108 Persona外典−影の海・月の影−
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[携帯が鳴ったのはちょうどその時か>>224]
どうぞ、出て。 メールならここでも大丈夫よ。
[誰からのメールか、この位置からは分からない。ただ、翔子の様子だけ机に肘を軽くついたままでじっと見つめていた。]
(229) 2015/02/19(Thu) 00時半頃
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[翔子が話を切り出す>>244>>245までは何も言わず、じっと座っていた。まるで影のように黙って。だから口を開いたのは翔子が話し終わってから。]
翔子ちゃん。あなたの言うのが誰の事かは私にはわからないけれど。 その人の事が本当に好きだったという事は分かる。
そう思うのを誰にも止めることはできないの。 誰かがあなたを叱るとしたら、それはあなたの思いがこの世界のルールから外れているから。 だけど、本当はそんなルールなんてない。みんな、生まれた時からずっとこの世界でいるから、そのルールを疑いもしないだけの事。
あなたの思いを否定することは、誰にもできない。 思う通りを、すればいいの。 私が言えるのは、その程度でしかないけれど。
(251) 2015/02/19(Thu) 01時頃
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そう、立季君が、ね……
[ふっとため息をついて、>>253翔子の言うことをじっと聞いていた。]
立季君がそんな風に言うのはなんだか意外。彼は随分ウェットだったんだなあ。 でもそうね、案外彼も寂しいのかもしれないね。
………わかった。約束しましょう。 私はあなたの事を誰にも言わない。 あなたも私の事を誰にも言わない。それでなら。
(259) 2015/02/19(Thu) 01時半頃
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好きなだけ一緒になるといいと思うな。 案外と彼もそれを望んでいるかもしれないから。
[そんな風に自分が言うとは、これも案外柄にもないことだ**
(260) 2015/02/19(Thu) 01時半頃
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ー図書館>>263>>264ー
そうね、聞いてみるといいと思う。 ……一時はお別れかな。けれど、分からない。海は広いから…
まあ、なんでもないの。気を付けてね。
[黒い瞳に笑みを軽く浮かべ、翔子を見送り、一人になった。昼休みは残り少ない。ふと、唇から呟きが漏れた]
(279) 2015/02/19(Thu) 13時頃
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下部翔子は僕達の事を知りすぎた。
けれどいい、後の事は立季に任せておこう。
(280) 2015/02/19(Thu) 13時頃
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だが立季の事は、花河あかりが皆に伝えた。
……彼女はペルソナ使いの中でも少々目障りだ。期を見て殺してやる。 我妻峰人と同じように。
[扉の向こうの事務室から先輩職員の呼ぶ声が聞こえる。]
あっ、はい!すみません仕事に戻ります!
[高屋敷真弓はそう言うと、仕事に戻っていった**]
(281) 2015/02/19(Thu) 13時頃
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―満月の前: 図書館>>293―
[戻ると、また来客だと言われる。今度は誰かと思えば、敢だった]
あら、敢君。ご機嫌いかが。いつも通りみたいね。 どうしたの、今日は。え?シュークリーム。そう…みんなで有難くいただくわね。それで、話って…
[昼休みはとうに過ぎていたが、少しだけ外で話をするぐらいは一応できた。背後で先輩たちの視線が気にはなったが]
この間の事?ええと、私の方は特には。神社の奥に、おそろしく強そうなシャドウがいたのと……楠さんがとても具合が悪そうだったかな。大塚君と一緒だったけど、彼もなんだか元気がなくって。 理由は結局わからずじまい。
そのぐらい……かな。後は、知り合いの人かもしれない人型のシャドウを見つけた。 次は来るの?どっちでもいいけど気をつけなさいよ。
[やや素っ気なく(いつも通りではあるが)会話を終わらせて戻った後、先輩達に囲まれていろいろと聞かれた。後で館長からそれとなく、付き合う相手は選んだ方がいいとか君は人が良いから何となく心配だとか言われたのはまた別の話だった]
(314) 2015/02/19(Thu) 21時頃
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―満月の夜―
[年の瀬というよりは、新年というべきか。微妙な時間帯だが、3度目の赤い満月を今回もセダンに乗ったまま迎えていた。中央部東の外れにある家を出る。真弓の家族は起きているが、時間が止まればそれも意味ないものだ。第一……]
さて、どこに行くべきだろう。
[考えるが、ひとまずはやっておく事がある。懐に入れていたカッターナイフで指先をざくり、と切りつけた]
我は影。真なる我――――
(325) 2015/02/19(Thu) 21時半頃
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[ぽたり、と指先から赤というよりは若干赤黒い、墨を溶かしたような血が滴り落ちる。ぽたぽたと、後から染みを作るように滴り落ちる。地に落ちたそこから生まれ出るのは、真っ白で妙に背のひょろ長い、のっぺらぼうの人型のシャドウが何体も>>303。離れた場所にある崇神神社の方に向けて列を成すように歩いていく]
今日は外に出る人間が多い。稼ぎ時だ。
……さてっ。あまり遅くなってもいけないね。
[絆創膏をまいてからふっと息を吐いてセダンに乗り込み、ペルソナ使い達の集まりに加わるべく車を走らせた]
(326) 2015/02/19(Thu) 21時半頃
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――崇神北小学校周辺――
……どうやら、いるにはいるらしいけれど。
[セダンを離れた場所に止め、少し離れたビルの屋上。満月の夜は、夜とは言え月明かりのせいで、オペラグラスでも立季と翔子の様子はある程度うかがえた。他のペルソナたちに合流していないのは、少し気にかかる部分があったから。]
まあ、彼の事だからしくじるとは思わないが… 邪魔が入るという事もあるし。
[ビルの屋上に身を潜めながら、学校の周囲に他に誰か来る気配がないか、気を張っていた。]
(343) 2015/02/19(Thu) 22時頃
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僕も少々野暮だな。
まあ……いいさ。もっと野暮な人間がいないようにと思っての事だし、多少は許されよう。
[しゃがみこみながらオペラグラスのピントを調節し、2人の様子と、それから時折周囲を見渡す。]
(348) 2015/02/19(Thu) 22時半頃
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ようやく…はじまる…わたしのじかん…
えものはとなり…ちゃんすはいっぱい…
さぁ…はやくあそびたいな…
ね…
ああ…は…で…たのしいな…
…が…られるのはとてもとても…しいこと…
だから…は…を…み…ねなくてはね…
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―崇神神社―
[シャドウの一群は崇神神社の境内下あたりに到達していたろう。喪服のように白い姿をした、無貌のシャドウ。それは馨一と対峙し、>>369境内の参拝客の方へ向かおうとしているところだった。
一体殴りつけられる。頭がアルミ缶のようにべこりと凹んで、足元がふらつく。大きくのけぞったが倒れはせず、徐々にその凹んだ頭は元の形状に戻っていく。 反動をつけるように身をひねった白いシャドウが数体、馨一の方に腕を振りかぶる。白く細長い、強靭な紐のように腕が触手と化して伸び、その体を捕えようとする]
(376) 2015/02/19(Thu) 23時頃
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― 一方・市内ビル屋上 ―
[高屋敷真弓はビルの屋上でじっとオペラグラスを手に周囲を見張っていたが、近くに人影が表れそうな気配は今のところなかった]
これは……杞憂だったかな。こういう時は大体誰か邪魔をしに入り込んでくる。彼らの習性はそういうものだと理解していたんだけれどな。 ……まあいいや。それならその方がいいに決まっている。
[降りるか…と思いつつ、フェンスに近づいて空を見上げた。]
やっぱり、この月が一番綺麗だね。
(383) 2015/02/19(Thu) 23時頃
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[花咲が獣のシャドウを打倒していた頃>>390、崇神神社のシャドウの一群は>>391馨一の腕や腰に絡みつき、さらに纏わりつこうとする。 いくらかはペルソナの術で弾かれたようだったが、そうでなければ振り解けないほどに絡みきっていただろう。]
うぞり。うぞり。
[腕を掴んで引き寄せられ、蹴りが入ると腹部がやはりべこりと凹んで形がひしゃげる。崩れかかる。けれどその間にも、他のシャドウ達の一団は馨一にまとわりついて融合し飲み込もうとし、残りは参道の人間の影を食らいにひたひたと上っていく。 それは人間というよりは、白いスライムがたまたま人型をしているような、そんな光景だった。]
(397) 2015/02/19(Thu) 23時半頃
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[智晶と、巡理。増えた人間達にもシャドウの一群は怯む気配を見せなかった。そもそも怯むほど繊細な機微とか知性を備えたシャドウではない。 蹴り飛ばされたシャドウは>>399吹き飛ばされるようにのけぞって石畳に倒れ伏したが、致命的なダメージとはいかずにまた緩慢に起き上がる。物理的なダメージを包み込んで軽減しながら、それでも足止めを食らっている形には違いない。]
(406) 2015/02/20(Fri) 00時頃
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[雷が境内の石畳に落ちる。辺りをつんざくような稲光と共に落ちた雷鳴が白いシャドウの体を瞬く間に焦がし、蒸発させていく。 ゴムか、もっと生々しいものの焼けるような異臭が辺りに漂う。
炎も同じだ。桜井の体を覆うシャドウの体が凹み、単独でいた別のシャドウが炎に包まれ、焦げ跡だけを残して蒸発していく。数がいささか減ったシャドウ達は、馨一よりも巡里の方を脅威と判断して、そちらに向かう。]
(428) 2015/02/20(Fri) 00時半頃
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…は…ちゃんにしてあるけど…は…どうだろう…
…は…と…じにしてある…
そうだね…はここで…ちといて…わないと…うな…
じゃあ…もそれなりのところにしておこう…
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―小学校付近ビル屋上―
うん?何だろう。
[誰も来ないかと思ってビルを降りようかとしたところ、走ってくる人影が見えた>>426。鴉のようなシャドウに襲われながら懸命に走っている]
ああ、あれか。そう言えば下部翔子が随分懐いていたっけね。 けれど、邪魔させるわけにはいかないな。 立季のシャドウがなんとかしてくれるとは思うけれど、僕もせっかくここで大概寒い中待ってたんだ。
今ので誰か勘づくかもしれない。
[そう言うと手の内から発現させたカード――]Vを握り潰す。 一瞬の後、軍服のようなマントを纏った上にガスボンベを背負い、ガスマスクを被った怪人が真弓の傍には立っていた。]
この地点から先に進もうとする者は、誰であれ排除する。
[その言葉に従うかのように、ガスマスクの怪人はビルの屋上を飛び下り、近づこうとするペルソナの方へと監視に回った。]
(437) 2015/02/20(Fri) 01時頃
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[崇神神社の戦いの方は、シャドウの物量のためかなり長引いてはいた。それでも雷の纏われた扇>>441は、当たれば白いシャドウの腕を切り裂き、傷口は焼け焦げて容易に再生ができなくなる。 別の馨一のペルソナも、>>435その刃が余程鋭く振るわれれば、途中で止まらずにシャドウを切り裂くこともできよう。]
ざりり ざりり
[石畳に玉砂利を踏みつつ、まだシャドウは向ってくる。戦いは長引くけれど、それでも戦況は徐々にペルソナ使い達の方が優勢ではあった。]
(443) 2015/02/20(Fri) 01時頃
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[ペルソナの睨みとともにシャドウの動きが鈍る>>446。纏わりつき、半分融合しかけていたシャドウをこじ開けるようにして出てきた馨一には、巡里の元へ向かっていたシャドウ達は対応しきれない。
智晶の方もシャドウ達は取り囲み、取り込もうとしていたがどうだったろう。ともかく、数刻もすれば大勢は決していただろうが**]
(451) 2015/02/20(Fri) 01時半頃
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[黒衣の怪人は真弓の意思の通り、街灯の上に直立して五郎を眺めていた。その意思のままにボンベのノズルを向けて構えをとる。が]
……まだ来る。やはりそうだ。僕のはもう少し自分の直感を信じるべきだな。 ……あちらの方が優先する。行って来給え。 一撃で離脱だ。相手が死のうが死ぬまいが、だ。
[遠くからの呟きに従うように、黒衣の怪人は標的をずらした。]
(473) 2015/02/20(Fri) 02時頃
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感謝するといい。この借りは君に別の代償を払ってもらうから。
[真弓はそう言ってビルの上から姿を消す。やがて、馬の背に乗り小学校へ疾走してくるペルソナ使い達は見たろうか。街灯の上に直立するペルソナーーーアメリカをかつて震撼させた黒衣の怪人、マッドガッサーのことを。]
人の逢瀬を邪魔するなら、馬ごと死に給え。 誰の言葉だったかな……まあ、いいか。
……やれ。
[言葉とともに、マッドガッサーは馬に乗るペルソナ使い達にそのノズルを向ける。瞬間、周囲にアーモンドのような刺激臭……青酸ガスが吹き荒れた。致死性のガスが道路全体を包むほどに立ち込める。
そして、言葉のとおり黒衣の怪人は音もなくその場から消え去った。真弓の姿はもうなかった**]
(477) 2015/02/20(Fri) 02時半頃
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が…わったら…きっと…
たくさんの…の…が…ちるのだろうね…
…に…まれた…と…
…んだ…の…を…どれだけ…ることが…るのか…
それは…するだに…しい…のだけれど…
その…に…
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