73 ― 帝都・つくも開闢奇譚 ―
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-神社・桜木の下-
おっと。
[亜茶の叫び声。>>2:59 ポンっと出てきた耳に男は目を向ける。]
そんなつもりはなかったんだが。 いや、隠さずともいい。
[耳を隠して尻尾隠さず状態の亜茶にはそう伝え、男はゆっくりと、"いいこと"の詳細を話し始めた。]
(2) 2014/05/30(Fri) 00時半頃
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遥か、遠い北の国の話、なのだが。
そこでは、ある人物に望みを叶えて貰う為、木に長靴や靴下-この国では足袋のほうが一般的だろうが-を吊るす習慣があるらしい。 時には、それらに想いを綴った手紙を入れて。 そうすると、ある日、その人物が現れて願いを叶えてくれると言われている。
その人物、サンタクロース、という名前らしいが、なかなかどうして恥ずかしがり屋みたいでね。 滅多に皆の前に姿を現さないらしいんだ。
少し、誰かさんに似てると思わないか?
[穏やかに笑って。 男は桜木の幹に触れる。]
(6) 2014/05/30(Fri) 00時半頃
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……どうやら奴さん、ここを離れて町をふらふらしているようだし。 こっそり、皆で町中の長靴や靴下、全部集めて、この木に吊るしてやったら面白いと思うのだが。
[長靴や靴下で埋め尽くされた桜木。 流石に、かの精も驚くだろう。
櫻子はあの時話していた灰を撒くつもりだろうか。 そうなら、丁度雪の代わりにならなくもない。
最初は驚くだろうが、長靴に込められた想いを知れば、あるいは。 皆と打ち解ける切欠に。
最も、男がそこまで考えているかは、定かではない。 ただただ面白そうだというだけかもしれない。**]
(7) 2014/05/30(Fri) 00時半頃
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な。 想像するだけで、愉快だろう?
[ころころ笑う亜茶に男は片目を瞑ってみせる。>>27 投げ掛けられたサンタクロースへの疑問には、さあなあ、と桜木を見上げ。]
"散策"ロースだから、履物はいくらあっても足らないのかもしれんな。
[そう言って、亜茶の言葉の訂正をすることなく、寧ろ話を繋げて応えるあたり、何を考えているのか。
桜を思い、悩みを口に伺うのには。]
大丈夫さ。
[ひとこと。 男は亜茶に視線を戻す。]
(51) 2014/05/30(Fri) 22時半頃
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……まぁ、多少は驚くだろうが、それで怒ったとしても、 悪気があってすることではないのだから。
[たぶん。おそらく。 少なくとも亜茶は。]
その時は、謝ればいいことだ。
[笑う。]
(52) 2014/05/30(Fri) 22時半頃
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ああ、
[吹っ切れたように手を叩く亜茶。 足元の梟は、目を瞬いて。 男は楽しげに頷いた。*]
(53) 2014/05/30(Fri) 22時半頃
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ふ…、ムカデ、か。
そうだな。 いざとなったら、擽ってやろう。
[亜茶の返答に男は目を細める。>>56 唄もそうだが、亜茶の発想はなにかと新鮮で。 それでいて、素直な愛らしさも感じられる。]
いや、それよりも今は、協力者を増やしたほうがいいな。 亜茶には誰か、心当たりはいないかね?
[早速、探しに行こうと歩き始める亜茶に尋ね。 足袋を売っている店に行くと言うのには。>>60]
俺は折角だから、この近くの河原を覗いてみることにするよ。
[そう応え、手を振る亜茶を見送ったのだった。*]
(64) 2014/05/31(Sat) 00時半頃
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宝飾交易 黍炉は、メモを貼った。
2014/05/31(Sat) 01時頃
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旨いかい?
[亜茶と別れ、河原へと歩き出せば、神社。 屋根に腰かけ、煙管をくゆらせる亀吉の姿が目に留まり>>66、 男は声を掛けた。]
今日の風はなかなかに心地よい。
[物陰に置いてあった釣具に手を伸ばす。]
(69) 2014/05/31(Sat) 11時半頃
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成程、煙、か。
[漂う白煙に、亀吉の本性を思いつつ。 男は釣竿を肩に乗せる。
小さな亜茶を唆すだけ唆して、己は釣りをするつもりなようだ。 "事"を成すには、一人でも多くの協力者が必要だろう。]
ああ、鮎でも釣れそうな気がしてね。
[髪を撫ぜる柔らかい風に、天を仰いで。 河原へ向かう。 亀吉は男に付いてきただろうか。>>70]
(74) 2014/05/31(Sat) 12時半頃
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-河原-
さて、と。
[男は適当な石に腰掛ける。 傍らには、獲物が掛かるのを待つ釣竿。
伝書の梟は居ない。]
釣れたら、馳走するよ。 塩焼きは俺も好きなんだ。
[気が合うな、と亀吉に笑う。>>76
時を気にしないゆっくりとした動作。 茶でもと、準備をしようとして。]
(78) 2014/05/31(Sat) 15時頃
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…………少し、待て。
[男の手が、止まった。 淹れ方を忘れたと、目を閉じる。
睡眠や幻覚を促さない、一般的なその風儀。 それが男にはあまりにも、久方ぶりだった。*]
(79) 2014/05/31(Sat) 15時頃
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-一方夕顔邸-
[つんつんと、玄関扉をつつく梟が一羽。
何所かでシャミが鼠を探している>>49ところでも見たのだろうか。 傍らには捕獲してきたらしい畑鼠が横たえられている。**]
(80) 2014/05/31(Sat) 15時半頃
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