…
…は…れないの…
…それじゃあ…さんは…とも…れ…れだったんだね…
…
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[>>82 伸ばした腕を掴まれた。 伝わるのは、あのとき、焔の道を駆け抜けたときと同じ、冷たい温度。
逆光に照らされてよくは見えないけれど、律が微笑んでいる。 あかりも笑おうとして、律の言葉に凍りつく。
――――――あの時の質問の、答え?]
やっぱり、……そうなの?
[律の命と他の皆の命――どちらを取るか。 目を逸らしていた現実を、いきなり突きつけられて。 揺れる瞳で律を見つめる]
(89) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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[項に掛かる髪を掻き乱しながら、 細く長い息を吐いた。]
―――ぁあ 、……くっそお なんだ、 いつからだ……?
[同級生がシャドウと謂う。 いつ空などと考えても詮無いことなのに。
――力を貸そうと、共にシャドウを鎮めようと、 そう思った相手であるマヤの、大切な恋人たる少女にもまた危機が巣くっている事を、イサムはまだ、知らぬままだ。]
(90) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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[メールを送ってそれほど時間は置かず、着信音がなる。 受話器からは久しぶりに聞く声>>85。]
よ、久しぶり。 平気とまで言えないけど、一応生きてるさ。 大丈夫。
[にこやかな声を作ったけども、それは。 大塚の決意の言葉>>87を聞けば、素に戻る。]
……ん、了解。 待ってる。
[雛宮?高屋敷? それにしては何か何か妙だと首を傾げた。]
(91) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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つまり…えっと…
…さんが…に…をあげちゃったから…は…に…た…
…その…わり…さんがここで…ってた…
…でも…が…えて…が…さんに…ったから…
…に…った…
…
…は…さんの…だったんだよね…
…それが…さんから…しちゃった…
…っていう…に…えて…
…それならなんとなく…るんだけど…
…
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……そんなの、決まってる。 決まってるじゃない。――でも、
[あかりはペルソナ使いで律はシャドウだ。 自分が自分であるために、抗うことを決めたのだから、 答えなど、問われるまでもないのに]
選べるわけ、ないよ。
[何もかもを失くしたあかりに、最後に残された大切なもの。 それを切り捨てることなど、あかりにはできない]
(92) 2015/02/23(Mon) 01時頃
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うん…
…の…が…だったことの…は…く…からないけど
…にしても…たちの…は…し…わってた…
…
…うん…
…やっぱり…は…いな…
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[揺れる瞳を覗き込む、 細められる眼差し、その身を引き寄せようと、 抗おうと思えば抗える程度の力で、掴んだ腕を引く。]
――あかり、
俺、まだ消えたくないんだ。
[影は雛宮律の記憶と感情をなぞり、言葉を発する。 まだ弱音を吐けたころのような口調で、 それは痛みをなぞりあげるためだけの偽りだ。
影はその表情に悲しみも哀切も浮かべていない。]
(93) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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じゃあ…い…にもう…つ…
…この…の…ち…が…に…がってる…
…でも…は…い…がいるから…
…たちはここから…られない…
…なら…い…の…がなくなれば
…たちは…が…るようになると…う…
…
…
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― 崇神病院 病室 ―
[通話からそう長くない間に、病室にその姿は現れる>>91。 普段よりも強い瞳で、心を奮わせながら]
… … …ひどいケガしてるね。
花河センパイ、負傷したとしか云ってなかったから。 … … …メグリ。さっき見たよ。 ヒナミヤ リツに関しては。これで心置きなく。って感じかな。
[別の病室には、チアキの様に昏睡に陥った巡理の姿をみた。 手はある。伸ばせば、掴む。 あの時、翔子の病室でそう告げた彼女の表情が、過ぎる]
(94) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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…ホントは、花河センパイに口止めされてた。
…でも、これ以上センパイの助けは借りられない。 …自分の心で精一杯のセンパイを巻き込めない。
だから、ケーイチ。 助けてとは言わない、けど聞いてほしい。
十二月の初め、二度目の満月。 あの時、起きた事……。
俺は『アイツ』に… … …。
(95) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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『あかり』に殺されかけた。
[シャドウを追いかけた三人に残された後で起きた事。 明の中にいる、ペルソナの暴走。 何ひとつあの黒衣に抗えず敗北した出来事]
アカリの心は… 『アイツ』に奪われてる。
[誰にも言えず、花河に助けを求めた事も伝えた後で。 強い意志と確信を添えた声で、その事実を馨一に伝えた]
(96) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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選べないのなら、
――俺が選んであげようか?
[花河あかりの迷いも痛みも、 雛宮律にはくらい愉悦を齎すものだ。 眼差しに宿る喜色は溢れて]
それとも、こんな風になった俺は、 世界から――お前から、切り捨てられるべき存在かな?
なあ、俺がこうなったのは、一体誰のせいなんだろうな。
[囁く言葉は、毒のように蝕もうとするものだった*]
(97) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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[>>93 掴まれた腕を引き寄せられ、 瞳を覗き込まれれば、もう抗うこともできない。
花河、ではなく名を呼ばれ、 幼い頃の記憶のままの声音で助けを求められて、 あかりの体は小さく震える]
だめ、……やめて。 律っちゃんの顔と声で、そんなこと言わないで。 [今、あかりの手を掴んでいるのは、雛宮律の偽者だ。 分かっているのに、冷たい手を振りほどくことができない]
(98) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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…かった…
…じゃあ…さん…の…は…ったかも…
…
…い…がいるから…られない…
…られないのは…い…の…
…じゃあ…いなくなったら…は…に…られる…
…の…に…れる…
…
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律っちゃんが、シャドウになった理由……。
[何故、そんなことを律のシャドウは問うのだろう。 囁かれた毒のような言葉が、じわり、あかりの心を蝕む。
幼馴染が影に呑まれてしまったのは、誰のせい? 父親のせい?
それとも―― 一番近くにいて、助けることが出来たはずなのに、 それをしなかった]
……わたしの、せい?
[ぽろぽろと、涙が零れた。 それは満月の夜を超える中で。 どんなに辛くても、心折れても、決して流すことのなかった涙だ*]
(99) 2015/02/23(Mon) 02時頃
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― 崇神病院 病室 ―
まーな、意識が戻ってるだけマシ?
[未だ意識戻らぬ花咲、翔子、櫻井を思って一瞬目を伏せる。]
ま、心置きなく、は雛宮だけじゃなく、高屋敷さんも、な。 流石に女性ぶん殴るってのはやりにくいけど、さ。
[やれやれとばかり肩を竦めてみせた。]
口止め>>95ね……。 まぁ、多分花河なりに考えてたんだろうけど。
[避けられてたのはこのせいかと、合点が行く。
もしかしたら花河は他のペルソナ使いに負担にならないよう考慮したのかも知れない。 それはそれで、花河自身の負担になってたのでは?と思うけど。]
(100) 2015/02/23(Mon) 02時頃
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……。
[殺されかけた、その告白に、瞳は大きく見開かれた。]
[二度目の満月の夜。 禁足地のシャドウから逃れて合流したあと、大丈夫しか言わなかった大塚。
楠にまつわる話なら、そりゃ自分より花河の方が適任だっただろう。 そんな想像をしつつも、ただ黙って話を聞いていた。]
(101) 2015/02/23(Mon) 02時頃
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…さんは…りたい…
…の…さんはこっちで…にいようって…ったけど…
…それはもしかして…さんの…みとは…ったのかな…
…んだ…が
…この…を…る…を…えようとするのだろう…と…
…れるなら…を…させてあげられる…
…でも…さんがここにいたいなら…
…さんが…しいのはやだし…
…さっきまでも…さんがいなくて…しかったから…
ここにいるよ…
…
…それとも…
…の…だったって…さん…ってる…
…は…いない…が…い…
…は…いらない…
…
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[理解が置いつかなくなりそうでになりそうで、ゆっくり頭の中を整理し。 多重人格的なものかと考えながら、じ、と大塚を見つめる。]
助ける、ってのは難しいかもな。 雛宮と高屋敷、放っとくわけにいかないし。 けど……。
[最初の公民館の集まりでの、二人の姿が脳裏に*浮かぶ。*]
大塚があの子の事最優先に出来るくらいには、こっちはこっちでどうにか頑張るさ。
(102) 2015/02/23(Mon) 02時半頃
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… …俺… … 『アイツ』と戦う。
今の俺で、あの黒衣に勝てるかわからない。 今度こそ呆気なく八つ裂きにされて死ぬかもしれない。 そう考えたら今でも恐い。
だけど。
戦う。約束したから。一緒に生きる。って。
(103) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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ケーイチ。無事に生きてケリをつけれたら。
必ずそっちを助けにいく。 だから、敵の事は任せていい?
[流石に理解が飲み込みにくい話かも知れない、じ、と見つめてきた馨一に、うん、とひとつ頷いた]
…ありがと。ケーイチ。
(104) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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あ、あとそれから、リ… 。
[リツキは既に倒した。それを告げようとした口が止まる]
… … …リツキは… 倒した、から。 … … … … …。
[思い返した、あの時、確かに感じた後悔の形を。 共にいて居心地のいい友達。確かにそれは大事な物だけど。
馨一を見ながら思う。本当にそれだけで済ませたままでいいのか]
(105) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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[変に踏み込むと関係は拗れる、でも踏み込まなければそこで留まる。 傷を晒して触れて、決して良い思いなんてしないかも知れない]
… … … あの さ。 ケーイチ。
…こういう事きくの。 悪いかも知れないって、思ってた。
嫌がるだろうし、どうせ言いたくないだろう、て。
けどさ、もしイヤじゃなかったら、聞いてもいい?
その…。昔さ、崇神に転入してくる前までのケーイチとか…。
[今までの自分なら、こんな真似は絶対しない。だけど、今は。 踏み込まない後悔よりも、踏み込む後悔の方がいい。そう思えて>>4:376]
(106) 2015/02/23(Mon) 03時頃
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…ケーイチの足…とか… 訊く事じゃないかも…けど…。
[領域に踏み込まず、触れず、そうして来た自分が、確かに変わっていた。
大事な友達との悔いも残る思いと。 あの月夜で出逢った白い少女を見た瞬間から。 踏み込んで、手を伸ばして、関わる事を止められない自分が生まれた事で**]
(107) 2015/02/23(Mon) 03時半頃
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ー2月××日深夜・天気予報ー
T地方気象台にやり、本日、瀬戸内地方において春一番が吹いたとの発表がありました。今夜から週末にかけては全国的に晴れの日が続くでしょう。
本日は満月、19年ぶりに月の軌道が地球と再接近するスーパームーンです。普段より一際大きく満月が見られるとあって外で満月をご覧になった方も多いのではないでしょうか。T市内を照らす満月を見ながら、今日の
[月が一際赤く染まる。いつもより遥かに大きく見える満月は、潮の満ち引きを増幅させる。
そして、それはシャドウの海も同じ。
月の影は、今夜かつてないほどに影の海を崇神市に呼び寄せた。]
(#0) 2015/02/23(Mon) 13時半頃
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