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21 ─明日も、薔薇の木の下で。
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2013/08/11(Sun) 18時頃
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― 礼拝堂 ― [ドーム型の天井からの光。 他よりも、少し空気が冷たく感じるのは気のせいか。
静寂の中、響くのは自分の足音と息の音のみ。 聖徒席の一番前に腰掛けて、ステンドグラスを見上げる。
きらきらと色が降る。]
……何やってるんだろうな。
[呟きが礼拝堂の中に響いた。]
(55) 2013/08/11(Sun) 19時頃
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[しあわせ、そんな言葉が聴こえたような気がした。 医務室を出る前の話だろうか。薔薇が香る。 滅多なことでは寄りつかない礼拝堂に足を踏み入れると ステンドグラスによって細かく分けられた光の色に目を細めた。]
……寝てなかったんだ。
[昼寝、と言っていたのに。 >>55 呟く声が、聴こえ]
……先輩、怒ってる?
[呟く人に、声を投げかける。]
……なんか、ずっと怒ってる。
[そう言いながら、近づいて行った。]
(56) 2013/08/11(Sun) 20時半頃
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[別のところに行っても良かったのに、結局礼拝堂に来た。 少しだけ、期待していたからかもしれない。 目を合わさなかったシーシャが、それでも来てくれると。
こんな考えを持つことも、許されないだろうに。 神の御許ですら、自分の欲を抑えられない。
浅ましいこの身体は、熱を吐き出したくて。 いっそ告解室でなら、神も許してくれるだろうか。 そんなことを思って、一人笑う。]
(57) 2013/08/11(Sun) 21時頃
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今から寝ようと思ってた。 早かったな。ちゃんと手当てしたのか?
[聞こえてきた声に、振り返らず答える。 近付いてくる足音が響く。]
……怒ってない。 気のせいだろ。
[ステンドグラスから視線を伏せ、否定の言葉を返した。]
(58) 2013/08/11(Sun) 21時頃
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……本当? 怒ってないなら、俺先輩の隣座るよ…?
[そう言って、確認を取る前にグレッグの隣へと座る。 伏せる表情を仰いでから、自分の手元に目を落とし]
ん、手当て…まだしてない。 あの場所なんか、居心地悪くてさー…。
[医務室のことを、そう言い 一度水で洗い流した小指を伸ばす。]
…さっき気にかけてくれてたからさ、 先輩にやってもらおーって、持ってきた。
[ポケットから消毒薬の小瓶を出して左右に小さく振り]
…ね、手当てしてよ…先輩。
(59) 2013/08/11(Sun) 21時半頃
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[隣に座ったシーシャに、一度目を閉じて直ぐに開く。 仰ぐように顔を見られ、小さく息を吐いた。]
居心地悪いって、何があったんだよ。
医務係なんだろ? 人のこともだけど、自分の怪我もきちんと手当てしろよ。
[医務室には行っていない為、状況は分からない。 まさか、殆どの人が集まっていたとも思わなかった。]
……別に、俺じゃなくても良いんじゃないのか?
[左右に振られる消毒薬の小瓶に手を伸ばしかけ。 小さく呟いた。]
(60) 2013/08/11(Sun) 22時頃
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んー…だって俺サボりだもん。 居心地っていうか…空気ー…? 寝てるやつとか、多くって…
[医務室のことを話していると、頭が重くなる。 思い出したようにグレッグへと視線を上げて]
…先輩、さっき廊下で言ってたのってさー…、 あれ…どういう意味?夢の…羨ましいって。
[記憶に引っかかっていた言葉を口にする。 伸ばされた手は小瓶にまで届かない。 その指先を追うようにまた視線を落とし]
……手当てしてよ。 消毒液が面倒なら、少し舐めるだけでもいいから…。
(61) 2013/08/11(Sun) 22時半頃
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不真面目だな。まぁ、シーシャらしいけど。 ……寝てる奴ばかりだと構ってもらえないのか。
[嗚呼、また嫌な言い方をしてしまった。 いつものように、流せば良いのに。 何事もないような顔で、流せば良いのに。]
起きないって、そんだけ良い夢みてるってことだろ。 ……それだけだ。
[顔を逸らして、答え。 手当てを望む言葉に、唇を噛み締めた。]
なんで。
[誰でも良いなら手当ても俺以外に頼めば良い。 何故舐めろと言うのか。……他の奴にも、言うのだろうか。
ぐるぐると、考えが頭を過ぎる。]
(62) 2013/08/11(Sun) 23時頃
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[……嗚呼、もう良いや。
シーシャの顔を見ずに、その怪我した手を取り。 指先を口に含んだ。
鉄の味が口に広がる。 その味に、泣きそうになった。]
(63) 2013/08/11(Sun) 23時頃
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…そーだね、 全員寝ちゃったらもう構ってもらえないか…。 でも、そっかー…、 ずっと良い夢見れるんなら俺も起きなくていいって思うかも。
[グレッグの言葉に納得したように呟いて、 また、顔は逸れる。こちらを見ようとしない。 だから手当ての遣り取りだって、何時ものように。 そう思っていたからグレッグが手を取ると目を丸くして]
…、
[指先にやわらかなぬめりを感じると、俯いて小さく息を吞む。]
(64) 2013/08/11(Sun) 23時半頃
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[セシル、上着つかんで、あたまなでられて ないてる、最中、また、こえきこえて。
あかばら、どこかいきたい、 今セシルのなかで、そうおもってる?
このまま、セシル、のなか、同調、共鳴する どうなってしまう、のだろう? まいご、こわくないのかな?あかばら]
(65) 2013/08/11(Sun) 23時半頃
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………、
[小さく、何か嘯いてから 俯いたまま前髪の隙間からグレッグの表情を覗き見て]
…嫌、なら…無理しなくていいのに…、
[ふ、と吐く吐息が笑みのような音になる。]
…先輩、…強くすると痛い、から… もっと、ゆっくり…優しくして…?
(66) 2013/08/11(Sun) 23時半頃
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”あかばらさん、どうしたい、のかな。”
[はな、かるくすすりながら、ぽつり、こぼす。 セシル、あかばら、なんていってる? そんなふう、くびかしげて]
(67) 2013/08/11(Sun) 23時半頃
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[目覚めたくない程の、良い夢。 自分だったらどんな夢をみるのだろうか。 そんなことを考える。]
……ん……っ、
[シーシャの指に、舌を這わせる。 指先以外の場所にも、舌を絡めた。
それは治療ではなく、別の意味を含んでいる。 篭った息が漏れた。]
(68) 2013/08/12(Mon) 00時頃
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[小さな声は、耳には届かない。 シーシャの声に、返事はしなかった。
少し荒くなった息遣いと、シーシャの声。 水音が、静かな礼拝堂に響いている。
シーシャの顔を見ないまま。 何度も傷を舐めるように、舌を動かす。
笑みを含んだような声も無視をして。 強く。]
(69) 2013/08/12(Mon) 00時頃
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[>>53きらきら。綺麗な雫が落ちて、驚いた。 あたふたと指で拭おうと手を伸ばせば、届く前にすがりつかれて 手は彷徨った後、よしよしとサミュエルの後頭部を撫でた。
薔薇の香りが、する。
くらり、くらり。 理性を唆し、誑かして、誘惑する香り。
思いっきり、眉を顰めた。
赤の薔薇は、愛情の色。 その色を押し付けることを、自分は望んではいない。 それなのに、薔薇は甘く甘く、囁いて]
(70) 2013/08/12(Mon) 00時頃
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[撫でてくれる手、優しくて。それだけで、むねのうち、 みちるものがあって、はな、ちいさくならす。
ふかく、いきをはく、すこしずつおちつく。 みあげた、さき、眉間しわ、 ゆび、のばして、のばそうと。
どうしたの?とうかわり、くびをかしげる、 まだ、なみだ、おさまりきらないけれど]
(71) 2013/08/12(Mon) 00時頃
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[>>71皺を伸ばそうとするサミュエルの手に、少しだけ微笑む。 問う言葉には、ゆる、と首を振った]
……薔薇の望み?
[>>67サミュエルの唐突な問いに、ぱち、と瞬く。
孤独を食らって、愛を食らって それすらも手段でしかないそれが、望むもの。
こてり、首を傾いで]
咲くこと、では、ないのですか?
(72) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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……咲くこと、に、必要なのは
[赤薔薇の小さくなっていく声に、ゆっくりと瞬きをしてから 客観的事実だけを、伝える。 ぱっと香る薔薇の香りは、甘く心をかき乱して]
私の、眠りだそう、ですがね。やはり。
[少なくとも、それは確かに真実だろうと。 伝えながら、きゅうと眉が下がった。
いつもの、困った顔。 温厚で優しい面の、セシルの顔]
……でも、私、は
[ぽつり、呟いて 言葉は、一旦途切れる]
(73) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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[返答は返って来ない、 代わりに温かなぬめりが指先から逸れて 傷以外触れられると思っていなかった手が震えた。
ふ、と先程笑みの音を鳴らした吐息に今度は熱が宿る。 グレッグの息遣いと、グレッグが鳴らす水音。 煽られるように、呼吸の感覚がわからなくなっていく。]
――…っぃ、
[グレッグは今どのような顔をしているのか、 覗き見ようと顔を上げたと同時、傷口に強く触れられ震えと共に声が零れた。 痛みを訴えるものとしては、甘く、掠れて。]
(74) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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…せんぱい、
[没頭する姿を弱く呼ぶ、 返事がなければ呼び止めるように声音が強めて]
…っ先輩…!
(75) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2013/08/12(Mon) 00時半頃
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[伸ばす、までもなく、笑み うすくなった、しわ、ゆびでふれながら]
[さくこと、それ、おれもしってる。 でも、ひとのなか、いどうするばら そのばらの、ひりょうってなんだろう?
そう、思えば……ふることば、またたいてみあげて。]
”……セシル、ねむっちゃう、やだ……いや”
[それに、眠る、まえにひつようなのは 無意識、みけんにのばしてた指、 セシル、唇、ふれようと]
(76) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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”セシルが……だれかと、キス、するの……いや”
[シーシャ、とした。やさしくて、やわらかい。 セシル、だれかと、したら? むねのうち、ざわざわする。
わがまま、ばっかり、ゆめのなかのせしる。 いってしまう。じぶんの、わがまま、くしにしたあと セシル、途切れた言葉、いいたいこと、なんだろう、 じっと、みあげる]
(77) 2013/08/12(Mon) 00時半頃
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[震える手が逃げないようにと、軽く歯を立てる。 傷に当たってしまったかもしれないけれど、気にしない。
シーシャの吐息にも熱が篭ったのを感じれば。 夢中で、舐める。 もっと、と煽るように。
今浮かべている表情は、泣きそうなで。 しかし熱に浮かされたような顔だ。
漏れたシーシャの、甘く掠れた声に、煽られる。]
(78) 2013/08/12(Mon) 01時頃
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[呼ばれたことを、無視したら、もっと強い声で呼ばれた。 顔を上げる。}
……何?
[答えながら、指に絡んだ唾液を拭う。 舌先を見せ付けるように、シーシャの指に絡ませた。]
(79) 2013/08/12(Mon) 01時頃
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[じっと見上げる視線。声無く動く唇。 唇に触れてくる手が触れたとこから、甘い痺れが湧きあがる]
……ね。サミュさん。
[その口が紡ぐ言葉は、本当にサミュエルが紡ぐ言葉なのだろうか。 胸の中が、ざわつく。 赤薔薇の香りが、濃くなる]
私、が。誰かと、キスするの、いや、と。 そういったの、ですか?
[彼の唇を、見つめる。 ふる、と。瞳が揺れた]
(80) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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[感じているのは傷口への痛みなのか、別の何かか、 傷に歯が当たると震えるのは指だけでなく。
二度目の呼び掛けでようやく見えたグレッグの表情、 泣きそうな顔で、煽るように舌先を覗かせて。 表情と行動の矛盾にされるがままになっていた手が動く。
グレッグの舌先へ擦り付けるように指を這わせ 唾液で濡れた手でグレッグの顎を掬うと、 言葉を掛ける余裕もないままその舌先を追うように 荒々しく口付けた。]
(81) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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……私、は。
[先ほどの言葉の続きを、絞り出すように、呟く。 音量は、ほとんど独り言に近く]
あなたを、しあわせに、したい。
[だから、なので? 彼に口付けは、できない。 だけど、なんで。
彼の幸せを思う穏やかな声は、悲鳴染みた声に覆われかける。 愛おしい。傍にいて。どこにもいかないで。
彼が好意を示してくれるたび、不安と共にその悲鳴は大きくなる。 そんなこと言っても さ。
夢から起きてしまったら、また。俺を避けるんでしょう?
そうして、囁く薔薇の声は、ひどいエゴと甘美さにまみれて]
(82) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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[這わされた指先。 ざらついた爪の先が、舌を刺激した。 そんな小さな刺激にも、中心は既に昂ぶっている。
口の端が歪む前に、唇を奪われた。
荒々しい口付けに、身体は歓喜するように震えている。 シーシャの熱を、感じる。 もっとと言うように、シーシャの服を掴む。]
(83) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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[セシル、唇、キズある。 きず、しげきしない、よう、しゅういなでて
とぎれた、ことばのかわり? かくにん、するようなことば。 うなずく、いや、それは、いや。] [ゆめのなかのセシル、おとすことば、小さい でも、耳にとどくたび、身体音叉のよう。ふるえる。]
[ゆめから、さめたら。ゆめから、さめないで。]
”……ずっと、いっしょに、 ねむっていられたら、いいのにね……”
[ゆめのなかの、セシル、現実のセシル、じゃない。 ゆめからさめたら、そばにいられない。 だったら、ゆめのなかのセシル、いっしょにいられたら。
いっしょに、いたい、いたいよ、むねが……]
(84) 2013/08/12(Mon) 01時半頃
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