64 さよならのひとつまえ
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─夕暮れの校庭─
[片付けの話しが出たら、明日にしようぜと声を掛けた。 せっかくなのだし、雨も降りそうにないし、そんなに急いで消すこともないと。怜二が見てくれたのかも分からないし、と。 >>3:561那由多と視線が合えば、声を掛けられ。自分も「ああ」と短く返してその背中を見送る。 朔太郎がその場に残れば、静かに視線を向けるのだけど]
(3) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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すまなかった…
…でも…は…してもお…と…で…たい…
…ひくなよ…べたら…けよ…
…
…お…ならきっと…づかないと…ってたのに…
…が…ぬところだったぞ…
…そう…がそう…った…らしいって…
…は…り…かもしれないけどな
…も…な…を…けたものだと…いつつ…
…にそうなのか…
…られたくなければ…ただ…の…だけ…れば…かったのだ
…されるまま…に…を…けて…
…する…
…で…かれた…いや…
お…の…い…おいてくつもりだったからな…
…って…ってくれても…ててくれてもいいし…
…いつ…づいたんだ…それ…
…う…なきお…の…
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[>>12ただ黙って、朔太郎に右手を差し出した。 視線は逸らさない。真剣すぎて、無表情で険しくさえあるだろう。 ん、と。手を取れ、と。無言で伝える。
─────先に繋いだのは、お前だろ?]
(13) 2014/03/29(Sat) 01時半頃
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はずっと…
…お…に…さよならを…う…の…をしてたんだ…
…
…どうしたら…いいと…う…
…
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[>>17重ねられた手を引いて、顎をしゃくる仕草で促す]
談話室行って手当すんぞ お前もうすげぇ腫れてきてるだろ
任せとけ俺様歴戦の猛者だから喧嘩の治療とかすげぇ得意
[握ったからには離すつもりはない。残っていたみんなには>>12明日手の空いてるやつで片付けようぜ、と声を掛けて。 抵抗されなければそのまま談話室に引きずって行きたい構え]
(18) 2014/03/29(Sat) 02時頃
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お…それは…その…
…が…なくなった…にだな…もし…づかれたら…を…
…な…を…すんじゃなかったと…する…
…は…
…が…だな…
…
…そっか…ありがと…
…
…せ
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[>>19思ったより素直なのを意外に感じつつも、手を引いて。談話室へと連れて行く。 中に入れば一応、連中はここを片していったようだ。 朔太郎に座ってろと促し、応急セットを手に彼の向かいに座る。 無言で治療を進めながら、では、喧嘩後の拒絶は部屋に入ることへの抵抗感が強かったのだろうかと心の中で咀嚼する。部屋に何かを隠している可能性。 踏み込むべきか迷いながら、丁寧に全身の治療を終えれば解放するけれど。別れ際に、零す]
────大事なもんまで、棄てんなよ?
[それを俺に伝え、教えてくれたのは、お前だろ? 朔太郎を見る視線は、やはり真剣で、険しいものであるけれど]
(21) 2014/03/29(Sat) 02時頃
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が…の…を…きだって…った…は…
…くより…に…してたからな…
…もっと…く…ってたら…もできたんだろうけど…
…
…あそこまで…われる…いは…いと…うんだが…なんだろうな
…に…える…
…ここで…ぶ…か…の…が…にも…ってくるから
…それはちょっと…めた…がいいな…
…お…の…かう…に…れて…ってくれないか…
…こいつも…
…
…
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[>>23治療中に何か零れた言葉は掠れすぎていて聞き取れなかった。 それが、残念で。拾いたかったな、と思うが訊き返すことも出来ずに。 >>25以前の言葉で紡げば、以前と同じ言葉が返って来る。 あのときは、言えなかったけれど。いまは]
言っただろ、俺は“アリス”を裏切れない だから、本当に大切なもの以外は捨てるしかない その取捨選択はもう出来ている そして間違えない
……お前は? 朔太郎
[いつものように軽い呼び方ではなく、朔太郎と、名前を呼ぶ。 つんつんと頬を指差されるのに、自分も怪我をしていたことを今更思い出して。お前は? と訊いたが、それを今自分に告げなくてもよいと。 無闇に訊き出すつもりもないと、態度で示して。 たぶん、応えを待たずに背中を向ける*]
(26) 2014/03/29(Sat) 02時半頃
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には…やらなきゃならない…があってだな…
…
…それはお…い…だろう…
…お…が…のこと…その…きだったなんて…らなかったし…
…
…
…でも…って…あれか
…ずっと…だった…のか…
…
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[朔太郎に背中を向けて歩き出す。>>30零された声は届かなかった。 自室へと戻る階段を登りながら、掌に視線を落とす。 今はもう、ぬくもりを知っている手。
繋いだのは朔太郎だ。 教えてくれたのは朔太郎だ。
だから、なにか、自分からも。 返せるものがあればと、そう思うのに。 ぐっと手を握り締める。ひとを殴ると腫れるから、小学生にして自分は足で蹴るという喧嘩の方法を覚えた。 朔太郎の治療をしながら、今後もちゃんとよく冷やせと言葉を掛けたけれど。それは実行されるのだろうか。校庭での那由多と朔太郎のやり取りは聞こえていて、自分も、朔太郎はどこか己を蔑ろにする傾向にあるのを感じ取っていたから。
なにも出来ない自分が、悔しい。 喧嘩の加勢をすることくらいしか出来なくて。 治療に手を伸ばすことくらいしか出来なくて。
それ以上が、どうしても難しい。壁があると感じる。 息を、ひとつ吐いて。部屋の扉を開ければ、恐らく仁王立ちの那由多>>14が待っているだろう*]
(34) 2014/03/29(Sat) 03時頃
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そうなのか…
…いや…も…えたことも…かったけど…
…えば…が…きだったのか…っていう…はあるが
…したのはつい…だからな…
…
…たまたま…きになったのが…ってだけだな…
…うん…を…て…むって…ちになれない
…
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─翌朝・屋根裏倉庫─
[那由多が起き出す前に、各階に設置されたシャワーを浴びて、足は部屋に戻らず屋根裏倉庫へと向かう。 喧嘩前に怜二と言葉を交わした場所でもあるし、1年の時に彼の姿を見ていた場所でもあるから。なんだか見送りはそこでするのがふさわしいような気がした。 昨日の寄せ書きを怜二が見てくれたかも分からなかったけれど。
静かに扉を開く。誰もいない。怜二がいなくなって、この部屋に足を向ける人間は本当に自分くらいしかいなくなっただろうな、と思う。 屋根裏の小さな窓を開けて。 しかし、そこから校庭が見える>>3:547ことに気付けば。 ああ、怜二はもしかしたらこの窓からあれを見てくれたのではないかと。そう、思えるから。
>>3:541置き去られたライター。 昨日はなかったもの。 やはりずっと怜二が持っていたのだろう。ただ、これに刻まれている文字は“R”で、やはり自分が持つべきものではないと思うから、手は出さない。
ひとり、静かに。丞と怜二の出発を待つ**]
(36) 2014/03/29(Sat) 03時頃
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が…を…め
…いに…を…めて…き…うのも…
…でそうした…よりずっと…く…じてしまって…
…の…から…た…という…きが…の…で…する…
…は…きっと…
…になってもこの…を…ぶのだろう…
さよならをした…も…けなく…るんだろう…
…のことを…えたいのに…
…な…じゃない…は…に…を…けてしまう…
れろ…
…さよならするのを…れろ…
…
…お…が…になったら…また…おう…
…も…になってるから…きっと…
…でも…もし…それまで…できなかったら…
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