人狼議事


28 わかば荘の奇々怪々な非日常

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【人】 発明家 源蔵

[ 福原君の反応を伺いつつ、茶の味を堪能する。繊細な心はどこへやら、修羅場の間でも美味しい飯が食べられるくらいには逞しく育ってしまった。嗚呼今日も茶が美味い。私天才ではなかろうか。]

 人望と人脈があれば、助教授などで燻ってはいないよ。
 けれどまあ、私にはこの生き方が性に合っているようだから。

[ ずず、と音を立てて飲むのは日本だけの習慣らしい。外国に行けば麺も啜れないと聞いて、教授に海外出張を押し付けたのは何ヶ月前のことだったか。植頭さん>>0:419の声に、湯気で曇った眼鏡越しに視線を向ける。]

 いや、他に誰かが来る予定はないが。
 さすがにこれ以上増えては、この部屋の床が抜けてしまうよ。

[ 下は確か新居君の部屋だったか。彼ならある程度のことなら笑って済ませてくれそうな気がするが、さすがに天井が降ってきたとあってはそれだけでは済まないだろうか。嗚呼、そう言えば先程着物に興味のあるようなことを言っていたから、私には派手になってしまったものを譲るのはどうだろう。時間がある時にでも、彼の部屋を訪れてみよう。
 不思議そうな植頭さんに倣うように首を傾げながら、私は思いを馳せた。]

(3) 2013/09/03(Tue) 01時頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/03(Tue) 01時頃


【人】 発明家 源蔵

[ 緑茶の苦味は人生のほろ苦さによく似ている。元来上昇志向の薄い私はこれ以上昇進する心算がないのだが、狸爺もとい、教授に色々と言われる年になってきた。植頭さん>>6の言葉に擽ったさを覚えるのは、素直に相手を褒めることの出来る姿から学生のような若々しさを感じるからだろうか。私とそう変わらない年だと記憶していたが、見習わなければならない。]

 ええ、まあ。
 自分にあった仕事についているとは思いますが。

[ もしこの仕事がなかったら、どんな仕事についていただろう。考えてみても、他の私が思い浮かばない。そうならばきっとこれが定められた職なのだろうと結論付けている。]

 おや、植頭さんはご自身を数えておられないのかな?
 植頭さん、福原君、国谷君、そして私。
 全部で四人ですよ。

[ おじさん二人が首を傾げ合う光景はいかがなものか。一人一人を掌で指し示して、冷えた空気に当たることで曇りのとれた眼鏡越しに植頭さんを見つめる。先程は若いと感じたが、彼もまた年相応の老いに記憶を攫われたのだろうか。]

(13) 2013/09/03(Tue) 01時半頃

【人】 発明家 源蔵

[ 福原君>>11が突然触られるのが苦手である、という事柄はすぐに私の頭に記録された。嫌がることをするような嫌な大人になるなとは、私の崇拝した先生の言だ。
 彼女の声>>12はオフィーリアが生涯を終えた小川のように澄んで、私の耳へと届く。絵画は専門外だが美術館は好きだ。論文に行き詰った時などはよく足を運ぶものだ。文学も絵画も、作者の魂が込められている点はよく似ている。結晶が集められた空間は、とても濃い空気の匂いがした。]

 オフィーリア……見たことがあるよ。
 私が見たのはええと、ミレイ、だったかな。
 手に握られた花がとても鮮やかだった。

[ 遠い記憶を呼び起こすように目を細めて、嗚呼、鮮やかだったのは初恋のあの人と共に見たからかと腑に落ちる。あれから何十年と経つのに未だ想いを抱き続けている私は何と滑稽なことか。小さく笑って、福原君を見つめ返した。]

(18) 2013/09/03(Tue) 02時頃

【人】 発明家 源蔵

 好きな絵なのに読みたくなかったのかい?
 嗚呼、彼女の末路はいいものではないけれど、私たちが読むことで成仏するのだと、そう思っているよ。

 ……私の、勝手な感想ではあるがね。

[ そろそろ、という言葉に興味は惹かれるが、私が立ち入っていいものか逡巡する。本から作者を読み取るように、瞳を覗いて福原君の考えが見えやしないかと、私は眼鏡の奥で瞼を動かすのだった。]

(19) 2013/09/03(Tue) 02時頃

【人】 発明家 源蔵

[ 植頭さん>>16の言葉に、私は困ったような表情を浮かべる。彼とはつかず離れず、隣人としてそれなりの付き合いをさせてもらっていたと思うが、こんなに噛み合わない会話をしたのは初めてだ。夏目漱石がイギリスへ渡った時もこんな気分だったのだろうか。そうであるなら、あちらで引きこもってしまった気持ちも分からなくはない。
 私は戸惑いの表情のまま、国谷君へと視線を移す。するとおや、福原君と顔が近いようだが、私の部屋で愛を育むとは、近頃の若者は随分と積極的なものだ。]

 国谷君、福原君にそんな顔を近づけてないで、君からも言ってやったらどうだい。
 それとも君たちは喧嘩か何かでもしてるのかな?

[ 年齢の大分離れた二人の喧嘩など想像もつかないが、他にこの現状を説明する理由が見つからない。私は湯呑を床に置いて、軽く腕を組んだ。]

(22) 2013/09/03(Tue) 02時頃

【人】 発明家 源蔵

 不思議な現象?
 私はそう言ったものにとんと疎いんだ。

[ 植頭さん>>26は何を言っているのだろうか。福原君>>23までそこまで顔を近づけておきながら誰とは、やはり最近の若者はよく分からない。国谷君は挨拶の口調こそ軽いが、至って普通の好青年だ。彼が無視されるとは、何と嘆かわしい世の中だろう。
 植頭さんが伸ばす手を見つめ、国谷君の言葉を待つ。]

(29) 2013/09/03(Tue) 02時頃

【人】 発明家 源蔵

[ 福原君>>28の言葉に浮かぶのは、芥川龍之介の『地獄変』芸術に生き、芸術が完成した故に死んだ男の姿が僅かに被って、彼女が消えてしまわないように祈った。]

 憧れは憧れのまま残っていれば美しいかもしれない。
 けれどそれは、永遠に渇きに苦しむことにもなる。

 読んだら是非、私に感想を聞かせておくれ。
 福原君の見た世界を、私も見てみたい。

[ 驚きに見開かれる目を見ても尚、溢れる願いを口にする。約束が成らずとも構わない。偶然に阻まれる前に思いは口にすると、あの人に誓ったのだから。]

(32) 2013/09/03(Tue) 02時半頃

【人】 発明家 源蔵

[ 嗚呼、高さがそんなになかったから、湯呑は砕け散らなかったのか。そんな関係ないことを思考する程に、私は混乱していた。文字通り全てをすり抜けた国谷君>>@7の姿に唖然とする。植頭さんを見、福原君を見、魚が呼吸するように喘いで、2回その動作を繰り返した後、ようやく声を出し方を思い出す。]

 ……見ました?

[ 何を、とも言わなかったが、きっと彼らと私の"見えている"ものは違ったのだろう。そのことに寒気を覚え、冷房を入れたのは誰だと心の中で悪態をついた。私だ。]

(35) 2013/09/03(Tue) 02時半頃

【人】 発明家 源蔵

 いや、国谷さんなら今――、

[ 植頭さん>>33の言葉と齟齬を感じる。「壁をすり抜けて行きました」なんて口にすれば、私の積み上げてきた世界が崩れてしまうようで、声にすることはできなかった。代わりに湯呑を手に取り、台所へと向かう。]

 大丈夫ですよ。もう、大丈夫です。

[ それは植頭さんと福原君にかけた言葉か、私自身に言い聞かせた言葉か。台拭きを手に取り、零れたお茶を拭う。さて、あまり負荷をかけることの出来ない私の頭から煙が溢れそうになる。これは一度、情報を整理しなければならない。
 福原君>>34が部屋を辞したのを見送った後、私もまた立ち上がる。]

 私は少し、散歩に行ってきます。
 植頭さんはどうぞお好きに過ごしてください。
 特に取られるものはありませんし、施錠もお気になさらず。
 用事が終われば、そのまま帰っていただいて構いませんので。

[ 動揺を抑える為に仕事時の口調で話しかけて、雪駄を引っ掻けると返事も待たずに部屋を出ようとした。]

(37) 2013/09/03(Tue) 02時半頃

【人】 発明家 源蔵

 ……いえ、お互い忘れた方がいいかもしれません。

[ 植頭さん>>36に背を向けたまま、私は一言だけ言葉を発する。こういった場面はおじさん二人では絵にならない。そう思える余裕がまだある自身の逞しさに無性に笑いたくなって、口元を押さえながら戸へ背を預けた。]

 全く、私のようなおじさんが動揺するとはお恥ずかしい。
 なあに、芥川の『河童』に比べたら、何てことないじゃないか。

[ くつくつと喉を鳴らして、植頭さんにねえ、と相槌を求める。慌てて動いたためにずり落ちた眼鏡を指の背で押し上げて、植頭さんを見つめれば、彼はどんな表情をしていただろうか。私は生来の落ち着きを取り戻し、首の後ろに手を当て口角を上げる。]

 いえね、少し悪戯な客人が来ていた、ただそれだけのことですよ。

[ 謎かけのような問いを投げかけられたのは、話し相手が植頭さんだからだ。そんな悪戯心を忘れていなかった私は、彼がどんな反応を返そうと、私は数瞬も待たずに噴き出す自信がある**]

(44) 2013/09/03(Tue) 03時頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/03(Tue) 03時頃


【人】 発明家 源蔵

[ 人と言うものは経験によって深みを増すのだとは、私の敬愛する先生の言葉だ。経験が良いものであろうと悪いものであろうと、不必要なものなどないのだと言う。それならばこの不可思議な出来事も、私を形成する一部となっていくのだろう。
 しかし植頭さん>>81の言葉も経験と言えるのだろうか。私は驚いたように目を見開いて、まじまじと彼の姿を見つめた。]

 可愛い、とは。
 植頭さんは何とも、江戸川乱歩のような奇天烈な発想をお持ちだ。
 私のようなおじさんにそのような奇怪なお世辞を使わずとも、貴方に渡せる本はあの箱の物以上には出て来ませんよ。

[ 雪女、との言には、私はまだ死にたくはないですねえなんて、おそらく的の外れているであろう返事を告げた。国谷君が何であろうと、彼のことを無暗に吹聴するつもりはない。人と言うものはえてして、物事を色眼鏡をかけて捉えがちだ。本人をその目で見て判断するのが最善だろう。]

(110) 2013/09/03(Tue) 22時半頃

【人】 発明家 源蔵

 何ですかな、そのま……なんとかというのは。
 残念ながら、私は存じ上げませんな。
 学生たちにも聞いてみましょう……覚えていられたら。

[ 植頭さん>>98の紡ぐ呪文のような言葉に目を瞬かせながら、軽く咳払いをする。聞いたことのあるような、ないような。学生たちの言葉はどれも似たり寄ったりで、上手く要領を得ない。]

 それでは、私はここで。
 部屋は施錠していないから、好きに入ってくれて構わないから。

[ 私が声を発したのは、植頭さんが越智君>>105らと出会うほんの少し前のこと。可愛らしい男の子>>@22にも会釈をして、雪駄を滑らせるように外へと出た。]

(111) 2013/09/03(Tue) 22時半頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/03(Tue) 23時頃


発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/03(Tue) 23時頃


【人】 発明家 源蔵

― わかば荘前 ―

[ 私はわかば荘を出ると、短い散歩を始める。本狂いだの本の虫だの、言いたいように言わせている私だが、何も常日頃部屋に籠って本と戯れている訳ではない。論文に詰まった時は時折こうして、外の空気を吸いに出るのだ。それに先程確認したところ、家に鯖缶がなかったから、ついでに買いに行くとしよう。
 墓地の横を通ることにもなれた。私はこれまで怪談などというものとは縁遠いと思っていたが、国谷君がその類の者だとするなら、もしかしたら私の知らない内に経験値を積んでいたのかもしれない。そうだ、きっとそうに違いない。今の私は安部清明にも劣らない実力を持っているはず。無敵だ。]

 ――おや、

[ だからこんな、三毛猫>>#0の背後に何かが見えようとも、彼女>>#1>>#2が何か囁こうとも、怯えることなどないのだ。無敵だからな。私は汗ばんだ肌で滑った眼鏡を指の背で押し上げると、三毛猫の前へとしゃがみこんだ。]

(147) 2013/09/04(Wed) 00時半頃

【人】 発明家 源蔵

 私の大切なものは、私の心の内にしかないよ。
 だから残念だが、君に見せることは出来ないんだ。

[ 三毛猫に手を伸ばすが、撫でることは叶っただろうか。この想いは形にすることは叶わないけれど、嗚呼、あの人の若い頃によく似ているあの住人を見る度に、表層へと浮かび上がってくるそれは、私に仄甘い後味を残していく。暫く撫でようと試みた後手を引くと、三毛猫の背後にいる女性へと声をかける。]

 君の望みが叶ったなら、この子を解放してやっておくれ。
 君に人生があったように、この子にもまた、生を謳歌する権利があるのだからね。

[ 彼女>>#2に声は届いたのか、三毛猫の姿が遠ざかっていく。私はそれを見送ると、小さな掛け声と共に立ち上がった。学生らには年寄り臭いと言われるが、失礼な、私はそれなりに年寄りだ。]

(148) 2013/09/04(Wed) 00時半頃

【人】 発明家 源蔵

 ……ふむ、厠にでも行っておくべきだったかな。

[ 断じて怯える必要はないのだが、そして怯えてもいないのだが、ふとそう思った。背筋は冷えたが、断じて怯えてはいない。何度でも言おう。諸君らはその点において誤解をしてはならない。私はひとつ息を吐くと、鯖缶を追い求め、丘をゆっくりと降りていく。]

(150) 2013/09/04(Wed) 00時半頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/04(Wed) 00時半頃


【人】 発明家 源蔵

 おお、ジャニス君か。

[ 丘を下りながら、私は先程詰まった論文を整理し直していた。国谷君と福原君が本棚を整理してくれたことだ、私の頭だって整頓されているに違いない。それに今の私は無敵だ。
 穏やかな心持ちでジャニス君>>157に目を細めると、普段とは異なる身長差に新鮮味を覚える。彼の旋毛が視界に入ることなど、そうないのではないか。存分に拝んでおくことにしよう。そして私は、彼の手にある紙袋へと視線を向けた。]

 嗚呼、大福は好きだよ。緑茶によく合う。
 ……というか君はまた、何か買って来たのかね。

[ 咎める訳ではないが、ジャニス君はこんなに甘い物が好きだったのか。仕事柄お土産を貰うことも多かったから、今度彼にも何かお裾分けするとしよう。ジャニス君の問いに頷いていると、彼の視線に何か含みがあるような気がした。]

 私に何かついているかね?

[ 特に何かした覚えはないのだが、片づけの際に埃でもついてしまっただろうか。袂に入れていた手を出すと、染めたことのない髪を払った。]

(162) 2013/09/04(Wed) 01時頃

【人】 発明家 源蔵

 私も管理人さんに話を聞いた時は、あんなに人が集まっているとは思っていなかったよ。
 たまにはああいう集まりも楽しいかもしれないねえ。

[ ジャニス君>>166の言葉を聞けば、成程今回は彼が買ってきたものなのだろう。満ち足りた心持ちで目元を緩めると、先程の光景を思い出す。わかば荘に住んで幾年と経つが、あれだけの集まりは珍しかったのではないか。102号室の元住人である彼女の声を思い出して、思わず感慨に耽りそうになる。管理人さんもあまり声は出さないが、きっと喜んでいたことだろう。]

 ……ん?

[ 考えに沈んでいたから、ジャニス君が距離を詰めたことに気づくのが少し遅れた。気配だけが近づき、決して触れることはない黒い指先が頭上で何か動いている。上を見上げると眼鏡の恩恵を受けられないため、ぼやけた視界では何が起きているかよく分からなかった。次いで聞こえた言葉に、はて、と首を傾げる。]

(169) 2013/09/04(Wed) 01時半頃

【人】 発明家 源蔵

 何かついていたかね。
 福原君や越智君のような可憐な女子ならともかく、おじさんの一人汚れたところで、然したる問題もあるまいに。
 ジャニス君は、随分と優しいらしい。

[ 細められた瞳は、狸爺と呼んだ教授の目に少し似ていた。しかし、図太い精神を持っていると自負している私は、それくらいでは揺らがない。増してや今は、見えぬ経験値に気づき無敵空間を歩んでいるのだ。柔らかく目を細めて、視線を受け止めるように瞬きをした。]

(170) 2013/09/04(Wed) 01時半頃

【人】 発明家 源蔵

[ ジャニス君>>179が口元を覆う様を見れば、気分を損ねてしまったかと思ったが、漏れ出た声に悪意はないように思える。私は僅かに逡巡するも、彼の言葉に後押しされるように口を開く。]

 管理人さんの人徳もあるだろうか、ここに集まる人々が皆暖かいからだと、私は思うよ。
 それはもちろん、ジャニス君――君もだ。

[ ここ数日のことでまだ彼のことはよく知らないが、ジャニス君の表情が変わることは珍しいのではないかと思っている。だから渋い顔とはいえ喜んでしまう私をどうか許して欲しい。]

(182) 2013/09/04(Wed) 02時頃

【人】 発明家 源蔵

 君との距離が近づくのは悪くない。

 嗚呼、まだ言えていなかったが……わかば荘へいらっしゃい。
 歓迎するよ。

[ 誰かが去り、また誰かがわかば荘へやって来て、それを見守る立場になって随分と長い時が過ぎた。私は家主ではないが、これくらいのことは言っても構わないだろう。握手を求めるように手を差し出す。嗚呼、そういえば手袋をしている理由を聞き忘れていた。日に焼けたくないからか、人との接触を避けているからか。握手を拒まれたとしても、特に気にすることではないか。ただ私がそうしたいと思った。行動に移す理由など、それで十分だ。]

(183) 2013/09/04(Wed) 02時頃

【人】 発明家 源蔵

[ 手が握り返されれば、胸の内を細やかな喜びが満たしていく。先程は断られても構わないなどと言ったが、やはり受け入れられる温もりは何ものにも代え難い。黒い手袋の感触を掌で感じながら、私はジャニス君>>191の手を握り締めた。]

 変わっている、か。褒め言葉として受け取っておくよ。
 個性があることは、私の業界では美徳だからね。

[ しかしわかば荘の住人の濃さには負ける、と言い添えて、握った手をゆっくりと離した。手に残る温もりを逃がさないように握り締めるのは、田山花袋の『蒲団』に登場する主人公の心境と同じか。いや、私はあそこまで変態ではない。清純かと言われれば、それに頷くのも抵抗はあるが。]

(194) 2013/09/04(Wed) 03時頃

【人】 発明家 源蔵

 それじゃあ、私は少し散歩に行ってくるから。
 また後程、君に時間があるなら、共に大福を味わおう。

[ ジャニス君の微笑みに混じる何かに目を留めるも、今の私が持ち得る情報と言葉では、その翳りを拭うことは出来ないだろう。ならば触れない。大人はそういう、狡い生き物だ。
 ジャニス君へひらりと手を振って、私はまた丘を下り始める。先程よりも肩の荷が下りた気がするが、ジャニス君と話したことで気が晴れたのだろうか。それなら尚のこと良し。前途は洋々だ。]

(195) 2013/09/04(Wed) 03時頃

【人】 発明家 源蔵

― それからのこと ―

[ 諸君らのために、私はここに冒険譚を記そう。鯖缶を求めて私が降り立ったのは、世の奥様方の戦場だった。特売市なるものの洗礼を受け、カゴという盾と己の身体を武器にしてぶつかり合う様相は、正にギリシャのコロッセオ。豊満な肉体の猛者たちを前にすれば、私など猛獣の前に差し出された小鹿も同然だった。そこに決闘のような規律は存在せず、己が命を誇示するために戦う姿は群雄割拠の戦国時代。時代だの国境だの先程と言っていることが違うだの、そんなことは言っていられない。文字を扱う者として情けないことだが、とにかく「すごかった」。私が鯖缶をひとつ手に入れられたのは、正に天が与えたもうた慈悲であろう。故に私自身もまた、私への褒美を与えた。]

(198) 2013/09/04(Wed) 03時頃

【人】 発明家 源蔵

 ふむ、相変わらず暑いな。

[ 丘を登る私の手には、鯖缶と日本酒の入った袋がぶら下がっている。厳格な私は、普段粛々と禁酒を続けているのだが、数多の戦場を潜り抜けた褒美としては、これくらいのものを与えるべきであろう。たまには誰か共に盃を酌み交わすのもいい。それに、冷えた日本酒は大福にもきっと合うだろう。
 短くも濃い私の冒険は、わかば荘に到着したことで終焉を迎えた。自陣へ戻り、褒美をしかと冷やすことにしよう**]

(199) 2013/09/04(Wed) 03時頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/04(Wed) 03時頃


【人】 発明家 源蔵

― 202号室 ―

[ 無事帰還を遂げた私は、冷蔵庫に日本酒の瓶を入れる。他に入っているものといえば、納豆、豆腐、数種類の調味料くらいだろうか。一人暮らしの男の冷蔵庫など質素なものである。澄んだ色が新たに一員として加われば、僅かに場が明るくなったような気がした。]

 さて、やりたいことが増えてしまったな。

[ 私は誰もいない空間に呟きを落とすと、箪笥へと足を向ける。普段は触ることのない、下方にある薄い引き出しを開けると、たとう紙に包まれた着物たちが顔を出す。僅かに色褪せたそれは時の流れを感じさせ、私はその懐かしさに目を細めた。何枚か捲った後に出てきたそれを取り出し、紐を解く。出てきたのは紺鼠色の無地の着物である。虫食いなどがないことを確認すると再び綺麗に仕舞い、もう一つ、黄金色の帯を取り出した。]

(253) 2013/09/04(Wed) 23時頃

【人】 発明家 源蔵

 この色の方が彼らしいか。

[ 出来るだけ独り言は呟かぬようにしているのだが、やはり年には抗えないらしい。綺麗に折りたたまれたそれをたとう紙の上に乗せると、次に私は整頓された本棚へと向かう。綺麗なままの段ボールを見て、植頭さん曰く「宝の山」は未だ発掘されてはいないようだ。それらを通り過ぎ本棚の一角へ手を伸ばして、本を一冊抜き取った。愛らしい猫の写真が表紙を飾っている姿に、先程の三毛猫を思う。あの子に憑りついていた、とでもいうのだろうか――彼女が思いをいい方向に昇華してくれることを願った。
 さて、私はと言えば、たとう紙の上に黄金色の帯を乗せ、更にその上に猫の本を乗せた姿。私の褒美が冷える間に出かけようではないか。雪駄を履くと、再び鍵を閉めぬまま、部屋の外でと出た。]

(254) 2013/09/04(Wed) 23時頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/04(Wed) 23時頃


【人】 発明家 源蔵

― 101号室前 ―

[ さて、どちらの用件から済ませようか。どちらにせよ行き先はそう変わらないので、私は階段を一段一段踏みしめながら下りていく。たとう紙を両手で抱えているため足元は見えないが、伊達に十数年ここに住んでいる訳ではない。壁にある小さな傷も――いや、誇張は良くない。細かな部分までは把握していないが、階段の幅くらいは身体が覚えている。我ながら軽やかな音を立てて一階の廊下へと下り立つと、101号室の戸を叩く。]

 ……おや、出かけているのだろうか。

[ しかし宝生君>>256は不在のようで、部屋からは返事がない。時間を約束した訳ではないから、特に気にすることもないが、何度も押しかけるのもあまり美しくない。多少形が崩れるが仕方ないと片手で荷物を抱えると、懐から一筆箋を取り出した。夏らしく金魚の描かれたそれを手に更に万年筆を取り出すと、蓋を口に咥えながら一筆したためることにした。]

(259) 2013/09/04(Wed) 23時頃

【人】 発明家 源蔵


 「約束の本を準備した。
  時間のある時にでも取りに参られたし。

                               初見」

[ 私はあまり字の綺麗な方ではないが、恋文でもあるまいし、見栄えに関しては目を瞑っていただきたい。戸へ折りたたんだ紙を差し込むと、私はもう一つの目的地へ足を進めた。]

(260) 2013/09/04(Wed) 23時頃

発明家 源蔵は、メモを貼った。

2013/09/04(Wed) 23時頃


【人】 発明家 源蔵

― 102号室前 ―

[ 足を進めると言ってもすぐ隣、次の目的地にはすぐに到着した。一筆箋と万年筆を懐に収め、皺の寄らないようにたとう紙を抱え直すと、手首を動かすことで戸を叩く。]

 新居君、初見だ。
 少々時間を貰ってもいいだろうか。

[ 私は低く僅かに掠れた声をかけると、家主の返事を待つ。]

(262) 2013/09/04(Wed) 23時頃

【人】 発明家 源蔵

 おや、作業中だったか。すまないね。
 それに来客も。間が悪かったかな。

[ 新居君>>264が出てくるまで少々時間を要したことと人の気配、そして鼻を擽る良い香りに、私はある程度の状況を察する。新居君に隠れて奥の状況までは見えないから、誰がいるかまでは把握できないが。愛の告白という言葉に告げられなかった過去が思い起こされて、私は僅かに目を細めた。]

 愛の告白ではないが、今日は君に贈り物を持ってきたんだ。
 私が若い頃着ていたものなんだが、最近は箪笥の中で眠り続けていてね。
 君は興味がない訳ではないようだし、良ければ貰ってくれないだろうか。

[ そして私が差し出したのは、たとう紙に包まれた紺鼠色の着物と黄金色の帯だ。襦袢や足袋、伊達締めは持ってきていないが、最低限この二つさえあれば、着物としての形は完成する。新居君の華やかさには少々見合わないかもしれないが、これでも私の所有する物の中では一番派手なものを選んだのだ。]

(268) 2013/09/04(Wed) 23時半頃

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