84 Es 3rd -Test days-
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―自宅→外―
[再び外套を纏い、今度は己の血の匂いを纏って夜道をふらり、と歩く。 バーに引き返す為に。]
…先輩、まだいるかな。
[あれからどれだけ経ったのか確認をしそびれた。 待っているとの彼の言葉を思い出すと気が急くのに、失血で少しふらつく身体はままならない。 けれど回復の為に途中で摘まみ食いをする気は起きなかった。 我を忘れてしまいそうで。]
(25) 2014/07/29(Tue) 22時半頃
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― →宵待亭―
[途中で誰かと会っただろうか。 話し掛けられねば藤之助は気付かないまま。 宵待亭の扉に手を掛けて、潜る。]
せんぱい、
[ミケは何処にいたか。 彼に呼びかけつつ店内に入った途端、足が縺れてその場に膝をつく。 まるで酔っ払いの千鳥足のように。 格好悪い、とくすくすと藤之助は笑った。]
(26) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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―広場―
[フィリップと別れた後も、すぐにはそこを動く気は起きなかった。 やはり、今日の自分はおかしい。 そう自己判断を下しながらも、ぼんやりと広場の喧騒を、店の前にある篝火を見つめる。
――火
暁月夜の光以外に、自分たちの命を絶つ唯一の力。 吸血種になって得た力は、正しくそれだった。
思うが儘に白い焔を操る自分を、仲間の多くは敬遠した。 自分もまた彼らの心情が理解出来たから、積極的に関わろうとはしなかった。]
(27) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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[ ――仲間でありながら、加害者と被害者に簡単になりうる関係。
その危うい均衡を崩したのは誰だったか。 少なくともきっかけは自分ではなかった。ただ、煽ったのは自分だった気もするが。 いい加減、腹に据えかねている。部分もあったのだろう。 あの時は自分も若かった。
傷つけられれば怒りのままに仲間の隊員に力を振るおうとして、 ……そうしてその前に立ちはだかったのがいつも後方に居た彼だった。 正義感か、運が悪かったのか、成り行きか、誰かに命じられたのか。 それは知らない。どうでもいい。 ただ、自分の前に立ちはだかろうとしたのが、彼だった。 切欠はそれだけで十分。
気付けば、放っておけない存在になっていた。*]
(28) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/07/29(Tue) 23時頃
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[戻るか、との問いに、ええ、と答える藤之助>>9を見て、満足げに微笑んだ。 誰かとの約束でもあるのか、外に出て行く藤之助の姿を視線で見送ってから、緩慢にカウンターに向き直る。 頬杖をつくと、また微笑んだ。]
はは… しばらく会わないうちにまぁ…
[美味しそうになって、という言葉は静かに口の中で呟いた。 彼は戻ってくる。 夜が楽しみだ。 彼は抵抗するだろうか。 それでも構わない。 彼は俺の獲物だ。
(29) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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寂しそうに笑う彼を思い出すと気分が高揚する。 自分の顔が火照っているのがわかる。 目の前のグラスを取り上げ残っていた酒を飲み干すと、微笑んだまま、カウンターの向こうに声をかけた。]
マスター、もう一杯だ
[と、彼の方を見て、彼の準備する飲み物に目を奪われた>>7 酒…ではない。しかし、見慣れた血でもない。 さらりとした赤い液体はカウンターの隅の、Esで見た青年の元に運ばれていく>>2:76 ゆっくりと彼がそれを味わう様子>>2:77をぼんやりと眺めた。]
(30) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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[彼へのサーブが終わり、こちらの近くに来たマスターに静かに聞く。]
彼の飲んでいるものは何なんだ? 変わったものを出しているんだな。
[少なくとも自分の眼中には全く入らなかったものだ。 ものの中身を知ることができれば、へぇ…と呟くと、彼の様子を再び眺めながら、マスターにぼそりと聞いた。]
マスターも、ああいうものを飲むのか?
[そして一言加えて笑った。]
…俺は、まぁ、今はいい。 もっと美味しいものが飲めそうだからな。
[ぼそぼそとした会話は、飲み物をじっくりと飲み続ける彼の耳に入るだろうか。]
(31) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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ああ、そういえば
[ふっと表情が真顔に戻る。マスターに問いかけた。]
俺、さっきの…やつと話している時、にゃー語は出てなかったよな?
[恐らく、出していないはずだ。 これでも出そうになるところを結構押さえていたつもりだ。]
…一応、情けないところは見せずにすんだってわけだな。
[尻尾の根元あたりも触られなかったし、上々と言えよう。 少しだけ照れたようにそっぽを向きながらも安堵の表情を見せた。]
(32) 2014/07/29(Tue) 23時頃
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― しばらくの後 ―
[そのまま、カウンターの彼の様子を眺めたり、ぼんやりと酒を飲んだりしていただろうか。 バーの扉が開く音がした。
せんぱい、という小さな声が聞こえ、やっとか、と振り返る。]
…
[新しい血の香りを纏った彼が、入口近くで膝をついていた>>26]
(33) 2014/07/29(Tue) 23時半頃
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[ふらりと席を立ち上がると、マスターに声をかけた。]
俺の連れの具合が悪いようだ。 奥のソファを借りてもいいか? ボトルはほら、今日もこれで1本空いただろ。
[立ったままほぼ一杯残っていた酒をぐいぐいと飲み干すとグラスをがんっと勢いよく置き、そのまま入り口で倒れこむ藤之助の方へ向かう。 くすくすと笑う彼を見おろし、冷笑した。]
遅かったな。 楽しそうだが、何かいいことでもあったのか?
[特に返事は待たず、しゃがみこむと彼の腕を自分の肩に巻くようにし、身体を支えながら立ち上がった。
マスターの返事次第で、彼を適切な場所へと運ぶだろう**]
(34) 2014/07/29(Tue) 23時半頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2014/07/30(Wed) 00時頃
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[月が照らす、ひんやりした空気を 押し殺した嘆きのような音が震わせた。 人の声より、少し低いチェロの音は 月を見上げた、僕の視界を 雲みたいに溶けさせた]
……もう、終わり?
[仕舞われたチェロ。 人の声より少し低い、その音が 羨ましかった。
あんな風に、素直に何かを表現できれば、と。 言わないけれど。 思い込みの言葉なんて、口にするに値しない]
(35) 2014/07/30(Wed) 00時頃
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[悪態は、つかない。 僕とさほど変わらなさそうな大きさのチェロケースを見送って、けれど見えなくなる前に、僕は彼からも、月からも背を向けた。
まるで逃げるように。 そう、考えて 僕は少しだけ、*笑ったんだ*]
(36) 2014/07/30(Wed) 00時半頃
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[>>34笑みに混じる冷たい色に藤之助は動じる事もなく。]
――だって、あの頃は駆け回っていたのに、 こんな何もない場所でふらつくなんて。
[おかしい、と笑う。 身体に燻るいつもと違う熱。 そして酩酊にも似たふらつきは普段はあまり感じないもの。耐性の低いそれらは藤之助をひどく無防備にする。 彼が己の帰りを待っていた事にも気分が良くなり。 ふわふわと雲の上を歩いているような心地が更なる笑みを誘う。]
ありがとう、ございます。
[己の側にしゃがみ込んだ彼の動きには逆らう事無く、支えられて立ち上がる。 ふわりと彼の香りが鼻を掠めれば、己の手を回した彼の肩にすり、と擦り寄った。]
(37) 2014/07/30(Wed) 00時半頃
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ねぇ、何処に行くんですー? 私は平気ですよ?
[見た目は只の酔っ払いだっただろう。 さして抵抗はしないまま、緩く首を傾げる。
誘導される先は何処だっただろうか。**]
(38) 2014/07/30(Wed) 00時半頃
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―?―
[小さく、先を強請るような言葉に片眉を挙げる>35。]
これ以上は報酬をもらうぞ。
[惜しまれるのは嬉しいものではあるが、 紛いなりにもこれで食べているので、そう安売りをするつもりはない。 そう告げればガーディは何と答えただろう。 それでも、やはりチェロを再び構えることはしなかった。]
楽器など、奏でれば思いをそのまま表現する。嘘をつく余地など与えてくれない。
[彼が何を望んでいるかは知らないが、気になるなら自分で奏でるがいい、と。ただ、そう付け加えた。 それが、自分に背を向けた>>36彼に届いたかどうかを確かめるつもりもない。*]
(39) 2014/07/30(Wed) 00時半頃
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――宵待亭にて――
[ミケと藤之助が会話する横で、マスターは 淡々と、時には笑みを交えて、仕事をこなしていく。 藤之助が一旦店を出て行くのを見送り、 また、カウンターに向き直ったミケの呟き そしてその顔に浮かんだ表情は、 どこか楽しげだった]
はい、ただいま。
[人工血液について問われれば、そのまま その効用と味についてミケに教えただろう]
ええ、一度。 ものの試しに飲んでみますか?
[そう問えば、返ってきた言葉>>31に、おや、そうですか と微笑む]
(40) 2014/07/30(Wed) 00時半頃
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はっはっは。にゃー語、ですか。 ええ、大丈夫でしたよ。
[>>32の質問にはそう返答を。 そこまでくれば、ミケが何を考えているかの大体は 掴めてしまうもので。
――若いっていいですねえ。 なんて言葉は言わずに、胸の裡に仕舞った*]
(41) 2014/07/30(Wed) 00時半頃
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――その後――
[客足もまばらになってきたころ、 夜風に乗って血の匂いがふわりとバーにやってくる。
今晩はなんだか、よく血の香る夜だなあ、などと思っていれば 香りを纏わせ入り口で膝をついたのは藤之助>>26であった]
大丈夫ですか。
[声をかけると、ミケ>>34が立ち上がって藤之助の肩を支えた]
どうぞ、ご自由に。 今日もよく飲みましたねえ。
[にこにことカウンターの奥を指し示すと、 彼らを奥の部屋のソファに導く。 そのあと、ごゆっくり、などとウインクして、またカウンターに戻った*だろう*]
(42) 2014/07/30(Wed) 01時頃
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執事 ハワードは、メモを貼った。
2014/07/30(Wed) 01時頃
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―芸術劇場跡→広場―
[焼け落ちた建物を見ながら脳裏を掠めたのは、道化としてつい先日まで所属していた移動喜劇団のことだった。物心ついた頃には劇団員のひとりになっていた、その理由を、戦争に巻き込まれて両親を失ったのだと聞いていた。観劇のさ中に劇場が燃え、まだ右も左も覚えられないような子供が、焼け跡の中一人で踞って泣いていた、それを引き取った、それがお前だ。と。]
妖精、喋ってたな。 ちょっと威嚇されちゃったよ。 ビスケット、喰うのかな、妖精って。>>2:67
[つい先ほどの出来事が、何やら現実にあるまじきことのように思えてきて、くつくつと声を抑えて笑った。]
妖精だってさ、あり得るのかなそんなこと。 ああ、でも、そっか、お前が先に見つけたんだもんな。 笑って悪かったよ、あれは現実だ。
[肩の相棒がご機嫌を損ねたらしく、ビスケットで誤魔化そうとポケットに手を入れて程よい大きさの欠片を探っていたその時、広場へ出る直前で、小奇麗に身なりの整った青年と出会い頭にぶつかりかけた。>>13]
(43) 2014/07/30(Wed) 02時半頃
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―広場へ―
うわわっ…!び、ビックリした!!
[ぼーっとしていたのは自分の方なのに、先に謝罪の言葉を受け>>13、慌ててこちらも深々と頭を下げた。]
す、すみません。僕の不注意で…
[肩のオウムが真似をして「スミマセン、スミマセン」と繰り返す。こら、黙れ、と手で鳥が騒ぐのを制し、再度謝罪の言葉を続けた。]
あ、ごめんなさい、コイツね、まだ躾が出来てなくて…
[道化の頃のおどけた様な自身の言葉に、突然喉の奥から嫌悪の塊が飛び出しそうな気がした。とても、気持ちが悪い。]
(駄目だ、ここに居たら、駄目だ。この人に、何をしてしまうかワカラナイ…)
[スミマセンでした、と一言残し、足早に広場を通り抜ける。どこへ向かったら良いのかも分からないまま歩調を早めた。青年が持っていた楽器を見たせいか、鳥がどこぞで聞いたことのあるクラシック音楽のような歌を陽気に歌い始めたので、苛立って鳥の喉のあたりを強く握り締めた。]
(44) 2014/07/30(Wed) 02時半頃
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[自身の残忍な一面が顔を覗かせた自覚も無く、いつになくトーンの低いくぐもった声で]
お前…調子に乗っていると、…喰うぞ。
[右手で鳥の喉を掴みながら、つかつかと街の中を歩く。掴まれた手から逃れようと、鳥は大きな色鮮やかな羽根をばたつかせた。頬のあたりを羽根に叩かれるような感覚で我に返り自分の行為と言動に一瞬混乱する。]
な、何を…僕は何を!! ごめん、ひどいことをしてごめん、悪かったよ!!
[地面に散らばった羽根を目にし、後悔と自責の念がこみ上げる。鳥は空中を飛び回り、本来の鳥の鳴き声で騒がしくしている。その姿の向こうに、レースのカーテンがかかった窓が見えた。何故か、自分も大声で泣きたいような気持ちになったが、やはりその場に蹲ることしか出来なかった。]
(45) 2014/07/30(Wed) 03時頃
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―待宵亭―
[>>7 ハワードから労いの挨拶を受けながらふと… 懐に仕舞ったハンカチを思い出す>>1:26 >>1:25 ぼんやりとした意識で見送った白い姿 バーの中にその人の姿は見えなかった 顔が思い出せず 誰だったのかと 首を傾げながら 懐からレースのハンカチを取り出して ダメもとでハワードに見せてみた]
マスター このハンカチに見覚えは…? 少し変わった香りが残っているから… 香水かな 覚えは無いですか?
(46) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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[久方ぶりに口にした血の味が あれは仲間だと告げている Es時代 …人から血を啜らない亀吉に 仲間が血を分けてくれる事はままあった 分け与えられる血は素直に受け取ったから その味も覚えていて
礼を言いたいと思いながら どこの誰かも分からずに この近くで会う仲間なら待宵亭に縁がありそうだと踏んで尋ねる そのハンカチにはカリュクスの残り香があっただろうか]
(47) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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[>>17 藤之助からの視線が 自分の注文した飲み物に注がれているのに気づくと苦笑した]
あなたには必要無いでしょうけれど …僕にはこれが生命線 なんてね
[少し茶化すように言いはしたが…実の所脱退してから ここで摂取する人工血液以外は殆ど口にしていない 田舎で過ごす時間は…ほぼ眠っている状態に等しかった それ故世情には疎く >>18「また戦争だからって駆り出されても困る」の一言に 表情を凍らせた]
…まさか また戦争が…?
[話の流れでかつてのEs隊員が再徴集されてはいない事が分かると露骨に安堵して憂鬱そうに呟いた]
もう 無理ですよ あの頃とは…もう…
(48) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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[そうして口を閉ざすとグラスの中身を飲み干して 同じものをもう2〜3杯は頼んだだろう
幾らか言葉を交わした後 物思いに捕らわれ ぼんやりとして見えたただろうか 気づくといつの間にか藤之助は席を外していた]
(49) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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―回想―
[あの頃… 徴兵の身体検査で因子が発覚し…覚醒させられた後 亀吉の得た力は誰かを守る事であった 敵意を持って襲う個体からの攻撃を それがどのような特殊能力であれ防ぐ術を 何故か持ちあわせていて
表向きにその能力は伏せられていたため 雑用や事務や秘書などの適当な名目で 要人の身辺に配属されていた]
(50) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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[そんな入隊して間もない頃に 吸血種にとって鬼門の火を操る仲間がいる…と 部隊内で話題になっていた>>27 まさかその力を仲間に使うような事はあるまいと 気にも留めていなかったのだが…
偶然居合わせた隊員同士の衝突で 炎が閃くのが見えた時に>>28 それは身に帯びた使命感と共に 本能的に攻撃された仲間を守るために動いていた
間に入り攻撃を打ち消した時のセシルの驚いた顔は 今でも良く覚えている 何の取り柄もなく、力も無く… 目立たない存在であった自分が何故…と そう言いたそうな顔に見えた]
(51) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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[何故そんな事が出来るのか… それは自分にも分からない領域だったから 疑問に応える術もなく 曖昧に咎めるような表情でセシルを見つめるだけだった セシルにとっては 目障りでならない存在であったろう
そして… 自分の力は「誰か」を守る事は出来ても 自分を守るためには動かない性質であったのだが うまく説明の出来ぬ事柄で… それもセシルを苛立たせる原因になっていたのだと…思う
そんな昔の事を思い出しながらグラスを傾けていると >>31 ミケからの好奇心の視線を感じて 自嘲気味に笑み そろそろ潮時か…と席を立った
その後は夜の街をとりあえずの宿へと向かい そぞろに歩いて広間を横切った**]
(52) 2014/07/30(Wed) 04時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/07/30(Wed) 04時頃
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―宵待亭―
……これは……
[亀吉>>47に差し出されたレースのハンカチを見て、 軽く思案顔をする。 それは確かに、あの人の――]
このハンカチの持ち主なら存じておりますよ。 ええと――
[そういえば名前は聞いていなかったことを思い出し]
お名前はわからないのですがね、 ここから東に行った先に、森があります そこに建つ洋館にお住まいのお方ですよ。
(53) 2014/07/30(Wed) 04時半頃
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……お役に立てましたでしょうか。
[何故これを? とまで込み入ったことは聞かない。 吸血種にしては酷く穏やかな亀吉が 能動的に誰かを襲うとも思えない。 ならば、その人は自らそのハンカチを差し出したのだろうと。
桃と杏子の送り主に思いを馳せる。
ハンカチを見て咄嗟にその人に何かあったのか考えてみたり 贈り物を返すのにも毎度何にするか思い悩んでみたり。
存外、自分はその人の存在に囚われているのかもしれない と思うと――
なにやら可笑しくて、こみ上げる嘲笑を胸に仕舞いこんで、 マスターは表向き穏やかに微笑んだ儘、仕事に戻った]
(54) 2014/07/30(Wed) 05時頃
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