62 Bye Bye CUCKOO'S NEST
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ああ。
[デメテルの声に頷くと、信号機の明滅を眺める。 雨に阻まれ曇った視界。
視線を引き戻し車内を見ると、エルゴットが撫でられている様子で。夜は更けつつあり、雨足も強くなってきたようで、飲み干した珈琲のカップを握り潰しながら運転席へと戻った。刺しっぱなしのキーは回さず、車体は静まり返ったまま。
傘は無い。 オスカーも傘を持って行かなかった。
シートに深く凭れ、雨に濡れた目を擦った。]
(2) onecat69 2014/03/29(Sat) 01時半頃
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[どのくらいの時間そうしていただろうか。 街角の景色に目立った変化は無く、先程信号を渡った男の青い傘がかろうじて遠くに見えるから、そう長い時間ではないはずだ。しかし、やけに長く感じた。
ハンドルを撫で、キーに触れ。 浅い息を落とすと、再び運転席のドアを開けた。]
……探しに行く。
[デメテルがこの隙に警官に泣きつくだとか、道行く誰かに不遇を訴えるだとか、心配事は多々あるが。それでも車を離れると決めた。]
(4) onecat69 2014/03/29(Sat) 20時頃
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何も持っていない。
[コーヒースタンドから漏れる灯りも街灯照明も届かない路地裏に足を踏み入れる。毛布を抱えたデメテルの小さな靴が、水溜まりを蹴る小さな水音に振り返り、手招き一緒に来いと促した。
傘を買いに行こうとは思わなかった。]
― 雨濡れの路地裏 ―
[複雑に入り組んだ暗い路地で、オスカーの青みがかった黒髪を見付けるのは至難に思えたが、目を凝らして進む。争うような物音と、声が聞こえたのはその途中だった。
大股で進んでいくと、見えた光景は…―― (>>5)]
(7) onecat69 2014/03/29(Sat) 22時頃
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[倒れている男は何人居るのか…―いや、それよりも。
暗がりでは黒い穴のように見える血溜まりが、雨に流されぼやけていく。その中に倒れたオスカーの小さな身体を見て、息を呑みその場に立ち尽くした。デメテルが怯えるかもしれんとも、意識には無く。
ひとときの静止を経て。
オスカーに駆け寄ると、首筋に触れて脈を確かめた。 微弱な脈はまだ絶えて居ないだろうか。]
おい。 ……おい。
[軽く頬を打って、目覚めるよう呼びかける。]
(8) onecat69 2014/03/29(Sat) 22時頃
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[考えがあれば言われるまま人殺しになどなっていない…とデメテルを一瞥し浮かべる薄ら笑みには自嘲の色合い。一瞬思考を覆った俺が殺した二人の無残な姿、そこへ重なった現実の光景に、表情も思い出も掻き消えた。]
オスカー。 遠くへは、行くな。
言っただろう。行くな。
[掠れた呼吸に乗る音は聞き取れず、ずぶ濡れのオスカーを抱えて深く眉間に皺を刻む。彼の命が失われてしまう事を怖れて、デメテルの持っていた毛布を使って抱き上げようと。
車に戻れば、少しは温かいはずだ。 この街になら病院はきっとある。 …まっとうな治療が行われる病院が。]
死ぬな。
[人殺しの戯言は、神に届くだろうか。 雨の路地を駆けて、教会を思い描く。 賛美歌の響く教会を。 神に祈りながら。]
(12) onecat69 2014/03/29(Sat) 22時半頃
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待つより早い。
[病院の場所は知らんが、電話のある場所も知らん。 何をどう説明していいのかも解らない。
それなら走った方が早い。
デメテルの開いてくれた後部座席にオスカーを寝かせ、運転席に乗り込み有言実行だ。キーを回してエンジンをかけた。車は走りだす。逃げるためではなく、罪を重ねるためでもなく、オスカーの命を救うために。]
(15) onecat69 2014/03/29(Sat) 22時半頃
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― 病院 ―
[外来の時間が終わった小さな病院を見つけた。
駐車スペースには鎖が掛かっているが、建物からは灯りが漏れている。路上に車を停めると、運び込んだ時と同じように後部座席からオスカーを抱えて運び出し、病院の閉まった扉を力任せに叩いた。]
急患だ。助けてくれ。
[そのうちに、中から誰か出てきてくれた。 救急をやっているような大きな病院では無かったが、残っている医師と看護師が対応してくれるようだ。]
(17) onecat69 2014/03/29(Sat) 22時半頃
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知らん。
[どういう事態が起きてああなったのか、こうなったのか、詳しくは知らないが。なってしまったのだから仕方がない。座り込んだデメテルを抱え上げ、廊下の隅に据えられたソファに腰を下ろした。
赤いランプが点灯する間は、此処で待つ。 看護師に事情を訊かれたが、意気消沈して話せない様を装って誤魔化した。実際ひどく疲れていて、そのまま少し眠ってしまったかもしれない。]
(20) onecat69 2014/03/29(Sat) 23時頃
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― ランプが消えて ―
[金は微々たる金額しか持っていない。 その金の全てを医師に手渡し、「入院設備の整った医療施設へ…」と勧める声には首を横に振って、オスカーを連れて車へ戻ることにした。
また明け方だ。 外へ出ると街は早朝の青い空気に覆われていた。
オスカーが目覚めたのは、抱えて病院を出た直後だった。か細い声は、それでも生きている証で。微笑みに僅かに目を細める表情で頷き応えた。]
おかえり。
[車の後部座席へ、再び眠りに落ちたオスカーを寝かせると、頬と髪を一度ずつ撫でてやった。*]
(24) onecat69 2014/03/29(Sat) 23時半頃
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― ワゴン車 ―
……何だ。
[オスカーが着ていた衣服や所持していたものは、手術の際に一度取り除かれた。病院から渡された彼の持ち物の中に、見慣れないものがあった。…通信機だ。
それを眺めつつ零した不思議そうな声は、機械を介して電波に乗り、何処かへ届くのだろうか。]
(27) onecat69 2014/03/30(Sun) 00時頃
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………イアン、か?
[ざらついた音が漏れた。何処かから運ばれた声には聞き覚えがあって、どういう事かと目を瞬かせながら応える。静かな車内では小さな声もよく響いた。
戻りたいと望んで湖畔に留まったはずの彼が、何に迫られ助けを求めているのか。考えてみても解らない。思案しつつ、後部座席で眠るオスカーの顔を見やって。]
助ける。何処に居る。
[と、言った声は何処に届くのだろう。]
(32) onecat69 2014/03/30(Sun) 00時頃
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車。 ……周りには何がある?
[通信機越しの会話は、疑いようなく成立している。確かにこれはイアンに通じているらしい。後部座席に寝かせたオスカーと、その傍で眠るデメテルの様子を気にしつつ会話を続けた。
日が昇った空へ目をむけると、せっかく雨が上がったのに、朝虹が出ている。また近いうちに一雨来るようだ。街外れの双子塔の隙間に掛かる橋のような虹を眺めながら、落ち着かない様子のイアンに声を掛け続ける。]
湖か?森か?塀か?
[塀の内なら、助ける手立ては無いだろうと考えつつ。]
(38) onecat69 2014/03/30(Sun) 21時頃
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虹…、探す。
[虹…がどの程度広域から見えるものなのかは知らないが、少なくとも塀の内に引き戻されたという事は無さそうで。ビルや壁が在るなら、この街の何処かに居るんじゃないか…?と。
キーを回し、車を出した。 静かな朝を滑るように走る車は街中を引き返す。
それ以上の手掛かりは思いつかないが、 ひた走っていれば逢えるだろうと。
デメテルにまた考えなしだと言われそうだ。 そんな事を考え、淡い笑いが滲んだ。]
(41) onecat69 2014/03/30(Sun) 21時半頃
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[酒 BAR 看板 …。 通信機越しの声を拾っていく。
詳細な位置は解らないにしても、そういった店の在りそうな壁はビルに囲まれた場所を探して走る。夜に賑わう界隈なら、昨夜立ち寄ったコーヒースタンドの辺りがまさにそうだったと思い至って。
アクセルを踏み込み、虹を背に走った。*]
(44) onecat69 2014/03/30(Sun) 22時頃
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― 朝虹を望む街角 ―
[近付けているのか。
心なしか通信機から漏れ聞こえる音が鮮明になっている気がする。…しかしそこに、雑多な別の声が雑じっている。それは目標地点を目指す追跡者の気配。
このままイアンの声に招かれるまま走った先に、再び罠があるのかも知れないと疑念が湧く。それを頭を振って払い、アクセルを踏み込んだ。
―…酒場の看板が垂れた界隈の角を曲がった先から見えた物陰に、車が停まっている。静止した車が一台。]
(48) onecat69 2014/03/30(Sun) 22時頃
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…そこに居るのか?
[車が見える位置にワゴンを停めて。 追跡者にも繋がる懸念のある通信機を介さず、開けた窓から声を張り呼びかけた。
エンジンはかけたまま、あの車が目標と違っていても…罠であったとしても、すぐに走り出せるよう用心しながら。]
(51) onecat69 2014/03/30(Sun) 22時半頃
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助けろ…と言われたからな。
[開けた窓から見えるイアンの顔に安堵して。 ワゴンを降りて足早に彼らの乗る車へと向かい。
内側からロックが掛かっているなら少し苦労して、その辺りに落ちているバールのような物を使ってドアを抉じ開けるが。…すんなり開く事を祈って、一先ずは後部座席のドアに手をかけた。]
(54) onecat69 2014/03/30(Sun) 22時半頃
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[開け放たれた窓からはロビンの声も聞こえる。 ドアを開けながら、彼の呟きに軽く首を捻って。]
オマエも助ける。ロビン。
[イアンひとり連れて、ロビンを置き去りにするわけもなく。至極当然だろうと頷きながら、彼らを車の中から引き出そうと。拘束具…には眉を潜めたが、それを取り払う腕力や技術は俺には無い。
へらりと笑ったイアンの背を、車から引き出すついでに一度叩いた。頷く代わりに。]
(58) onecat69 2014/03/30(Sun) 23時頃
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歩けるか?
[ワゴンまでの距離は短い。 先に見えるワゴンを視線で示し、イアンに問い掛ける。ロビンは見るからに動け無さそうな格好になってしまっているから、担ぐとして。
肩を貸せば大丈夫だろうかと、彼の顔を覗きこむ。]
(59) onecat69 2014/03/30(Sun) 23時頃
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[バシッとやったのは背中だ。さて置き。
イアンのふらつく身体を支え立たせて、頼りない足取りを眺め眉を潜める。もちろん薬は持っていなかったから、首は横に振った。]
エルゴット。助けてくれ。
[ワゴンの傍で震えているばかりのエルゴットに声をかけ、イアンの歩行を助けて欲しいと頼んでみる。ほんの少し、肩を貸して隣を歩くだけで良い。
俺は、やはり動く様子の無いロビンの頭を別れ際にしたように撫で、彼を砂地から掬い上げるように両腕で抱き上げて運ぶ。拘束具は…ワゴンに戻ってから考えよう。]
(64) onecat69 2014/03/30(Sun) 23時半頃
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[ザザ…ッ とイアン達が乗っていた通信機が鳴いた。追跡者が近くまで迫っている事を予兆するような、不吉な雑音だと感じた。
ロビンを抱えた腕に力を込め、幻想の砂漠に足を取られる事も無く確かな足取りで前進する。歩きながら落とした視線が見つけた、彼の驚いた顔に、緩く首を傾がせた。]
小さいのの家へ届け物をしたら、 次は、教会を探してやる。
[レティを探すと俺は言った。言ったからには、やはり途中で放り出すのは落ち着かない。探し当てるまで、もう離さないでおこうと決めて。ロビンの頭を胸元へ抱き込み、ワゴンへと辿り着くまで真っ直ぐに歩いた。]
(66) onecat69 2014/03/30(Sun) 23時半頃
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俺は、諦めてない。
[ワゴンへ戻ると、そこには狼狽えたままだろうエルゴットが居て、眠ったままのオスカーが居て、デメテルが居る。イアンが微笑みを浮かべて眠っている。
助手席にロビンを放り込むと、その足で荷置きから工具箱を探り出して戻り。ロビンを戒めている拘束を断ち切っていく。助手席は、移ろう景色が最もよく見える席だ。いつか、砂漠ではない景色を見付けられるかもしれない。]
―…行こう。
[ロビンの髪をまた撫でて、俺は運転席へと乗り込み。 キーを回した。]
(70) onecat69 2014/03/31(Mon) 00時頃
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…俺は、オマエを赦している。 オマエを赦し続けるために 一緒に行く。
[前を見据えてアクセルを踏む。
二人欠けただけで広く軽く感じた車内は、今ようやく満たされたような気がしている。イアンの薬はこの先も中々手に入らないだろう。オスカーがこのまま回復するかどうかは解らない。エルゴットは帰りたがるかもしれない。…それでも、各々の本当の目的地に辿り着くために、行く。
背後に、慌ただしく車が駆け込む音がして。 誰かが何かを叫んでいる。 俺たちを追ってきたのだろう。 これからも、追われるのだろう。]
急ごう。
[まずは、デメテルの家を目指そう。
ワゴン車の向かう先には、 今も鮮やかな虹の橋が架かっている。**]
(72) onecat69 2014/03/31(Mon) 00時半頃
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