91 とある生徒会長の憂鬱2
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『あっ、あなたは……!
なんて、お優しい方なのでしょう。 これで、これで、わたしも191年の呪縛から解き放たれて成仏できちゃったりなんかしちゃったりして……! わたし感激ですッ』
[……と、リアル唐傘お化けの心情を代弁しつつ。>>33>>34 こんないい話風味にしちゃっていいのでしょうか、とは自問自答に留めるのみ。
何にせよ、隙だらけである。 スージーが雨に降られている間に可及的速やかにバッジを――]
……えっ!?
[と、ここで突然の校内放送である。>>#0>>#1]
(47) 2014/09/28(Sun) 22時頃
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…………。
[これは――乗るしかない!]
『あらあら舌打ちだなんてはしたない。
さあーてクインさん、 わたしと一緒にずっと雨に降られていましょうね〜』
[それだけを言い残すと、動けないスージーを置いて走る。>>35 体育館の方へダッシュする。 もちろん運動部や一部非運動部の猛者には劣る速度だが、 それでも全力で手足を前に繰り出して]
(48) 2014/09/28(Sun) 22時頃
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[繰り出すのは、両手足。 傘の下の乙女のすぐ近くに、微妙にファイティングポーズの解かれていない人体模型くん75号がいた。
寂しげに雨に濡れているように見え……るかもしれない]
(49) 2014/09/28(Sun) 22時頃
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あんまり好きな人、いないと思うなぁ。 それより、そろそろこれいただいてくね――!?
[胸元のバッジ、果敢に手をのばそうとする。 想定とは違ってその腕そのものを払う動きはなかった、が。 バッジを取る手、こちらを掴む手。ほんの僅かに早かったのは、掴む方の手。 それでも上にいる自分のほうが圧倒的有利と信じて、バッジを奪う方に集中するが――吉[[omikuji]]]
(50) 2014/09/28(Sun) 22時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/28(Sun) 22時頃
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[結果として、指先はバッジを掠めただけ。 無理だ、と判断し、胸元にあった手を脇へ滑らせる。投げられてたまるかと、三村の胴にしがみつく方へと体勢を変えた。]
っあー……ぶない、じゃない。
[投げきられるまでは行かなかったものの、大きくバランスを崩し、三村の上に覆いかぶさるような不安定な姿勢で動きは止まった。]
(51) 2014/09/28(Sun) 22時頃
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[ ―――――ビリッ……
ビリリ ッ…………
パァ ン ッ …… ]
(52) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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[舞い落ちた木の葉が、微かな音を立てて破裂する。]
o0(KOK……まさか、此程のものとはな……)
[好敵手に出逢えた歓びに、身が震える。 眼光は鋭いまま、しかし口元は弧を描き]
その言葉、そのまま返そうか。
帰宅を極めし者の、真の実力……身をもって、味わわせてもらおう!
(53) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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─────ッ、なにっ!!?
[それは一瞬の出来事だった。
目の前にいたはずの男が、突如消えた。 思考がそれに追いつくより早く、視界は遮られ]
ッ、 しま ッ……!
[躱すには、もう間に合わない。 イアンの蹴りは、綺麗に顎下へはいった。
ぶわっと、大きく身体が舞い上がる。 おそらく目撃した者の多くは、これで決まったと思ったろう。
───しかし]
(54) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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[睦とイアンの戦いを見届け、救護班が来るまでは睦に付き添っていたことだろう。 傷が残らないと良い、色白の肌の彼女を見ながらそんな事を思いつつ、かかった放送に体育館の方へ振り向いた。]
(55) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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[体育会系にしては小柄な身は、そのままふわりと、空中で1回転し、着地。]
……流石の脚力。
まともにくらっていれば、顎が砕けていたろうな。
「何ィーーーーっ!?」 「そ、そんな馬鹿なーーーーーーッ!!」
「決まったんじゃなかったのかーーーー?!」
[外野からは、そんな声も聞こえはしたが。 おそらく、蹴りを繰り出したイアンは気付いていたろう。 蹴りを避けられぬと覚ったホレーショーが、敢えてそれを、力を極限まで抜いてくらうことで、本来の威力を殺していたということを。]
(56) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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く…!
[投げ飛ばすより先にしがみつかれて、バランスを崩す。 もつれるようになりながら、双方が落ち着いた頃、上にいるのはやはりというべきか、タルトだった。 密着した状態からどうやって離れるべきか、思考を巡らし始めた時――]
(57) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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[ウオオォォォォォォォォオオオ!!!!]
[グラウンドから、大きな叫び声が響き渡る。 それも、一人ではなく、複数のものだ。
「タルトちゃーーーーん!!」
「俺とタルトちゃんが穢されたあああああああ!!」
「ふざけんなーーーーー!!」
「美少女×男の娘…アリだな!」
そう。 カメラに映された二人の攻防によって、タルトファンのボルテージは最高潮に達したのだ。 暴動が起きて無いのが不思議なほどであり その熱気は、音の波動となりミームの聴覚を僅かに狂わせる]
(58) 2014/09/28(Sun) 22時半頃
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いて…うならば…で…かりやすく…する…の…ってところね…
…
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これは…!?
[優れた聴覚を持つゆえの悲劇。 耳が音を拾ってしまい、集中が乱れる。
その容姿に見合わぬ優れた格闘術。 人を惑わす甘言。 それだけでも御し難いというのに。 観衆までも味方とし、武器として使うことが出来る―― それこそが、タルト・プリュヌの真骨頂だったのだ。 敵ながら天晴れと言わざるを得ないだろう]
(59) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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[息を切らしながら体育館へと向かう。]
ん……?
[体育館に近づくにつれ、なにやら聞き覚えのある曲が聞こえ首を傾げる。]
な、なんでこの曲が…!?
(60) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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ま、まさか…
[この曲は、そう、当時一世を風靡したあの映画の…。 既にオカルト研究部に先を越されたのだろうか。 この曲が流れているのは、何かしらの罠…!? そんな事を考えながら体育館の入り口へと着くと、扉に手を掛ける。]
(61) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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(――――――――……入った…… いや、)
[>>54男の蹴りは、確かに直撃した。 しかし蹴り飛ばした時の感触――――…… その違和感に気付き、飛んだ先を見やれば>>56]
やっぱ、この程度では倒れてくれねーって訳か……
けど、俺の本気の蹴りを本気で喰らって 立ってられた奴は………―――お前が二人目だ。
[男の口元にも、僅か笑みの形が映り]
(62) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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噂には聞いてたが………完成させてたって訳か 柔道研究会が誇る、究極の受け身。
その分だと、アレも……… …………いや、やってみなきゃ分からねーな
[―――――思い出す。
他の部活動が活動をしている中 それを横目に、はたまた見学していた時もあったか。 それでも帰宅部には無縁のものだと、背を向けた日々を。]
(63) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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[顎下に付いた土を手の甲で拭うと、びりっとした痛みがあった。 見れば、手の甲には土と一緒に血が付いている。 やはり、ノーダメージというわけにはいかないようだ。]
おそろしい男だ。
……そうか、俺が一人目でないというのは、残念な話だ。
(64) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/09/28(Sun) 23時頃
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――――――――――……さあ来い、“本気”でな!!!
[そんな声をまた一つ、相手に飛ばす。
男の身体は今や、倦怠感を感じさせない程に 熱く滾っているのだから―――――!!!]
(65) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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[正直、ホラー映画はかなり苦手な部類である。 ごくりと喉を鳴らし、思い切って扉を開けた、その先には、 ]
(66) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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───究極の?
いや、違うな。 俺の受け身は、まだまだ甘い。
[見ろ、と言わんばかりに、薄く血の付いた拳を突き出す。]
俺の父なら、それこそ羽根が舞うように。 皮膚の一枚すら剥がれることなく、悠々と受け流していただろう。
俺はまだ、”道” の途中の未熟者だ。
(67) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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[聴覚よりも視力、特に動体視力を極めたタルトには、三村が何に惑わされているのか、すぐにはわからなかった。 自分自身に声援、歓声が湧くのに慣れすぎている面もあるかもしれない。]
何? フェイントかけようなんてしても、無駄だからね?
[三村の様子が変わっても、人心を操ろうとしているのかと思うだけ。]
(68) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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[このしがみつき覆いかぶさる状況は、こちらから仕掛けることもできないが相手の行動を縛るのにも役に立つ。 あえて自分からは積極的に立ちバッジを狙おうとはしないままでいる。]
(69) 2014/09/28(Sun) 23時頃
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そう、191年も彷徨っていたのね…… それは辛いわね。
[傘のオバケと、心優しき少女の暖かな交流…… 一夏の、出会いと別れ…… 感動的ストーリーになる予感……>>47]
……ちょっとお姉さんお待ちなさい、どこかへ行くならこの結界解いていきなさい?
[なるべく優しい声をかけるものの、待てと言われて待つ奴はいなかった。>>48]
………ふう。
[人体模型くん75号を見やり、すうっと深呼吸を吐いて、体から力を抜いた。>>49]
(70) 2014/09/28(Sun) 23時半頃
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[言葉に謙遜などない。
だが、何かを知っているらしいイアンの言葉>>63に、ギラリと一瞬目の色が変わった。]
……───。
何故、それを知っている?
いや、隠すのはよそう。 そうだな……”アレ”の仕上がりは、大体5分といったところか。 実戦で使うには、まだまだ賭けの要素が大きすぎる。
だがおそらく、使わねば、俺に勝機はないだろう。
(71) 2014/09/28(Sun) 23時半頃
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[さて、待てと言われて待つはずもなく、 ついでに結界などその気になれば勝手に解けることも言わぬまま走り、>>70 やがて体育館が見えるところまできた。 と、同時に、体育館から聞こえてくる聞き覚えのあるフレーズも耳につくようになる。>>@11]
えっ何これ罠? 何の罠!? むしろなんというオカ研ホイホイですかバイオリンだけど、………あっ
[体育館の扉が開かれようとしている。>>66 先を越されてしまったか、と、急ごうとはするが思うようにスピードが出ない。 櫻子、ゴール前で体力切れ注意報である]
(72) 2014/09/28(Sun) 23時半頃
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…………、
[あの扉の向こうにきっと、 懐かしさ漂う恐怖が、待っているというのに!]
お、おのれ〜〜〜〜〜!
[ホラーBGM効果でブーストが入りました。 先客との距離を一気に詰める形で体育館入り口前に辿り着く]
(73) 2014/09/28(Sun) 23時半頃
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[それから、その場で体育座り。 あめあめふれふれ母さんが〜♪と口ずさみながら、何か考えている様子。
4番まで呟いた辺りで、立ち上がり。]
……まあっ、柳の根方で、泣いている子がいるわ? 君、この傘をお使いなさい?
[そっと人体模型くん75号に傘をさす。 そして次に……]
きゃっ……何が、起きたの!?
[バサバサと、傘を開いたり閉じたりしながら、異常事態を表現している!一体何が起きたのか……!?]
(74) 2014/09/28(Sun) 23時半頃
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