21 ─明日も、薔薇の木の下で。
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[>>2:288あどけない笑みに、ふるり、ふるり、首を横に振る。 困ったときの癖で、眉が下がった]
……嫌がっていた、のに。酷いこと、です。
[なんとかそう紡いでから、いろんなとこがべたついてることに気が付いて とりあえず、彼にタオルを差し出した]
着替え、お貸しします。
[自分も手を拭いて、少しだけ鼻をすすった。
背後で扉が開いたことには、気が付かず]
(10) 2013/08/09(Fri) 01時頃
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酷いこと、です。
[ねだる彼の視線、ふるり、首を振る。 自分は、その行為に暴力性しか感じていないから、彼がそんな顔をする理由が理解できない。 加虐性向から醒めたいま、罪悪感と後悔が胸に空いていた穴に注がれた。
セックスも暴力も、大して変わりはない。 そうじゃないか、違う?]
ッ!サミュ……!?
[がたん。 彼が呼んだ名前に、顕著に反応を示した。 立ち上がり、慌てて扉を開ける。
去っていく後ろ姿。 ああ………最悪だ]
(42) 2013/08/09(Fri) 12時頃
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…………ラド、さん。
[ややあって、廊下で突っ立つのを止め、ふらりと室内へ戻ってくる。 ぎゅうと彼を抱き締める手は、まるで子供がすがるように]
……忘れて
忘れて、ください。みんな、悪い夢、だったのです。 お願い、します。
[ひっく。 一回、しゃくりあげた]
(43) 2013/08/09(Fri) 12時頃
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ー翌日ー
[ご飯を食べるべきだ。 脱水症状で痛む頭と胃酸過多で気持ちが悪い胃を抱えて、そう思った。
時計を見る。珍しく早い。 酷い悪夢ばかりみたベッドから逃げ出して、昨日のことを思う。
ラドルファス、は。 無垢故に、俺からの悪い影響も受け入れて、しまうのだと。 気が付いた、昨日。
……もっと前に、気が付くべきだったろうな。 思いながら、ため息をついて……サミュエルのことを、思う。 いいかげん、涙も枯れた。
嫌われたくない、なんて。 どの口が言うんだろうか、自分は。
陰鬱な気分で、食堂へと歩み始めた]
(44) 2013/08/09(Fri) 12時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/09(Fri) 12時半頃
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……?
[>>41強いノック音が聞こえた。 同室者ではなくとも、不機嫌が分かるような。 その発信源がトレイルだと視認すると、目をぱちり。
珍しい]
トレェルさん?おはよう、ございます。
[人畜無害な顔で、小首を傾げて]
(45) 2013/08/09(Fri) 12時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/09(Fri) 12時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/09(Fri) 12時半頃
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[朝から不機嫌そうな顔。 何かあったのだろうか、なんて思う思考はのんきなもの]
ちょうど、ですか?
[シーシャとラドルファスの部屋を叩いていたのに、自分にも用があったのか。 共通点として思い当たるものといえば、彼のいとこに悪さをしたくらいだけど。 ……うん、ばれてたら不機嫌も仕方ない。
でも、サミュエルもラドルファスも、誰かに言い触らすとも思えないし……?
故に、きょとんとその顔を見返す]
私になにかご用事、ですか?
(48) 2013/08/09(Fri) 13時半頃
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ご飯、食べにいくとこ、でした。
[言ってから 正直に言わないでなにか用があると言ったほうが良かったのではあるまいか、と思う。 こちらをみる彼の視線が、酷く険しい。
……なにしたっけ。俺。 色々やらかしてる気もする。
なんにせよ、いつも優しい彼がそんな顔をするのを、初めてみたせいか、少し気まずい。 無意識、片手の包帯を弄る]
……お話、ですか?
[ちら。 見上げる視線は、動揺と少しの困った色を含んで]
(50) 2013/08/09(Fri) 13時半頃
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[ええ、そりゃもう。多分に]
……ありません。
[視線を伏せて、さらっと嘘が出た。 火に油、と言った後に思う。
話しても分かるとは思えないと苛ついた口調で言われて、さてどうしたらこの場を穏便に逃げられるだろうか、と。 そんな男らしくないことを考えてしまう自分に、つくづく嫌気が差した]
……でも、トレェルさん、怒ってます。 何に、怒ってる、ですか?
[視線を上げる。 困ったときの癖で、つい眉の下がった微笑みを向けて]
(52) 2013/08/09(Fri) 14時頃
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[襟元を掴まれて、苦しさに少し眉をしかめる。 少しだけ上に持ち上げられた身体。まずいな、と思ったが、頭は冷えていた。
ああ、やっぱそういう関係のことか。 陰でこそこそ、と言われて、冷静に納得する。 それから、そういえば彼とアーネストは仲がよかったか、と今更に思い当たった]
…………へえ。
[その冷静な頭が、ふつりと途切れて。 吐き捨てるような彼の言葉に、何か黒いものに覆われた。
大嫌い、って
さ]
(54) 2013/08/09(Fri) 14時半頃
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……で?
[こてり、首を傾げる。 穏やかに微笑んだまま、襟元を掴む手をぱしりと叩いた]
「それでいい」、なら、離してくれません、か? もうご用事は、済みました、よね?
それとも、まだなにかご用事がありますか?
[復讐でもするか? できっこないくせに。
雄弁に瞳が語る。 その瞳は、どろりと闇い]
(55) 2013/08/09(Fri) 14時半頃
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ぐっ……!
[数年前にタイムスリップした気分だ。 腹を押さえ、咳き込むことも出来ず小さく唸る。 朝ごはん、食べる前でよかったなあ、なんて]
は、ははっ、……わけ、わかりませ……なぜ、それ、が私の…せい
[やっと咳と声が出た。 踞りたいが、胸ぐらを掴まれているため叶わずも 無意味な暴力と理不尽な言葉に、嘲笑を返す]
気、済みまし、た?……っ、ぅ ははっ、だれか、見られたら、まずくありません、か?
[何の解決にもならないことを、彼は分かってるだろう。 だからこそ、肩で息をしながらもその短絡的な行動を煽る。 そのほうが彼が悔しいだろうから。
性格、悪いなあ。と。自分でもそう思った]
(57) 2013/08/09(Fri) 15時頃
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……アーネに見られても、ですか?
[鎌をかけてみる。 理由も不確かなまま殴られるのは少しこちらも腹立たしいので。 さあ、どうだ?観察の視線は無遠慮に注がれて
無意識、浅くなる呼吸を整えながら、おそらく余計に血の上ってるだろう彼の顔に微笑んだ。 子供の癇癪を見ているような、小馬鹿にした笑み。
それが、傍目から見ても分かりやすく、凍った]
……冗談
[容易に思い出した、行為。 フラッシュバックした思い出に、呼吸が苦しくなる。 肺にうまく空気が入らない錯覚。
ひきつった笑みを浮かべたまま、彼から逃げるように一歩、後ずさった]
(59) 2013/08/09(Fri) 15時半頃
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[その名前を出した途端、さっと変わった彼の顔色と地を這うような声に、愉悦を覚えた。
床に叩きつけられ、歯で傷付けたのか自分の唇から血が滲む]
顔色が、良くないですよ。どうしたのですか?アーネに、フラれでもしました?
[どうとでも取れる表現で余計に煽り立てるのは、自虐も込みで。 床に座ったまま、ずり、と後ずさる。
逃げようとしたその瞬間、すぐ側の扉が開いた]
……ラドさん?
[酔ったような瞳は、昨日みたばかりのもの。 はだけた胸元に散る白濁を見て、咄嗟に目を伏せた]
てつだ……?
[小首を傾げて言った彼の言葉に、訝しげに眉をしかめて なにかしら異常な雰囲気の彼の、顔を見上げる]
(65) 2013/08/09(Fri) 16時頃
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[声が、震えた]
そ、れなら、アーネは、見かけからして違う、でしょう?
[なのに、なんであれは受け入れられて、俺は駄目なんだよ。
床に置いた手が、ぎゅうと握られる。 拙い言葉。罵声を浴びせてやりたいのに、咄嗟に出てこない。
ふらりと目が泳ぐ。 あ、やばい]
っ、ぅ
[奥歯を噛み締め、泣くのは全力で抑えた]
(67) 2013/08/09(Fri) 16時半頃
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……ラド、さん。そんな格好で、人前に出ては、いけません。
[言葉ひとつひとつが、今は口にするのも嫌だったけど とにかく、そんな忠告をしておく。 なんで?と訊かれても、なんでも、としか答えるつもりはないが。
ふらつきながら、立ち上がりトレイルとは反対方向へ。 数メートルも行かないうちに座り込んで、酷く咳をした。
……吐きそう、だ。
まだ近くにトレイルがいるのだから、早く立ち去りたい、のに]
(68) 2013/08/09(Fri) 16時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/09(Fri) 17時頃
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[いっそ声なんてなくなってしまえばいいと、何度も思った。 そうすれば、少なくとも拙い言葉に嘲りの声はかけられない。
アーネストは、皮膚を焼きたいと思ったことはないのだろうか。 ないんだろう、なあ]
『ほんっと、むかつく……』
[部屋に戻ろうか。それとも医務室にいってここぞとばかり被害者アピールでもしてやろうか。
ぼんやり思っていれば、聞こえた足音。 ふっと、顔を上げる]
サミュさん……?
[欠食と心労で幻覚でもみたのだろうか。 部屋の扉を開ける姿を、どこか夢見てる気分で見て]
(74) 2013/08/09(Fri) 21時半頃
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サミュ、エル!!?
[その奇行に、ぎょっとして立ち上がった。 駆け寄る、後ろから手をつかみ上げる。
そうしたはいいものの、ここからどうしていいやら分からず おたおたと、視線をさ迷わせる]
(75) 2013/08/09(Fri) 21時半頃
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[腹が鈍痛を訴える。 だからどうした、我慢しろ]
サミュ、さん。サミュさん。
[腕を振り払おうともがく彼の名前を何度も呼ぶ。 虚ろな目が視界に入って、ますますこちらも動揺する。
赤く染まる爪。痛いのは嫌だろうに。 ピアノを弾くんだから、腕、大事にしなくちゃダメなんじゃないのか。 ラドルファスの声に、何が琴線に触れたのか。 崩れ落ちる身体を慌てて支え、声をかけようとして
……どういっていいか分からない。 意味なく口が開閉した後、思わず彼の身体を抱くようにして、腕の動きを止めようと]
サミュさん。サミュ、わかります、か。わかりませんか。セシル、です。わかりませんか。
[泣き出す寸前の声が出た]
(83) 2013/08/09(Fri) 22時頃
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[どうしたらいいかわからない。 ただ、暴れるサミュエルがラドルファスに反応しているのは分かって それが、なぜなのかは分からずとも、何に反応したのかは、なんとなしに分かってしまって
頭の中で、自業自得だざまあみろと誰かが笑った]
っ〜〜〜!!!
[引っ掻き傷を気にすることもなく、サミュエルをますますそばに抱き寄せて
ラドルファスの頭を撫で、泣きそうな顔を向ける。 言葉が出なくて、ふるふると首を振りながら、そっとサミュエルとは反対側にその頭を押した]
…………。
[医務室、行かなきゃ。 サミュさん、腕、怪我してる。
どこか現実逃避のように、そう思った]
(92) 2013/08/09(Fri) 22時半頃
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[トレイル呼んで、なんとかなるのかなあ、この子。
よしよし、とラドルファスの頭を撫でる手は、自動運動状況で]
……サミュさん、気分が悪い、のです。 だから、医務室……
[きょとんとした顔のラドルファスに、たどたどしく言った。
サミュエルも、ハロルドも、ラドルファスがこうなった理由知ったらどんな顔するのかなあ。 思いながら、ハロルドの小さな子供を叱るような言葉に、場違いな笑いが漏れた。
震えるサミュエルを担ぎ上げることが叶えば、医務室へ向かおうと]
(99) 2013/08/09(Fri) 23時頃
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ー→医務室ー
[サミュエルの身体を担ぐには、本来若干非力なのだけど。 非常事態で脳が色々な指令を出すのを忘れたらしい。 ぎし、と腕に重みがかかったが、無視して歩く。
……お腹痛い]
サミュさん。大丈夫、大丈夫、ですから。私がいますから、大丈夫です。大丈夫……。
[無責任とは自覚している。それでも、言わずにはいられなかった。
医務室の扉を開ける。 寝ている人が増えていて、訝しげに眉を寄せた]
サミュ、さん。寝て、いられます、か? ……え、と
[サミュエルにいま何が必要なのか、分からなくなって 風邪薬と消毒薬を持って数秒立ちすくんだ辺り、随分自分も混乱していた]
(106) 2013/08/09(Fri) 23時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/09(Fri) 23時半頃
セシルは、サミュエルをとりあえずベッドに下ろして、心配そうに待機
2013/08/09(Fri) 23時半頃
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サミュさん………?
[か細い、仔猫が泣くような歌が聞こえたのは、気のせいなのだろうか。 わからない。
ぼんやりと、焦点の合ってきた瞳から零れる涙を、そっと拭った]
サミュ、サミュさん。サミュエル。 ……泣かないで。
[きらきら。綺麗な涙に、顔をしかめる。 頭をそっと撫でて、少し鼻をすすった]
サミュ、さん。ごめんなさい。 ごめん、なさい。わるいことばっかりで、ごめんなさい。
[ほっとしたせいか、ぽろぽろと言葉が溢れる。 くしゃりと顔を歪めて、それでも涙は堪えた]
……嫌いに、ならないで…くださ………
(113) 2013/08/10(Sat) 00時頃
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[ふわついた笑顔が向けられて。 ああ、きっとまだ起きてないのだな、と思う。
だからこそ、その唇が紡いだ言葉に、泣きそうになった。 彼が嘘をつくはずもないけども、彼と自分の思いは似て非なるものだから]
……私も、すき。
[彼が起きていないから、口にできる言葉。 起きてるときに言えば、きっと困らせてしまうから。 彼は、とても優しいから。
すき、すき。短い単語は、特別な意味を伴って]
……さい、ごめん、なさい。好きで、ごめんなさい。 愛して、ます。あなたを、失いたく、ない……。
[ぎゅうと抱き締めて、髪へと唇を寄せた。 髪へのキスは……なんだったか]
(120) 2013/08/10(Sat) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/10(Sat) 03時半頃
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[サミュエルに抱き返されて、無言ですがる。 温もりが、心地よくて。ああ、やっぱり好きなんだなあ、と思えた。
彼がふわふわと語る日常に、目を細めて]
……サミュさんは、なにしてましたか。
[返事を期待しないまま、ぽつりと訊いた。 そうしながら、彼がどこかに行ってしまうのを恐れるように、腕に力を込めて]
(127) 2013/08/10(Sat) 06時頃
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……しあわせ?
[ハロルドが近付いてきたとき、彼が言った単語を、繰り返す。
その意味を問う前、ふわりと花のように笑ったピアノの精が、腕の中で脱力した。 一瞬焦ったが、安らかな寝息に少しほっとする。
ベッドに下ろし、ガーゼを手にとって]
……お話、ですか?
[ハロルドのほうを見た**]
(128) 2013/08/10(Sat) 06時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/10(Sat) 14時半頃
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[いくら握力が強くても、爪で引っ掻いただけの怪我だ。 絆創膏、あってガーゼを当てるくらいの傷に、もくもくと包帯を巻く。 手当てしているって感じで、少し安心するから。
無意味に出された薬類は、とりあえず机に置いておいた]
サミュさん、鳥、なりますか。
[先程断片的に読み取れた言葉の中、確かにそんなことを言っていて 困って、眉を下げた]
……私も、サミュさんがいなくなったら、悲しい、です。
[どうしても行く?と、眠る彼の手を頬に当てて、訊ねる。 どうしても、なら]
(140) 2013/08/10(Sat) 14時半頃
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……なら、私も、行きます。
[ふにゃ、と。 困った笑みを浮かべて、祈るようにサミュエルの手を額に当てた。
だから、どうかそばにいて]
(141) 2013/08/10(Sat) 14時半頃
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Mi fa piacere stare con te. ……Tu per me sei tutto.
(君と共に居たい) (君が俺のすべてなんだ)
[囁く言葉は、随分と切なく響いた。 歌がなくてもいいから、そばにいて。そんな気持ちを込めて
大袈裟な包帯を巻き終わった彼の手が、巻き毛を弄って少しくすぐったい。
この気持ちはエゴだろうか。エゴ、なんだろうなあ。 すり、と。温もりのある手にすりよりながら、思う。
ハロルドの視線には、少しだけ照れたように、哀しげに笑った]
(150) 2013/08/10(Sat) 16時半頃
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[違うベッドで眠るユリウスは、いったいいつから寝ているのだっけ。 少なくとも、昨日は寝ていた。
そう思うと、眠たげなサミュエルへの不安が増して、そっと手を撫でる]
……内緒のお話、ですか?
[>>148ハロルドに声をかけられて、名残惜しげにサミュエルの手を離す。 小柄な後輩に首を傾ぐも、彼の雰囲気に、何か大切なことなのだろうと察して
椅子から立ち上がる。 腹の痛みは、随分と軽減していた]
(151) 2013/08/10(Sat) 16時半頃
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[その痕を見るのは、多分、三回目だ。 アーネと、フィリップと、そして、今]
サミュさん……に?
[こてり。首を傾いで。 思い出すのは、サミュエルの話したユリウスの倒れる前の話。
点と点が、すっと繋がるのが近いと感じた]
……お聞き、します。
[こっくり頷いて、彼の後に続く。 眠る人々を順々に見て
嫌な予感に、眉をしかめた]
(154) 2013/08/10(Sat) 17時頃
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―ハロルドたちの部屋―
リューさん。
[出迎えてくれた赤い鳥に手を伸ばし、くしくしとその首をかく。 心地よさげなリュシカに、少しだけ困ったように微笑んだ。 お返しのようにこちらの指を軽く啄む彼の嘴から逃れ、ぽふりとベッドに腰掛ける]
……ハルさん。 それで、その傷は……
[フィリップの手にもあった、引っ掻き傷のような。 アーネストの手にもあった、何かの痕のような。 その傷を、指差す]
……薔薇の?
[学園に広がる馬鹿げたお伽噺を口にして こてり、首を傾いだ]
(157) 2013/08/10(Sat) 18時頃
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……アーネ?
[つ、と。目を細める。 手を組み換える。巻き毛を弄る。
腹が痛い、気がした。 多分、気のせいだ]
……会ったこと、ないのですか?
[ああ、そうか。学年が違ったら名前なんて知らないよな。 思いながら、穏やかに微笑んだ]
ふうん。
[宿主が変えられない、ということは。 その薔薇が、この香りや赤薔薇の異常に何かしら深い関係があるのかも、しれない。
だからといって、どうしようというわけでもないけども。 ただ、あいつも厄介なことに巻き込まれるなあ、と可笑しくなった]
(165) 2013/08/10(Sat) 19時頃
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……わかりました。 教えてくれて、ありがとう、ございます。
[どうしようというわけでもないけども。 と、もう一度思った。
どうしようというわけでもないけども、もしも。 もしも、サミュエルに何かあったら。
……俺がする行動なんて、予測するまでもない。
そう思えば、また。 警告のように、殴られた場所が痛んだ。
自嘲の笑みが、部屋にひとつだけ、落ちる]
(166) 2013/08/10(Sat) 19時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/10(Sat) 19時頃
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[その話もサミュエルから聞いたのかと、尋ねてみたりしたあと。
医務室へ戻れば、サミュエルの姿はなく。 眉を寄せて、彼が眠り続けることのなかった安堵と、消えたことへと心配に複雑な顔。
自分の包帯がほどけかけていたことに気が付いて、ほどいてみる。 ざっくりと裂けた傷は、見てしまうと余計痛く思えた]
っ、……ぐ
[ガーゼを剥がし、清潔なものに変える。 痛みで顔を歪めれば、唇についた傷が痛んで。 思いっきり舌打ちしてやりたくなる。
ついでに腹を見てみる。 痛い痛いと思っていたら、うっすら内出血していた。
今度こそ、舌打ちした]
(169) 2013/08/10(Sat) 19時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/10(Sat) 19時半頃
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……うわ
[医務室の扉が開いて、視線をやって 露骨に嫌そうな声が漏れた。
意識が逸れたせいで巻いてる途中の包帯が弛んで、眉を寄せる。 ふい、と彼から視線を逸らしたのは、言うべきことがないから、だ。 きっと、多分。
彼を無視したまま、また包帯と格闘を続ける。 その手が小さく震えてたことに気が付いて、一人眉のシワを深くした]
(175) 2013/08/10(Sat) 21時頃
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……起きないのではありませんか。
[呟きに、つい反応してしまった。 唇の傷を乾いた舌で舐め、少しでも癒そうとする。
学園のお伽噺では、確か。 そんな話だったはずだ。 まだ日常会話も覚束なかったころ、図書室にこもって字の勉強がてら、そんな学園のお伽噺も読み漁っていた]
……っ、
[また包帯へと意識を集中させたとき、声をかけられて小さく肩が跳ねる。 怯えた小動物のような、反応]
……傷、悪化させないのなら?
[それでも、浮かべるのはあの嫌な笑みで
温厚と陰湿がなんの矛盾もなく同居する精神が、自分でも可笑しかった]
(179) 2013/08/10(Sat) 21時頃
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……それでは、お言葉に甘えて
[二者択一を迫る口調に眉を寄せ、包帯を差し出す。 非常に不本意だが、さすがに片手だけで包帯を楽々巻けるほど器用ではない。 というか、口を使えば幾らか楽だろうに、出来ずに難儀してるのはこいつのせいなのだが。
硝子でざっくり切った傷は、いまだに生々しい。 多分、少し乱暴に扱ったらまた出血するだろう。 薄ピンクの断面が見えて、自分の腕から目を逸らした]
……また、独りなのですか?
[沈黙を恐れて、質問を口にする。 学園での彼は、お人好しで誰かの助けになってる姿しか印象にない。 だから、独りで彷徨く姿は少しばかり珍しかった]
(183) 2013/08/10(Sat) 22時頃
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