人狼議事


78 わかば荘の薔薇色の日常

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【人】 MNU機関 ジャニス

─ 七月 201号室>>521

[アルコールを摂取するためというより
薄桃色の色彩のそれがどんな味かを確かめるように
アカシアのカップに注がれた酒に口をつける。

果実酒のようなそれは果実酒ではなかく
甘みの中に仄かな米の香りがあった。

甘みだけでなく酸味もある爽やかな酒は
來夏の舌にも飲みやすそうに思えた。]

 虹?

[朝──というか、昼前、
起きた時に空には何も──雲以外見えなかった。

執筆を開始したら周囲が見えなくなるので
今はパソコンに向かわず、來夏の頭を見下ろしている。]

(542) hana 2014/07/06(Sun) 21時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[問いかけ>>522に、頭の中で虹を思い浮かべる。

山と山を繋ぐ雨上がりの虹
庭にじょうろで水を撒くときに見える小振りの虹
滝壺の水飛沫に浮かび上がる雄大な虹。

透明な光の色を折り重ねた、七色のアーチ。

いや──
言葉にすれば七色でも、実際にはもっと細かい
無限の色の集合体だ。]

 内側──…

[いくつか見た虹の景色を思い浮かべ
質問に答えようとするが、その前に
來夏が答えを教えてくれた。]

(545) hana 2014/07/06(Sun) 21時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ああ──

[内側の色は白。

そう、確かに、虹の内側は白く霞んでいる。
目に見える現実として“そう”あるから、
そこの理由を求めたことはなかったが]

 へぇ

[來夏に教えられ、初めて知る。

虹の内側の色は、
無限の色彩が撚り合わされて出来た白なのだと。

単純に、來夏の博識に感心し
その目に映る世界の姿を想像する。]

(546) hana 2014/07/06(Sun) 21時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 …──俺?

[けれど、次に來夏が言った言葉>>523
遊は意味を問うような視線を向けた。*]

(547) hana 2014/07/06(Sun) 21時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

― 十月某日、104号室 ―

[予想したのは
面倒臭そうな声で、眉間に皺を寄せて
あっそ、と肩を竦める南方だった。

試すように条件を突きつけた相手が
素直に喜んでくれるなんて想像もしていなかった。

祝福など
ほんのおまけのように口にするのだと思っていた。]

(552) hana 2014/07/06(Sun) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[南方の手が頭に乗る。
熱すぎない、
陽射しにぬくまった果実と同じ体温の手が
短く整えた髪をくしゃくしゃに掻き回す。

眉間だけでなく、
目尻にも皺を作って南方が笑う。

何度も頷き、そうしたまま少しの時間をおいて
やっと、心から喜んだ声を発した。]

(553) hana 2014/07/06(Sun) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[だから────]


 ……うん


[遊は意外そうに南方を見上げた後、
珍しげに首を傾げそうになったけれど
すぐにまた瞼を伏せ、素直に喜びを笑みに変えた。]

(554) hana 2014/07/06(Sun) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 さっき電話があった。

 受賞だって。
 大賞ではなかったけど、審査員特別賞。


 ──本は
 出して貰える。

(555) hana 2014/07/06(Sun) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 南方
 約束したよね。

 ──見せて。 南方が描きたいもの。
 

(556) hana 2014/07/06(Sun) 21時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[見せて──、 の
返事がない。]

 それが目的だったから

[最初は。

受賞がデビューに繋がる新人賞を選び
家族を説き伏せるための肩書きが欲しくて応募した。
南方なら、それももう知っている。]

 でも──…

[今は、そんなの関係なく、ここにいる。

出された条件はクリアした。
今度は南方が、報酬を渡す番。]

(574) hana 2014/07/06(Sun) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ────。

[言葉はなく、
真っ直ぐに見上げる眼差しが、南方の答えを待っている。]

(575) hana 2014/07/06(Sun) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[閉じかける扉を細い指で止め、
踵を返した南方を追って、当たり前のように、遊も中へ入る。]

(576) hana 2014/07/06(Sun) 22時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[部屋と玄関とを区切るカーテンも、
今では境界線の役割を果たさない。

一切の抵抗を感じずあっさりとカーテンを潜り]

 ──南方?

[無言のままの南方の背に、大きくはない声を掛けた。]

(580) hana 2014/07/06(Sun) 22時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 …──。

[目の前で、何かが組み上がってゆく。
組み上がる前の絵は練習用だったのか
何の感慨もなく木枠から剥がされ
床に貼られた板の上でくたんと折れ曲がった。

なぜ返事をしないのか、探る心は逸るが急かしはせず、
新しく描くためのキャンバスを作っているのだと判断して
じっとカーテンの前に立って待った。]

(587) hana 2014/07/06(Sun) 22時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 …──────。


[立ち止まり、南方の背を見詰め続ける遊の
まだ微かに浮かんでいた笑みが消える。]

(589) hana 2014/07/06(Sun) 22時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[これは──いつもの南方とは違う。

面倒がりつつも律儀で
不機嫌でもなんだかんだ答えをくれていた
遊の知る、人の好い男ではない。]

 ……なかた

[圧迫された喉から、微かな呼気に押し出されるように
掠れた声が名前を呼ぶ。

キャンバスの落ちる床を踏み越え
画材の詰まった道具箱を取り出す南方を止め
話を聞かなければいけない──。

そう思っても、背中から感じる拒絶の気配は
今まで見たことのないほど強固で、見えない線の前に立ち竦む。]

(593) hana 2014/07/06(Sun) 22時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[いつものように簡単に側に寄れない。
数歩歩み出て、床に落ちた布地を拾うのが精一杯だった。

そうするうちにも
新たに組まれたキャンバスはイーゼルに乗り
椅子が、その側に据えられる。

やっと聞けた南方の声に、温度を感じることが出来なかった。]

 ……うん

[ただ頷いて、動かない足で冷たい床を踏んでいる。]

(599) hana 2014/07/06(Sun) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[振り返った南方の表情は
いつも通りであるかにも見えた。

眉根の寄った、
不機嫌そうな────……?]

 ……

[瞬間だけを切り取れば、そうであったのかもしれない。
來夏のカメラが景色を写し取り
一瞬の時間を四角い枠に圧縮して閉じ込めるように
南方も、前後の繋がりを無視すれば、
“いつも通り”──と、思えたかもしれない。]

(605) hana 2014/07/06(Sun) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[けれど──。]

 みなかた

[部屋の前で頭を撫でて、笑ってくれた南方を思えば。
目尻に寄った人の好さそうな皺を思い出せば。

今、そこにある“いつも通り”は、不自然でしかない。]

 !

[寄って来た南方に手首を取られ、
その手が掴んでいた生地は不必要なもののように奪われた。

手を引かれるまま、裸足の足が部屋を横切り
陽光が斜めに差し込む場所で止まる。]

(607) hana 2014/07/06(Sun) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[値踏みするような視線を感じた。
モデルとして、価値があるかを確かめているような。


──ああ。
確かに、思ったのだった。
描きたいものは、自分ではないかもしれないと。

南方は今、それを確かめているのかもしれない──。]

(608) hana 2014/07/06(Sun) 23時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[ぬくい──が、優しくはない手が離れて
隣に椅子が置かれた。

西洋美術史の本を渡されて、読めと言われた。]

 ……。

[遊は頷いて、椅子に腰をおろし、軽く足を開いて
まだ開かない本を膝の上に乗せた。

遊の目は、まだ南方を見ている。]

(612) hana 2014/07/06(Sun) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[待っても、南方は見ているばかりで描きはじめようとしない。
仕方なく、足を組んで、背を軽く丸め
既に一度、南方の部屋で読んだことのある西洋美術史の本を
もう一度、端から、詳細に、舐めるように読み始めた。]

 …────。

[いつの間にか、没頭していて──。

南方の声に気付くのが一瞬遅れた。]

(614) hana 2014/07/06(Sun) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 ──…?

[何か言われた気がして顔を上げる。
下ばかり向いていた目に、窓からの光が少し眩しい。]

(616) hana 2014/07/06(Sun) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 ──。

[痛い。


南方の声が。
呆然としたようなその声が。

やっぱり自分じゃ無理か──という
諦めにも似た気持ちが湧いて来て、
想いはすぐには言葉にならなかった。]

(617) hana 2014/07/06(Sun) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[本を閉じて組んでいた足をおろし
椅子から立ち上がって、
イーゼルに立てかけられたキャンバスの前に立った。

──キャンバスは、真っ白なままだった。]

(618) hana 2014/07/06(Sun) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[本を足元に置いて、キャンバスでなく、
呆然としている南方のこめかみから目尻の辺りに
笑っていない遊の視線が留まる。]


 …──────。


[言葉の代わりに、遊は
空になった冷たい手で、南方の首筋に触れた。

触れて、少し体温が混ざった辺りで
南方の背を、髪を、ゆっくりと撫で下ろした。]

(619) hana 2014/07/06(Sun) 23時半頃

【人】 MNU機関 ジャニス

 
 いいよ

[ぽつ、と遊は言い]


 …──いいよ。

[もう一度、同じ言葉を繰り返した。]

(623) hana 2014/07/07(Mon) 00時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[南方の声から、なにがしかの感情は感じ取れた。

傷ついている。
驚いているのかもしれない。

南方は、描かない──ではなく
描けない──と言った。]

 いいから────……。

[もう、描こうとしなくていい。

──無理をさせた自分を悔いた。]

(626) hana 2014/07/07(Mon) 00時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[南方の手から鉛筆を、奪うではなくそっと取り上げ、
キャンバスを支えるイーゼルの端に置いた。

ゆっくりと息を吐き、
撫でていた手を離すと、南方の背後に回り込んだ。]

(631) hana 2014/07/07(Mon) 00時頃

【人】 MNU機関 ジャニス

[冷たい、温度のない、
小枝のような遊の指が、南方の瞼を覆い
視界に映る、かつてモデルが立っていた空間も、
遊が座っていた椅子も、白いキャンバスも、イーゼルも。

全て──全てを、闇に覆い隠した。]

 もう、描かなくていいから──

[抑揚のない遊の声が、暗示を掛けるように、
視界を塞いで、引き寄せた南方の後頭部に、ゆっくりと囁いた。]

(632) hana 2014/07/07(Mon) 00時頃

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