人狼議事


64 さよならのひとつまえ

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【人】 理髪師 ザック

** ―春にして君を想う― **

[窓を見上げれば青い空、春の陽気。
風に舞い落ちる花弁は、ない。

あれから何年が経っただろう。

思い返すには随分と過ぎた、あの頃の自分からすると遠い遠い未来の話。
若い時分、思い描いていた道を歩めていただろうかと。]

(5) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

(遠い海の向こうで、オレはヘアメイクの勉強に明け暮れた。

下町にある実家のような理髪店が大好きだった。
ずっとその店を継ぐんだと、やりたいことも主張したいことも、何もかも飲み下して生きてきた。
いつからだろう、あの店を継ぐよりも
もっと大きな舞台で、もっと現代に沿った環境で、技術で、センスで、
【だれか】を綺麗にしたいと、願ったのは。

襟足が伸び始めたのは、その頃からだ。)

(6) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

(すきだよと、告げたいことは告げられた。
愛してると、貰えるとは思ってなかったものまで貰えた。

何もかもに線を引いて、犠牲にしてきたオレが唯一。
すきだと告げることができた。
主張することができた。

だけど、伝えていないことがある。)

(7) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

―海外・白い煉瓦の美容室―

[その美容室は小さいながらも、世界では有名な一店舗だ。
有名モデルのセットや名だたるショーなどで活躍するヘアメイクアーティスト『Zac』の構えた店である。
予約は今から数えても数年と埋まっており、そう簡単にとれるものではない。
とはいえ、その道に詳しいか、或いはヘアメイク雑誌などでも買い漁らなければ『Zac』の名など目にすることはないだろう。
所詮は裏方、華のある仕事ではなく、華を持た(さか)せる仕事である。

まだ【close】の掲げられた店の中、可憐な声が響く。
その声に答える、あのDJと同じ声。
会話は流れるような外国のそれ、母国の言葉とは違うものだった。]

(8) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

 
   「ねえパパ、わたしのお名前はどうして【   】っていうの?」

 それはね、パパの……初恋の人の名前だよ。
 綺麗な名前だろう?

   「うん、わたし【   】ってお名前だいすき!」

 そうか、パパも大好きだよ。

   「パパもだいすきなの?」
   「だったら、りょうおもいだね!」
   「【   】もパパのこと、だいすきだよ!」
 

(9) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

 本当はね、「好きだった」って言いたかった。
 その目に違う誰かが居ること、ずっと知ってたから。
 オレのことなんてすぐに忘れてしまえるように、過去形にしてあげたかった。

 なのに卑怯だべ?

 今でもずっと、好きだ、なん っ、 ――…

[震える声は母国のもの。
可憐な声には伝わらない、ここでは誰にも届かない。]

(10) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

 
(伝えていないことがある。)

(伝えられないことがある。)

(伝えたかったことがある。)
 

(11) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

   「パパ、どうしたの? かなしいの?」

 ううん、ちがうんだ。
 ちょっとだけ、ちょっとだけ…さみしいのさ。

   「【ありす】がいるからさみしくないよ!」
   「ねえ、【ありす】はどんなかみのいろだった?」
   「どのくらいながかった?」

 そう、だな。
 春のおひさまみたいな色で、やわらかそうで
 もっともっと、短かったよ。

[可憐な声は「じゃあわたしももっと切って」と、金色のふわりとした髪を靡かせて言った。
一方こちらは三白眼にボウズ、伸びた襟足。
声だけは少し聞こえのいい音で、唯一の取り柄は長く伸びた指先だけ。
顔も声も似ていない、血の繋がらない一人娘。
女の子なんだからもっとおしとやかでもいいだろうに。
つけた名前に、似たんだろうか。]

(12) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

 そうだな、じゃあ。
 【ありす】の髪が、腰まで伸びたらね?

[遠い遠い、淡い約束。
【ありす】が花を咲かせられたら、それまで髪を切らずにおくから。
咲かせた花をもって来て、そして髪を切るという約束。
未来で逢えたらなんて、メールも。

忘れていてくれればいい。
気付かなくていい。

だけどどこかで、花を咲かせてくれていればいい。
空は繋がっていても、未来はきっと繋がっていない。
シザーバッグにくくりつけられた古びた包帯が、涙とともに揺れる。]

(13) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

【人】 理髪師 ザック

 
 
 
 
 

[今日も、美容室の扉を開けるのはきっと]


[君じゃない、誰か――――**]
 

(14) anbito 2014/04/04(Fri) 06時半頃

理髪師 ザックは、メモを貼った。

anbito 2014/04/04(Fri) 07時半頃


【人】 理髪師 ザック

** ―Thanks for Alice― **

[新しい携帯に電源を入れて、初めに検索したのは【Thanks for Alice】。
母国のりんごが有名な場所にあると知って、全然鈍ってなかった口調に想いを馳せた。]

 さすがに、無理だべなぁ。

[遠い海の向こうへ、花の配達は出来ないだろう。
それに、まだ始まったばかりの自分が手にする花はない。
そっと画面を撫でる指先は、繋いだ手の温もりを辿るよう。
ブックマークに保存して、慣れないスマホをポケットにねじ込んだ。]

(17) anbito 2014/04/04(Fri) 17時頃

【人】 理髪師 ザック

[帰宅部であった理由のひとつはこの日の為、バイトして資金を少しずつ貯めていた。
とはいえ端銭、家出同然の身では色々と難も多い。
住める家、働ける場所、違う言語、新しい環境。
慣れるのに暫くかかったのは言うまでもない。

辛いことがある度に、心のアルバムを開いた。
置いてきた思い出を思い出した。

そしていつでも、傍にいた。
シザーバッグにくくりつけた、どうしても置いていけなかったもの。
それを見ては目を、細めた。]

(18) anbito 2014/04/04(Fri) 17時頃

【人】 理髪師 ザック

[襟足が随分伸びた頃、旅立ってから幾度目かの春。
母国語の話せる友人に頼んで、国際電話を掛けた。
電話番号を空で言えるのは、ブックマークのページを何度も何度も見ていたからだった。]


 「花の配達をお願いしてもいいでしょうか?」

 「なにか、春らしい色合いのものを。」

 「○○日に、よろしくお願いします。」


[春らしい色、指定する場所はフランスのロンドンでも米でもない場所。
花屋からはかなりの距離がある、その分の交通費も費用に入れてくれと告げ。]

(19) anbito 2014/04/04(Fri) 17時頃

【人】 理髪師 ザック

[送り主は、彼らの知らない友人の名前。
その友人が電話を掛けている間、息をするのも忘れていた。

ほんの微かに聞こえる声が、愛しいものであればいい。
聞こえるはずのない離れた受話器、遠い距離。

記憶の中にある声は、鮮明に。]


[そして指定した日に届くよう、手紙を書いた。]
 

(20) anbito 2014/04/04(Fri) 17時頃

【人】 理髪師 ザック

 
[花を頼んだのは一度きり。
けれどその頃から毎年、春になると手紙が届く。
メッセージもリターンアドレスも、送り主さえ書かれていないエアメール。

りんごの国と夢の国へ、悪戯好きなしろうさぎの足音が――…**]
 

(21) anbito 2014/04/04(Fri) 17時半頃

理髪師 ザックは、メモを貼った。

anbito 2014/04/04(Fri) 17時半頃


【人】 理髪師 ザック

** ―In the wonderland, Who am I?― **

[物語の頁をほんの少しの間、僕がかわりに読み聴かせること、どうかご了承頂きたい。
なに、彼からすると僕も不思議な世界の住人らしいから
よろしければ刹那の間、イカレた茶会にお付き合い願おう。
そうそう、ティーカップには琥珀色のアルコールを準備してね。]

(118) anbito 2014/04/06(Sun) 12時半頃

【人】 理髪師 ザック

[さて、遠く離れた海の向こう側。
僕の名前で届けられた春の足音は、どうやら驚きというプレゼントを大爆発させたようだ。
随分と愛らしい色合いの花束を手に、アリスが帽子屋の元へ辿り着く。
本当の送り主をバカヤロウと笑い、アリスと帽子屋は懐かしい話に花を咲かせる。
そこまでは、慌ただしいウサギの描いたシナリオ通りだったに違いない。

けれどそんな言いなり、ドラマティックじゃないだろう?

主人公は勝手に走り出すものさ。
書き手の予測の遥か上を通り越してね。

僕の元に一本のコールが鳴り響く。
近くにあのウサギが居ない時で、それはそれは本当にベストなタイミング。
きっとあのアリスだろう。
彼が一番声を聞きたがっていた、あのアリスだ。]

(119) anbito 2014/04/06(Sun) 12時半頃

【人】 理髪師 ザック


 Hi, Alice...?

 花は届けて頂けたでしょうか?
 無事に、それはよかった。
 “彼”にもそう伝えておきますね。

 “彼”の居場所?
 残念ですが、それは僕からは教えられない。
 僕がアリスに教えられるのは、何処かに繋がる道順だけ。

 “僕は彼と違って、嘘は吐かない”

 それだけさ。
 

(120) anbito 2014/04/06(Sun) 12時半頃

【人】 理髪師 ザック

[そうして電話は途切れ、鼓動に似た音を鳴らす。
彼が聞けばどんな顔をしただろう。
怒るだろうか、それもいい。
喜ぶだろうか、それもいい。
不吉で素敵な妄想に歌う鼻歌は、彼がよく口ずさむスーパーヒーローの歌。

“なにがきみのしあわせ?”
“なにをしてよろこぶ?”

そう、僕は嘘を吐かない。
偽名として使われたけれど、電話番号も住所もちゃんと僕のものだ。
道順はいつだって示してあげるよ。
ただきっとあの白うさぎは、疲れて泣いてしまうまで走り続けて逃げ回るだろうけどね。

さあ、僕のお話はこれでおしまい。
アリスに帽子屋、それに君も。
うさぎをつかまえることは出来るかな?]

(121) anbito 2014/04/06(Sun) 12時半頃

【人】 理髪師 ザック

[そうだ、最後に。
後日、あのうさぎに聞いてみることにしよう。]

 僕は君の“wonderland”では、細やかに花を咲かせる白い薔薇かい?

[その問いに、困った顔をしながらきっとこう返すはずさ。]


 「“Grin like a Cheshire cat”」


[――――ってね**]

(122) anbito 2014/04/06(Sun) 12時半頃

理髪師 ザックは、メモを貼った。

anbito 2014/04/06(Sun) 12時半頃


【人】 理髪師 ザック

** ―White Rabbit's evidence― **

 「They told me you had been to her,
  And mentioned me to him.」

[流暢な異国の言葉が耳に届く。
扉を開ければ、消える猫が笑うような音のない笑みを向けられた。
なんだといつものように首を傾げたなら、]

 「“I will be in touch with you soon.”
 君の“アリス”はずいぶん勇猛果敢だね?」

[突然の伝言に、三白眼がさらに丸くなったことは言わずとも知れよう。
後に響くのは喜色でもなければ憂色でもない。
単純な怒号だ。]

 てめ、余計なことしてんじゃねぇべ!!

[机に突っ伏して頭をベッタリと垂れるところに、悪戯猫は笑みを落としていく。]

(244) anbito 2014/04/07(Mon) 02時半頃

【人】 理髪師 ザック

 
 「Question,ONE
 彼は距離的にあんたの近くに住んでいるか?」

 「Answer,
 ... Maybe.」

 「Question,TWO
 彼とあんたの関係性は何だ」

 「Answer,
 ... would not you need to know?」

 「Question,THREE
 こちらから何かを送った場合、あんたはそれを彼に届けてくれるかどうか」

「Answer,
 ... I'm not a postman.
 However, your hearts might arrive.」
 

(245) anbito 2014/04/07(Mon) 02時半頃

【人】 理髪師 ザック

 
 「少し意地悪すぎたかな?
 だけどどうせ君は逃げるんだろう。
 臆病な“Loveing rabbit”?
 それでもあのアリスと帽子屋なら、
 きっと意地でも君を追い詰める。
 僕はその時が楽しみでならないよ。

 道案内は買って出てあげるさ。
 嘘は吐かない、ただし気紛れ。
 近道はそっと隠して、遠くの道をアリス達に。

 不思議の国の冒険は、
 すぐに終わっちゃつまらないものね?」
 

(246) anbito 2014/04/07(Mon) 02時半頃

【人】 理髪師 ザック

 
 
 “I will be in touch with you soon.”
 (すぐにつかまえてやる、待ってろ)


[たぶんそういう意味だろう。
頭を抱えて、ごつりと額を打ち付けた。]

(247) anbito 2014/04/07(Mon) 02時半頃

【人】 理髪師 ザック

[海の向こうから持ち込んだ、矛盾が何度も何度も押し寄せて。
けれど、その度に咲くのは、白く枯れぬ花。
淡い恋の色。
離せない端。
消せない体温。]


 …――――つかまるか、ばぁか。


[きっとうさぎはつかまらない。
走ってはしって、どこまでも。
見えない場所から、走り疲れて眠るまで。
繋がった空、繋がらない未来の果てに君を想う。

アリスが帽子屋が、それでも追いかけて来るのならば。
毎年一通の足跡を残そう。
行方知れずの臆病なうさぎの足跡を**]

(248) anbito 2014/04/07(Mon) 02時半頃

理髪師 ザックは、メモを貼った。

anbito 2014/04/07(Mon) 02時半頃


【人】 理髪師 ザック

** ―同窓会― **

[その手紙が届いたのは十年という時を経て。
かわらず近くにある、猫のような笑みの男からその手紙を受け取った。
海を渡る手紙は、他の面子より少し遅くに手元に届いただろう。
少し揺れた筆跡は、それでも間違いなく小鳥谷のものと言える。
万年筆独特の滲んだ色彩がやけに過ぎ去った年月を感じさせて、ふと笑みを溢した。

春、あの場所へ帰ればきっとあの顔触れが揃うのだろう。
一体どれ程成長しただろうか、どんな風に変わっただろうか。
頭の中に変化を抱きながら、手紙をそっと引き出しにしまいこんだ。

大切なものを引き出しにしまう癖は、十年たっても変わらない。]

(250) anbito 2014/04/07(Mon) 04時頃

【人】 理髪師 ザック

[さよならも言わず、未だ【さよならのひとつまえ】。
会わせる顔がないといえばそれまでだ。

埋めたのはたった数文字のノートの切れ端(>>2:-90)。
名前もなにもないそれを、誰かが見つけて笑ってくれればそれで構わない。

当日、やはりその場所に山本朔太郎の顔はないだろう。]

(251) anbito 2014/04/07(Mon) 04時頃

【人】 理髪師 ザック

 
 うお〜、桜咲きかけ?

[その声が中庭に響くのは、同窓会の1日前。
中庭から見える、陰に身を隠した桜を見上げている。
陽の光が当たらずとも、眩しさに焦がれて、温もりで大きくなる蕾。
見上げていた綺麗な人の横顔を思い出せば、自然と瞳は細くなった。

――折角だ、小さな爆弾をまた残していこう。

思い立ったが吉日とばかりに、用意しておいたものを取り出す。]

(252) anbito 2014/04/07(Mon) 04時頃

【人】 理髪師 ザック

 
 さあて、帰るべ。

[ぐぐっと背伸びをひとつして。
悪戯を済ませた校庭から足音は消える。
十年前よりも長い襟足が、風に靡いた―――…**]

(253) anbito 2014/04/07(Mon) 04時頃

理髪師 ザックは、メモを貼った。

anbito 2014/04/07(Mon) 04時半頃


【人】 理髪師 ザック

** ―どこかの、空の下― **

[今日も誰かの髪を切る。
今もきっと【君】の髪は少しずつ延びているのだろう、そんな淡い恋心を胸に秘めて。
やがて扉は開かれる。
【君】じゃない、他の誰かが訪れる――…]

 いらっしゃいませ。
 ご予約のお客様ですね、どうぞお掛けください。
 本日はどのような――…

[鏡越し、映る顔は懐かしい同級生の面影を持つ女性。
整った顔立ち、少し跳ねた襟足は遺伝だったのか。
柔らかに笑う女性と、名簿に刻まれた見覚えのある母国の苗字。

話しかけられる。
息子の同級生に似ているのだと言う話。
もしもそうだったら、連絡先を聞いておきたいという他愛もない、話。]

(329) anbito 2014/04/07(Mon) 23時半頃

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