78 わかば荘の薔薇色の日常
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― 談話室→廊下 ―
どっこい、しょお……。
[立ち上がって暫し、膝に手をつけたまま、暫し動けずにいる。 酔いが顔に出ない方でよかった。 きちんと注意して歩かなければ千鳥足になりそうだ。 みっともないのでそういう姿は基本的に他人に見せたくない。 擬態焼売を食べる時に置いた灰皿は、元々は自分の持ち物である。この機会に持って戻ることにした。テーブルに置きっぱなしだったドライヤーと電源タップも、脇に抱えた。 庭の様子にもう一度顔を向けてから、談話室を出て行った。]
(2) 2014/06/30(Mon) 00時頃
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― 104号室 ―
[手持ちの持ち物を全部床において、ポケットから鍵を探る。 ぽろ、とあやしげな手元が鍵を落とす。舌打ちをした。 拾い上げるのが、酷く億劫だった。 部屋に戻って間もなく。 時計の針はまだまだ夜の始まりの頃を指していたが、酔いが回っていたのもあって、着替えるのも諦めて、すぐに眠ってしまった。 おかげで南方の朝はひどく早かった。 外からは、雨音がしていた。]
(10) 2014/06/30(Mon) 00時半頃
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ミナカタは、咳き込みながら室内に戻り、またぐったりとベッドに倒れている**
2014/06/30(Mon) 04時半頃
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[大の字でばったりうつ伏せに倒れていた南方の体が、驚きに、ぎくりと動いた。]
……?
[億劫そうに半身起こして、扉の方へ顔を向けた。 ちょうど寝入りばなの事だ。聞き間違いだろうか。 人が訪れるには非常識な時間だから、気のせい、または何か打つかったのかも、とも考えた。本当に誰か来たのなら緊急の事態という可能性も一応考えるも、「誰か死んだ」とか「誰か倒れた」とかそういう物騒なものしか想像は出来ない。]
(……急性アル中? いやいや、ないない……)
[人が来たのよりは、気のせいか何か打つかっただけ、というのが正解な気がした。 一応確認しようと、のろのろ起き上がって、スリッパを履いた。]
(84) 2014/06/30(Mon) 12時半頃
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[ドアノブを掴む。 ドアを押し開けた。 南方は間中を壮絶な険相で出迎えた。 ドアを閉めた。 邪悪なものを見たゆえの、命可愛さ、保身からの行動であった。 間中を人間カウントをしていない南方にとっては、「人は来てない」で正解といえなくもなかった。]
(85) 2014/06/30(Mon) 12時半頃
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[ドアの内側、金属音がある。 チェーンを閉めた状態で、再度ドアが開く。]
なんすか。 時間おかしくないすか。
[鼻のつまった掠れ声が、警戒も顕に訊いた。]
(88) 2014/06/30(Mon) 12時半頃
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[たしかに朝だが……]
普段なら俺は寝てます。
[掲げられた黄色い袋をじっと見る。 どこの店舗のビニール袋であるのかは分かった。 多分近所の薬局のものだろう。]
えぇ……。 なに……?こえぇんだけど……。
[しかし変人がその中に何をいれているかの想像などしても無駄であるように思われた。 そもそも袋に騙されてはいけないのかもしれないし、何か突拍子もないものを買っているかもしれない。]
(93) 2014/06/30(Mon) 13時頃
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[間中が薄笑いを浮かべている。]
お……おう。
[ドアの隙間から見える相手の表情は、知ってた、と言わんばかりだ。 ベランダに出たせいだろうか。]
……。
[小枝のような間中の指が、間中自身の喉を指している。 彼の笑いについてを、南方は「こいつ馬鹿にしてやがる」という捉え方をした。 そして調子が悪いと分かれば質問攻めになるのがすぐに想像出来たので]
してません。 寝起きだからです。
[と、面倒くさそうに嘘をついた。]
(96) 2014/06/30(Mon) 13時頃
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[嘘の直後、出掛かった咳を無理して堪えるべく、扉で顔を隠すようにして背け、盛大に咳払いをして、鼻をならした。 またドアの向こうへ視線を向けると、ドアの縁に指が添えられているのが見えた。 小枝のような間中の指は、胸の高さから、腹の高さまで、つつ、となぞるようにして下へ落ちて、チェーンに引っかかる。 チェーンを撫でている指を見下ろした。]
やめて下さい。
[ならこれからだという声に、嫌そうに返事をする。]
(99) 2014/06/30(Mon) 13時半頃
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[チェーンから滑り落ちた指の行方を、充血した目が追った。 そして、袋がガサ、と音をたてるのを耳が拾って、視線を持ち上げる。]
…………。
……。 …… それ薬?
(102) 2014/06/30(Mon) 13時半頃
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ミナカタは、ジャニスが持つ袋をじっとみている。
2014/06/30(Mon) 13時半頃
ミナカタは、ジャニスが持つ袋をじっとじっとみている。
2014/06/30(Mon) 13時半頃
ミナカタは、ジャニスが持つ袋をめっちゃみている。
2014/06/30(Mon) 13時半頃
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……
[ついに、咳を堪えるという無茶は決壊して、いくらか咳き込んでから、諦めたように、一度ドアを閉める。 金属音があった。 黄色の袋のなかに箱が見えたし、それは願ってもない餌であったし、間中には昨日からの不調を分かられていた。 邪険にするのは、忍びなく思えた。 ドアを開けた。]
金はらうわ。 待っててもらっていい?
[南方は、ドアから手を離した。 ドアの重みで、やんわりと閉じるに任せる。 南方は、財布をとりに部屋に戻った。]
(104) 2014/06/30(Mon) 14時頃
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[間仕切りの向こうへ向かおうとして、カーテンに手をかけたところで]
なんで。 薬たけぇじゃん。
[間中の顔を振り返る。そこに特別表情が乗ってなかったとしても、枠に乗るつま先、ドアにかけた手。それらを見て、目を瞬く。 それから、呆れたようにひとつ息をつく。]
今日はなにがしてぇんだよ。 待ってて。
[どうせ対価に期待しているんだろうと思っての言葉だ。 しかし、あくまで、そこに相手を留めるような声しかかけない。 南方は、カーテンを半分あけて、向こう側へ行く。 後ろ手で、閉めた。 半分から見えたのは、きっと、床に敷かれた板や、カップが乗った作業台や、ベッドくらいだ。]
(110) 2014/06/30(Mon) 14時半頃
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[何度も咳き込み、鼻をすすった。 部屋のなか、置いてあった財布を拾い上げる。 片付いた部屋であるから、探すという手間はない。]
(114) 2014/06/30(Mon) 14時半頃
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[カーテンがひらいた音がした。 南方は財布を手に振り返って、真顔になったあと――諦めたように息をついて、眉根を寄せた。]
待ってろつったでしょ。
[犬や猫の粗相に対するような口ぶり。 躾をしなかった本人の責任でもある事をしっているような、落胆のような、見誤ったかのような、残念がる声。 部屋のなかは、今度は間中の目にも、はっきりうつるだろう。 ここは、片付いた部屋。いや、殺風景な作業場だ。 床板についているのは絵の具。部屋本来の床板でなく、その上に一枚被せてあるのは、絶対に汚れることがわかっているからだった。 壁に立てかけておいてあるのは、キャンバス。 とりあえず、一番前にきているのは、裸像だ。 絵から滲むものは、作者の想像や心という何かではない。 ただの努力と訓練の形跡。 カップが置かれた作業台にも、絵の具がこびりついている。 のこりは、生活必需品だけ。]
(117) 2014/06/30(Mon) 15時頃
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薬。 いくら?
[絵を見ている間中へ、声をかけた。 怒り、というよりは、叱るに近く、責めるような声音になった。]
(119) 2014/06/30(Mon) 15時頃
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[間中が首を横に振る。 財布を作業台に放り、間中の持つ黄色の袋へ手を伸ばして、掴んだ。 表情や様子を確かめたくないせいで、間中の顔は見なかった。 いくら相手が見たところで、そこにあるのは、ただ、ただひたすらに技術を維持しようとしているがだけの、ただ上手なだけの、訓練のためだけの、絵にしがみついていたいがための絵なのだから、感想など、知る必要もない。 ただ、心の内で「あーあ」と嘆くばかりだ。 間中の手から袋が離れたなら、南方は、薬の箱を取り出して、流しへと近づいたろう。]
(123) 2014/06/30(Mon) 15時頃
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あ?
[喧嘩を売っているのだろうか、といわんばかりの苛立ちの混ざる声だった。 普段は聞けば億劫がりながらも答える南方は、答えない。 答えたくない、或いは、答えられない質問でもあった。 袋を手に、中からがさがさと薬を取り出し、注意書きを読み、 残ったヨーグルトも取り出した。]
(126) 2014/06/30(Mon) 15時半頃
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そりゃあな。
[食後に飲めと薬箱に書いてあったので、ヨーグルトのぺらぺらの蓋を開けながら、返事をする。]
教えてるから。
(129) 2014/06/30(Mon) 16時頃
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学校の先生じゃねえよ? 塾の先生。
[開けてしまって袋のなか、スプーンがないか探すも、無さそうなので、洗って仕舞ってあった部屋にあるものを使うことにする。]
(132) 2014/06/30(Mon) 16時頃
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そうなん?
[咳をしながら相槌をうつ。 民間療法の類は一切信用しないし、アロエの栄養素についてはますます知らない。]
お気遣いどうも。
[さっさと薬を飲んでしまいたいので、食べ始めた。 美味しいよ、と言われたが]
おう。味とかよくわかんねえわ。
[鼻づまりの声で不満気に言う。]
(134) 2014/06/30(Mon) 16時頃
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[もう手遅れになったのだから間中を追い返すことも、しない。 ベッドから音が聞こえた気がして振り返って、また前を向く。]
そう。美大行くためのとこな。 そういうつもりじゃなくて通ってんのも居るけど。
[ヨーグルトをいくらも掛からず食べ終えた。]
(136) 2014/06/30(Mon) 16時頃
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[間中の質問に答えず、薬を飲むために、コップに水を注いだ。 彼がぽつりと言った言葉は、ひとりごとに近い。 薬を飲んでしまう間、返事を考え続け――粉薬を飲み終え、出た返事は]
さあ?
[という、あまりにも、空っぽなもの。 忘れた、と返事をする間中のように、答えを知らないような。]
(137) 2014/06/30(Mon) 16時半頃
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[また先送りにする。 コップを流しに放置して、粉薬のゴミを捨てた。]
……、
そこ。 寝るんだけど。
[スリッパが床を踏む。 ベッドに横になった間中の真ん前まできて、眉根を寄せて首を傾ぐ。うんと返事をした声や、今の間中の様子を思う。]
……。 なんでお前が――
[――ほっとしているんだ。 本当は、出さない―― いや、出すものが作れないと思っているのに。 相手の様子と、自分の胸中が、ちぐはぐに思え、息をつく。]
(146) 2014/06/30(Mon) 16時半頃
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[眠い。と言って動かないなら、咳とともに、ため息を盛大に吐き出して]
間中サンさぁ……。
[と呆れ果てる。]
寝てねえの? 自分ちあるでしょ?
[そう言って、夏用掛け布団を引っ張って、投げつけておいた。 帰れと言えなかったのは、薬の恩のせいだ。 相手をするだけ、横になる時間が延長されると知っているので、渋々枕を掴む。]
(148) 2014/06/30(Mon) 16時半頃
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はあぁ?
お前どんだけふてぶてしい……
[寝れば。という一言に対し、腹が立つのは通り越し、半笑いになる。やはりこれは人間ではないと確信する。 ベッドの端へ間中が寄った。 一応寝るスペースが無いわけではなくなった。 相手にする気力を失って、のろのろベッドに乗り、横になった。]
アラームかけるからな。 八時半にゃ出るんだから。
(150) 2014/06/30(Mon) 17時頃
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[あるけど――面倒臭いんだろう。 相手の言葉の先を、南方は勝手に補完した。]
犬猫のがよほど慎み深い……。
[舌打ちとともに枕だけ抱えて目を瞑った。 結局、習慣でいつもの時間には起きたものの、軽い眠りをとった後、薬の効果か、幾分体は楽に思えた。 アラームは、鳴る前に南方によって止められた。 確かに間中には途中で起こされることもない。 今も非常に大人しく、寝息を立てている。]
(153) 2014/06/30(Mon) 17時頃
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[間中の寝顔を顰めた顔で眺めおろす。 作業台の上に、鍵を置いた。 引き出しから一枚の紙の切れっ端と、太い油性マーカーを取り出し、殴り書く。 南方の字は読みやすいと生徒からも評判が良く、殴り書きであっても、書き置きは、非常に読みやすい仕上がりとなった。
『絶対に鍵と窓を閉めて出るように。 帰宅は九時過ぎになります。 間中さんの部屋に鍵を取りにいきますので、 必ず待機していること。 南方』
内容は、このとおりである。]
(154) 2014/06/30(Mon) 17時半頃
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― 104号室 ―
[書き置きの上に鍵を乗せ、熱中症で死なれても困るので換気口と窓だけは開いていることをしっかりと確認する。 鍵は訳あって今も一本しか家に残っていないため、持たない。 これで間中がうっかり捕まらなかった場合はまた家に戻れないのだが……]
…………。
[安らかに寝息を立てているので、諦めた。 南方は、104号室を、出て行った。**]
(155) 2014/06/30(Mon) 17時半頃
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― 昼休みの予備校前 ―
あぁふあ……
[大きな欠伸をして、ぱくんと口を閉じた。 湿った空気を吸い込んだ。 けんけん、と乾いた咳がそれに応じる。 コンクリで出来た手すりに肘を置き、頬杖をついた。 片手には煙草がある。 予備校の入っているビルの一階、外に設置された階段の脇、灰皿とベンチが置かれた喫煙用の空間には、白衣を着たままの南方と、その後方に浪人生が三人いて、お喋りをしていた。]
……。
[――ビニール傘をさした大学生が通り過ぎる。傘も持たず忙しく道を行く仕事中であるらしいスーツの人。花柄の傘をさす買い物袋を下げたおばさん。 しっかり雨除けをされた場所から、小雨に降られ続けている通りを眺めている。べつに面白いわけではない。 頬をのせていた手で、こめかみを揉む。 昼食は買ったおにぎり二つで、それが微妙にもたれている。 薬を飲んで、一服中だ。 考える事はただひとつ。とてつもなく横になりたい。**]
(269) 2014/07/01(Tue) 01時頃
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― 夜:予備校 ―
[今日の最後の講評では、手厳しさに生徒が泣く事もなく、講師のうち誰かの逆鱗に触れるという事もなく、説教が長くなりすぎる事もなかった。 評価と対峙する生徒の緊張がいつもどおりあるだけで、一触即発の空気による別の意味での緊張感というものが無かったのは、南方にとって大変有り難いことだった。]
(長引かなくて良かった……)
[どうしても終わらずに延長となることは少なくない。 20時38分。今日は順調に、絵の具で汚れたつなぎを着た生徒達が帰り支度をしている。 ――あと少し。無事に帰れそうだ。**]
(439) 2014/07/02(Wed) 02時半頃
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― 帰り道 ―
[白衣は洗濯するために持ち帰ることに決める。 帰り支度をして予備校を出た。 わかば荘が普段よりずっと遠く感じる。 19時頃から「これはやばい」と気付き始め、最後は殆ど見栄っぱりの意地だけで平然を装い続けたが、さすがに明日の仕事は代わってもらう事に決めた。 代わりに今週末の休みは消えた。]
(476) 2014/07/02(Wed) 09時半頃
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― わかば荘玄関 ―
[――坂道の忌々しいことときたら。 やっとわかば荘が見えた。 朦朧としながら歩いてきたが、事故にあわなくて良かった。 いっそタクシーでも捕まえてしまえ、とも思ったのだが、見つけられないまま道半分まで歩いてしまったため諦めた。 携帯で時刻を確認する。21時35分。ポケットを探る、その動作だけでずきんと痛む頭に辟易とした。大凡いつも通りの時間だ。 建物に入る前に水滴をたっぷりつけた透明の傘を閉じ、傘の先で床材をつついて水を落とす。
わかば荘の玄関から入り、廊下を進んだ。 104号室の前で歩を止め、ドアノブに触れた。 しっかり施錠されていると確認する。]
(483) 2014/07/02(Wed) 10時頃
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― 夜:わかば荘廊下 ―
[104号室を通り過ぎ、廊下を進む。突き当りを曲がり――]
はー……
[熱っぽいため息を吐いてから、気合を入れて、階段の一段目に足を乗せた。 頭をゆらゆらさせて階段をのぼりきり、二階の廊下の先を見て]
(あのやろう端っこになんて住みやがって)
[頭のなかで八つ当たりをして、とぼとぼ廊下を歩いた。]
(484) 2014/07/02(Wed) 10時頃
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― 夜:201号室前 ―
[2度、扉を叩いた。]
(485) 2014/07/02(Wed) 10時頃
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[中から、あいてる、と声がきこえた。 取りに来いという意味だと判断し、ドアノブに手をおいて、開く。 一度も入ったことのない201号室の中が見えた。]
まーなーかーさーん、鍵ぃ……。
[疲れた声で中へ声をかけるが、多分間中は立ち上がる気がないと判断して、そのまま中へ進んだ。 見えたのは、壁を這う書籍の詰まった本棚だ。]
(488) 2014/07/02(Wed) 10時半頃
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[なぜ電気をつけないのか。 四角い無機質な光だけが、室内をうすぼんやりと照らしている。 現代の妖怪は機械も使うらしい。 じゃあ灯りも使用してみては如何だろうと思う。狐火以外で。 殆ど恐る恐る奥へと進んできたのだが、白々としたモニターからの光を背負った間中の横顔が不気味に浮かび上がる。息を呑んだ。]
間中サン……夜っすよ……
[外から微かな雨音と湿ったにおいが届いている。 ぞくりと背中に冷気を感じる。単に熱があるだけともいう。]
(490) 2014/07/02(Wed) 11時頃
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いや……お前も具合悪いんじゃねえの……。
[心ここにあらずの表情で、瞬き一つしないで南方を見上げていた間中の顔を不安げに見つめ返す――というよりは不気味で怖かったので目が逸らせないでいた。 やっと細い目が上下に目蓋を動かしたので、内心ほっとしながら、此方の具合に関しての質問は流した。 夜、と指摘しても意味が分かっていないところをみると、いつもこうなのだろう。]
……。 目ぇ悪くしますよ。
[他人の生活様式だ。 自分も好きにやっている。 改めろという気はない。 深い溜息をついて、「これはこういうもの」として理解する。]
(493) 2014/07/02(Wed) 11時頃
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[間中が緩やかに首を振っている。]
そうかい。 うつんなかったんなら良いけど――
……これで何故それが維持出来るのか不思議だねえ。
[体の丈夫さが人間とは違うのだろうと無理やり雑な納得をしてそれ以上何を言うのも止めた。 間中が暗い中を指で指し示したのは、その時だ。]
は?
[指摘は南方の朦朧とした頭には一秒遅く、お約束通りに躓いて大いに慌てることとなった。]
うわうわ、なんか蹴った! わるい。
[声が自然大きくなって、咳をする。 転びかけついでに、疲れた体の力がぬけて、床に膝をつく。 本を拾い上げ、大丈夫だろうかと、暗いなか目を凝らした。 大判の写真集だ。]
(495) 2014/07/02(Wed) 11時半頃
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――……
[床にそのまま座りこみ、本の様子を確かめる。 本の背から紙が外れるとか、表紙に皺がよるとか紙が折れるいう事もなく、見たところ何ともなさそうで、心底ほっとした。 部屋の壁を這う本棚に、これから入る一冊なのだろうか? あの本棚にはどういった本が詰まっているのかは、暗くてよく分からない。]
(498) 2014/07/02(Wed) 11時半頃
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見たとこ大丈夫だと思うけど。ごめん。
[と言って、近づいてきた間中に本を手渡そうと差し出した。 ドライヤーを落とした時よろしく、相手の心配が自分の足の事とは最初分からない。 背を撫でる手の意味を考えて、やっと心配されたと気づいて]
え?ああいや平気だよ。
[と、短く大丈夫だと伝えた。 ちなみ足の指を握るように丸めているのは痛かったからだ。]
(501) 2014/07/02(Wed) 12時頃
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うわあ……あげるやつ。 それは悪いことをしました。
[間中に本を受け取ってもらいつつ、足をさすりつつ反省する。 もう踏んづけそうなものはないか、床を見た。 次いで、流れで本棚を見上げる。]
(503) 2014/07/02(Wed) 12時頃
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[入荷。 その言葉で、間中さんて何やってる人なの、と尋ねようとしたところで、本人から答えを得る。]
……へえ。 知らんかった。
[こんなことも、今の今まで、聞いたことがなかった。 本棚へ向いていた視線を間中に戻し、]
知ってる。 鍵もらったら、退散してやるから安心しな。
(505) 2014/07/02(Wed) 12時半頃
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[間中は黙っている。]
――あ。そうそ……咳はだいぶ楽だったかもしれん。 薬どうもね。助かった。
[かすれた鼻声で礼をいう。 所詮は市販薬。十分役立ったほうだろうと思う。 授業終了間際に熱は上がりきり、その実38度か39度まで上がったのだろうが、計らないので正確なところは知らない。 ただ「これは相当ダメだ」という自覚があっただけ。]
明日休みにしてきた、から。治すよ。
[そういえば風邪をひいたら部屋に来いと言われていたなと思い出して――まだ間中が唇を閉ざしているのが気になって、冗談として、小さく笑ってみせながら]
先生すんなら今だな。やんねえけど。
(507) 2014/07/02(Wed) 12時半頃
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あぁ?
[南方は、名前を呼ばれて相槌がわりに聞き返す。 けれど、間中はなにも言わなかった。]
…………。
[間中さんさあ……とはよく言うが、されてみると意外と気になるなと思う。 言葉を待ってみたが、続きはなかなか出てこない。 やっとでてきた質問と、再開した背を撫でる動作。 間中が控えめに背に手の分の重みをかけるのは、慣れてくるとだんだんと心地がいい。眠たくなりそうな感触だった。]
(511) 2014/07/02(Wed) 13時頃
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読む人は読むだろ。そりゃ。 俺も嫌いじゃないけど――
[その時間があったら、描きたいなと思う。]
本好きなんだ?
[質問と、部屋の中の様子から、聞き返した。]
(512) 2014/07/02(Wed) 13時頃
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あんまりな。 読んだとしても間中サン程は読まねえわ。
[見た目の情報たけだ。間中がどれほど本を読むのかなんて知らないが。 南方の部屋の本棚にあったのは、参考書や技法書や何かの資料や画集なんかがつまっているばかりだ。]
……。
[書くのも、と聞こえて、黙った。 また知らないことを知らされる。 目を丸くしている。]
書くの? ……小説かなんか?
(517) 2014/07/02(Wed) 13時半頃
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……。
[相手が黙る。 今度は南方も、黙った。]
(524) 2014/07/02(Wed) 14時頃
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[ぽつりと返った返事に返すのは、]
それ読めないの?
(526) 2014/07/02(Wed) 14時頃
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[背を撫でている手に、重みを感じた。 背に乗った手の理由も、何なのかと思っても、訊かなかった。 嫌なら止めさせたが、決してそうではなかったし。 そうしたいなら、していてくれたらいいと、「まってて」という言葉だけで放ったらかしにされた104号室の扉のように、ただ、任せるばかり。]
……ん? やなら、無理にとは言う気はないけど
[そうしてまた、見えない線をひきかける。]
読めるなら――
(535) 2014/07/02(Wed) 14時半頃
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小説なんでしょ? しょうがないじゃんそこは。
[絵という生活のいち部分が暴かれて、対価が欲しくなったのも、理由の一つだ。 うすらと冷たく感じていた床板も、尻の温度で温まってしまったように思う。]
(539) 2014/07/02(Wed) 15時頃
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[読んでと言われ、熱でぼんやりとした表情の、目元と口元に、緩く笑いの気配がにじむ。]
よっしゃ。 借りてける?
(540) 2014/07/02(Wed) 15時頃
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めっちゃ悪い。
[自分の敷地を蹂躙していった変な他人に、南方はさも当然のように返事をする。]
(543) 2014/07/02(Wed) 15時頃
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…… あぁ……それ。
[既に何らか、紙の媒体にあるような気になっていて、南方はノートパソコンを見遣って、頷いた。]
……。 それここで読んでったらだめなやつ?
[悩む間中に尋ねる。]
――なんか間中サン鍵返してくんないし。
(546) 2014/07/02(Wed) 15時半頃
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ミナカタは、ジャニスに見下ろされて、ノートパソコンを向いていた視線を持ち上げた。
2014/07/02(Wed) 15時半頃
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………………………。
おいまさか失くしてないだろうな間中サン。
[あれ、といって鍵を探す間中へ向けた顔が強張った。 口元がひくつく。]
お……
ばっかお前、 もっかいよく探……はああああああああ?
(554) 2014/07/02(Wed) 15時半頃
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ない、じゃね、げっほ、げえぇほ、げほっ、ん゛ん゛!
[叱りつけようとするも、それは咳で遮られた。 そして、なんちゃってと言って、おどけながら出てきた鍵に、南方はひどく脱力する。]
間中さんさあああああああああああああ。
(555) 2014/07/02(Wed) 15時半頃
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[鍵を間中の手のひらからつまんで拾い上げる。]
…………。 ……………。
…………。
[あぐらをかいて受け取った鍵を指の先でつまんで、この野郎と思いながら、背を撫でられている。咳が落ち着いたころに、]
絵のモデルな。 あいつ友達なんだけど、鍵持たせてあんだよね。 携帯であんま捕まんねえから。 今これ一本なんだわ。
(562) 2014/07/02(Wed) 16時頃
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いや? あいつがバイト代ほしい時にだけ来るんでね。 そん時狙って描く感じ。
[スペアキーの所在に関しても、また、相手に任せたきり、放ったらかしであるらしい。]
(566) 2014/07/02(Wed) 16時頃
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あ?
[そして呼び方の話になる。 南方はまずは呼ばれたから聞き返すも――]
あぁ。
[言われて初めて「そんな事が気になるのか」位のものだった。]
あんま気にしてなかったけど。
[そうしろと言われるなら、それでも別段構わないらしく]
間中? 遊?
(567) 2014/07/02(Wed) 16時頃
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さあ……あいつがパチでスればスるほど早いんじゃねえかな。 そんなに時間かけて作る絵でもねえし――
[本当に習作であるせいか、相手が友達であるせいか、または金欠を知ってか、間中の心配も他所に、南方は楽観的にかまえているようだった。]
(570) 2014/07/02(Wed) 16時半頃
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な。 丁度休みだし。
[文無しを望まれているモデルに対して、冗談として、笑い話として受け取って、頷く。 面白い絵には、ならないはずだけれどと自嘲したのをその中に混ぜた。]
遊ね。
[分かった、と頷く。 南方が名前で呼ぶのは、歳が離れていて、その上中身がアホだと確信している攻太位で、誰に対しても余所余所しさはこの調子だ。 そこをずっと気にされていたことは知らない。]
(573) 2014/07/02(Wed) 16時半頃
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[首裏に、手が乗る。]
……冷え性?
[急に質問をした。 手の温度が気持ちよかった。]
ん。
[読めるかを尋ねられて、――鍵も返ってきたが、尻ポケットにそれを仕舞って、頷いた。]
(577) 2014/07/02(Wed) 16時半頃
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よくいう。
[一笑に付した。]
……俺が読みたいつった。
[体調のせいで礼を言われたと思ったのか、居心地悪さを感じてか、そう返答してから]
読んでる間書けないけどいい?
(582) 2014/07/02(Wed) 17時頃
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……
[間中のどうせ書けない、との一言に、首裏に手を当てられたままの姿勢で、その表情を伺おうとする。行き詰まった時の感覚を思う。]
大変だな。
[と、同情らしき一言だけかけた。 体調に関しては諦めたのか、首にあたる手の温度が、徐々にぬるくなってくると、小さく堪えるような咳をしてから、ノートパソコンの傍へ這って寄った。間中の手は、自然離れる形になるだろう。]
読んでもいいのは?
[画面に表示されているものがそうであるとか、事情は全くしらない。 だから、間中を見上げるようにして、振り返った。]
(585) 2014/07/02(Wed) 17時半頃
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[丁度開いてあった事から、書きかけなのかな、と想像する。 出来ているとか、いないとかはまだ聞いていない。 最後まで読み進めれば、どうせ分かることだから、わざわざ聞く必要もない。]
ん。
[間中が冒頭を表示させるというのへ、鼻声の相槌をかえした。 枝のような指が、ノートパソコンの灯りに照らされている。 慣れた様子で機械をいじっているのが、どことなく新鮮だ。]
(588) 2014/07/02(Wed) 18時頃
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ミナカタは、ジャニスの操作が終わり次第、小説に目をとおしはじめる。
2014/07/02(Wed) 18時頃
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[間中が準備を済ませたのが分かると、這って、ノートパソコンの正面に座った。暗い部屋は、奇妙な空間だとずっと思っていたが、だんだん慣れてきた。]
……
[タイトル未定のその作品は地方の酪農家の青年を主人公としているらしかった。 主人公は感情の起伏の激しいわかりやすい性格をしている。]
……けほ
[スクロールのため、「↓」キーを押したあたりで、まっすぐ座っているのがしんどくなった南方は、だらしなく、黒いローテーブルに頬杖をついて、斜めになりはじめた。]
(591) 2014/07/02(Wed) 18時頃
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……?
[水を持って隣に座った間中に、最初、意味がわからずいたが]
あー。薬は鞄……。
[そう言って、ずぼらに床に手をついて、手をのばそうとする。 届かない。]
(592) 2014/07/02(Wed) 18時頃
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[鞄をとって貰ったら、畳んだ白衣が邪魔だったので取り出し、その下にあった薬の箱を発見する。 用意して貰った水で粉薬を飲み込んだ。 次いで、ごみを捨てる場所を探し、部屋の主に助けを視線で求めて発見次第、そこに捨てた。]
ありがとう。
[と、一言親切へ礼を言って、続きを読み始めた。]
(593) 2014/07/02(Wed) 18時半頃
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[間中の対応に、なるほどこいつにも良心のようなものがあるんだなと思う。 ここまで悪化すれば遠慮して貰えるらしいという基準を知った。]
………
[スクロールバーの短さと位置を確認する。 隣に座っている間中へ]
時間かかるよ。
[と、かすれた声が一言断る。 読書を始めた勝手な客は置いて、部屋の外でもどこでも行き、好きにしていればいい。 南方は酪農家の青年の周りで起きる事件のほうへ集中しようとする。]
(594) 2014/07/02(Wed) 18時半頃
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[頬杖をついたまま、南方は物語を読み続けた。 律儀を自称する南方は、読み飛ばすこともなく、急ぐわけでもなく、熱でぼんやりとした顔を、四角いモニターに向けている。 途中寒いと言って、持ち帰った白衣を羽織り、油絵具の臭いを部屋の主に謝った。 長いと間中が言ったとおりで、時間は、相応にかかった。 喉が乾いて、水をちまちまと飲み続けていたので、グラスの中身はいつの間にか空になっていた。]
(600) 2014/07/02(Wed) 20時半頃
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[間中に告げられたおおよその所要時間どおりになった。 南方がぽつりと、白く光る四角に視線を向けたまま尋ねたのは、小説の中の青年が、台風の後、濡れた牧草地に一人佇み、雲間から射し込む朝日浴びて――……というシーンに差し掛かってからだった。]
――……これ、何かに出すの?
[物語に、ではなく、別の意味でのどんでん返しがあったなら、もしかしてその第一声にはならなかったかもしれないなと、言ってから思った。 それを尋ねるもっと前の段階から感じていた印象は、最後までずっとそこにあった。 南方の絵画を見て「コンクールに出さないのか」と間中が尋ねたのは、これが要因ではないかと感じてしまうような印象が。]
(604) 2014/07/02(Wed) 20時半頃
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[少し眠そうな声が、返事をしたのが聞こえた。 じっと読んでいたから、眠っていた事にも気づかなかった。 起こしたらしいと知って、可哀想な事をしたかなと感じる。 尻の横へ手をついて、背中の方へ顔を向けた。 新人賞という事はつまり、小説家になりたい、小説を書き続けたいという事として捉える。 本が好きだから、書くのだと言っていたのも、同時に思う。]
これ、最後は?
(628) 2014/07/02(Wed) 21時半頃
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……。
[最後はどうするのかを聞いた。 間中の声音は、珍しく、重い。]
(640) 2014/07/02(Wed) 22時頃
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……。
[その重い声に、質問をした。]
遊は、泣いたことねえんだっけ。 そういうので。
(642) 2014/07/02(Wed) 22時半頃
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[あまりに、しれっと、忘れたというものだから。 平然と投げ捨てられるような事に聞こえて「ない」と同じ括りとして捉えていた。]
……ちょっと別の話になるけどさ。
今朝俺にコンクールがどうのって聞いたじゃん。 俺は、たぶん、 ほんとは、少なくとも今は―― 出せねえわ。
[白状した。]
……
いつ諦めようって思うか、分かんないよな、 ああいうの。
(649) 2014/07/02(Wed) 22時半頃
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[どの口がいう。 そう思って、開きかけた口が、とじかける。 ――できれば、言いたくない。 他人の域を踏み越えるようで、ひどく、抵抗がある。]
妥協とか要領だけで作ったやつで挑むと、 当たり前だから、それこそ泣けもしねえの。 ……
だからどうしろって言う気はないよ。
[こらえきれず、線を引き直す。]
……描きたくもないものを、描くのって 意外と麻痺するんだけど―― やめちまおうと思った時に、やらなきゃ良かったとしか ほんとに思わなかったからさ。
(654) 2014/07/02(Wed) 23時頃
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どうとか―― ……
[聞いてどうするのだろうと、思う。 自分は審査員でもない。素人以下の人間だ。 モニターへ視線を向け直す。 ラストシーンを見なおした。]
――……
[小さく、いう]
(662) 2014/07/02(Wed) 23時頃
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[落胆。吐息の意味は確かめなくてもすぐにわかった。 >>663 >>664 >>665]
……
[酷な事を聞くように思う。 引き直されたラインに、間中は容易に踏み込んだ。 いつの間にか、できれば、可能なら、自分の二の舞いにはならないで欲しいと、思えていた事に気づく。たかが、集合住宅の、隣人の他人に対して。]
続けるのって、リスキーなんだよな。 そのまま、どうにもなんないやつだって居るし。 でもそれは、織り込み済みじゃねえと。 リスクを背負いたくなくてやめちゃうのは――簡単だし。
[そして、それが、自分だ。 ここに居られない、と言う間中に、目を瞬く。]
(673) 2014/07/02(Wed) 23時半頃
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――書くために要らねえなら。 此処だろうと何処だろうと要らねえよ。
逆に要るなら。 他全部無視しても、持ってないと。
(674) 2014/07/02(Wed) 23時半頃
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ほしいもの全部残るかどうかなんて。 才能の話になっちゃうぜ。 俺は才能の話は出来ないよ、遊。
[自分には、ないと感じるものだからだ。 間中には――美しさを感じる力も、楽しさを感じる力も、まだまだ、残っているだろうに。]
悪いな。
[諦めた人間は、自分を凡人と評す。]
凡人にゃ優先順位の話位しかできないね。
(681) 2014/07/02(Wed) 23時半頃
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