64 さよならのひとつまえ
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―翌朝・自室― [昨晩は頑張った。頑張って片付けをした。 その功績が認められてしまったのだろうか、 >>2 その放送を聞いたのはベッドの上でだった。]
―――――…睦井って誰だよ。
………俺か?
……もしかして俺か?
…もしかしなくても俺だな…。
[呟きに突っ込んでくれる同室者は数日前にいなくなっている。 そっか、ベッドの上で1人呟いた。そっかあ…。 一度縮まってから、大きく伸びをして起き上がる。]
(7) 2014/03/31(Mon) 01時半頃
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……宗介ぇ、俺の番来た。
[話しかけるのは空のベッドで、やはり返事はない。 少し眉を下げて、瞳を細め。いつも通りに着替えを始める。 書類を受け取りに行って…それよりまずは、見送りだ。**]
(8) 2014/03/31(Mon) 01時半頃
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─見送り・バス停─ [成斗と那由多を見送りに行く。 ちゃんと最後に蹴られておいただろうか、 乗り込む那由多に問いかけることはなかったけれど。]
あん?あのシュールさがいいんだろ。 次の総選挙首位狙ってっから。投票しろよ?
[成斗との最後の会話はいつもと同じノリで。 最後の最後まで気遣ってくる男にはなんとか間に合いそうだと笑って返した。手を振った。]
(53) 2014/03/31(Mon) 20時半頃
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[遠く見えなくなったバスを眺めて小さく息をつく。 簡単に会えなくなる友達がまた増えた。 そして、明日には自分にその番が回ってくるのだ。]
……サ〜ク〜、俺ら出んの一緒…… って、あれ? サク来てねえの?
…なんだ、 書類取りに行くの一緒しようかと思ってたのに。
[昨日は来てたんだっけ?その前は?少し気に掛かったけれども。昨日残発式後に話した時にはいつもと同じ調子だったから。きっと、寝坊したんだろうし気のせいなのだ。そう思って。 寮母室経由で書類を受け取り部屋へと戻る。怒られてばかりの記憶だけれど、この寮母にもたくさん世話になったのだ。元カノに殴られた時だとか元カノに蹴られた時だとか。 世話になりました、そう頭を下げて、部屋へと帰った。]
(55) 2014/03/31(Mon) 20時半頃
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―自室― [荷物はもうほとんど残っていなかった。 あと少し整理をして、二つ目の段ボールを閉じれば終わり。 やればできんじゃん、と自画自賛する。屋根裏で拾ってきたライターと小鳥谷から貰った本は当日持っていく鞄の中に納めた。家に戻るだけだし、事前に両親から渡された旅費さえ忘れなければどうにかなるだろう。]
……なんかあっという間。
[一生終わらないかもしれないと思っていた片付けも、終わってしまうと呆気ないものだ。ベッドに凭れて携帯を開く。新たに届いたメールを確認していく。朔太郎からのメールはやはりいつも通りだった。あの違和感はやはり気のせいだったのだろうか。]
つかあいつこそ部屋整理終わんの?
[手伝ってやった方がいいだろうか、ゴミ捨て係くらいしか役立てそうにないけれど。
そういえば宗介には退寮のことを連絡しておいた方がいいかもしれない。そう思って昨日届いていたメールを開いて返信ボタンを押そうとして。 そのメールの内容に目が留まって、緩く首を傾げた。昨日読んだ時は特に気に掛からなかった。今も、特におかしいところなんてない筈だ。けれども、]
………なんだろ。
(56) 2014/03/31(Mon) 21時頃
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[送信されました、と表記される画面を眺めてから携帯を閉じる。 別に特におかしいところなんて何もない。都会で早速会うような友達がいたのか、とも思ったけれども気に掛かったのはそこではなくて。 朔太郎の時と同じように多分気のせいだと思う。きっと高校生活との別れが間近になったから、感傷的になっているだけなのだ。]
―――…今日、何しよ。
[片付けは終わってしまった、あと他に何かすることはあっただろうか。口にして。でも、やることは決めている…最後にやってみたいと、思っていたのだ。 やるか、と呟いて。手にしたのはフィルムの入ったインスタントカメラ。カメラ係は結局智明に任せきりにしてしまっていたから、フィルム枚数はまだ多く残っていて]
(58) 2014/03/31(Mon) 21時頃
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ハイ、チーズ。
[部屋の入口の前で呟いて。フラッシュの後に鳴るシャッター音。 声を向けたけれどもレンズの中に人は誰も写っていない。 撮ったのは段ボール2つ以外は空っぽになった自分の寮室。
智明に誰も写っていない写真の意味を教えてもらったその時から、自分も同じ写真を残してみたいと思うようになった。 他の誰かではなく、自分の目を通して写した写真。
現像したその時に、写真はどのように姿を変えるのだろう? 1か月後は?1年後―――…写した風景は姿を変えるのか、 それとも変わらないものなのか。それを確かめてみたい。 カメラを持って部屋を出る。
時折シャッター音を鳴らしながら向かうのは食堂へ、 腹ごしらえも必要だ。]
(60) 2014/03/31(Mon) 21時半頃
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―食堂― [食堂に入ってまずは共用冷蔵庫を開いた。入れていたシュークリームとツナマヨが減っていて安心したように息がつく。やっぱり、自分の気のせいだったようだ。
ツナマヨは取り出さない。最後くらいは食堂で食べようと、食券でラーメンを買うとそれを朝食兼昼飯代わりにする。 ラーメン、たまに麺切れて代用でパスタ入れてた時あったよね?すげえスープが麺に絡まない日があったんだけど…とは、結局最後まで食堂のおばちゃんには聞けないまま今日のラーメンを受け取る。伝えられずに終わってしまうなんて、多々あることなのだ。]
今日はちゃんとラーメン。
[この食堂でも色々あったと、辺りを見渡す。水をぶっかけられたり、時には氷入りだったり、それから―――]
(64) 2014/03/31(Mon) 22時頃
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―食堂― [携帯へと視線を落としていたが食堂の入口に人の気配がして顔を上げる。いつも見ていた位置より、少し低い背。環だ。互いに忙しないのでなかなか声を掛けられずにいたけれども。]
……たまきぃ、 お前も俺のことは無視〜?
[朔太郎の時もそうだったが、食堂にいる自分はそこまで存在感を消しているのだろうか。もう痕もほとんど消えてしまった左頬で頬杖つきながら、牛丼かきこむ姿へ声を掛ける。]
…一発、なんかすんの?
(81) 2014/03/31(Mon) 23時半頃
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ひでー、俺ともちょっと付き合って! つーわけでプリン一緒に食わね? ちょい買ってくる。
あと前から提案しようと思ってたんだけど、 卒業を機にそのアダナやめね?リーチにしね? 正月実家で兄貴達が麻雀やってる最中リーチにも ロンにも反応しまくる事態になってたんだけど! [>>82 プリンをチョイスしたのは前に智明が環宛の土産にチョイスしていたからだ。昨夜プリン祭が開かれていたなんて知る筈もない。食券を買いに立つ。出発組に「そー。」と返事を返して]
ん、昨日ほぼ終わらせた。 あとはー、出るだけ。
[問いかけには少しだけ眉を下げて笑う。]
(84) 2014/04/01(Tue) 00時頃
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へぁ?あー、ん…じゃあ飲み物でいい? 何飲む?
[>>87 プリン好きなんじゃなかったのか。行き先を食券から自販機へ変えながら環の持論には緩く眉を寄せて拗ねた顔をし]
チーは原型残ってるし。 わかるっちゃわかるけど、 なんか解せねえ…。
[本気で嫌がっているわけではないのだ。ツモよりはロンの方がいい。なんとなく。ちょっと外国人ぽくて(?)。自分用にまずいつものコーラの釦を押しつつ、環からの質問には首を傾げた。]
……おー、好き好き。 何、俺なんか歌うの?
[歌う事は好きだ。歌唱力はアレだけれども。なんかすんの?と少し瞳を輝かせる。花見の時、エアバンドに加われなかったのは少し残念なことだったのだ。]
(89) 2014/04/01(Tue) 00時半頃
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コーヒー了解ー。 微糖?無糖?ミルク入り? あ、もうブラック押しちったわ…。
[>>93 必要なら砂糖とポーションをおばちゃんから貰おう、コーラとコーヒー持って環のいる席まで向かい]
カラオケ大会?環のベースで? マジ、できんの?カラオケってよりなんかもう バンドステージで歌うって感じじゃね?
いいじゃん!やりたい!つーかやってみたかった!
[バンドステージには誰だって一度は憧れるものだ。少なくともミーハーな利一はその類いだ。忙しそうな朔太郎もそれで参加できるのだし何の文句もない。大賛成だというように、環に両手でピースした。]
(96) 2014/04/01(Tue) 00時半頃
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スイーツな魅力を持つ俺はミルクを入れる微糖派だ。 そうかお前とは相容れなかったか…。
[>>98 きりっと少し声音を変えて缶を置く時もカツンと音を立ててちょっとかっこつけて置いてやる。それも環のカラオケの提案を聞いたら机に両肘立てて聞きいることになり]
弾くくらい、じゃねーよ。 生演奏つきで歌うとか普通はできるもんじゃねーの。 おー、楽しみにしてる!つか楽しみ! この企画俺が聞くの初めて?なんか得した気分。
[環の笑みに笑って返してスマホを弄る姿を見る。楽しみだ、と時計を見てから一度席を立ち]
俺もうちょっと用事、これ、写真撮っときてーの。 最初から参加したいし、始まる時には戻っから! 始める時はメールして!
[かしゃり、とシャッターを切るのは環を入れた食堂の風景。また後で、と環に手を振り食堂を後にした。**]
(104) 2014/04/01(Tue) 01時半頃
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[寮の中にシャッターの音が響く。よく居座っていた談話室、図書室は利政を探しに行く時くらいしか覗いたことがなかった。中庭と屋上は後でにしよう、曇っているから最後の夜は星は多分見えないだろう。 誰もいない部屋を巡って、撮って、辿りついたのは自習室。
シャッター音が鳴る。誰もいない部屋がフィルムに収められる。昨日断髪式に顔を出したから、自習室の最後の思い出は十文字との会話から寮のみんなと笑ったものへと上書きされた。]
……ま、そういうもんだろ……。
[それでいい、それでよかった。その方が自分らしいとも思う。部屋の中には誰もいない。朔太郎がいなくなれば理容店だって閉店だ。中へと入って、進むのはパーテーションの向こう側、いつもあいつが座っていた席。これが本当に最後だとその机に触れて]
(150) 2014/04/01(Tue) 15時頃
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―――…十文字、……ごめん。
.
(151) 2014/04/01(Tue) 15時頃
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…あと一日だけ…、お前の事、好きでいさせて…。
[懺悔するように、誓うように。机に向かって呟きを落とす。 この寮を出るその時には、この気持ちにちゃんと蓋をするから。 そして伝えたように友達として、笑えるように切り替えるから。
声にするのも、これきりにするから。ごめん、もう一度呟いて。 ポケットからシャーペンを取り出すと机の左上に一文を残す。]
(152) 2014/04/01(Tue) 15時頃
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『将来の夢は?』
[きっとすぐに消されてしまうだろう。文字を見下ろして眉を下げて笑って。カメラを向ける、無機質なシャッター音が部屋に響く。 問いかけに対し机いっぱいに広がった空白欄には誰からの答えもない。 自分達がいなくなった後のこの場所でこの先―――…誰かが勉強をし、誰かがまた新たな夢を描いていく。
次は誰が―――――…この場所で、恋をするのだろう?*]
(153) 2014/04/01(Tue) 15時頃
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リーは、ザック(朔太郎)の放送が聞こえてきたのはそのすぐ後のことだ。**
2014/04/01(Tue) 15時頃
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[朔太郎の流す放送を聞いたのは自習室で。 うお、と小さな声が零れる。視線がスピーカーへと向けられて、唯一の一曲が流れ終わるまでぽかんと口を開けてその放送を聞いていた。
それから、眉を下げて笑う。]
……っくり、したー…、 何、あいつ本当器用なの…。
[なんとなく、なんとなく。 浮かんだ言葉は自分の心にしまっておいた。 携帯で、朔太郎から届いたメールと時間を確認してから中庭の方を見る。 行かなきゃ、そう呟いた。 それだけで少し泣きそうになった。
―――…残り少ない時間、 ―――…学び舎を卒業する、
あと少しで―――…お別れなのだ。]
(162) 2014/04/01(Tue) 21時頃
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リーは、自室経由で中庭へ向かう。タオル持参だ。
2014/04/01(Tue) 21時頃
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―中庭― [外に出た途端にぽつ、と冷たい何かが額に当たったような気がする。色の優れない空を見上げて、降んのかな…と呟いた。]
た〜ま〜きぃ〜! おまた! つかおー、桜、花見ん時より開いてんじゃん。
[数日前まで蕾だらけだった桜を見上げて。 忙しそうに準備をしている環の傍で持ち出された機材を物珍しそうに眺めながら]
晴れろよー!
[雨雲に大きな声で呼びかける。]
(170) 2014/04/01(Tue) 21時半頃
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リーは、空に叫んだタイミングが環と被り、声をあげて笑った。
2014/04/01(Tue) 21時半頃
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おー、ありす。さっすが。 なんかこういう処置って逆に屋外ライブっぽくね? 俺も設置手伝う、何すればいい?
[流石は気が利く(利一内の)三大巨頭の1人だ。ちなみに残りの2人は成斗と利政だ。成斗がもういないから、代わりに手伝いの挙手をする。最後の最後で、ちょっとした気遣いの成長だ。]
環ぃ、一曲目何にすんの? 俺がトップバッターだと 速攻らいらちゃん飛んできそうな気もするから 他のやつに任せたいんだけど!
[歌うのは好きだけれど、自分の歌唱力がアレなこともわかっている。調弦の音にはライブが始まる前のような、そわそわ高揚した気持ちになった。]
(174) 2014/04/01(Tue) 22時頃
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[りょーかい、とありすに返事をしてやってきた頼児には大きく手を振って応え]
アソパソマソととろろ? しょっぱなからアニソン大会の流れってか? その2つなら俺でも歌えっけど! ありすちゃん、デュエットしちゃう?
[すぐに蹴られる位置にはいないありすへと小首傾げて]
リクエストって、他にどんなの来てんの?
[トップバッターは環になるのだろうか。一曲目が流れ出すのを雨よけを設置しながら待機の姿勢だ。]
(183) 2014/04/01(Tue) 22時半頃
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おー…環すっげ…、マジかっこいいじゃん…。 つかアソパソマソの音源持ってんのかよ。
[一曲目の演奏が終わって、顔を赤くする環に素直な感想が零れる。幅広いリクエストに答えていく気満々の環に笑って、次に歌うのは誰か、アソパソマソよりも先に頼児のリクエストした音源の方が先に見つかりそうだ。]
んじゃー、そん次入れて。 俺とありすが中庭の歴史に名を刻むから。
[農家系アイドルの曲を待ちながら設営を終えて桜の木の傍に座り込んだ。見上げると桜の花弁が落ちてくる。肩についた花弁を、ふ、と息で吹き飛ばした。]
(194) 2014/04/01(Tue) 23時頃
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[遅れてきた利政に手を振って、その手に持つタオルにはまた感心の声が零れる。ありす然り真に気の利く男たちは登場からして違うのだ。]
智明ー、今から頼児歌うー。 カメラ濡らさねーように気をつけろよー!
[歌っていないけれども反射的に智明にピースマークを向けて。自分のカメラはタオルを取りに行った際に部屋へ置いてきた。空を見上げる。このまま降らなければいい、その願いは届くのだろうか。]
(203) 2014/04/01(Tue) 23時頃
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カンパイファイト! ファイト! イェイッ!! カンパイライジ! ライジ! イェイ!!
[利政の声と被る。野球部を応援に行った時の応援ソングだ、よく覚えている。本当にこの年は、惜しかったんだ。あれだけ必死に誰かを応援した、というのもはじめてのことで。]
なっつかし!あん時は燃えたーーー!!
[そう言って、大の字になって地面に転がって笑う。 頬に、ぽたりと空から雫が降ってくる。]
(211) 2014/04/01(Tue) 23時半頃
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[雨雲を見上げたまま、頬に落ちた雫を手の甲で擦って拭う。煽るように寮生達の名前を入れて強く歌う頼児に答えるように、拳を握って両手を空へと突きあげた。]
ファイト! イェーイッ!!
[合いの手を歌いきって、寝ころんだまま笑って。それから立ち上がる。]
(218) 2014/04/02(Wed) 00時頃
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……ありす〜、次俺らの番。 環や頼児に負けてらんねー、 こいつらに聞かせてやんぞ、 一生忘れられない一曲ってやつをよ…。
[顔に落ちた雫は空から落ちた一滴だけ。にやりと不敵な笑みを浮かべるとマイクを手に取り上を見上げ]
サ〜〜ク〜〜、聞こえてるかー!? イケメンボイス、そっからコーラスしろよー!!
[そう呼びかけてから環にアソパソマソ〜、と曲の催促をする。]
(219) 2014/04/02(Wed) 00時頃
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[懐かしいイントロが流れ出す。誰もがちびっこであった頃に一度は聞き、一度は口ずさんだことのある曲だ。なつかし、と小さく呟いて。 ベースが入ると子供っぽさが抜けて、ありすと顔を見合わせる。歌いだしの一音目は奇跡的に正しい音が出た。]
なにがきみ〜の〜し〜あわせ〜
[一小節目から新たな曲が生まれるかと思いきや、音を外さないありすに少し驚いたようにそちらを見上げて。 ありすの歌う表情に―――…悪ふざけをするのはやめて懸命にメロディを合わせていく。時折大きく音は外しても、全く違う曲になってしまわないように、ありすの声を追って。]
(228) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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……俺、 こんなに真面目に歌ったのはじめてかもしんね…。 しかもアソパソマソ。
[曲を歌い上げた後、マイクを握ったまま呆然として呟いた。 謎の達成感…、>>234 ありすから掛けられる声、触れるありすの温かさに雨だからやっぱ気温が低かったんだな、と今更ながらそんなことを思って]
―――…なんでお前、この曲だけ異様にうめーの。
[離れたありすの顔を見上げて、それがおかしくて笑って、それから眉を下げて顔を俯かせる。地面に雫が落ちる。]
…俺、この学校入ってよかったぁ…。
[何にも真面目に取り組めなかった。何にも興味を持てなくて。「外に出たら何か変わるかも。」そんな両親の奨めで選んだ学校だった。大きく変わることはできなかったけれど、少しずつ、少しずつ――…今もこうやって、]
(239) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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[笑っていると嬉しいと言われたから。 顔を上げると一度だけ目元を大きく擦って笑って]
…っしゃ!次ー、環、次ー! 次誰歌う?
つか俺、なんか今のでコツ掴んだ気ぃする。 もう一曲歌う。誰か歌ったら次とろろな。
[この先はいつも通りに笑おうと思う。 最後まで友達と笑いあって、この学校を卒業しよう。
この後調子に乗ってもう一曲歌ったとろろは、 リクエストした那由多から苦情が来そうなくらいに 原曲殺しに音を外す結果になったしまったけれども。*]
(244) 2014/04/02(Wed) 00時半頃
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