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108 Persona外典−影の海・月の影−
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------------------------------------------------ From:MAYA To:ケーイチ 件名:さっきの事
ありがと。どうしても訊いてみたかった。
未練とか後悔はたぶん、ずっと付きまとうと思う。 前を向いて、新しい何かを見つけて。 唯の思い出にできるまではたぶん。
俺は途中まで皆についていくつもり。 そちらの作戦や目的地が決まり次第教えて。 たぶん神社だろうとは思うけど。
ケーイチ、グッドラック。 また屋上でね。 ------------------------------------------------
(128) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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[…そしてそれから日が流れて来る満月は遥か大きく。 明を伴わず、夕刻から留守にしていた麻夜からメールが届く]
(129) 2015/02/23(Mon) 21時頃
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------------------------------------------------ From:MAYA To:アカリ 件名:神社においで
戦いの場所はそこになるよ。 俺は、先にアカリを待ってる。 ------------------------------------------------
(130) 2015/02/23(Mon) 21時頃
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― 祟神神社 鳥居区 ―
[恐らく雛宮律の姿を形取るシャドウは、神社の奥で待ち構えているだろう。 階段区を登り、鳥居の場を潜り、その奥にある堂。 既に影の領域と化しているのだろう、そんな場所へ、皆は向かうんだろうが。
階段を登り切った場所。 鳥居が静かに鎮座する最初の開けた区域。 まだ祟神神の堂には遠く、敵の姿も見えない。
そんな場所で、ひとりだけ足を止めて立ち止まった。 黒のコートに身を包んで、その襟に巻くマフラーに触れる。 彼の好きな白と丁度対比する姿で、鳥居に身を預けた]
(131) 2015/02/23(Mon) 21時頃
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それじゃあ、この先は任せた。グッドラック。
[唐突にそう告げて見送る物だから、事情を全く知らない者は困惑するだろう]
…俺は此処で待ってる。 遅れて現れてくる白いお姫さまを。
[そして神社の奥へ向かう者がいれば鳥居に背を預けて送り出すだろう。 その右手には、まだ暖かい紅茶の缶が二本あった]
(132) 2015/02/23(Mon) 21時頃
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―祟神神社 鳥居―
[やがてそう程なく現れた明は、笑みを浮かべていた。 その奥に秘された正体を隠す気も無く、あの時と同じく無邪気そうに]
…あはは…。
お前にひとつ教えてあげる。 アカリは、もっと女の子な性格してるんだから。
二月十四日はもう少し意識しておいたほうが良かったかな。
[なんて事ない様に、『あかり』に対して紅茶の缶を投げて渡した。 不思議と身体に震えや怯えはこない。嘗て刻まれた恐怖は沸き起こらない]
(136) 2015/02/23(Mon) 21時半頃
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…アカリの意識を。人格を奪ったね。 何が目的で? 何の為に?
[視線の先には、包帯が巻かれた右手が存在していた]
(137) 2015/02/23(Mon) 21時半頃
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[紅茶のプルタブを開き、中身を飲みながら。 『あかり』がプルタブを起こすのに苦戦している様を無言で眺めていた>>138 それが、始めて出会った時の光景と被る]
… … … …。
生きる。が目的…。 残念だけど…趣味の方に共感は出来そうにないな。
……上げて落とす手法はいらないよ。悪い話からどうぞ。
[距離を保ちつつも、顔を覗き込むその仕草を真顔で見詰めながら、静かにそう促した>>139]
(141) 2015/02/23(Mon) 22時頃
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[愉悦に浸るしたり顔を見て選択を間違えたと悟る。素直に言いすぎた>>144]
…ふぅん。それが良い話。
…余り良い話でもなかったね。 それって、結局俺がやる事はまるで変わらない。
[そしてだ。去れど重要な事を、タダで教えるワケがない]
そう。簡単ではあるけれど。いいよ。 悪い話を。
[目を細めて、口角を上げる、その嗤いに、嫌な予感を覚えて]
(148) 2015/02/23(Mon) 22時半頃
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… … … … 戦う 理由 が?
[ゆっくりと、言い含める様なその言葉に。 微かに肩が震えた。半分以上何を言いたいかが伝わってしまう、その真意を問う]
(149) 2015/02/23(Mon) 22時半頃
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人格…が… … 自壊 …… 。
[柔らかな悪魔の囁きが耳から心を柔らかく縊り殺そうとしている>>151]
あの日の、助けに。 すぐに間に合わなかったから。
アカリが… … きえた … …?
… … … … … … そんなの … …
[身振り手振りもその視界に入れず、俯いた肩が眼に見えて震えた。 あどけなくも、心に絶望を囁くその悪意を真正面に受けて…]
(153) 2015/02/23(Mon) 22時半頃
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[…震え続けていた肩が、次第に収まりを見せた]
… … …それでも変わらない。俺の戦う理由は… …。
[そして俯き陰になる表情をあげて、彼女に見せたその時。 それは、きっと絶望や慟哭を期待する彼女にとっては、酷くツマラナイ物。 揺れない。或いはその悪魔の囁きを信じないか、それとも]
(154) 2015/02/23(Mon) 22時半頃
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… … … …約束したから… …。
[襟元のマフラーを握り、唯そう呟き。『あかり』を見据えた]
(155) 2015/02/23(Mon) 22時半頃
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… … … それでも俺はアカリを … …。
[中身の無い缶を、手元で弄び、そして加減無く高く、月空に放り上げた]
…クロノスと… … …スガミ… …。
…うん。そうする。
お前の事を、止めるよ、スガミ。 …ううん… 『あかり』 。
[『世界』が、黒衣の神がその鎌を構える。敵対する愚か者を完膚無きまで微塵にする為に>>158。 そして自分は。『彼女』の名を、敢えて言い直した。
赤い月は吸い込まれそうな程大きく、夜空から焔が零れ落ちる>>152中で]
(163) 2015/02/23(Mon) 23時半頃
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…いくよ 。 ペルソナッ!!
[炎が零れる月下に、青い輝きが砕けて、北霊の玄武が現れる。 畏れさえ手懐けて。約束を握り締めて、そして『世界』にさえ牙を剥いた]
(164) 2015/02/23(Mon) 23時半頃
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[破片すら残さず缶は消去され、後には無音]
… … やめないっ!!
[右手に鎌を掴み、全てを刈り取る黒衣が歩き出すより速く]
先手必勝… 。 殺されるつもりは、ない!
[その覇気に合わせて、玄武の咆哮は光を身体に纏わせる。 鎌の懐に飛び込む様に一気に距離を詰めて。 石畳が砕ける様な、注力された拳を黒衣に放った]
(175) 2015/02/23(Mon) 23時半頃
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…お前はいつからアカリの中に生まれたの。
はじめて見た時からアカリの心は不安定で。 人に、何かに、怯える様なそんな所もあった。
…だけど、アカリの傷を抉る事ができなくて。 あの日より前のアカリに踏み込みきる事はできなかった。
…いつから…お前は… …。
(176) 2015/02/24(Tue) 00時頃
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[正面から拳で打ち合う。凡そ悪魔らしかぬ戦いに唇端を上げる>>180]
… … …よかった。
お前の鎌には随分、対抗策を考えるのに知恵熱出してたけど。 どうやら生身は、変に守りを無視する力はない。
[左手を見つめる、無言の黒衣に向けて、牙を剥く様に嗤う。 防御性を上昇させる光を纏いながらも、右手は衝撃に微かな痺れが残っていた。 …来る。両手で構え直す鎌を見据えて、真横に向けて強く跳躍した]
(183) 2015/02/24(Tue) 00時頃
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………っアカリのお母さん?
確かに元々、アカリの母親がいない事は知ってた。 その事情もアカリは何も言わなかったし、俺も聞き辛かったけど。
…殺した? アカリが? っ 。
[その瞳が驚きに瞠られ、微かに回避の動きが鈍りをみせた]
(184) 2015/02/24(Tue) 00時頃
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[たんっ…。心の揺れから生じた隙を、黒衣は突かなかった>>194]
… … 普通の 子 … … 。
[絶望を引き出し抉るそれと違う調子で、彼女から語られる過去。 白い髪や肌に赤い瞳、日向の光すら耐え難い、脆い身体。 それと何年も向き合うという重さを、甘く見ていた]
… … … それ…は … だけど …!
アカリは、お母さんを傷つけようとしたワケでも。 殺そうと … … … … っ。
[思わず口を衝いたたどたどしくて半端な擁護の言葉は途中で解けた。 無駄な慰めに意味なんてない、却ってその傷を抉り追い込む事にしかならないから]
(203) 2015/02/24(Tue) 01時頃
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[子供の残酷さが大人を、親を追い込む事はままある事だけど。 親を死なせたワケでも無い自分には、それがどういう重圧をその頃の明に齎したのかは、想像しきれなかった]
… … … … … … … … 。
[それは過去から約束された重圧と絶望と、歪みの蓄積]
… …そして、クス… …父親を… あの時に亡くして …。
[心が揺れて、表情が惑う。それはある意味、どんな悪意よりも表情を歪ませる、過去の事実。 行き場を失くして、不安に揺れていた明はあの時、独りだと。だからあれから、特にしばらくの間は、自分を拠り所にしている、そんな感覚も確かに感じていた。
…麻夜しかいなかった。その言葉が、あの日失くした友達のそれと被る。 ぐ、と拳に力が込められて、ぎり、と音がたつ]
(204) 2015/02/24(Tue) 01時頃
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…あかり… 俺はもう っ。
[失くしたくない。その言葉を呑み込んで、揺れた心のままで構える。 心は揺らぎを確かに見せているのに。 その震えの刻みが心に走るたびに。ただひとつの思いだけが加速していく。
ギッ、と唇を引き結びながら、黒衣の武人に打ちかかる]
(206) 2015/02/24(Tue) 01時半頃
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[揺れる思いと加速していく思いは、身体を鈍らせる。 だから黒衣のその速度と間合いを読みきれない事すら気付き遅れる>>211]
そんな理解なんて… … っ。
アカ … … … !!
[玄武がその巨体を割り込ませた瞬間に、死の軌跡は振り下ろされた]
…っ… … … ぁ … … 。
[黒に呑まれる。意識が、走る赤い何かに奪われていく。 防御性を高めて且、その鋼より強靭な甲羅を切裂かれたペルソナは過負荷に掻き消えて。 生身の身体に到達した刃の先端が、身体を切裂いて…吹き飛ばされたまま倒れた]
(216) 2015/02/24(Tue) 02時頃
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[だけど刈り取られかけている意識と、死に招かれそうな寒さの中でも。 どうしても止まらない。走り続ける想いが]
(217) 2015/02/24(Tue) 02時頃
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[赤い血を身体から流すまま、右手の力を頼りによろよろとその身は起こされた]
…う… … いたい な。
[直接切り裂かれた肉体は、胸から左腕に掛けてを裂いていた。 だがペルソナを思わずかき消される精神の苦痛。そして力が入れられず感覚のない左腕が熱い]
… … … …アカリ… 。
[まだ戦う。その愚かしい位の意志で、黒衣の向こうにいる彼女を真直ぐに見る。 そして想いと意識だけが、満身創痍の身体と反比例して明確になっていく]
(218) 2015/02/24(Tue) 02時頃
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オスカーは、カリュクスに嘗て与えられた、意識負荷の進化も影響したかも知れない ◇
2015/02/24(Tue) 02時頃
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[戦意の衰えも見せない黒衣を制して出てきたのは彼女自身。そして]
……っあぐ !!。
[身体を支える足に打ち込まれる足に、目に見えて表情が歪んだ。 だが倒れこみはしない。必死に蹴りつけられる足を支えて耐え続けて。 そして幾度か蹴られた時、膝を折る。だが無様に倒れ込めない]
(229) 2015/02/24(Tue) 02時半頃
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( ――自分の手を、足りないなんて言うなっ、ばかっ! )
(230) 2015/02/24(Tue) 02時半頃
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(…メグリ。ごめん、漸く、納得できた…。
助けを求めてもいい、手を捜してもいい。 でも、いちばん始めに、足りないなんて諦めたままじゃ。 どう足掻いてもだめだった)
[嘗ては余裕も何もなかった自分自身をそう思えず、否定した。 だけどあの時、神社で、そして病室で、告げた言葉は、希望の導]
(231) 2015/02/24(Tue) 02時半頃
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… … あ はは。 でも さ。
『あかり』は。 お前は。 アカリが吐き続けた嘘から、皆を裏切った心から生まれたん、だろ? だから、信じきれないな。 はは。
[苛立ち、何度も自分を痛めつけようとする、彼女にそう告げて]
(232) 2015/02/24(Tue) 02時半頃
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…俺はもう何も失くしたくない…。
アカリがどれだけ寂しい想いをしたかはわからない。 だけど、誰かを失くす想いは、今の俺にもわかる。
…約束したんだ…死なないて… …アカリと…一緒に生きるて…
だから… … …!!
[その時に唐突と、今までただ痛めつけられるだけでいた身が、動いた。 動く右腕を思い切り伸ばして、足を身体を攻撃する身体を、強く自分へと引いた]
(233) 2015/02/24(Tue) 02時半頃
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