21 ─明日も、薔薇の木の下で。
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…もう構ってくれないんだ…、 ……それは、やだなー…。
[首を振り出ていったサミュエルの姿に呟き零して。 グレッグは、そのまま動かずにいるだろうか。 部屋を出る前、一度見る。]
(12) 2013/08/09(Fri) 01時頃
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[追いかけてくる気配はない。呼び止める言葉も。 >>16絞り出すような声に浮かぶのは僅かな落胆の表情]
…俺、部屋に戻るよ…じゃあね、先輩。
[そう呟いて、今度こそ談話室を出ていった。**]
(18) 2013/08/09(Fri) 02時頃
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―図書室― [窓の外、がさりと何かが落ちるような音に目を覚ました。 まさかそれが屋根から人が2人同時に降りた音だとは思わなかったけれど。 先日よりも更に重くなった頭は深いことまで考えない、 そう言えば昨夜は結局あのまま部屋に戻らないんだった。 追いかけてこないだろう、とはわかっていたから。 今までだって、そうだったから。 行き先を偽って伝えたところで、あまり気にしない。]
[かりり]
[本棚と本棚の間から削れる音、 小指の内出血は一晩で随分と大きくなってしまっている。]
(79) 2013/08/09(Fri) 22時頃
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[自室の前で起きている騒ぎは、ここまで届かない。 かりかりと、削れる音を鳴らしながら空いた手でポケットを探る。 取り出したのは昨日飴玉と一緒に持ち出した封の切られていない手紙。 送り主に並ぶ、父親と母親の名前。封を開けるか手が戸惑って。 誰か人が入ってくる気配を感じると開らかぬまま顔を上げた。]
……誰か部屋に来た……?
[見えない場所、本棚と本棚の間から声を掛ける。]
(89) 2013/08/09(Fri) 22時半頃
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…先輩…?
[>>90 声の主の姿はここからじゃ見えない。 けれども聞き馴染みのある声に緩く、首を傾げて。 何時ものように人懐こく笑って顔を覗かせるようなことはしない、 今はそんな気分ではなくて]
…どうしたの? 何か探し物?先輩本とか読むんだっけ…。 俺を探してたー…とかは、ないもんね…?
[声音だけは何時も通りに。 その場から、そう会話を続ける。]
(94) 2013/08/09(Fri) 22時半頃
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ひっでー… 俺、こう見えてあんま成績悪くないよー…?
[素行だって、家に連絡されるようなことはしない。 たまに、級友と隠れて少し悪さをするくらいで。 >>95 探してた、その答えが返ってくるのが意外で]
……探してくれてたのは嬉しいけど、 何か俺、先輩に探されるようなことしたっけ…?
(98) 2013/08/09(Fri) 23時頃
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先輩それ酷い。 自覚してるから、見た目通りにならないようにしてんのー…。
[くすりと笑みが零れてから、 聴こえる名前に笑い声が消える。]
…アーネストー…? ……アーネストから、何か聞いたの…?
[問うけれども、思い浮かぶ内容は一つだけだ。]
…で? アーネストが先輩に、そう言えって…?
(103) 2013/08/09(Fri) 23時頃
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[癖を指摘されて、緩く眉が寄る。 カチリ、 トレイルの見えない場所から歯に爪が当たる音が鳴った。]
……そっかあ、 アーネスト喋っちゃったんだ…。
[そんな呟きが零れ]
…別に、変なことは言ってないよ。 嫌ならはっきり言えばいいって、俺はずっと言ってるし…。 クラスにずっと馴染めてないの気にしてるみたいだから 皆に認めて貰える手っ取り早い方法を教えただけ。
…俺、親切で言ったんだよ…?
[声音は、何処まで真意か悟らせない。]
……取り下げたら、 先輩はそれで満足してくれんの…?
(111) 2013/08/09(Fri) 23時半頃
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…だったら今のままを受け入れればいいんだよ。 今の状態も受け入れられずに、 自分から変えていこうともしない。
…ずっと曖昧なままの、アーネストが悪いんだ。
[カサリ、手紙をポケットに突っ込んで立ちあがる。 本棚から顔を覗かせたらトレイルと目が合っただろう。 あの時と同じ不愉快そうな顔だろうか。]
…でも、 先輩がそう言うなら俺、取り下げるよ…? …俺、先輩には嫌われたくないもん…。
[少年が取り下げただけではきっと何も変わらないけれども。]
…今の先輩とはあんま話してたくない。 機嫌が直った時、また構ってよ…。
[そう言って、トレイルの横を通り過ぎ図書室を出ようとした。]
(116) 2013/08/10(Sat) 00時頃
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…誤解のないよう言っておくけど、 俺、別にアーネストを嫌ってるわけじゃないから…。
[クラスメイトとして普通に話すことだって多いのだ。 黙ってろとも言われたのでそれ以上は口を噤む。]
…じゃあ、もうやめるね。
[やめる、と告げた言葉はアーネストとトレイルの悩みの重さと比べて随分と軽薄な響きに聴こえただろう。 言い残して図書室を出ようとし、腕を引かれる。 今の言い方でトレイルを怒らせてしまっただろうか、 殴られるかと肩を緊張させて、 直後に感じるのは痛みではなく重み。 ずるずると抗えないままその場に座り込む。]
(131) 2013/08/10(Sat) 11時頃
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…ッテ…、
[壁に頭をぶつけて痛みに眉をしかめた。 まるで昨晩のようだ、じわりと頭だけじゃなく指も痛む。]
…はぁ、それで。 先輩は安眠を確保できたってわけー…?
[眠ってしまったトレイルの姿に長く息を吐く。 構って、と起こすような気分にもならなくて トレイルの寝顔を見下ろして眺めることにした。]
――――…、
[眠る姿に小さく何かを、呟いて]
(132) 2013/08/10(Sat) 11時頃
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[その後、緩く口端を上げる。]
…いいけどね、俺は" "だし…。
[そういえば図書室の扉が開いたままだ。 閉じようと手を伸ばすけれどこの距離ではあと少し、 扉まで手が届かない。*]
(133) 2013/08/10(Sat) 11時頃
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[閉めようとした扉が開いていく。 初めに見えたのは足元、その先を手繰って見上げていくと 同じように姿手繰っていたアーネストと目が合った。]
―――……、
[アーネスト、と声にはならず唇が名を紡ぐ。 床に何か落ちる音がした、アーネストが落としたのだろう。 その音を追うように視線が一度床へと落ちて少しの間。 再び、アーネストを見上げて目を細めた。]
…邪魔、しないでー…?
[囁く声でそう告げて、緩く口端上げて笑み描く。]
…今は、俺が構ってもらってんの…。
(139) 2013/08/10(Sat) 13時半頃
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[どちらでもいいよ。扉の開閉にはそう返して。 結局アーネストは扉をどうしていっただろう。 アーネストが踵を返して間もない内に 直ぐ傍から声が聴こえて視線を落とす。]
……聞いてたんだ、先輩。
[起きていたことに驚きながら、扉へと視線を向ける。]
引き止めたのは先輩じゃん…。
[向かうのだろうか、問う前に離れる気配がした。 抱えていた腕は、トレイルを引き止めない。]
(147) 2013/08/10(Sat) 16時半頃
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………先輩ほどじゃ、ないよ?
[嫌なやつ、その言葉には間を置いてから 笑みを作ってそう返す。 面倒くさくなったのだろう、 じゃあね、と告げられる言葉には返答を返さなかった。 1人になった図書室にごろりと横たわる。]
(149) 2013/08/10(Sat) 16時半頃
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シーシャは、再び細く開いた扉の奥で、がりりと鈍い音が鳴った。**
2013/08/10(Sat) 16時半頃
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[がりがりと、削れる音は止まない。 再び扉が開く気配に寝転がったまま視線を向けた。
不機嫌そうな瞳が睨むように人影を見遣ると 腕で目元を隠して緩く笑う。ぽたり。床に何か雫が落ちた。]
…サミーか…、…ああ、もしかして音してた…? もう構いたくないって首振ってたから、 わざわざ俺を探してくれるわけないもんね…。
[薔薇の香に混じる鉄錆の臭い。 強く噛みすぎた小指から滴る赤い色。 弧描いた口元も、紅を塗ったように赤く滲んでいた。*]
(170) 2013/08/10(Sat) 19時半頃
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…やめろよ。
[傍に座り込む、姿。 腕を抱えられて目元から離れるとサミュエルの口元が口元が何か綴ってるのが見えて。 言葉の意味がわかると緩く眉を寄せて拒む声が零れる。]
…俺今はそういうの、欲しくないんだよね…。 …ああ、でも。 サミー、慰めてくれんの…?
[笑みの形が、歪む。血の香と薔薇の香が混じりあって。 ふ…と吐息を震わせて腕を抱える体に触れる。]
なら、いいよ、サミー。 ほら、早く、慰めて?俺淋しいんだ、 ねぇ、早く、それだけで終わらせないで、
――…俺を、構ってよ。
[捕えるように引き寄せ、その首元にやわく歯を立てた。]
(186) 2013/08/10(Sat) 22時頃
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[この間のように吸って痕を残したわけでもない。 けれども首元から口を離すと其処には鮮やかな赤の色が 唇から移って]
…拭う?何を…?…ああ、
[言われて初めて赤い色が自分から滴るものだと気付く。]
……なら、舐めて。
[背中を撫ぜる所作は子供のよう。 似たようなことをした記憶が、少年にもあって。 じくりと、傷が、目を細めて。 血の滲む口許差出すように、サミュエルに顔を近づけた。]
…舐めて拭って…、…慰めてよ…。
(196) 2013/08/10(Sat) 22時半頃
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[頷く姿に躊躇うような間は見えない。 舌が、唇に触れる感触]
…ふ、
[擽ったくて、笑みが零れた。 瞳に宿っていた不機嫌の色が薄れていく。 舌が唇を這うぬめりは唇触れ合わせるものとは異なり]
嫌だとか、考えないの…? 今自分が何したのか、わかってる…?
[そう言って、今度はこちらからサミュエルの動きを真似るように サミュエルの唇を舌で舐めていく。 血の臭いが薄れて、薔薇の香りが濃くなって。]
口開いて…舌、見せて…? 血がついたから拭わなきゃ…。
[囁く声に熱が帯びる。]
(200) 2013/08/10(Sat) 23時頃
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[覗いた舌と、舌同士を擦り合わせたいと、思った。 熱が、燻る。きっとそれだけでは足りない。 温度が上がった箇所にもっと触れたい、 そうしてから、もっと…、その考えを止めさせる声。]
…………、 …やめろって、言われちゃった。
[水をさされたような、そんな呟き。 セシルの名前に此方を見る様子に、動きを止めた。]
…先輩、気になる…? 先輩に見られたら、また昨日みたいになっちゃうね…?
(210) 2013/08/10(Sat) 23時半頃
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[再び、謝られる。 留まる気配のない様子とハロルドの言葉に すっかり熱は引いてしまった。]
……謝らなくて、いいよ。
[眉を下げる姿に、身を起こして]
…俺は"つなぎ"だからさー…? 本当に行きたいところがあるんなら、 そっちに行けばいいんだよ…。
[誰かが誰かの所へ行くまでの、穴埋めの場。 その場限りの人間、その意味合いでそう言って。 笑おうとして髪を掻きあげ、眉が寄る。 思ってたよりも指が痛む。]
…俺も、医務室行こうかなー…。
[そう呟いてから、蒼褪めるサミュエルに首を傾げた。]
(218) 2013/08/11(Sun) 00時頃
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