64 さよならのひとつまえ
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…
…あ…がありすちゃんの…すんの…
…してこいよ…
…はいいよ…ぇ…にしな…
…
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―花壇―
[こうなったら今日はとことんやってやろうと、部室からホースを持ち出した。 飛沫がキラキラと舞い、そこだけ世界から切り離されたようだ。 みずみずしく生気に満ちた花達。木々の新芽も膨らみ始め、生命の息吹を実感する。 例えひと時でも、すべてを忘れられる気がして。]
(…どう考えでも抱きしめるのはまずかった)
[それでも忘れられないことはある。それが今朝のことならなおさらだ。 あいつの優しさに甘えてしまった。 3年になって同室になった時に決めたはずなのに。 絶対に悟られることは無いようにしようと。 今まで上手くできていたはずなのに。 最後の最後でなんて…失態。
舌打ちをしつつ、丁寧に水を巻いていくと、不意に後ろから呼び掛けられた。]
(427) 2014/03/28(Fri) 21時半頃
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ん?なんだよ。
[ホースの口を指で潰し、水の勢いを殺す。 振り向いてみれば、顔は知っている。多分…同級生。]
ありす?ああ、あいつは同室だけど。
[何となくそいつの口がその名を綴るのに、理由のわからない不快感を覚える。 来やすく呼ぶなよと。 相手は興奮しているようで、説明に要領を得ない。怪我をしているようで、時折身体の箇所を押さえ呻いている。]
ありすに蹴られた? …ああ、そんなの。
――お前が悪いに、決まってんだろ。
[押さえていた指を開放すると。 押し込められていた水の流れが、勢いよく相手の顔にめがけて飛びかかる。]
(428) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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…
…すっげ…
…
…すっげぇ…
…も…のあるじになりてえ…
…れよ…
…
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そこまであいつを怒らせられるって、何やったんだよお前。
[理由なんて聞くまでもない。 例え惚れた弱みだと嘲笑われても、これだけは断言できる。 ありすは絶対、悪くない。 なら誰が悪いかなんて、決まっているだろう?
相手の口と鼻に水をあてて、酸素の供給を一時的に減少させる。
今まで何度も蹴られた。…まあ、大体俺が悪かった。加減してくれとは思ったが、仕方ない。
なのに今日は蹴られなかった――。 いきなり男の抱きしめられて、気色悪いに決まっているのに――。 蹴られて当然のはずなのに――。]
(433) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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あいつは、誰よりも…馬鹿みたいに、優しいやつなんだよ…っ!
[勢い余った感情が逆流して、自分でも耳を疑うような怒声が上がる。 何やら叫ぼうとしているようだが、口を塞がれて敵わない。]
…だからまあ、 水で被って、反省しとけよ。
[声のトーンを通常の音に戻すと。 最後に頭にめがけて、水圧を叩きつけた。]
(434) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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[水も滴るいい男…とは、程遠い姿で去って行く男の背中を眺めながら。 まずかったかな、と頭をかく。 やりすぎた――とは全く思わなかったが。 騒ぎ立てられたら、面倒だ。]
後でらいらちゃんに…カトレアの花でも持って行くか。
[俗にいう賄賂。]*
(438) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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…
…でいい
…
…あったらそのま
ま…みそうでやばい
…
…
かつおくらいならお
ごれる…いつでも…
いよ…きたね…
けど…
…
…
ちょっと…て…とかまじで…い…
…に…ぜ…むな…
じゃあ…に…よければでいいから…
…くなったら…ちゃんと…ってくれ…
…
…
…か
…
…か
…で…たしてる
…なったらそっち…く
…
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―校庭・夕方―
[その場にいたのは誰だったか。 とりあえず遠目に見えた朔太郎と環に片手を揚げて挨拶する。 慣れない白線に苦戦しながら文字を綴り始めた。]
『げんきでな。がんばれよ。ゆめかなえろよ。はをみがけよ』
[漢字は思ったより難解だったので諦めた。 ラインカーを戻すと、他のメッセージに目線を送る。 書いた主が想像できるものあれば、逆もしかり。]
(446) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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…
…いな…
…
うらやまし…いいとこ…つけたんじゃん…
もしそっち…って…ったら…びに…かせてもらう…
ナユタは、ライラのメッセージに背筋が寒くなった。
2014/03/28(Fri) 22時半頃
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俺が社会的に死ぬんだ。
[目の前の男の髪形に喧嘩売るような発言をして、もちろん冗談ではある。]
って結局死ぬんじゃないか、俺。
[公開処刑の一言に脱力する。>>453 モヒカンはのーせんきゅー。 軽口をたたきながらも、視線はどうしてもある一点に集中してしまう。]
それより、手、大丈夫か? ちゃんと手当したか?
[こいつは案外自分のことを蔑にするから心配だと。 眼差しは真剣なものになる。]
(456) 2014/03/28(Fri) 22時半頃
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…
…さくぱ…
…
…の…さくぱんまんの…が…したんだぜ…
あの…らしい…
…
…
…
…
…とひもちんが…だべ…
ので…せ…きした…てらっそにもおすそわけ…
…
…
…
…
…の…いところに…って…すぐ…を…られたし…
…
…ふははは…
…
…めんどい…
よろしくいっとく…せとけい…
…どんとこいやおらあ…
…この…が…んでいってやるぜ…
…
…
…
なんだなんだ…がどうした…
とりあえず…から…に…ってみる…
…
…
…
…どこじゃ…い
…
もうお…らせしちゃったぞ…
…かひもちんと…なら…に…の…んべ…
…
…
…
あ…すまない…ありがとう…
…にとある…を…したんだけど
…は…に…ってやれない…があるので
…の…へ…い…れてってやって…しい…
ただ…の…まではこの…は…にしといてくれ
…っていう…の…が…いつきがいいから…えておくように
…
…
…
…
いや…むしろ…の…な…のせいで…びさせてしまった…がする…
…は…にしてないから…お…も…にしなくていい…
…を…きだったなんて…だったけどな
お…いつか…いてみないか
…
…
…
…どこじゃ…い…
…
…と…
…かったうえから…る
…
…きながらの…は…いつも…に…く…もそのままだった…
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ナユタハ シナヌ ナンドデモ ヨミガエル
って、あほか。
[ぺしりと、後頭部を軽く叩く。>>472]
そんな大丈夫は聞いたことが無い。明日までに手当しておけよ。でないと俺が包帯巻いてやる。
[ちなみに花の世話以外は適当なので、自分に任せればミイラ男が完成することを予告しておく。]
本当に無理するなよ。切ってくれるのはありがたいけど、お前、頑張りすぎ。 気が乗らなかったら断ってくれてもいいし。 ――他にやりたいことあるなら、そっち優先してくれて、いいんだからな。
[目の前の男の、人の好さが少し気になって。 むき出しの手と顔に交互に目線を送る。]
(516) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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[主役が見えないなと思って辺りを見回せば。 どうやら一人は屋上にいるらしい。
これ以上高くなる必要ないだろ、と小さくぼやきつつ。
屋上の二つの影を。 グラウンドの片隅から見上げた。
何を話しているかは聴こえない。 けれども、それが季節が告げる通り、別れ―さよなら―意味するものだとしたら。 そこに何か別の、未来への約束が生まれることを。
遠く離れた地上からエールを送る。]
(543) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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…おつかれさん
…
そういや…ひ…ちゃんの…とか…きそこねた…
…しても…じゃなかったら…おしえて…
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チナミニ コノ フシチョウ ―――わりと打たれ弱いから、すぐ死ぬぞ。
[だから労わってくれと。結局どっちなんだと苦情が来ても、あーあー聞こえない。]
おっけい。デマゴーグの首謀者として智明もあとで叩いておく。 …放置するなら、明日は包帯持参で行くからな。包帯見つからなかければトイレ寄っていく。
[暗にトイレットペーパーを代わりにすることも辞さないと。 変色した腕を軽く睨みつける。]
そっか。 お前は本当に…髪切るの、好きだな。
[目の前の男が抱える思いは知らず。 出てきたのは率直な感想。 だからこそ素直に感じた。混じりけ無しの純粋な気持ちだった。
いつの間にか注がれているありすの視線>>553に気が付けば。 「じゃあな」と言う素っ気ない言葉とともに、そっとその場を離れるだろう。*
(561) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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