人狼議事


64 さよならのひとつまえ

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視点: 人


【人】 測量士 ティソ

−前日夕食−その後−

 俺のカレーが勝ったら利一の丼も食べる、ってことでどう?
 完璧じゃない?

[そんな謎理論を展開しつつの食堂への往路。

カレーに負けるとぼやく姿に構わず、購入した食券はカツカレーの大盛りだ。
常と変わらぬ調子で皿と向き合い、常と変わらぬ調子で匙を口に運ぶ。

早々に皿を空にして、意気揚々と部屋に戻れば片付けを手伝いにかかる。
進行度はどれくらいだっただろうか、消灯を告げる放送は、結局部屋の中で聞く羽目になるだろう。

星を見に行きたかったのだが、二度目のハリセンはゴメンである。
おとなしくその日は、床につくことを選んだ。。
打った尻がやはり痛くて、何度か眠る姿勢を変えた。

――― 就寝時刻が早かったから、放送を聞き逃すことは、なかった。*]

(14) 2014/03/25(Tue) 01時頃

【人】 測量士 ティソ

−翌朝−自室−

 …………ぁ、ぃてててて、……

[放送内容に寝返りを一つ打てば、痛みに小さく声を漏らす。
ほんの打ち身だと思うが、普段から傷に慣れていない体にはあまりよろしくない。

体を起こせば、寝間着代わりのジャージのまま一つ、伸び。
欠伸を噛み殺しながら、寮母室へと向かうべく立ち上がる。]

 ……じゃ、俺、ちょっと行ってくるから

[そんな風に同室者に声をかけて、室内を振り返ったのは、一度だけ。

後ろ手に戸を閉めて、朝の少し冷えた空気の中、真っ直ぐに廊下を歩く。
震えそうになる指先を、そっと、握り込んだ。]

(16) 2014/03/25(Tue) 01時半頃

【人】 測量士 ティソ

[ぺたり、ぺたりと足音を立てて、朝の空気の中を行く。
寮母室で手続きを終え、荷に貼る伝票を二枚、受け取った。

明日のバスに乗るようにという促しに、小さく頷いた。
切符の手配も、済んでいる。

ぺたり、ぺたりと足音は響く。]

 ………、

[堪え切れなくなって、手近な男子便所に駆け込むと、個室に入り戸を閉める。]

 ……、いつも通り、……いつも通りに、

[汚れることにも構わずに、床にしゃがみ込むと、自分に言い聞かせるように小さく呟く。
何度も、何度も、呟く。*]

(23) 2014/03/25(Tue) 01時半頃

測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/25(Tue) 01時半頃


【人】 測量士 ティソ

[何度呟いたか、何度繰り返したか。

最後は笑顔で、最後だから。先輩だって、あの時、笑っていた。
あの時と同じだ、何も変わっちゃいないんだ。
笑顔でいないと、駄目だ。]

 ……い、 いた、いたた、 いたい、

[硬い床から尻を引き剥がし、立ち上がる。
そのまま便所の手洗いで顔を洗えば、ジャージの袖で水滴を拭った。

便所を出て、常よりもいくらか早足に歩く。
自室の戸を開け、机に置き去りの湿布を手に取れば、同室者に―――彼がまだ寝ているなら軽く足蹴にして起こして、突きつける。]

 ……出るまでなら、手伝ってくれるんでしょ

[そう言って、唇の端をにぃっと吊り上げる。

上手く笑えていますように。
泣いても笑っても、最後の一日なのだから。**]

(46) 2014/03/25(Tue) 02時半頃

測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/25(Tue) 02時半頃


【人】 測量士 ティソ

[湿布の貼り替えを着替えと共に済ませ、部屋を出たのは一人だったか、それとも利一と共にだったか。
中央棟へは向かわず、片手を振れば階段を昇っていく。

屋上に繋がる戸を開けば、短い前髪を風が揺らした。
空は高く、青い。]

 ………夜は、晴れるかな、

[手摺に凭れ、階下を見下ろす。
綻び始めた桜並木、その下では今日行われる花見の準備が進められているのだろう。

目を、閉じる。]

 ………

[風に乗って届く歌声。
何の曲までかは、聞き取れない。]

(99) 2014/03/25(Tue) 12時半頃

測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/25(Tue) 13時半頃


測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/25(Tue) 13時半頃


ティソは、手摺から身を乗り出せば、集う友人達の姿は見えるだろうか。**

2014/03/25(Tue) 13時半頃


【人】 測量士 ティソ

− 少し前−自室>>144 −

 やだよ、俺の尻は高いんだから、出し惜しまないと
 傷物でも価値は変わらないよ、腐っても鯛だよ

[など、自分のベッドに腰掛けながら、利一の覚醒を待つ。
先に上着だけ着替えるか、と淡い水色のライン入りシャツに袖を通した。
上から羽織るパーカーは、昨日と同じもの。

利一の準備が済むまでは、下はジャージのままだ。
もぞりと下着の中に手を突っ込み、貼りついていた湿布の縁に手をかける。]

 ……あぃ、 ……いづづづづ

[なるべく追い打ちにならぬよう、と、慎重に剥がしたのが仇となったか。
一気に剥がした方がよかったかとは今更な事。

まだかまだかと利一を待ち、さっさと終わらせろ!と、尻を向ける。
後の事は、大体丞の時と同じだった、とだけ記しておく。
利一が何を思って作業を終えたかまでは、知らないけれど。*]

(164) 2014/03/25(Tue) 22時頃

【人】 測量士 ティソ

− 屋上 −

[どれくらい、風に吹かれていたか。
届いていた歌は途切れ、日はだんだんと高くなる。
青い空の向こう、今は陽に隠されている星を見る。

せめて、太陽が高いうちは、笑っていよう。
せめて、星が見えるまでは、いつも通りでいよう。

最後の日、最後の一日。
訪れると知っていたから、大丈夫だ。
覚悟を決める時間は、どれだけでもあったから。

戸を潜り、階下へと降りる。
中庭に向かうべく道を曲がる途中、外への道を選ぶ背中>>145がちらと見えた。

足を止めて、数度、瞬いて。

首を傾げればまた、爪先は中庭へと向かう。
ブルーシートの敷かれた会場、其処には誰がいたか。]

(169) 2014/03/25(Tue) 22時頃

【人】 測量士 ティソ

− 中庭 −


 さくらもち!は!ありますか!


[小走りに駆けよりながら、挨拶と要求を告げる。*]

(170) 2014/03/25(Tue) 22時頃

【人】 測量士 ティソ

 んぇ、団子系、利一なの?
 俺、那由多にお願いしたんだけ、ど、

[そもそも誰のどこがどれだけなにを立て替えたのか。
お金お金と呟き、左の尻ポケットから財布を取り出す。

広げられたブルーシートに上がり込み、財布を片手に待つこと暫し。]

 ……んー、と、
 やっぱ桜餅代は那由多に、でいいのかな、

 ……おつかいありがとね、で、いいの?ありがとね?

[現れたる桜餅の姿を認めれば、引き換えに紙幣を一枚差し出すか。>>194
那由多が受け取ったのならば、足りる?と首を傾ぐ。]

(204) 2014/03/25(Tue) 23時頃

【人】 測量士 ティソ

[桜餅を無事に手に入れられれば、ブルーシートの適当な場所に腰掛ける。
尻を庇うように、慎重に、腰を下ろした。]

 い、……っつつつ、

[小声に痛みを逃がしながら腰を下ろし、服の上からではどうしようもない皺と格闘しながら、ようやく落ち着けばまた、空を見上げるか。
薄い桃色の花びら。
満開には遠い、蕾達。

そしてそれを透かす空、その向こう。]

 …………なんだよ、咲いとけよ
 散る時は勝手に散る癖に……

[俺がもう、出て行くんだぞ。

不平を零したところで、花が咲くはずも無い。

利一の周りの賑やかな面々を遠目に見ながら、桜餅の桃色の肌に歯を立てる。]

(205) 2014/03/25(Tue) 23時頃

【人】 測量士 ティソ

 キャラメル

[それは、即答だった。>>207
即答というか、それ以外の選択肢はなかった。

早くくれ、と言わんばかりに片手を伸ばす。]

 ……あっ待って、一粒とか言わないよね、
 一箱だよね?大丈夫だよね?

[多すぎるならそれくらい貰えるよね、と、確認するように問う。
一箱が手中に収まれば、中の一粒を那由多に軽く放るだろう。]

(209) 2014/03/25(Tue) 23時頃

【人】 測量士 ティソ

 人の過払い分に、餞別を含めないでよ
 ……ありがと

[受け取った一箱と、桜餅と。
手に取れば呆れたように笑い、一つをぽん、と放り投げる。

零れることなく受け止められたことを確認すれば、座る場所を適当に定めて。]

 ……王子様は、やっぱ一人のとこに留まれないみたいだ
 また、置いてくことになってごめんね?

[子供に向けたその本の内容を思い出し、辿りながらそっと笑う。
自分の笑い方を思い出すように、探るように。

ちゃんと笑えているだろうか、裸眼では那由多の瞳の中の表情まで見えなかった。

吹き上がる黒い泡に、視線はつられて。>>210]

(220) 2014/03/25(Tue) 23時半頃

【人】 測量士 ティソ

[わぁわぁと、騒ぐ同級達から少し離れ、桜餅を口に運ぶ。
普段の自分ならどうしていたか、どうしているのが自然なのか。
考えているうちに、立ち上がる機会を逃していた。

また一口、葉に歯を突き立て、噛み締める。
甘さと塩気と桜の香りが混ざり合う。]

 …………、

[美味しい、けど、食べたくない。
早く食べたら、なくなってしまう。

終わって、しまう。

次いでの一口は、少しだけ、小さかった。]

(229) 2014/03/25(Tue) 23時半頃

【人】 測量士 ティソ

 じゃぁ、出世払いで、……
 あっ、俺のほうが出世してたら、その時の俺に見合ったもの頂戴

[俺車欲しい、と、突拍子もない事を述べながら、桜の下で甘味に舌鼓。
次第にペースは緩むけれど、なんとか笑顔は絶やさないでいられた。]

 ……まぁ、……旅立てるだけでもよかったのかもしれないな、
 ほら、研究職だから、……なんかやたら狭き門だった、うん

 ……合格できただけよしだ、満足してくれよ、『きみ』!

[そう言って、これ以上齧ることのできなくなったくらいに小さくなった、桜餅の一欠片を口に放り込む。
両の手を伸ばしながら、背から地面にダイブする。
圧された尻が相変わらず痛いが、何とか声を出さずに済んだ。]

 ………、

[僅かピントの合わない距離で、わいわいとやっている幾つかの人影。
明日が来れば、彼らの中に自分はいない。
現実味が、ない。]

(252) 2014/03/26(Wed) 00時頃

【人】 測量士 ティソ

[きっと彼らの中の自分という存在は、自分が今までそうしてきたように、思い出の中に閉じ込められてしまうのだろう。
そうして、他の楽しいこと、悲しいこと、全て一緒に、平等に埋もれていくのだろう。

何かきっかけが無い限りは掘り起こされない、そんなありふれた思い出の一つへと、変わっていくのだろう。]

 ………

[もし一歩、踏み出す勇気があったのならば。
誰かの中に、自分を特別なものとして、留めておくことができたのだろうか。

1光年に比べたらほんのちっぽけな距離を、気にせずにいられたのだろうか。]

(254) 2014/03/26(Wed) 00時頃

【人】 測量士 ティソ

[今更そんな仮定をしたところで、自分の意識が改革できるわけがない。

ブルーシートから背中を引き剥がし、立ち上がる。
キャラメルの箱を片手に握ったまま、そっと、距離を取る。

足を止めたのは、桜の本数にして三本ほど離れた位置。
太い幹に持たれれば、枝越しに空を仰ぐ。]

     、 ………

[唇の動きでその名を紡げば、自嘲するように笑う。
仕方がないことなんだと、また、鍵をかける。]

(255) 2014/03/26(Wed) 00時頃

測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/26(Wed) 00時頃


【人】 測量士 ティソ

[やがて、何事もなかったかのように、その桜の木から離れる。
再びブルーシートに戻り、隅のあたりに寝転がる。
頭が痛かったので、パーカーを脱いで枕の変わりにする。

暖かな日差し、適度な賑やかさ。
油断したら、このまま眠ってしまいそうだ。
眠ってしまったら、あっという間に時間が過ぎてしまいそうだけれど。]


 ……ぁふ、

[堪えに堪えたその感情、零れた一粒が、どうか欠伸に紛れてくれますように。

瞼を擦り、キャラメルの箱から一つを取る。
口の中に放り込めば、舌先で甘さを溶かしていった。]

(285) 2014/03/26(Wed) 01時頃

【人】 測量士 ティソ

 ……俺は星の王子様だから、
 俺は夜に輝くから……

[つつく掌を振り払うように、ひらりひらりと手を振って。
そも、今日の花見で何をするのか、あんまり把握していない。
桜餅のことしか気にしていなかったし、そして今日が最終日とも思っていなかった。

キャラメルを溶かしながら、色素の薄い瞳は締坂の方を向く。
半開きの口が、何かを言おうとして、とどまって。]

 ……樹央、あれ歌ってよ
 きらきら星、……英語歌詞の方

[子守唄になりそうな予感が、しないでもないのだけれど。]

(293) 2014/03/26(Wed) 01時頃

測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/26(Wed) 01時頃


【人】 測量士 ティソ

[日光が遮られたのは、樹央に曲を強請っている最中だったか。>>294
その髪から滴る水滴が頬を、額を、容赦なく濡らしていく。

視線は、真上を向く。
空は、映らない。]

 ……おひさまが、きもちいので

[昼寝日和だよねぇ、と、薄く笑む。]

 夜、晴れたらいいな
 こいぬ座を、……ゴメイザをね、見たいんだ、

[そのうちに、届く歌声に、目を細めた。>>297

覗き込む瞳から逃れるように、腕で瞼を覆い隠す。]

(301) 2014/03/26(Wed) 01時頃

【人】 測量士 ティソ

 …… Up,above the world,so high,

[歌を口ずさむというよりは、詩を諳んじるような。

そんな細い声を、細く開いた唇は紡ぐ。
メロディは、樹央に任せればいい。]


 Like a diamond in the sky……

[きっとどれだけ遠くに離れても、空を見上げれば必ずそこに星はある。
色褪せない輝きとして、いつだって、そこにある。

それ以上の続きは、声にはならない。
ただ、胸のつかえを逃がすように、細い息を吐いた。]

(306) 2014/03/26(Wed) 01時半頃

【人】 測量士 ティソ

[歌が終わる、余韻が満ちる。
目を閉じたまま腕を離し、掌を何度か緩慢な動作で打ち鳴らす。
ぱちぱちと、別の拍手が聞こえた。>>317]

 何だよ、……じゃぁ何か俺の目ぇ覚ますような事してよ
 面白いこと言えよ、お前それで俺のルームメイトか

 ほら、樹央歌ってくれてんだからさー
 利一もなんかやれよー、コーラぶちまける以外のことー

[緩く握った拳を、声のする方向に緩く振り上げる。

目は開かない。
目は、開かない。]

 ……辛ぇよ、ばか
 すっげぇ辛ぇよ、主に右の尻が

[両の手で顔を覆う。
目元を隠しながら、それでも口元で、にっと笑った。]

(322) 2014/03/26(Wed) 01時半頃

【人】 測量士 ティソ

 英語とか暫く触れてないから大丈夫大丈夫
 良かった、その調子で二番いってみよー

[流石に二番の歌詞は知らないけれど、と冗談めかして付け加える。
生憎と、自分に混ざる血は英語圏の血ではない。
かといって、混ざる血の生産地の言葉が喋れるわけでもない。
そういうものである。

うー、と、低い声で唸りながら体を起こし、伸びをひとつ。
少し俯き気味に顔を傾ければそっと瞼を開き、具合を確かめるように瞬きを繰り返す。

大丈夫、溢れない、大丈夫。

盛大な勘違いの声に、全身を使うようなため息を一つ。>>324]

(327) 2014/03/26(Wed) 01時半頃

【人】 測量士 ティソ

 歌えとは言ってないよ、俺……

[歌い始める利一の姿に、いつも通りに耳を塞ごうと両耳へと手を伸ばす。
けれど指先が耳たぶに触れる直前、一瞬の逡巡の後、掌は自らの前髪をわしゃりと掻き混ぜた。

下手な歌声に、お世辞を使えばなんとか「聞ける」と言えるようなありすの声も混ざる。
利一が顔に落とした雫を手で拭い、肩を揺らして。]

 あーもー
 ありす、俺にもタオルー

 ……顔、  顔濡れて、……

[早く、と、手を伸ばした姿勢のまま、俯く。

顔が濡れたのは、利一が濡れたままこちらを見たからだ。
結構ずぶ濡れだったんだ、あいつ。
だからまだ、顔が濡れているんだ。

伸ばす指先が震えるのを、誤魔化すように、堪えて。]

(341) 2014/03/26(Wed) 02時頃

【人】 測量士 ティソ

 ………

[あぁ、ほんとうに。
ほんとうにこれが最後なんだ、と。

思ってしまった。

歪む視界に広がるのは、空の青とは程遠い、ブルーシートの青色。
滴る雫を利一のせいにして、袖で拭う。
枕にしていたパーカーで拭う。

顔を、覆う。

パーカーのポケットから滑り落ちたスマートフォンが、太腿で跳ねる。]

 ……まばたきしては、 みんなをみてる、……

[パーカーで覆ったせいか、妙に震えた歌声は43(0..100)x1程の音程を伴って。]

(351) 2014/03/26(Wed) 02時頃

ティソは、まだ暫くは、顔を上げられそうにない。**

2014/03/26(Wed) 02時半頃


測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/26(Wed) 02時半頃


【人】 測量士 ティソ

[硬い生地のパーカーで、何度か顔を拭う。
俯いたままパーカーを羽織り、フードを目深に被る。]

 ……平気だよ、夜更かしは得意だから
 利一こそ、夜更かししすぎて明日寝過ごさないようにね?

[それは、一年と半年前の自分を思い出してか。
見送ってほしい、見送らないでいて欲しい。
この2つの思いを、かつての日に先輩も抱いていたのだろうか。
歩み去る背中に、口元だけで、笑んでみせた。

落ちたスマートフォンを拾い上げると同時、メールの着信がひとつ。
暗い画面に映り込む自分の顔がなかなかに酷くて、かき消すようにスイッチを入れる。
フードの下、一瞬だけ瞳は丸く開かれて。
それからそっと笑めば、返信文を作成する。]

 ……顔、洗ってくる、

[その場にいる者にはそう述べて、桜餅のパックを片手に立ち上がる。
パーカーのポケットの中、キャラメルの箱が音を立てた。*]

(389) 2014/03/26(Wed) 09時頃

【人】 測量士 ティソ

[送信と同時、濡れた前髪の上からフードを被る。
流水で冷えたとはいえ、すぐに消せる痕跡でもないだろう。

ブルーシートの方をちらりと見て、少しだけ外を見てくると告げればそのまま外へと出ていくだろう。
春の陽気はフード越しにも十分に感じられる。

寧ろ、色の濃いフードでは熱を吸って熱いくらいだ。
周りに人がいないことを確認し、フードを脱げば掌でぱたぱたと顔に空気扇ぐ。]

 ……裏手の、団地、

[そのうちに通いなれたスーパーの傍まで来れば、ぐるりと道を迂回する。
団地の存在は知っていた、けれど、わざわざ公園まで足を運ぶことなんてなかった。
三年間、長いようで短くて。
色々と慣れた気になっていたのに、知らない事がまだまだあって。

公園に辿り着けば、フードを被りなおして二者の姿を探す。]

(402) 2014/03/26(Wed) 13時頃

【人】 測量士 ティソ

− 団地公園>>404 −

 どこの不審者かと思った

[マスクにメガネ、軍手と揃ったその姿に述べたのは、率直な感想。
とはいえ、決してパーカーをずらさない自分も似たようなものか。

怜二の姿もそこにあれば、掌を軽く振った。]

 歩けなかったら流石に病院行くって、

 ……寮出てくの、遅らせられたかなぁ、

[なんてね、と冗談めかして軽く笑う。
小ぶりな桜餅が四つ入ったパック―― 一つは道中で食べたので中身は三つ――を軽く持ち上げれば、どこかで座って食べようと促した。**]

(405) 2014/03/26(Wed) 13時頃

【人】 測量士 ティソ

−日没後−屋上−

[花見が散会となったのは何時頃だったか。
片付けの最中、ブルーシートをそのまま借りられるかと頼み、屋上へ運び込む。
召集のメールは簡素なもの。
シリウスが顔を覗かせる夕闇の中、花見の残りの団子を口に咥えながら、ビニールシートを広げていく。

夜とはいえ、街灯の邪魔はある。
月だって、昇っている。
だから、とても美しい星空とは、到底呼べないだろう。

日が落ちる。闇が広がる。

冬の大三角の頂点の一つ、小さく輝く星を見つけて、作業の手を止めた。]

 ………よし、

[パーカーの袖を捲り、気合を入れるべく、一声。
ブルーシートの準備が終わるまで、あと少し。*]

(412) 2014/03/26(Wed) 18時半頃

測量士 ティソは、メモを貼った。

2014/03/26(Wed) 18時半頃


【人】 測量士 ティソ

− 昼−団地公園 − 

[群れる猫たちにナンバリングがされているとは知らず、適当な一匹の前にしゃがみ込み、そろりと手を伸ばす。
柔らかな毛並みと耳と暖かさを堪能するように、わしゃわしゃとその頭部を撫で、撫で、撫でて。
逃げない猫を抱き上げていれば、丞のくしゃみが耳に届く。]

 ……アレルギー?

[ガスマスクではないとはいえ、十分に不審者な姿への問い掛けは一つ。]

 赤ずきんちゃんっていうか、青ずきんちゃんっていうか、……紺ずきん?
 まぁ、何色ずきんだろうと狼さんは食べないでしょ、大丈夫大丈夫、

[そんな風に、指摘されても自らフードをを外そうとはしなかっただろう。>>413
フード越しでないと、涙腺が緩みそうで。

抱いていた猫に、ちいさくじゃあねと告げ、立ち上がれば示されたベンチの方に向かった。]

(422) 2014/03/26(Wed) 19時頃

【人】 測量士 ティソ

[ベンチに向かう途中、裾を引かれれば、一度足を止める。
その指摘に、何よりも気にしたのはフードの丈だった。]

 ……そうかな、秋に買ったんだけど、

[身長伸びたかな、と、誤魔化すように笑う。
ポケットの中、増えた重みにはまだ気付かない。

ベンチに腰かけ、パックを開けば一つを口に咥え、丞に、怜二に勧めるように差し出した。
断られても無理矢理に押し付けただろう、俺の桜餅が食えんのか。

今日何個目かになる桜餅をぺろりと平らげれば、ベンチの背に凭れてまた、空を見上げる。
ずり落ちかけたフードを正して、口を半開きにして。]

 ……あったかいねぇ

[口から出るのはそんな、曖昧な言葉。
日差しが妙に眩しくて、目を細める。]

(423) 2014/03/26(Wed) 19時頃

【人】 測量士 ティソ

 うぃ、宗介だよ

[丞に次いで、こちらに気付いたらしい怜二に笑いかけ、パックを持っていない方の手を軽く振る。]

 猫見にきた
 ……懐こいねぇ、ここの猫

 餌はないよー、これは俺達のだから、駄目だよー

[最も、猫に桜餅というのが良いのか悪いのかもわからないが。
怜二に桜餅を押し付け、ベンチへ向かう。

空を見上げていた視線が、猫の傍から離れない怜二の背の方へと向いて。]

 ……怜二もこっち来ればいいじゃんー
 皆で食べようよー

[既に食べ終わった自分の事は棚に上げて、ベンチの空いた箇所を軽く拳で叩く。
こん、と、木製のベンチは軽い音を立てた。]

(428) 2014/03/26(Wed) 19時半頃

【人】 測量士 ティソ

[8分19秒の旅を終え、頬に触れた陽光が顔を照らす。
一番近い恒星とは、朝までの、暫しの別れとなる。
朝になれば、暫しの別れとなる。]

 ん、

[フード越し、呼ばれた名前に視線を上げる。>>433
端的に告げられた言葉、示されるフードにゆっくりと瞬いて。
空を見上げるように顔を上げ、両の手でフードを下ろす。
色素の薄い髪が、揺れた。]

 ……一日、終わるなぁ、
 もっとのんびりできるかと思ったけど、あっという間だったな、
 なんか、色々、あっという間だった

[呟く言葉は、きっと、自分に向けて。]

 猫、見れて良かった

[ありがとね、と、丞と怜二を交互に見れば、フードの遮りのない顔で笑った。]

(445) 2014/03/26(Wed) 20時頃

【人】 測量士 ティソ

[丞が一枚を描き終えるまで、隣の席を怜二に勧め続けていただろう。>>434
その背中が踵を返そうとしていても、同様に。>>439

それでも彼が帰りたがるのならば、そこまで強く止めはしない。
引き留められたとしても、告げる事は一緒だった。]

 今日、夜、天体観測するから
 新月じゃないけど、星を見るから

 怜二もよかったら、来て、……詳細は後で、メールするから

[二年の夏、降り注ぐ流星群の元に、怜二の姿があったことを、覚えていたから。

そんな風に天体観測への勧誘の言葉を述べたのは、どんなタイミングだったか。
フードの袖ごと、掌を握りしめた。]

(446) 2014/03/26(Wed) 20時頃

【人】 測量士 ティソ

 そ、猫見に来た
 あと天体観測の勧誘

[付け足しに思われるかもしれないけれど、強ち間違ってはいない。
怜二の問いにそう答えれば、背を押す丞に便乗する様に腕を片手で掴み、>>447ベンチの方へと引く。]

 んー、ちょっと変なとこ怪我してる以外は無事
 すごい健康体で巣立ちますよー

[バスが少々不安ではあるが、そこは耐えるしかないだろう。
そこまで過酷な旅にならないことを、信じたい。

そうこうしている間にも、丞のペンは動いていく。
出来上がった絵を見せられ、少しだけ眉を寄せた。>>449]

 ……俺、こんなつねりたくなる顔してない

[唇を尖らせ、わざとらしく不平を漏らすが、すぐにその表情も解けるか。
ありがと、と小さく呟き、彼が許可したのならばスマートフォンでそのイラストを撮影させてもらう。
写真に保護をかけながら、フードを被りなおした。]

(467) 2014/03/26(Wed) 21時頃

【人】 測量士 ティソ

 うん、じゃぁ、またね

[公園を去る丞に、常通りの笑顔で再開の挨拶を。>>452
実際、その再開は直ぐに果たされるのだろう。
けれど、その次は。

たった三文字のその言葉の重みが、じわりと染みる。

そうして、唇で笑みを形作れば、怜二の方に顔を向ける。]

 ……怜二はタイムカプセル、いいの?

[間に合わなくなるよ、と、首を傾げて問う。
どこからか、擦り寄ってきた猫の姿に、その場にしゃがみ込み、頭を撫でて。]

 ……いいなーおまえはー
 昼もごろごろできて、……ずっとここにいられて

[丞のイラストではないけれど、猫になれたらよかったのに、なんて。]

(468) 2014/03/26(Wed) 21時頃

【人】 測量士 ティソ

− 夕方−団地公園>>472 −

 手紙とか、……何かそういうのは?

 っても、俺も何も用意できなかったけどねぇ

[殆ど荷物は送ってしまったのだ、後は天球儀を、タオルに包んで鞄に突っ込むだけ。
小さいサイズの雑貨とはいえ、流石にクッキー缶には入るまい。
星座早見もまた、同様に。

手紙を書く気には、やはり、なれなかった。
10年後の自分の姿と言うものが、あまりにもおぼろげだったから。
想像したくなかった、とも言えるのかもしれない。]

 ……そりゃ、ね
 俺だって完璧超人じゃないんだもの

 寂しいし、辛いし、……なんかもう、わけわかんないよ

[どうしたらいいんだろうねぇ、と、怜二を見上げて笑う。]

(487) 2014/03/26(Wed) 21時頃

【人】 測量士 ティソ

 ……ん、んー
 待って、ちょっとまって、もう少し、

[一匹の猫を撫でていれば、わらわらと寄ってくるその他の猫。
一匹ずつを最低一撫ではして、よし、と一声。
フードの毛を払いながら立ち上がれば、行こう、と促す。]

 ……そういや、キャラメルあるよ、キャラメル
 怜二食べる?

[歩く最中、そんな事を話しかけながらポケットに手を突っ込む。
指先に触れたのは、手のひらサイズの小箱と、もう一つ。>>414]


 ……増えた

[唖然とした表情で、呟く。*]

(491) 2014/03/26(Wed) 21時半頃

【人】 測量士 ティソ

− 夜−屋上 −

[残っていた団子の最後の一串を口に運ぶ。
ビニールシートの隅、ゴミ袋用にと確保しておいたビニール袋に、それらのごみをひとまとめにした。

設営と言っても簡単なものだ、ビニールシートを大きく広げ、四隅に重石を乗せる。
それが自分の靴だったり、鞄だったりは様々だけれど。

設営準備と称して、何かを整理する時間が欲しかったのかもしれない。
鞄からそれ用に購入してあった懐中電灯を取り出せば、スイッチを入れる。

真っ直ぐに伸びた光は、夜空に突き刺さる。
空は高すぎて指し棒が届かないから、今日の講座にはこれを使うつもりだった。

照らした先に輝くのは、こいぬ座β、星名はゴメイザ。
アラビア語で、涙に濡れた瞳の意味を持つ星。

誕生花があるように、誕生星もあるわけで。
そんな星の星言葉を思い出せば、少しだけ自嘲した。*]

(503) 2014/03/26(Wed) 21時半頃

【人】 測量士 ティソ

− 夕方−団地公園>>497 −

 ……そうだねぇ、結構、わかんなくなってる
 覚悟はしてたんだけど、……してたから今でいられるのかな

 ……寂しい、辛いって泣いてる姿を覚えられたらたまらないからねぇ

[だから怜二も忘れてね、と付け加える。
屈む背と、此方を覗き込む瞳と。
色素の薄い瞳は一瞬だけその瞳を見つめて、それから直ぐに、逸れて。]

 あるけど、いい、……今、言う必要は多分、ないし
 言ってもただの、自己満だから
 今満足して、全部ぶち壊すくらいなら、十年後に笑う方を取るよ、俺は

[これからもきっと、必要はない。
ほんの小さな恋心も、きっといつか、思い出になる。
十年後、作った口実を果たしに、再開すればいい。

十年もきっと、あっという間だけれど。]

(513) 2014/03/26(Wed) 21時半頃

【人】 測量士 ティソ

 ……っていうか、食べ物あれば俺が来るみたいな認識の奴、ぜったいいたよね
 俺別にそこまで日中食って、……食って、るかなぁ……

[現に今も、キャラメルを頬張っているわけで。
増えた菓子とをポケットに戻し、軽く握り締めた。

夕焼けが辺りを満たす。
青かった空を赤く、そして藍色に染めていく。

下校中、幾度か見た景色ではあるのだけれど。]

 ……見納めだー!

[吹っ切れたように一言叫べば、フードを脱ぐ。
どこぞの青春漫画よろしく競争しようと言いたかったけれど、負傷部位のせいで上手く走れなかった。**]

(514) 2014/03/26(Wed) 21時半頃

【人】 測量士 ティソ

− 夜−屋上>>511 −

 だってそんな直ぐ来ると思わなかったし
 勝手に来た利一が悪い、防寒対策してなかったのも利一が悪い、はい解決!

[懐中電灯の電源を切れば、シートの上に上がるように促す。
机の上に放置していたのは、昨日環から貰ったものだ。
中のグミ菓子の袋を開け、一つを口に含めば利一に中を勧める。
期間限定のそれは、独特の酸っぱさがある。

唇を軽く窄め、見上げる利一につられるように、空を見上げる。
一等星の輝く空、取り出した眼鏡をかければ、二等星くらいまでならくっきりと見えるようになるか。]

 見えるよ、こいぬ座β
 俺の誕生星ー

[そう言って星を指さすが、利一が気付かぬようなら片手に懐中電灯を持ち、該当箇所を照らす。]

 こっちの明るいのが仔犬の尾っぽ
 で、こっちね、β

(518) 2014/03/26(Wed) 22時頃

【人】 測量士 ティソ

− 夜−屋上>>530 −

 全部利一のせいってした方が、主に俺が穏便になるかなって
 ……これめっちゃ酸いね

[もごもごと、酸味の残る口内を、持ち込んでいた緑茶のペットボトルで洗う。
真っ直ぐに伸びる白の一直線。
それでも見辛いようならば、赤縁の眼鏡を手渡すだろう。
星を見るときだけ、と、忠告して。

見上げた空は、降りそうな程からはほど遠い。]

 あんま生まれた日と、その日見える星は関係ないよ
 俺かに座だけど、かに座そこにいるし

 ……さそり座、あれって秋生まれの星座だけど、夏の星座なんだよ
 オリオンは冬にいばるけど、さそり座が見えてきたら隠れちゃうの

[そう言いながら、次々と光の先は星を指す。
少しでも星を覚えておこうと、瞳の中に星を映す。]

(537) 2014/03/26(Wed) 22時半頃

【人】 測量士 ティソ

 元祖すもも味

[パッケージの文字をそのまま読み上げる。
一口目に慣れてしまえば二口目からはペースがあがる。
むぐむぐと、口の中でグミを転がして。]

 8月、……待って、調べる
 流石に俺365日覚えてない

[そう告げて、日付を確認すればスマートフォンで調べる。
あぁ、と一つ呟き、星は暗闇を指す。

視力が良ければ、或いはもう少し辺りが暗ければ見えたかもしれない。
北斗七星から、然程離れない距離。]

 おおぐま座の足、タニア・アウストラリス、……三等星だからすごい見辛い

 ……見える?俺は裸眼じゃ見えない

[あのあたり、と、アバウトな位置を光は照らした。]

(550) 2014/03/26(Wed) 22時半頃

【人】 測量士 ティソ

[皆が遅い、という声に、僅か肩を揺らして笑う。]

 ……利一が早く来すぎたんじゃない?
 どしたの、なんか張り切ってる?

 ……張り切っても、星は逃げないよ

[ゆっくりでよかったのに、と、穏やかに。

懐中電灯のスイッチを切れば、寝転がる。
患部が圧されて、また、小さな声で痛い、と零した。]

(552) 2014/03/26(Wed) 22時半頃

【人】 測量士 ティソ

 もっと田舎の方とか、暗いところとか、
 そういうとこなら多分、見えるよ

 三等星どころじゃなくて、もっともっと小さい星も多分、見える

[やっぱり天体観測は夏だなぁ、と、細かな砂をばら撒いたような天の川に思いを馳せる。
細かな星がきらきらひかって、本当に一つの川のようになって。
ミルクの粒に例えた気持ちが、よくわかって。]

 じゃぁ、張り切ってないのに一番乗りだった利一にはグミをあげよう
 遠慮なく受け取りたまえ

[利一の心中を、察することはできない。
自分が堪えるのに、精一杯だから。

そんな風にしていれば、丞や頼児が屋上へやってくるのだろう。
上がってきた面々に、ブルーシートの上を勧めた。]

(577) 2014/03/26(Wed) 23時頃

【人】 測量士 ティソ

うぃー
 準備出来てるから適当にすわッ

[すわッ。

利政の声に体を起こして振り返れば、顔面に飛来する、馴染みのチョコが菓子の詰め合わせ。>>578
もちろん受け止められる筈がなく、一度顔面をクッション代わりにしてビニールシートの上に落ちた。
その中身が何であるかを確認すると同時、詰め合わせと利政の顔を交互に見て、]

 ……かっ、……金は、やらんぞ……

[抱え込み、主張するのはとてもみみっちい事。
そんな風に変に振り切ろうとするのは、少しでもこの空気を紛らわせようとしてか。]

 ……利政、グミ食べる?

[そんな風に差し出すグミは、やはり元祖すもも味。]

(594) 2014/03/26(Wed) 23時半頃

【人】 測量士 ティソ

 説明は、ある程度揃ってから始めようか
 ほら、俺、喋りだしたら止まらないから

[ダイアモンドを、という声に立ち上がり、懐中電灯を手に取ればスイッチを入れる。

オリオンをなぞる、という声に、光の一筋は三連星を撫でた。
それは、きっと頼児の指先よりもずっと確かになぞっただろう。

力強い光を持ってしても、オリオンには届かないのだけれど。]

 ……シリウスはねぇ、こっち
 今年は惑星が綺麗だから、一等星でも霞んじゃうんだよね

 近くにいるほうがやっぱり、輝いて見えるから

[長旅の末に、やっとやってきた光だというのに、こんなにも呆気無く抜かれてしまう。
空を見上げ、苦笑した。] 

(595) 2014/03/26(Wed) 23時半頃

【人】 測量士 ティソ

 ちょ、写真は事務所通してくださいー

[写真、という智明に冗談めかして掌を向ける。
気分はパパラッチに囲まれる有名人だ。
同室、の言葉に利一の顔をちらとみて、小さく頷く。]

 しかも、そこの丞は去年の同室だし、そっちの頼児は一昨年同室なんだよね
 ……あっ、これはもしかしてあれか、三人で俺の恥ずかしい話しちゃう感じか!?

 やめてよ、俺恥ずかしい人生しか送ってないから!

[どうなんだ、と、かつての同室者達と現同室者とに視線をやる
隅へと走る智明の背を苦笑しながら見送る。

カメラを向けられれば、できる限りの笑顔を見せただろう。]

(598) 2014/03/26(Wed) 23時半頃

【人】 測量士 ティソ

 よっ、 ……呼びましたっけぇ……?
 俺ちょっと、そんな前のことは覚えてない、っていうか、

[というか何故、そんなに覚えているのだ。

残念な事に丞の語る言葉達の殆どが、というか全部に身に覚えがあるので、何も反論ができない。
半開きになった口が力無く開閉し、代わりに頬に血が昇る。]

 や、  やめ
 ……それは俺読めない新聞だよね!?

[読めたらいいのかという話ではないが。
しかし智明の手にかかれば本当に自分の残念エピソードが紙面で踊りそうだ。>>609

ツーショットの言葉に、いいよーと軽く返す。]

 星が映ればいいんだけどね、
 光が小さすぎるから、機材が別にいるんだよねぇ

[いつか、そのあたりの機材も揃えたいものだと、星空を見上げ、呟く。]

(614) 2014/03/27(Thu) 00時頃

【人】 測量士 ティソ

[そうして。

参加する、と、メールの返信をくれた者達がある程度集まれば、ブルーシートの中央に立ち、わざとらしく咳払いをする。
見上げた夜空は高い、星も、この地域にしては綺麗に見えている。
懐中電灯のスイッチを入れ、天上を真っ直ぐ指して。]

 まずは、東西南北の確認から、始めるねー

[そんな、基礎的なことから、天体講座は始まるだろう。

専門的な用語はあまり使わないように心がけながら、ひとつひとつ、星を指す。
冬の大三角形。
冬のダイアモンド。
北斗七星と、その側にひっそりと輝くアルコルの存在。

兄が死して尚、共にいることを望んだ双子の話。
大神の妻の嫉妬に充てられ、熊へと変えられた娘とその息子の話。
女神の怒りに触れ、鹿へと変えられてしまった主人を噛み殺した猟犬の話。
そしてお馴染みの、蠍を恐れる巨人の話。
愛憎渦巻く、妙に人間臭い神々の話。]

(615) 2014/03/27(Thu) 00時頃

【人】 測量士 ティソ

 結構、「結局ゼウスが悪いんだろ」って話が多くて、……

 ……後は、……あとは、何かな、
 何、だろう、

 えっと、思い出すから、ちょっと待ってね?えっとー……、

[次の言葉を探す。
言葉を途切れさせる前に、次の話を。

話しておかないと、だって。
次にみんなで星を見ることなんて、ないから。

だから、沢山、話して。]

 ………、

[話さないと、いけないのに。]

(617) 2014/03/27(Thu) 00時頃

【人】 測量士 ティソ

 あとは、そうだな、

 ……今年は、……星の……観測ポイント、っていうのかな、
 そういうのが、結構あって、

[けど、もうこの場所では見られなくて。]

 4月なったら、火星が二年ぶりくらいに、最接近して、

[けど、もう自分は遠い地にいて。]

 次の、流星群も、 ……4月に、こと座が、
 ……でも、……今年は、あんま、見られないだろうって、

 5月の、みずがめ座が、……ゴールデンウィーク、だから、……

[話すことが、未来に偏る。
今の星空で語れることがなくなれば、自然とそうなることは、予測できただろう。
スイッチを落とした懐中電灯を、腹の前で握りしめる。
声が震えるのを、堪える。]

(637) 2014/03/27(Thu) 00時半頃

ティソは、ススムの小声は、自らの声に紛れて届かない。

2014/03/27(Thu) 00時半頃


【人】 測量士 ティソ

[堪えていたものが溢れると、星に向けていた瞳を固く閉じたと同時。]

 ……はぇ、

[丞の声に応じるには、間の抜けたすぎた音が、漏れた。>>646
その手に握られているのがクラッカーだと理解するよりも先に、弾ける音。
弾みで零れた数粒の涙は、抱き寄せる利一の肩口に落ちる。>>653

呆気にとられたように、瞬く度に落ちる涙。
はらはらと舞う星形の紙吹雪の中、耳に届く利一の声に、くしゃりと顔を歪めた。]

 ……ばか利一
 なんでお前が先に泣くの、……主役差し置いてんじゃねーよ、ばか

[肩口に押し付けられる目元。
その柔らかな癖毛を、くしゃりと掻き混ぜる。]

 ……っくそ、ばか、 ばか、……ばーか、……

[子供じみた悪態も、そのうちに、泣き声に掻き消える。]

(664) 2014/03/27(Thu) 01時頃

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