93 Once upon a time...
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
茄子 2014/10/20(Mon) 00時頃
|
[楽団テントに低くなった冬の夕日が差し込んだ。 反射したナイフがきらめき、実体を失くした奏者の目も晦ました。
振りかぶられる刃。 息を呑むように、短い音が死の世界に響いた。
目を逸らせない。 涙も、悲鳴も出せないから、 ただ、楽器だけが奏者の想いを吐き出している]
(20) 茄子 2014/10/21(Tue) 22時頃
|
|
[幕が下りてゆく。
観客の拍手は聞こえない。 溜息も、聞こえない。
ただ、聞こえたのは―――]
(21) 茄子 2014/10/21(Tue) 22時頃
|
|
[聞こえなくなっていた声。 聞こえてしまった、声。
ごめん、なんて聞きたくなかったから 何度も呟いたごめん、は今度こそ胸にしまっておいた。
命が消えていくのが、見えた。 日が沈むのを感じた。
同時に、全てが終わり――― ハッピーエンドは、最初からなかったのだと きっと誰もが、感じていた]
(22) 茄子 2014/10/21(Tue) 22時頃
|
|
[泣き声が聞こえた。 いつか聞いた仔犬の遠吠えよりも ずっと小さくて ずっと、愛おしい声。
手に持ったままの楽器を見る。 想いを伝える"声"は、今は必要ない。 床に下ろし、膝の上、拳を握り、そして開いた]
(35) 茄子 2014/10/23(Thu) 00時半頃
|
…おいで
…たくさん…いていいからさ
…りで…かないで
|
[腕を広げる。 泣いている、小さな影はまだよく見えなくて もしかしたら、抱きしめることはできないかもしれないけれど。
本当はずっと、抱きしめて、撫でてやりたかった。 声をかけて 一緒に、泣きたかった。
楽器に頼らずに、想いを伝えたかった]
(36) 茄子 2014/10/23(Thu) 00時半頃
|
|
[飛び込んできた熱を、そっと抱きとめた。 身体はもう持たないはずなのに、子供だからやっぱり体温が高いんだな、なんて考えて、少し笑えて、胸の内が同じようにあたたかくなった]
トニー、一人残して ……先に来ちゃって、ごめんね
[一度だけ。 最後に、一度だけ謝った。 舞台上とは違う、短いままの赤毛を ゆっくり撫でて、ぽんぽん、と叩いた]
(55) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時頃
|
|
もう、本当に 大丈夫だよ 何も心配しなくていいから
………もう、痛くないからね
[泣き声が、肩の震えが止むまで、そうしていた。 死してより、暫し止まっていた奏者の心は子狼の涙に解かれ そして、メルヘンに皹を入れた狼たちへも捧げられた祈りと、死者への弔いの想いに、 生前より浮かべていた笑みそのものの 穏やかな気持ちを取り戻していた]
(56) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時頃
|
|
― 公演の日 ―
[生きていく彼らが、そして御伽噺が続いていくこと。 確かめたかった。 そして、楽しみたかった。
トニーもそうだったようい、この奏者もまた 一人の裏方として、また「客」として メルヘンのファンなのだから]
大丈夫だよ
[そう、何度も言って 低い位置にある赤毛を撫でた。 最初は不器用だったこの仕草も、もう慣れたもの。 整然、メルヘンにいた他の子どもにも――たとえば、ペギーとか、と視線は自然と彼女を探す――こうしてやれればよかった、と ほんの少しの後悔を抱えて、開演を待つ。 出迎えの音楽を奏でているのは、まだ慣れぬ後輩だろう。 あ、またひとつ音を外した、と苦笑して、暗いテント内に慣れるよう、今はあまり意味もないが数度瞬きをした]
(62) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時半頃
|
|
[やがて、スポットライトに照らされたリングの中央で 新たな御伽噺が幕を上げる。
死者を見送り、そして引き継いでくれた偉大なる、新団長]
トリノス………
[心が沸き立つ。 知らず、握った拳に力が入る。 きっとトニーにも負けないくらい目を輝かせて、 そして精一杯の想いをこめて、拍手を送った―――]
(63) 茄子 2014/10/23(Thu) 23時半頃
|
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る