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64 さよならのひとつまえ
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のこと…にて…
ひ…くわけないだろ…
つか…おれは…ま…
…ま…
だからさ…ま…
そんで…い…したくなったら…くれよ…
…うのが…しくても…とか…あるしさ…
…
…
…いやいや…まじ…しかったから
…
それに…してくれたってなら…もしてね…ってことはね…よ…
おれは…なっちゃんと…に…したとこ…
なんか…の…で…になるとこでもあった…れもん…
…
…つ…ぶ…や…い…た…
…とうろくした…
…
…えっと…
…
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[元エースの声は、相変わらずややテンション高めなものだった。 一番目立つポジションに、ハーフを思わえる風貌と、生来のものと思われる明るさが相俟って、あいつの周りにはいつも人が絶えなかった。 特に女子。 しかし、当人、案外奥手なのかストイックなのか、実は彼女ができたのは、卒業前のあの告白が2度目らしい。 実際どうかは知らないし、噂がどうなっているかは知らないが。]
怜二にも、礼言っておかねーとな。
[多分、彼からの助言がなければ、連絡していなかったかもしれない。 切欠をくれた紐井屋にも、報告がてらお礼のメールをしておかないと。]
(158) 2014/04/01(Tue) 20時半頃
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―― 学校内 ――
[もう入ることはない、そう思っていた学校の中。 軽音楽部の顧問に頭を下げれば、「鳥塚が神妙にする方が気持ち悪い」とさっさと許可を出してくれた。]
っしゃぁ、!
[気合いの声を一つ、背負ったのは黒いハードケース。環から外したばかりのそれが、また背に戻ってきた。 手には小さなアンプを一つ。あまり大騒ぎもできないことは理解しているから、それくらいが限界だ。]
……さ、やってやっかね!
[尻のポケットに入れたスマートフォンが、数度小刻みに揺れる。 けれど今は両手が塞がっていて、確認できずにいた。]
(159) 2014/04/01(Tue) 20時半頃
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―― → 寮 ――
[聞こえてきたのは、軽快な声音>>127。 顔を上げる。]
さくた、ろ……アイツ、
[流れてくる軽快なバンドサウンド>>129。もう少し先の季節を思わせるそれは、どこかしんみりとした空気を纏う寮の空気を吹き飛ばすようにも思える。
そんな中に耳に飛び込んできたのは自らの名前>>130。]
……ばっかやろ。 俺がやったろーと思ったのによ。 やっぱお前はロックじゃねーか。
[憎らしげに呟くけれど、その表情は、笑み。]
(160) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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っし!いっそげ!
[DJがその放送を締めくくる前、男はまた走り出す。 中庭までの配線や、リクエスト曲への準備、やることはたくさん、たくさんある。 ここまで派手に告知をしてくれたのなら、何が何でも良い演奏をしなければ。]
(161) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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[朔太郎の流す放送を聞いたのは自習室で。 うお、と小さな声が零れる。視線がスピーカーへと向けられて、唯一の一曲が流れ終わるまでぽかんと口を開けてその放送を聞いていた。
それから、眉を下げて笑う。]
……っくり、したー…、 何、あいつ本当器用なの…。
[なんとなく、なんとなく。 浮かんだ言葉は自分の心にしまっておいた。 携帯で、朔太郎から届いたメールと時間を確認してから中庭の方を見る。 行かなきゃ、そう呟いた。 それだけで少し泣きそうになった。
―――…残り少ない時間、 ―――…学び舎を卒業する、
あと少しで―――…お別れなのだ。]
(162) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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─男子寮4階→─
[朔太郎の部屋の前から腰を上げれば、>>143ふたつ先の扉が開かれ、声を掛ける間もなく走り去っていく樹央の背中。お前、部屋にいたのか。>>120静かすぎて気付かなかった]
……俺も行くか、中庭
[>>39窓の外。ぽつり、ぽつり。小さな雨粒が落ちる。 酷くはならなそうだが中庭は大丈夫なのだろうか。このままやめばいいけれど、カラオケ大会ということは何かしらオーディオ系の機材があるのではなかろうか。 そう思って、一度、屋根裏倉庫に寄ってブルーシートを、中央棟の一室からパイプ椅子を二脚拝借してから中庭に向かった]
(163) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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─ 現在・中庭 ─
[駆け出てきたのは、曲が終わる少し前。]
……ッ、環ー!
まったくお前ら、やることが派手すぎんだよ!
[鳥塚の姿を見つけると、笑いながら、手を高く振り上げる。]
盛り上がんなかったら承知しねーぞ!
(164) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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リーは、自室経由で中庭へ向かう。タオル持参だ。
2014/04/01(Tue) 21時頃
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―― 中庭 ―― おいおい……無茶なこと言うなよ…… こりゃ俺が歌うしかねーなー、 音源あるかこれ、んーっと、とと
[そろそろ、陽も傾いてくる頃。 中庭には幾本ものコードが引かれ、黒いベースが一本、桜の木の下に立てかけてある。
メールは次々と届いていた。 リクエスト内容に頭を悩ませたり、考えたりと忙しい。 一つ一つ返事をしながら、自然と笑みを浮かべていた。]
(165) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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― 回想・夜の中庭 ―
[振りほどかれず、握り返される手の分だけ。 たどたどしく同じだと返される想いの分だけ、じわじわ熱が上がる。 繰り返し悪態をつきながら、くしゃりと笑い。]
……ばーか。 迷惑なわけないだろ。嬉しいよ。
[空を仰ぐ視線につられて、見上げる。>>+139 桜の落ちる向こう、月が見えた。校庭の月を思い出して目を細める。 あれが誰の想いかは知らないままだけれど。通じ合って並んだ言葉は、伝えるのにどれだけの覚悟があったのだろう。 持ってく、という言葉にゆるく首を振った。>>+140]
……それじゃだめだろ。 ナルが持ってくなよ、俺のは重くて荷物になるから。
(166) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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俺はさ、ナルがこれから胸を張って歩けないような相手になりたくないんだ。 口にできなくて辛くて、困らせるような相手になりたくないんだよ。 好きだから……ごめん、こんなこと言っても、仕方ないのに。
[彼氏がいる、だなんて言えないだろうと。 自分のせいであんな煩わしい視線の対象に。好奇の目を向けられる対象にさせたくないから。彼が、趣味のことで人一倍周囲を気にしてるのがわかるから。余計に。
傍にいられない。だから、守ることも支えることも、きっと思うようにできない。 だから置いていこうとしてるのに、彼は。
なんで、大丈夫だと。 そんな頼もしそうに笑うのだろう。 一度零れだした想いは、ゆっくりゆっくり。 今度は切なさを伴う痛みと苦しさで溢れて、頬を伝う。]
(167) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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なーんだよ頼児、そんなに歌いたいのか?
[手を振る様子>>164に気がついて、こちらも緩く腕を上げた。]
ばっか、怖いこと言うんじゃないのッ 別に誰もこなくったって、やるぜ? 寮にいねーやつも、歌ってくれっからさ。
[手にしたままのスマートフォンを振る。 ブラックアウトした画面に映り込むのは、朝から晴れることのない曇り空。]
泣いてくれんじゃねーぞ!
[ひとつ、声を上げたのは。天への叫び]
(168) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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どんだけ、認めるのに時間かかったと思ってるんだよ。 叶わないと思ってたんだ、だから気づかずにいようと思ったんだ。嬉しいよ。今言わなきゃ後悔すると思ったよ。連絡したら思い出すじゃん。会いたくなるじゃん。今よりもっと好きになるじゃん。
……そしたらナルを、困らせる。
[離したくない、とは言えずに。 頼りたくない。足枷になりたくない。でも手を握る指先は、強くなるばかりで。こんな時まで頼るのが苦手で。 彼は優しいから。ばかだから。振りほどかれなかった今、自分からこの手を離さなければいけないと思うのに。*]
(169) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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―中庭― [外に出た途端にぽつ、と冷たい何かが額に当たったような気がする。色の優れない空を見上げて、降んのかな…と呟いた。]
た〜ま〜きぃ〜! おまた! つかおー、桜、花見ん時より開いてんじゃん。
[数日前まで蕾だらけだった桜を見上げて。 忙しそうに準備をしている環の傍で持ち出された機材を物珍しそうに眺めながら]
晴れろよー!
[雨雲に大きな声で呼びかける。]
(170) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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リーは、空に叫んだタイミングが環と被り、声をあげて笑った。
2014/04/01(Tue) 21時半頃
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[中庭に向かう途中、中央棟の倉庫からビニール紐も拝借していれば、震えるポケットの中のスマートフォン。 返信しそびれていた那由多宛てのメールを認め、これから向かう先に居るだろう環からのメールに小さく笑って。そして朔太郎からのメールに返事を書いて、再びポケットにしまう]
(171) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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─→中庭─
[そこには>>165準備をしているだろう環の姿。他に>>164頼児と先に走って行った樹央の姿もあるだろう。ブルーシートを肩に、畳まれたパイプ椅子を脇に抱えて桜の木の下へ向かう。 想像していたより本格的で(ラジカセとかパソコンで音楽流すくらいかと思っていた)びっくりしつつ。 >>168>>170空に向かって叫ぶ環と利一に笑いながら]
おい、雨、もし降ったら危ねぇだろ 咲きだした桜が幾らか雨避けになってくれっとは思うけど
さすがにテントまで借りてくる時間も余裕もねぇから、ブルーシートとビニール紐、パイプ椅子で代用すんぞ まァ杞憂で終わることを願おう
俺らは濡れてもいいけどなァ
[部屋にビニール紐を張って洗濯物を干す要領で、機材を雨粒から守ろうという心算。降らないといい。せめてみんなが中庭にいる間は]
(172) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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はっはー、気が合うなロンよ。
[空に叫んだ声は重なり>>170、その声の主を手を振って出迎えた。 機材は全て木の下に入れているからある程度の雨ならしのげるかもしれないが、コード類がひどく濡れてしまうのは故障の原因にも繋がる。]
本当にな。 もうちょい早く咲いてくれたら、皆で見られたんだろうけどな。
[空に掛かる桜の枝には、綻んだ花があちらこちらに。 まだ咲ききるには早い、年若い自らのよう。
立てかけたベースのストラップを肩にかけ、調弦を開始する。アンプ越しに控えめに、低音が流しながら問う。]
リクエストは決まったかー?
(173) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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おー、ありす。さっすが。 なんかこういう処置って逆に屋外ライブっぽくね? 俺も設置手伝う、何すればいい?
[流石は気が利く(利一内の)三大巨頭の1人だ。ちなみに残りの2人は成斗と利政だ。成斗がもういないから、代わりに手伝いの挙手をする。最後の最後で、ちょっとした気遣いの成長だ。]
環ぃ、一曲目何にすんの? 俺がトップバッターだと 速攻らいらちゃん飛んできそうな気もするから 他のやつに任せたいんだけど!
[歌うのは好きだけれど、自分の歌唱力がアレなこともわかっている。調弦の音にはライブが始まる前のような、そわそわ高揚した気持ちになった。]
(174) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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お、チャンプ様イケメンだな! さんきゅ、助かる!
[雨よけまでは考えていなかったが、大荷物でやってきたありす>>172にネックから手を離ししっかりと拝んだ。]
なあなあ、チャンプなに歌う? やっぱりあれ? you king of kings? しびー、かっけええええー
[ベースを下げたままに嬉々としてありすのリクエストはないのかと尋ねる。 口にしたのは彼のあだ名の元ネタである。]
(175) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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フィリップは、あ、you'reだったかなぁ とうろ覚え
2014/04/01(Tue) 22時頃
…
…しみにしてる
…
そりゃ…したんだから…
…いたいって…がいるなら…そっちはそいつに…って…えると…しいさ…
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じゃァりーちビニール紐向こうの木にくくって来て 俺ひっぱりながらこっちに引っかける
[手伝いを申し出てくれる>>174利一に、遠慮なく指示を出しながら。桜の木の下の機材よりも、配線されたコード類を庇うようにブルーシートを設置していく。 >>175手を動かしながら環に応えて]
一曲目はうまいやつ行ってくれよ、ミッキーかたまきからいじ? つかさくたろは? あのイケメンボイスまだ来てねぇよな
[ちらりと中庭を見回して]
俺様もりーちと似たり寄ったりだからなァ 俺はー、どーしよっかね、つかたまき古い歌知ってんだな……
俺様が人並みに歌える曲とかアソパソマソマーチくらいしかねーぞマジで
[ぼくの顔をお食べ系ヒーローの名前を出した]
(176) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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ジャニスは、環にyou'reだな、と頷いた
2014/04/01(Tue) 22時頃
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何だよ、そしたら俺も一曲くらい歌うかな! つーか雨降りそうだけどこれ大丈夫か?
[鳥塚の傍まで来ると速度を落とし、ぐるっと周囲を見回したあとで、空を見上げた。]
利一ー! ありすもー……って、ありす気ぃきくじゃん!
[続けて到着した2人にも、両手で大きく手を振った。]
(177) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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なんにすっかねー。 結構リクエスト貰ってっから、その中から演奏してもいいし……
[アンプにつなげたプレイヤーを弄りながら、利一>>174の声に首を傾げる。 リクエストは募ったものの、自らが何を歌うのかはまだ決めかねていた。]
でもな、俺が言いだしたし。 朔太郎には派手にやられちまったしー?
[ここは言い出した者が先陣となるのが道理だろう。「俺はうまきゃねーけどな」と、ありす>>176には返し]
いいよいいよ、アソパソマソ! となりのとろろがリクエストに入ってんだ、いけるいける。
[何も格好つける必要はないと、ピースサインを示して答えて]
(178) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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― 自室 ―
[顔を洗うついでに鏡を覗いたら、そこには思った以上に酷い顔があったか。 それでも表情だけは清々しいものに見えるけれども。
いつかの買った冷やすアイマスクがこんなとこで役に立つとは。 昨日から何度擦ったかわからない目元にあてながら、メールに気づけば順番に返信をして。]
(179) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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