93 Once upon a time...
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だから…う
…ああでも…し…らしちゃったから…
…
…だから…のせいかもね…
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あら可愛い声ー。 そんな声が出せるのに、昨夜ずーと黙っていたのはなんでかなー?
[アントニーの持ってきてくれた水が、いい気づけになったのだろう。 体調も大分よくなり、子犬にもおどけて応える>>115。 ジャニスに首を振られて「我が儘」だと告げられて、でもさ、と付け加えようとしたところで。 団長の名前に口をつぐんだ。 きゃん、っと鳴く子犬の声も、うまく耳に届かない]
していなかった、よね……。
[綱渡りに観客がわく。普段であれば、女目にも華のある彼女の演技を、緊張半分、やっかみ少々に見に行って。音のない拍手と祝福を送っていたことだろうけど。 ジャニスの言葉が、その日常を突き放す]
団長さえ、殺されなかったら……。
[発した声は、サイモンと会話した時と同じように、憎しみと殺意が混ざっていた]
(125) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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エフェドラは、フィリップの声かけ>>122に、思わずぎっ、と彼を睨んだ
2014/10/13(Mon) 00時頃
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[殺意を宿していた矢先、フィリップからかけられた声>>122。 気持ちが高ぶっている最中、タイミングはかなり最悪だった。 天然鳥頭と揶揄することもあったエフェドラだ。 公演中にもかかわらず、思わず声が大きくなる]
いいのよ、あれで! どーせあたしは買われた人形だよ! 持ち主の冥福祈ってなーにが悪いのさこの鳥! と、鳥頭!
[普段なら、ここまで唐突には喰ってかからなかったはずだけど。 ムスタングも思わず巻きこんでしまったけれど。 先ほどまで疲労困憊だったことも忘れて、フィリップに迫った]
(131) 2014/10/13(Mon) 00時頃
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エフェドラは、トニーがフィリップに駆け寄る様子をみて、うっ、と詰まる。
2014/10/13(Mon) 00時頃
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[フィリップの顔から笑いが消失した>>133。思わず人形の背筋に寒気が走る。 けれど、告げられた声に反駁しようとし……唇を震わすアントニーの姿に気づき>>132、無理矢理飲み込んだ。 ここは、怒りで再び荒れかけた感情を殺し、捨て台詞のように吐き捨てるにとどめる]
喋れもしない人形ですら、表したい気持ちはあんのさ。 あんたと違ってね。
[ただの口から出まかせか、もしくは暗に『真に観客に響くことはない』>>99様子をかすかに感じていたせいか]
だから……今日、急遽、決めたんだ。
[最後のセリフは、保留してしまったジャニスからの問いかけ>>134に。 ふんっとばかりに、フィリップに背を向けて]
(141) 2014/10/13(Mon) 00時半頃
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[サイノスの静止>>138や、ジャニスのフォロー>>142を受けて、昂る気持ちをぐっとおさえた。 けんか、だめ>>144。そのとおり。 もっともエフェドラは「けんか」以上の……復讐を心に抱いているのだけれど]
そうだね。ないのかもね。
[フィリップの声>>146に淡白に返して。 心の中で、「いらないのかもね」に変換した。やり取りされる中で察する、未来の共演。 そんな最中なのに、なんで『次の団長』なんて、苛立たせることが言えるのだろう。 飛びかかりたい気持ちを抑え、しばし押し黙ることとした]
(151) 2014/10/13(Mon) 00時半頃
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み…されないように…
…
…しいのは…のせいでもない…
じゃあ…のせいでも…ないよ…
おれは…に…しくされてない…
…
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[トリノスの急な提言>>152には、つい、あり……だとは思ったものの>>151。 受けた苛立ちのせいか、口には出さなかった]
はーあー。せっかく呪い解けた>>134のに、こんなにプルプルしちまってー。
[ジャニスが子犬を落ち着かせにいく>>153のそう見送って]
あたしも、ちょっと顔洗って落ち着いてくる。 アントニーくん、悪かったね。出番前に変なの見せて。
[落ち着け、まだ公演中だと言い聞かせて。 水場を目指して歩みを進めた。仮に何か声をかけられたとしても、せいぜい一言二言返すにとどめたことだろう**]
(161) 2014/10/13(Mon) 01時頃
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――大テント・水場――
[据え置かれた桶から水をすくい、ばしゃばしゃと顔を洗う。 メイクも不要となった表面を冷やし、ぐっと心を落ち着ける。 ここは、団員たちが用足しや、ちょっとしたメイクの直しに使う場所。 顔をあげ、眼前に据えられた鏡ごしに自分の姿をみて、憎々しげに言い放つ]
らしからぬ人形>>133で悪かったね。
[みんなの場所を離れた時。 やってきたザック>>160やブローリン>>164とは入れ違いとなってしまったことだろう。 ……頭が痛い。 フィリップに投げかけられた言葉が、ぐるぐると頭をめぐる。 人形だなんて、自分でも言っているし、周囲もきっと、親しみをこめてそう呼ぶこともある。だからそれは別にいい。 ただ、彼の真意はともかくとして……笑いの消えたフリップの声が、まるで『物』に対して言い放ったように、エフェドラには受け止められて。 久しく離れ、忘れようと努めてきた、過去の自分が思い浮かぶ]
(187) 2014/10/13(Mon) 16時半頃
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知ってるさ。普通じゃないもんね。こんなの。
[同じ女でも、スーザンとは全く違う。 骨と皮だけの人形。骨と皮だけの……バケモノ。 鏡に映るメイクも落としたその顔から眼をそらし、ぼそり、と小さく呟いた。 ジャニスは「好きだ」と言ってくれた>>142。 もしかしたら、魔法じみた>>92ものも身につけられたのかもしれない。 ただ、メルヘンとは程遠い、そんな人形が仕上がっていった源泉を知っても、「好き」や「魔法」の言葉は生まれてくるものなのだろうか]
はらへりのすたるじー……大っ嫌い。
[お腹がすくと、思い出す。 先天的・後天的に『常とは異なる』見た目をもった、『普通の人間』たちがあつめられた見世物小屋。 足が3本あるわけでもない、体中が毛に覆われていたわけでもない。 下手に五体が『普通』であったため、食事もろくに与えられなかった少女時代。 『バケモノ』のままでいさせるために。『物』のようにさげすまれ。
そんな苦痛に耐えるため……生き延びるために身に付けた技術。 それが、心を殺し、刺激から反応を閉ざし、無言でただ立ちすくむ『人形』だったのだから]
(189) 2014/10/13(Mon) 16時半頃
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『人形に通じる者だけが、この人形を扱えるんだよ』
[昔の記憶に触れてしまったせいだろう。 ふと、鼻のあるべき位置にぽっかりと穴があいていた、あのジプシー>>1:239の言葉を思い出し。 荷袋から土人形を取り出し、記憶を準えるように口にした]
死して人形と化したものに、これをそうっと掲げるんだ。 そうすれば、相手の正体はこの人形の体に、移り宿る。
[それが人間であるならば。土人形をは『白み』を増して、鮮やかな赤がそこに宿る。 ちょうど、赤いフード《ずきん》をかぶったように。 それが人狼であるならば。土人形は『黒み』を増して、闇の黒色がそこに宿る。 ちょうど、濃く暗い体毛に覆われた野獣のように。
いったいどんな出来事が、まだ若かっただろう彼女を、そんな姿にさせたのか。 肉を食いちぎられたかのような、むき出しの歯と、まぶたのない白濁した双眸をこちらに向けて、彼女は励ますように言ったのだった]
『持って行きな。あんたならきっと扱えるよ。 ほら。人間、1つでも信じられる特技があれば、それを心の支えに生きていけるさ。 たとえ終わりの時を迎えたとしても……自分らしく生き抜けるからね』
(190) 2014/10/13(Mon) 16時半頃
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[特技の集団であるメルヘンに移ってきて、『生きる術』を新しい特技に昇華させてからは、すっかり忘れていた言葉]
やれる。サイモンだってきっと……。
[「高性能お人形さんにー失敗などありません」「なになにー意味深ってどんなんー?」 サイモンとのやりとり>>119の後、最後に告げられた『保留』じみた結論>>135。 引き留めない、ということは、協力してくれる可能性だって、ゼロじゃない。 骨と皮の人形だけじゃ、心もとないかもしれないけれど。判別する力を持って、仮に2人で協力できれば、きっと――――]
…………。
[だけど、一方で。浮かんでしまう負のイメージ。 マリオネットのようにバラバラにされた自分の上に、ぽつんと置かれたこの人形。 人間の反応――――赤ずきんでもなく。 人狼の反応――――野獣でもなく。 赤黒い人形は赤黒いまま、なんの反応も示していない。 未来のことは分からない。考えるな、と言い聞かせるも、イメージだけはこびりつく。
人形に反応がない理由は、『人形に通じる者』が、使用したわけではないからだろうか? それとも、もしかしたら――――]
(191) 2014/10/13(Mon) 16時半頃
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『お 前 が 人 形 だ か ら だ よ』
(192) 2014/10/13(Mon) 16時半頃
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うっさいな! ついてくんなよ鳥頭!
[水の入った桶を、どん、と叩いて、勢いよく後ろを振り返る。 そこには誰も、いやしない。 周囲をきょろきょろ見渡してみる。 やっぱり誰も、いやしない]
逃げ足の、はやいヤツ……相変わらず>>0:50。
[最初から、エフぇドラ以外に。 【ここには誰も―――――いやしない】。
もう、戻らなければ。 『頑張る』と返してくれた>>126、アントニーの演目もきっと始まる。 エフェドラは、『どうかなってしまいそう』>>61な頭の痛みをぐっとこらえて、元の場所へと歩みを進めていった**]
(193) 2014/10/13(Mon) 16時半頃
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――大テント・ステージ裏――
[ここに戻ってきた時にはもう、トリノスとブローリンのやりとりも終盤に向かった頃だっただろうか。 『あってはならない事』>>204の自覚に、少し気まずそうに面々に加わる。 フィリップとザックの新しい団長についてのやりとり>>182>>201は耳に入ってきたけれど、今はそれを話す気にはなれない。 ……と、名前を呼び合うトリノスとスーザン>>176>>185の様子が見えて。 少し間を置いてから、彼女の近くの木箱に腰かけた]
ごめんね。公演、見そびれちゃった。
[それがどう映るかはともかくとして。 無意識に、フィリップを避けてしまったところもあるのかもしれない]
あと、終わって早々、変なとこ見せちゃって。
[大声をあげた自分をそう称して、はぁ、と小さくため息をついた]
(211) 2014/10/13(Mon) 21時半頃
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――大テント・ステージ裏――
[「ただいま」と口にしてから、続けられた言葉を聞いて]
そーんなたいしたことじゃぁないって。 おいこら、やんのかこの鳥頭ー。んーだとこの人形女ー。 って感じになっただけだってー、あっはは。
[だから大丈夫、と続ける。もっとも、こちらは感情むき出しだったことくらいは、ばれていることだと思うけど]
それより、あたしゃスージーの綱渡り見れんかった方が重傷だね。 すごかったんっしょ? けっこー無口ーなトリノスがぁ、わざわざ呼びかけて>>176そう言う>>212んだから。
[かつての相方を失って以来、そうだったはずの彼を引き合いに出して。 あーあ、と普段の調子に戻って大げさに肩をすくめた]
(217) 2014/10/13(Mon) 22時頃
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[一言で流してくれた>>226のなら、それはむしろ嬉しい心遣い。 続く話題、アシスタントの変更について、交流はなくも眼帯の男の姿は浮かんだ。 その変更の意味まではエフェドラには分からなかったけど]
そっか。演技としての共演って、今一あたしにはぴんとこないけど。 時々、羨ましいなって、思ってるよ。 ……よかったね。お疲れ様。 でもさ……ほかにーもー、嬉しかったこと、ありやしなーい?
[なんて意味深めいて口にした時、一斉の拍手がこちらまで届いてきた>>220。 アントニーの公演のはじまりだ]
ああぁ。ごめん。ちょっと、あたし、見てくるわー。
[そう言って、席をたち、舞台袖へと急ごうとする]
(233) 2014/10/13(Mon) 22時半頃
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[と、足を止めて振り返り一言]
なんか悪いねー。 今朝からのトリノスとのやり取り見てたら、ちょーちいい感じな気がして。 ……やっかみで、ちょいばかし、ちょっかい出したくなっただけ。
[あたしトリノスにそんなこと言われてないからさー。 なんて苦笑して、返事も聞かずにそのまま舞台袖へと走っていった]
(234) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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うっし。ぎりぎりアウトだけど間に合った。
[ちらり、と見えたのは、ハイジャンプからのハイタッチ>>221。 スーザンとのやり取り(ちょっかい)のおかげで、気分は大分晴れていた。 いや、心の淀みは残っていたけど、残ったそれを振り払うように、骨がらの手でそっと拍手]
おーーー。
[ジャグリングを織り交ぜた宙返りに小さく感嘆の声をあげ。 お辞儀を終えたオサルな小鳥に、上出来である、とばかりに腕を組み、ゆっくりと一回首肯した。
演目はまだ、続くのだろうか。今は目の前で繰り広げられる舞台に専念していて。 サーカス団メルヘンが綴る物語の一夜。 それが終焉した後のことは、まだ、考えてはいなかった]
(241) 2014/10/13(Mon) 23時頃
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じ ょ ー で き ! アントニーくんよーやったわー。ドラねーちゃん、褒めたるぞー。
[戻ってきたアントニーに向け>>246、再び細い腕でガッツポーズ。 スーザンとの最後の会話では、彼女の反応>>245はよくは見れてはいなかったものの、 思いっきりちょっかい出しておいた>>234おかげか、負の感情も払拭している。 ただ、その時はもう、カーテンコールも近い頃だっただろうか。 それならば、客が外に出てしまう前に……]
あぁ、やばい。あたしゃ引っ込まないと。
[公演後も、大テントは注目を浴びる。 人形であるエフェドラは、その客にここから出て行く姿を見せるのは……変装しているとはいえ、抵抗がある。 つい今しがた見た演目と、ガリガリの少年姿がリンクしてしまえば、物語は崩れてしまうから。 人目のつかないテントに移動しようと、そそくさとその場を後にした]
(254) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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――大テントの外へ――
[少年の衣装に着替える暇はない。 だから、舞台衣装>>60にコートを羽織ったまま、ぱたぱたと外に出る。
外は、テントの中に比べれば、はるかに闇色が強くなる。 音が静寂に近づく闇色の中を、とてとてと駆けながら、できる限り大テントから離れた場所を探っていく。
走る最中に獣のような息使いが聞こえてきたような気がするのは。 ブローリンの操る獅子の名残のためか>>253、やはりどこかがおかしくなっている>>193ためか。
それとも――――――――]
(263) 2014/10/13(Mon) 23時半頃
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…………いる。聞こえる。
[どのくらい時間が経っただろう。 聞こえる。少なくともエフェドラにはそう感じる。 仮に違っていたとしても、フィリップの幻影をおった時>>193のように、自覚の症状は持っていない。 聞こえるんだ。足音が。獣の荒い息使いが。 足を止め、その場で荷物を解くと、中からフルーツナイフを取り出した]
いるんでしょ!? きなよ。さぁ、こいよ! 殺してやる。団長の仇。殺してやる。殺してやる!
[ガタガタと震えながらフルーツナイフを両手に構え、闇の中を凝視する。 あぁ。もっと早く、サイモンから使い方を教えてもらうべきだった。 それは、思ったところで何の意味もないはずのこと]
こいよ! あんたを、殺してやるから――――!
[妄執を誓うマリオネットの声が、闇の中で木霊した*]
(273) 2014/10/14(Tue) 00時頃
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