人狼議事


28 わかば荘の奇々怪々な非日常

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【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

 そう、なんですか。

[>>0事情を聞いて、瞬きをひとつ。

差し出された手に掴まり、立ち上がる。
けれど、すぐには歩き出そうとせず]

 すこし、待ってもらえますか?
 ほんのすこし、でいいんです。

 ……顔を洗って、着替える間、だけ。

[落ち着いた声音で、きっぱりと言った。]

(1) hana 2013/09/07(Sat) 01時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[植頭が頷けば、顔を洗い、ウィッグを洗面所に置いて
クローゼットからTシャツとパンツを取り出して
手早く身に付ける。]

 行きましょうか。

[そうして、植頭へと

にっこりと、笑って言うのは、
学友と遊ぶような格好をした、
男のままの、越智裕──。]

(2) hana 2013/09/07(Sat) 01時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

─談話室─

[談話室へ来るまで、裕はずっとにこにことしていた。

植頭が、自分の変身を──そう、
まさに変身と読んで差し支えないくらいの変化を
何でもないことのように言ってくれて
越智裕は越智裕だと肯定してくれたから
勇気を、出せた。

植頭と並んでにこにこと歩いて来た裕は、
にこにこしたまま、談話室の前で立ち止まった。

すー、はー、と気づかれない程度に深呼吸をする。
そうしないと、身体が竦んで
ドアを開けられそうになかったから。]

(139) hana 2013/09/09(Mon) 14時頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[先に中に入ろうとはせず、
裕の一歩後ろで待っていてくれる植頭の息遣いが
そっと裕の背を押してくれている。

思春期の、しかも負い目を持った少年は
まだ自分一人の足で立つだけの決意も信念も足りていない。

この場所でなかったら。
この人達でなかったら。

きっとここまで来ることさえ出来なかった。

そう思うと、冷えかけた腹の底から
温かな熱が湧いてくるような気がして
ぐっと奥歯を噛み締めて、ドアノブに手を掛けた。]

(140) hana 2013/09/09(Mon) 14時頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[談話室を開けて中に入って来る見知らぬ少年に
視線は集まっただろうか。

見えない視線の圧力にたじろぐけれど
決して後戻りすることなく、
中へと進み、>>13確認するように名前を呼ぶ立花に
斜めしたへ45度ほど視線をずらしながら]

 ……うん

[と頷いた。

化粧をしていないのに、
頬は食べごろの桃の色に染まっている。

少女の格好をして会話するのとは
まったく違った恥ずかしさがあった。]

(141) hana 2013/09/09(Mon) 14時頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

 
 ごめん、  わたし、

 ……ううん……



      ぼく、実は…………男、なんだ……!!
 

(142) hana 2013/09/09(Mon) 14時頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[越智裕、一世一代の告白(あくまで本人の中で)は
それをした瞬間、本人の頬が桃色を通り越して
熟した林檎の色に染まり
黒眼がちな瞳は、過度の緊張にうっすらと涙が滲むという、
あまり男らしくない結果に終わった。

嘲る視線。罵る声。嫌悪する表情。
予想したすべてが、裕に向けられることはなかった。

「もう憑かれることはないだろう。」
ジャニスの言葉>>47には、裕を案じる意図さえ含まれていて
情けないことに、泣きそうになる。

でも、それはあまりにも、あんまりだから、
喉の奥にある塊はぐっと飲み下して
空いている席に腰を落ち着けた。]

(143) hana 2013/09/09(Mon) 14時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[>>71ティラミスを勧める新居には控えめに首を振る。]

 もう、部屋で食べたから──。

[何も聞かない。
何も言わない。

何も変わらない。

昨日までとまるで同じ、新居の口調。
他のひとも、皆そう。

[だから裕は、逃げ出さずに座っていられる。]

 クッキー……食べたい、な。

[おずおずと手を伸ばし、一枚引き寄せる。]

(144) hana 2013/09/09(Mon) 14時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[さく、ほろり。
口の中で解けるバターの香りと甘さ。]


 …───あ、

     おいしい。


[思わず呟いた裕の顔には、
少女と少年の同居する、やわらかな笑みが浮かんでいた。**]

(145) hana 2013/09/09(Mon) 14時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

─翌朝─

 ふぁ……まだ眠い、ですね
 おはようございます。

[無事(?)男子高校生の裕をお披露目した翌日
まだ日が昇って間もなく、
裕はお茶を飲みに談話室へと訪れていた。




女装で。




下手な女子よりも可愛いと褒めてもらえるこの趣味は
一生やめられそうにない。**]

(146) hana 2013/09/09(Mon) 15時頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

─翌日 宝生と>>168

[まだ早い自分なのに、談話室にはもう宝生がいて
すこし、意外で。 目を丸くする。

似合うと言われると、相変わらず頬を染める。
擽ったいような顔で、眉尻をへにゃっと下げて笑う。]

 あ、りがとう──…。

[なぜか、昨日までよりも気恥ずかしい。
そして、昨日までよりも、ずっとドキドキした。]

(177) hana 2013/09/09(Mon) 23時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[宝生が近づいて来て、耳許に顔を寄せる。
吐息がかかりそうな距離も、
男同士だから、やっぱり怖くはない。]

 …………え?

[けれど、囁かれた言葉に
裕の頭の周りをはてなマークが飛び交う。

昨日、パンモロを目撃されていたなんて
パニくっていた裕にはまったく知らないことで。]

 宝生さん!!

[そそくさと離れて行く背中に、思わず声を掛けていた。]

(178) hana 2013/09/09(Mon) 23時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

 あの、ぼく───…




 宝生さんのこと、好きです、よ?

 …───猫は苦手だけど。
 宝生さんのことは、好きです!


[咄嗟に呼び止めてしまった理由は自分でもわからなかった。
けれど、少し考えて。

考えてもやっぱりわからなくて。
それで口から出たのは、素直な気持ち。

少女めいた可憐な花のような笑みでない
少年の越智裕の顔で、にっこりと笑って告げた。**]

(179) hana 2013/09/09(Mon) 23時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

─いつかのわかば荘─

[あの夏休みから、どのくらい経ったころだろうか。

裕も大分わかば荘に馴染み、
以前より少し──ううん、
以前よりうんと、仲良くなっていた。

特に顕著なのは福原で、
誰の影響なのか、前より女らしさの増した福原が
談話室で二人きりになると、化粧品や香水のことを
聞いてくるようになっていた。]

 これ?
 これはコスメドールのPK2番、だよ。

[頬を寄せ合うようにかわす、秘密めいた会話。

まるで女の子同士の内緒話をしているように
華やいだ光景──に、外からは見えるだろう。]

(184) hana 2013/09/09(Mon) 23時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[だけど、すこしだけ。
困ったことが、ある。]

 普通の薬局でも売ってるの。
 けっこう安いやつ。

 クチコミの評判が良くてね、買ってみたんだ。
 ほら。

[携帯のコスメサイトを開き、画面を見ていたら
頭を寄せ合うように距離を詰めて来た福原と、
頬が、触れて。]


 …──〜っ、


[思わずびくっと、手を引っ込めた。]

(185) hana 2013/09/09(Mon) 23時半頃

【人】 良家の末娘 ポーチュラカ

[もう──このひとは、本当に。
どうしてこんなにぼくを困らせるんだろう──?

赤くなった頬に気づかれないように、
慌てて立ち上がって、ミニキッチンへ向かう。]

 珈琲、入れる、ね。

[頬が熱くて、心臓の音がうるさい。

あの日から、少しずつ変わって来た関係。
ぼくは、いつまで“このまま”で我慢出来るだろうか──?**]

(186) hana 2013/09/09(Mon) 23時半頃

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