78 わかば荘の薔薇色の日常
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― わかば荘玄関 ―
[――坂道の忌々しいことときたら。 やっとわかば荘が見えた。 朦朧としながら歩いてきたが、事故にあわなくて良かった。 いっそタクシーでも捕まえてしまえ、とも思ったのだが、見つけられないまま道半分まで歩いてしまったため諦めた。 携帯で時刻を確認する。21時35分。ポケットを探る、その動作だけでずきんと痛む頭に辟易とした。大凡いつも通りの時間だ。 建物に入る前に水滴をたっぷりつけた透明の傘を閉じ、傘の先で床材をつついて水を落とす。
わかば荘の玄関から入り、廊下を進んだ。 104号室の前で歩を止め、ドアノブに触れた。 しっかり施錠されていると確認する。]
(483) 2014/07/02(Wed) 10時頃
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― 夜:わかば荘廊下 ―
[104号室を通り過ぎ、廊下を進む。突き当りを曲がり――]
はー……
[熱っぽいため息を吐いてから、気合を入れて、階段の一段目に足を乗せた。 頭をゆらゆらさせて階段をのぼりきり、二階の廊下の先を見て]
(あのやろう端っこになんて住みやがって)
[頭のなかで八つ当たりをして、とぼとぼ廊下を歩いた。]
(484) 2014/07/02(Wed) 10時頃
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― 夜:201号室前 ―
[2度、扉を叩いた。]
(485) 2014/07/02(Wed) 10時頃
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[中から、あいてる、と声がきこえた。 取りに来いという意味だと判断し、ドアノブに手をおいて、開く。 一度も入ったことのない201号室の中が見えた。]
まーなーかーさーん、鍵ぃ……。
[疲れた声で中へ声をかけるが、多分間中は立ち上がる気がないと判断して、そのまま中へ進んだ。 見えたのは、壁を這う書籍の詰まった本棚だ。]
(488) 2014/07/02(Wed) 10時半頃
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[なぜ電気をつけないのか。 四角い無機質な光だけが、室内をうすぼんやりと照らしている。 現代の妖怪は機械も使うらしい。 じゃあ灯りも使用してみては如何だろうと思う。狐火以外で。 殆ど恐る恐る奥へと進んできたのだが、白々としたモニターからの光を背負った間中の横顔が不気味に浮かび上がる。息を呑んだ。]
間中サン……夜っすよ……
[外から微かな雨音と湿ったにおいが届いている。 ぞくりと背中に冷気を感じる。単に熱があるだけともいう。]
(490) 2014/07/02(Wed) 11時頃
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いや……お前も具合悪いんじゃねえの……。
[心ここにあらずの表情で、瞬き一つしないで南方を見上げていた間中の顔を不安げに見つめ返す――というよりは不気味で怖かったので目が逸らせないでいた。 やっと細い目が上下に目蓋を動かしたので、内心ほっとしながら、此方の具合に関しての質問は流した。 夜、と指摘しても意味が分かっていないところをみると、いつもこうなのだろう。]
……。 目ぇ悪くしますよ。
[他人の生活様式だ。 自分も好きにやっている。 改めろという気はない。 深い溜息をついて、「これはこういうもの」として理解する。]
(493) 2014/07/02(Wed) 11時頃
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[間中が緩やかに首を振っている。]
そうかい。 うつんなかったんなら良いけど――
……これで何故それが維持出来るのか不思議だねえ。
[体の丈夫さが人間とは違うのだろうと無理やり雑な納得をしてそれ以上何を言うのも止めた。 間中が暗い中を指で指し示したのは、その時だ。]
は?
[指摘は南方の朦朧とした頭には一秒遅く、お約束通りに躓いて大いに慌てることとなった。]
うわうわ、なんか蹴った! わるい。
[声が自然大きくなって、咳をする。 転びかけついでに、疲れた体の力がぬけて、床に膝をつく。 本を拾い上げ、大丈夫だろうかと、暗いなか目を凝らした。 大判の写真集だ。]
(495) 2014/07/02(Wed) 11時半頃
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――……
[床にそのまま座りこみ、本の様子を確かめる。 本の背から紙が外れるとか、表紙に皺がよるとか紙が折れるいう事もなく、見たところ何ともなさそうで、心底ほっとした。 部屋の壁を這う本棚に、これから入る一冊なのだろうか? あの本棚にはどういった本が詰まっているのかは、暗くてよく分からない。]
(498) 2014/07/02(Wed) 11時半頃
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見たとこ大丈夫だと思うけど。ごめん。
[と言って、近づいてきた間中に本を手渡そうと差し出した。 ドライヤーを落とした時よろしく、相手の心配が自分の足の事とは最初分からない。 背を撫でる手の意味を考えて、やっと心配されたと気づいて]
え?ああいや平気だよ。
[と、短く大丈夫だと伝えた。 ちなみ足の指を握るように丸めているのは痛かったからだ。]
(501) 2014/07/02(Wed) 12時頃
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うわあ……あげるやつ。 それは悪いことをしました。
[間中に本を受け取ってもらいつつ、足をさすりつつ反省する。 もう踏んづけそうなものはないか、床を見た。 次いで、流れで本棚を見上げる。]
(503) 2014/07/02(Wed) 12時頃
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[入荷。 その言葉で、間中さんて何やってる人なの、と尋ねようとしたところで、本人から答えを得る。]
……へえ。 知らんかった。
[こんなことも、今の今まで、聞いたことがなかった。 本棚へ向いていた視線を間中に戻し、]
知ってる。 鍵もらったら、退散してやるから安心しな。
(505) 2014/07/02(Wed) 12時半頃
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[間中は黙っている。]
――あ。そうそ……咳はだいぶ楽だったかもしれん。 薬どうもね。助かった。
[かすれた鼻声で礼をいう。 所詮は市販薬。十分役立ったほうだろうと思う。 授業終了間際に熱は上がりきり、その実38度か39度まで上がったのだろうが、計らないので正確なところは知らない。 ただ「これは相当ダメだ」という自覚があっただけ。]
明日休みにしてきた、から。治すよ。
[そういえば風邪をひいたら部屋に来いと言われていたなと思い出して――まだ間中が唇を閉ざしているのが気になって、冗談として、小さく笑ってみせながら]
先生すんなら今だな。やんねえけど。
(507) 2014/07/02(Wed) 12時半頃
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あぁ?
[南方は、名前を呼ばれて相槌がわりに聞き返す。 けれど、間中はなにも言わなかった。]
…………。
[間中さんさあ……とはよく言うが、されてみると意外と気になるなと思う。 言葉を待ってみたが、続きはなかなか出てこない。 やっとでてきた質問と、再開した背を撫でる動作。 間中が控えめに背に手の分の重みをかけるのは、慣れてくるとだんだんと心地がいい。眠たくなりそうな感触だった。]
(511) 2014/07/02(Wed) 13時頃
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読む人は読むだろ。そりゃ。 俺も嫌いじゃないけど――
[その時間があったら、描きたいなと思う。]
本好きなんだ?
[質問と、部屋の中の様子から、聞き返した。]
(512) 2014/07/02(Wed) 13時頃
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あんまりな。 読んだとしても間中サン程は読まねえわ。
[見た目の情報たけだ。間中がどれほど本を読むのかなんて知らないが。 南方の部屋の本棚にあったのは、参考書や技法書や何かの資料や画集なんかがつまっているばかりだ。]
……。
[書くのも、と聞こえて、黙った。 また知らないことを知らされる。 目を丸くしている。]
書くの? ……小説かなんか?
(517) 2014/07/02(Wed) 13時半頃
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……。
[相手が黙る。 今度は南方も、黙った。]
(524) 2014/07/02(Wed) 14時頃
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[ぽつりと返った返事に返すのは、]
それ読めないの?
(526) 2014/07/02(Wed) 14時頃
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[背を撫でている手に、重みを感じた。 背に乗った手の理由も、何なのかと思っても、訊かなかった。 嫌なら止めさせたが、決してそうではなかったし。 そうしたいなら、していてくれたらいいと、「まってて」という言葉だけで放ったらかしにされた104号室の扉のように、ただ、任せるばかり。]
……ん? やなら、無理にとは言う気はないけど
[そうしてまた、見えない線をひきかける。]
読めるなら――
(535) 2014/07/02(Wed) 14時半頃
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小説なんでしょ? しょうがないじゃんそこは。
[絵という生活のいち部分が暴かれて、対価が欲しくなったのも、理由の一つだ。 うすらと冷たく感じていた床板も、尻の温度で温まってしまったように思う。]
(539) 2014/07/02(Wed) 15時頃
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[読んでと言われ、熱でぼんやりとした表情の、目元と口元に、緩く笑いの気配がにじむ。]
よっしゃ。 借りてける?
(540) 2014/07/02(Wed) 15時頃
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めっちゃ悪い。
[自分の敷地を蹂躙していった変な他人に、南方はさも当然のように返事をする。]
(543) 2014/07/02(Wed) 15時頃
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…… あぁ……それ。
[既に何らか、紙の媒体にあるような気になっていて、南方はノートパソコンを見遣って、頷いた。]
……。 それここで読んでったらだめなやつ?
[悩む間中に尋ねる。]
――なんか間中サン鍵返してくんないし。
(546) 2014/07/02(Wed) 15時半頃
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ミナカタは、ジャニスに見下ろされて、ノートパソコンを向いていた視線を持ち上げた。
2014/07/02(Wed) 15時半頃
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………………………。
おいまさか失くしてないだろうな間中サン。
[あれ、といって鍵を探す間中へ向けた顔が強張った。 口元がひくつく。]
お……
ばっかお前、 もっかいよく探……はああああああああ?
(554) 2014/07/02(Wed) 15時半頃
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ない、じゃね、げっほ、げえぇほ、げほっ、ん゛ん゛!
[叱りつけようとするも、それは咳で遮られた。 そして、なんちゃってと言って、おどけながら出てきた鍵に、南方はひどく脱力する。]
間中さんさあああああああああああああ。
(555) 2014/07/02(Wed) 15時半頃
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[鍵を間中の手のひらからつまんで拾い上げる。]
…………。 ……………。
…………。
[あぐらをかいて受け取った鍵を指の先でつまんで、この野郎と思いながら、背を撫でられている。咳が落ち着いたころに、]
絵のモデルな。 あいつ友達なんだけど、鍵持たせてあんだよね。 携帯であんま捕まんねえから。 今これ一本なんだわ。
(562) 2014/07/02(Wed) 16時頃
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いや? あいつがバイト代ほしい時にだけ来るんでね。 そん時狙って描く感じ。
[スペアキーの所在に関しても、また、相手に任せたきり、放ったらかしであるらしい。]
(566) 2014/07/02(Wed) 16時頃
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あ?
[そして呼び方の話になる。 南方はまずは呼ばれたから聞き返すも――]
あぁ。
[言われて初めて「そんな事が気になるのか」位のものだった。]
あんま気にしてなかったけど。
[そうしろと言われるなら、それでも別段構わないらしく]
間中? 遊?
(567) 2014/07/02(Wed) 16時頃
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さあ……あいつがパチでスればスるほど早いんじゃねえかな。 そんなに時間かけて作る絵でもねえし――
[本当に習作であるせいか、相手が友達であるせいか、または金欠を知ってか、間中の心配も他所に、南方は楽観的にかまえているようだった。]
(570) 2014/07/02(Wed) 16時半頃
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な。 丁度休みだし。
[文無しを望まれているモデルに対して、冗談として、笑い話として受け取って、頷く。 面白い絵には、ならないはずだけれどと自嘲したのをその中に混ぜた。]
遊ね。
[分かった、と頷く。 南方が名前で呼ぶのは、歳が離れていて、その上中身がアホだと確信している攻太位で、誰に対しても余所余所しさはこの調子だ。 そこをずっと気にされていたことは知らない。]
(573) 2014/07/02(Wed) 16時半頃
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[首裏に、手が乗る。]
……冷え性?
[急に質問をした。 手の温度が気持ちよかった。]
ん。
[読めるかを尋ねられて、――鍵も返ってきたが、尻ポケットにそれを仕舞って、頷いた。]
(577) 2014/07/02(Wed) 16時半頃
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