21 ─明日も、薔薇の木の下で。
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余計なこと、ではないなら、よかったです。
[礼を言われて、ふんわりと嬉しさが込み上げる。 寂しさを軽減されたような気がして、仲良くなれたような気がして。 少し立ち上がると、首を傾げる彼の髪をくしゃりとかき乱す]
私、とても嬉しい、です。
[ほら、他の人にはこんなに素直に笑えるのに。 どうして、あの二人にはああなんだろうか。わからない。
わからないから、意図的に思考から閉め出した]
……寂しいの、んっと……少し、改善しました。
[幼ささえ感じさせる口調で言って、ぎゅっと彼の頭を抱き寄せた]
……ありがとお
[拙い礼の言葉を耳元で囁き、少し照れた顔]
(4) 2013/08/07(Wed) 00時半頃
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んー、サミュさんの…声、では、ないです。
[いつも側で聴いていたから、サミュエルの癖は分かってるつもり。 こてり。首を傾げる。 では誰だろうと思ってから、いま寮にいる人物でピアノを弾く人は一人しかいなかったことを思い出した]
ハルさん、ですかね。
[仔猫が鍵盤の上を遊ぶような演奏。 嫌いじゃない。でも聴きたいものとは違う。
包容を解けば、ほんのすこしの寂しさがすっと心に差し込まれた。 だけど、あまり我儘を言うわけにもいかないし、そもそも自業自得なのだから]
フィーさん、もう行きます、か?
[そもそも彼がどこかに行こうとするのを引き留めていたのだ。手当ての口実がなくなれば、それまで。 だから多くは語らず、首を傾げ、少し眉を下げて微笑む]
(10) 2013/08/07(Wed) 01時頃
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[頭をもう一度撫でられて、少しだけ甘えた顔。 すぐに離れた手に、名残惜しげな顔をしてしまって、慌てて取り繕う。 我慢しなくちゃ。いまこうなってるのは俺が悪いんだから]
はい。では、あの……
また。
[眉を下げたまま、微笑み頷く。 甘えるような歳でもないだろう。しっかりしろ、自分。
無意識に、片手は自分の腕を掴んでいた]
……また
[もう一度、フィリップの背中に呟く。 また、の続きは、拒否されることが怖くて紡がないままだった]
(16) 2013/08/07(Wed) 01時半頃
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[医務室からも、ピアノの音からも逃げて、中庭へと足を向ける。
昨日の嵐のせいで、薔薇の葉や花がぱらぱらと散っていた。 傷付いた薔薇の木をゆっくりと見ながら、隠れるように逃げるように]
あ、
[>>2なんかいた]
ラドさん?元気ない、ですか?
[お揃いの赤い目が、かちりと合ってしまったから、声をかけて 泣いたのは自分も一緒じゃないかと、少しばかりの滑稽さを覚える]
(20) 2013/08/07(Wed) 02時頃
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……服が、よごれます、よ。ラドさん。
[子供を甘やかすように、微笑む。 大丈夫、大丈夫。 自分に言い聞かせながら、いつものように]
戻りません、か? きっと、すぐに日も落ちてしまいます。
[ラドルファスはなんと答えただろうか]
(61) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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ーそれから少し後ー
[部屋へ戻ろうと独り、廊下を歩む。 ピアノで話す彼の音が聴こえないから、音楽室にはいないのかとついつい考えてしまって。 たった半日も経たないうちに、と、自分でも可笑しい。
いつからこんなに弱くなったのだろうか。 いや、はじめっからかな。 自分に呆れてみたりしながら、足を進めて
ふと、どこかからか サミュエルの声が聞こえた、気がした]
……?
[聞こえるはずがないのに。 首を捻りながら、また歩こうとして、立ち止まって……振り返って
くるり。足は別の方向へ進路を変えた]
(62) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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[彼がいないときに探す場所は二つ。 音楽室と、彼の幼馴染みの部屋。 ピアノが鳴ってないから、いまは、きっと]
…………。
[グレッグの部屋の前。 さて、なんと言えばいいのだろう。ノープランで来てしまった。
普通にノックしても、別に用があるわけでもない。 というか、嫌われたのならそもそも会えないだろうか?
またへこんで、無意味に、扉の前を動物園のライオンのように彷徨く]
…………んー、
[中の様子をみるくらいなら、大丈夫だろうか。
そうっと開ければ、気がつかないはず。 それで、サミュエルの様子を見たら黙って帰ろう]
(63) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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[心に決めて、ほんの少しだけグレッグの部屋の扉を開けて]
…………ぇ?
[息が、止まった]
(64) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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[ベッドに横たわるサミュエルと、それを押し倒すグレッグ。 サミュエルには意識がないのか、大理石の彫刻のように動かない。
鼻につく青臭さに、なんとも言えない胸を乱すものを感じて
ふと、グレッグがこちらを見た 気が、した]
(65) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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[がたん。
後ろに下がったとき、何かにぶつかって微かな音が立つ。
それが合図だった]
ーーーっ、
[後ろを向いて、真っ直ぐに廊下を走る。
ああ、そっか。
そっか。
その言葉だけが延々とリフレインしていた]
(66) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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[サミュエルの声変わりが来たときに感じた、違和感。 彼が急に大人になったようで 彼を見たとき、なにか。
なにか、言葉にできない戸惑いを感じた]
(それを言い表す言葉を、俺は知らない)
(67) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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ー自室ー
はっ……ぜ、はっ、
[全力で走ったせいで、気管が悲鳴を上げる。 漸く、そこで自分が息を止めていたことに気が付いた。 壁に手をつき、ごほごほと何度も咳き込む。
あの時から感じていた歪な戸惑いは、日を追うごと大きく広がっていって
その戸惑いの正体が いま、はっきりと日の下に引きずり出された気がする]
(68) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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[自室のベッドに横たわり、何事か呟く。 ベッドがきしむ音は、自分の中からする音によく似ていた。
もう違和感はなかった。
その代わりに、すっと差し込まれた 別のもの]
っ、ぅ……
[目を瞑って、ぎゅっと身体を丸める。
真夏の熱りが恋しくて、独り。 その熱の残像を探しながら、ひっくとしゃくりあげた]
(69) 2013/08/07(Wed) 07時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/07(Wed) 07時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/07(Wed) 07時半頃
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[朝日が部屋に射し込む。 カーテンも閉めない部屋、着替えもしてない身体がもそり動く。
寝てない]
……はー、
[ため息。 頭、痛い]
…………。
[彼は、彼らは。 昨日の夜の行為の時に、覗いていた厄介者がいたことを気付いてるのだろうか。 どちらにせよ、きっと、サミュエルは食堂で待ってる。 優しいから、約束を反故することはない。 だから、行きたくない。余計なことを、言ってしまいそうで
それでも、しばらくすると 繭から仕方なく出てきたかのように、もそりと起き上がった]
(75) 2013/08/07(Wed) 10時頃
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ー食堂ー
[食堂の扉をくぐると、予想通りサミュエルの姿はあった。 びくり、と少し怯える。
なんだか泣きたくて抱き締めたかったけど、その身体に生々しい何かを感じてしまって、怖かった。 そんなふうにサミュエルを怖がる自分も怖かった]
おはよう、ござい、ます
[明らかな寝不足の顔で、おそるおそる彼の背中に声をかける。
努めて、いつも通りに]
(76) 2013/08/07(Wed) 10時頃
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[伸ばされた指を、反射的に押し退けていた。 自分でもその行動に驚いて、目を丸くして 自分の押し退けたほうの手をまじまじと見つめた。
胃の辺りがもやもやする。 肺が苦しい。叫びたいような欲求。 自分はサミュエルが嫌いになったのだろうか。こんなに優しいサミュエルを。
そうではない、と断言は、できた]
あの、
[口を開いて、閉じる]
……あの、
[眉が、きゅうと下がった]
…………なんでもありません。
(78) 2013/08/07(Wed) 10時半頃
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[泣きそうな顔をしたサミュエルに、少しの間沈黙する。 どうしよう。ほら、やっぱり余計なことをした。 目を泳がせて、逸らして
ふと、視界に入る、震えるサミュエルの手]
ご、めんなさい。
[半ば反射で、その手を握る。 いつもなら優しく握れるのに、そのときだけは必死で、怖くて、少しだけ力が入った]
違う、のです。 他のことで、私が、……機嫌が、良くなかった、から。 サミュさん、悪くない。
[すぐ涙目になる瞳は、そのときも少し潤んでいて 祈るような気持ちで、ぎゅっと手を握る]
(80) 2013/08/07(Wed) 11時半頃
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[……手が、
小さかったサミュエルの手が、気がつけば自分と変わらない大きさになっていた]
…………。
[白日のもとに曝された違和感や戸惑いは、肥大して]
好きな人がいて……
[胸のうちを侵食して、食い荒らしていっていた]
……冗談。
(81) 2013/08/07(Wed) 11時半頃
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セシルは、眉を下げて、ぎこちなく微笑んだ。
2013/08/07(Wed) 11時半頃
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[手が優しく、でも有無を言わせずほどかれる。 作られた固い笑顔を見て、泣きそうになって ぎゅっと、奥歯を噛み締めた]
……あ、の。
[もう、だめ、なの? もうお話も、してくれないの?]
……また、
[無理矢理口角をあげて、どうにか笑顔を作る。 走り去っていく背中を見ていれば、ずきずきした痛みが胸に巣を作った]
(93) 2013/08/07(Wed) 17時頃
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[嫌いに、ならないで。
お願いします。お願いだから もうわるいこと、しないから ごめんなさい。ごめんなさい。 置いていかないで。
言葉は、ひとつも口には出せず。 ただ、喉の奥から出来損ないの悲鳴が溢れただけだった。
あとからあとから落ちる滴は、拭う手の隙間からぽたぽたと落ちて、テーブルを濡らした]
(94) 2013/08/07(Wed) 17時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/07(Wed) 18時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/08(Thu) 03時頃
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[年甲斐もなく泣いてしまった。 ぐしぐしと目を擦り、なんとか泣き止む。
ひっく、と一回、しゃっくりが出た]
はあ……。
[ちょっとすっきりした。
しばらく食堂のテーブルでうだうだしていたけども、誰か来る気配に立ち上がり、外へ出る。 出来れば誰にも会いたくない。
薔薇の香りが、胸をざわつかせた。
廊下を歩いていれば、先程出ていった食堂からグレッグとラドルファスの声が聞こえて
胃が、ぎゅうと収縮して、苦しくなった]
(164) 2013/08/08(Thu) 14時頃
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[がしゃぁん]
[派手な音を立てて、裏庭側の窓硝子が割れた。
自分でも何をしたのか分からなくて、きょとんとした顔で自分の拳を見る]
あっ、
[血が出てきた]
……いむしつ、
[行かなくちゃ。
思うも、しばらく立ち尽くして]
(165) 2013/08/08(Thu) 14時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/08(Thu) 14時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/08(Thu) 14時半頃
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あ、
[ラドルファスが走ってきたことに目を丸くして それから、音の大きさを思って納得する。
硝子の破片で切れた右手を包まれて、痛みに少し顔をしかめた]
……痛い、ですね。
[同意して頷く。 どうしていいかわからないためか、そんなとぼけた返事が出た]
(175) 2013/08/08(Thu) 15時頃
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[心配そうな顔を、少しの間見る。 走ってきてくれたことが嬉しい、はずなのに]
……お話、していたのでは、ありません、か?
[グレッグと。 その人物を思うだけで、なんだか泣きそうになる。
彼がサミュエルと仲がいいのは知っていたし だから、彼らがどうなろうと、仕方のないことだと、思う。
だからこそ、どうしようもない気分で]
っ…ぅ………、 ひ、とり、でも 大丈夫、です、から
[ふるり。 俯いて首を振るも、心配する手を拒否して振りほどくことはなかった]
(177) 2013/08/08(Thu) 15時半頃
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ぅー……、
[小さく唸りながら、首を振る。 手を引かれれば抵抗は出来なかったけど
そういえば、サミュエルは医務室係だったか。 思うと、余計に行きたくなくて
せめて何度か立ち止まっては、引きずられてみたりしていた]
(182) 2013/08/08(Thu) 16時頃
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[鮮血がスカーフを染めていく。 すぱっと切れていたから、ラドルファスが言いたいことも分かるのだけど
今は、彼に会いたくない]
……私の部屋、に 救急箱、置いています。
[彼が自分を嫌うのなら、きっと帰ってはこないだろう。 ラドルファスの心配と自分の感情の妥協案を提案して ラドルファスがどうしようと、心配する彼を邪険には出来ず、おとなしく付いていった]
(185) 2013/08/08(Thu) 16時半頃
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[血染めのスカーフを外され、自分の手を改めて見る。 つくづく、バカなことをしたものだ。 すっと朱の線が引かれた手は、頼りなく貧弱で]
ん……?
[ラドルファスが身を屈める。 じくじくした痛みを伴う、柔らかな感触がそっと触れた]
……ラド、さん?
[唇に朱をのせた彼に、こてり首を傾ぐ。 指を伸ばして、唇をなぞるように赤を拭おうとしたが、余計に広がっただけだった。
傷口を眺める彼の顔を覗き込むも、その夢見るような顔から心意は読み取れず]
(193) 2013/08/08(Thu) 17時頃
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[赤がラドルファスの唇から自分の指にも感染する。 シーツや服で拭うのも洗濯のことを考えれば躊躇われ 口元へ指を持っていくと、つ、と自分の指を舐めた。 そのまま口内へ指を入れ、軽く吸う。
鉄と、甘いシロップの味]
あか?
[また首を傾ぐ。ラドさん語は難解だ。
じぃ、彼の顔を見つめる。
彼の静かな息の音が聞こえる距離、酔ったような彼の目とかち合った]
んん……寝ぼけてる、ですか?
[子供を甘やかすように、額に口付けたのは、人恋しさもあったのだと思う]
(198) 2013/08/08(Thu) 17時半頃
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……いたい、
[押し倒されて数秒、無言で痛みに耐えたあと、やっとそう口にした。 痛みに潤む目で、苦情を訴える]
すごく、いたい……
[ラドさん語は難解だが、ラドさんの行動はもっと難解だ。 怪我をしてないほうの手で、もふもふと髪を撫でる。 ついでに、指でおでこを弾いておいた]
(206) 2013/08/08(Thu) 18時頃
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つい?
[きょと、と首を傾ぐ。つい、なんだというのだろう。 だけどそれを訊く前に、なんだか彼が泣きそうになっていて 苦笑して、起き上がるとまた髪を撫でる]
……怒ってません、よ?
[もふなで。
もふもふと髪を撫でる合間、何気なくラドルファスのおでこに触るとこぶが出来ていた]
後で冷やす、しましょう、ね。 ……ん、
[消毒をされ、沁みて少し眉をしかめる]
……ぅ、
[とても痛い]
(209) 2013/08/08(Thu) 18時半頃
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[意外と手際よく治療される手をちらりみて、少しだけため息。 包帯を巻かれてる途中、ちらと同室者のベッドを見て]
……ラドさん、一回だけハグしてみても、いいですか?
[訊きながら、むぎゅうと何やら微妙な顔をしていた彼の頭を抱いてみる。問答無用。
柔らかな髪を撫で、子供みたいに高い体温を感受してみて 熱りを求めて、もう一度ぎゅっとしてみたけど
違うんだよ、なあ。やっぱり]
……私はいま、寂しいのです。
[もふなで。 気は済んでないけど、暫くしたら解放してあげた]
(213) 2013/08/08(Thu) 18時半頃
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んー……
[上目遣いをする彼に、少し微笑んで]
……ダメ。
[おでこにちゅうをしてやった]
でも、いっしょにいてください。
(217) 2013/08/08(Thu) 19時頃
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だって、ラドさんは、サミュさんでは、ありませんので。
[おでこ同士を優しく合わせ、少し泣きそうな顔]
……ラドさん、私、サミュさんに嫌われてしまいまし、た。
私が、わるい人、だから。
[髪を優しく指に遊ばせながら、そんな愚痴をぽつり。 子供体温を抱き寄せて、彼に出来たこぶをさする]
……こんな悪い人でもそばにいてくれるのならば、慰めてください。
[ぎゅっと抱きしめて、珍しくそんな我儘]
(218) 2013/08/08(Thu) 19時頃
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[背中を撫でられて、もふりと肩口に顔半分を埋める]
ん……それは、騙されています。 私は、罪ばかり、ですよ。
[安心しきったその顔を歪ませてやるすべを知ってるくらいには。
抱き締めるふりをして、軽く首に負荷をかけてみる。 完全に八つ当たりのそれは、彼がもがくならすぐにやめてあげるけど]
……冷やしますか。
[弱く確実に気道を圧迫しながら、よしよしとおでこを撫でた]
(220) 2013/08/08(Thu) 20時頃
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ラドさん?
[予想に反しておとなしい彼の額を撫でる。 顔が赤いのは、苦しいだけじゃないだろうと容易に分かって
ほんのすこし、口元を歪めた]
……ラドさん。逃げないとひどいことします、よ?
[主に八つ当たりで。 もうしているじゃないかって?まあ、もっとひどいことするよってことで。
首を絞めるのを緩めて、息を吐いたときにまた絞める。 そうしながら、今度は頬にキスをした]
(225) 2013/08/08(Thu) 20時半頃
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[彼が頭を打たないように気を付けながら、そっと彼の身体をシーツに押し付ける。 首を左手で弱く弱く絞めながら、ふと近付いた唇を見て、目を細める。 ぺろ、と子犬のように血のついた唇を舐めた]
…朝ごはん、パンケーキ、でした?
[甘い。
右手は変わらず、頭を撫でながら 膝を優しく彼の股の上に乗せた]
よかった、ですね。おいしかった、ですか?
[穏やかに訊きながら、ぎゅうと痛みを与えるために膝に体重をかけた]
(229) 2013/08/08(Thu) 21時頃
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痛い?
[だろうなあ。俺も痛かったし]
じゃあ、痛くなくなるおまじない、してあげます、ね。
[言って 今度は、優しく膝で擦りあげる。
昔、同級生にされた嫌がらせがフラッシュバックして なんで、同じことを彼にしているのか、自問自答。
笑顔が、少しだけ歪んだ]
(230) 2013/08/08(Thu) 21時頃
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[あどけない笑顔。 甘ったるい声。 煽られるのは、罪悪感とサディズム。
嗜虐心のまま、もっと鳴かせようと 膝を押し付け、強制的な刺激を与える]
怖くありません、よ。
[くつ、と漏れる嫌な笑み。 首を圧迫する手を強めて、穏やかにいう。 薔薇の香りが、頭を埋める]
どんな気分ですか?
[快楽へと突き落とすために強く押し付けられる膝に反して、よしよしと頭を撫でる包帯の巻かれた手。 未熟な性を無理矢理暴く行為のなか、その手だけが場違いに平穏だった]
(241) 2013/08/08(Thu) 22時頃
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[首を絞めていた手を離す。 すがる手が愛らしくて、苛立ちに眉をしかめた。 怪我させてでも、逃げればいい。 いまされていることは、本当に理不尽なことなのだから。
過去、自分ができなかったことを押し付けてることには気が付かない。
ズボンをくつろげ、右手をそっと服のなかに侵入させる。 そうしてその膨らんだつぼみのような、熱を持った欲の先端に爪を立てた]
わからない? ……これは、気持ちいいと、いうのですよ。
[開放へと導くために、やすりがけるように下から上へと手を動かした。 卑猥な水音をわざと響かせる。
自分の頭に広がり始めた頭痛と胃の痛みは、まるで警告のようだった]
(251) 2013/08/08(Thu) 22時半頃
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[手を汚す、生暖かい液体。 服から手を抜いて、それを見て
段々と、視線が落ちていく]
……ごめん、なさい
[顔色が、青くなっていく。 なにか、とんでもないことをいま、したのだと その怯えた視線に、悲鳴に、力の抜けた四肢に、自覚してしまって]
いや、でしたね。怖かった、でしたね。 ごめん、なさい。ごめんなさい。
[魔が差したのだ、とは言えなかった。 それは、完全な加害の意思を持った行動だと、自分で分かっていたから]
ごめんなさい……
[先程までなんとも思わなかった怯えた目が、いまはどうしようもなく恐ろしかった]
(269) 2013/08/08(Thu) 23時頃
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[なんで? なにが?なんで? なんでこんなことを?
短い問いがぐるぐる頭を廻って、胃が収縮して吐き気まで襲ってきた]
……私が、私の、ラドさんは、悪くないのに、私が、機嫌よくなくて、ダメだから、ラドさんに、暴力を
[単なる八つ当たりなのだと、伝えたいのに支離滅裂な言葉しか出なくて 母の国の言葉で、何事かをいう。 こちらの国の言葉に直すと、神よ、といったところか]
……っ、う もうしません、もうしません、ごめんなさい、もうしません、ごめんなさい
[聞こえてきたピアノの音は、いまは心を乱すことしかなかった]
(284) 2013/08/08(Thu) 23時半頃
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