108 Persona外典−影の海・月の影−
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あかりに…が…れた…すまない…めそこなったみたいだ…
…よりもかなり…が…くなっているようだから…したほうがいい…
…は…とかする…
…やっとかな…また…てこれた…
…しくやりましょう…
…のおに…さんたち…
お…さん…
…
まあいいか…しい…は…い…だしね…
…も…きにやってくれればいいと…うよ…
ふふ…ありがとう…
まずは…の…を…す…
そうすれば…のない…も…く…になれる…
ああ…はよく…んだよ…
…でなくとも…けそうだ…
|
―満月・祟神神社― [夜明けと共に花咲巡理の影を飲み込んだ黒い潮が引いていく、 残念ながらこの地域は人口密度は高くないが――、一度現界化したシャドウの海は周辺にただならぬ影響を齎すだろう]
さあ、今日はここまでだ。 憎悪か憤怒か、絶望か無力感か、 ――君達のこころの悲鳴は影の力になる。
怒りに身を任せてしまえばいい。
[自らの心の影に飲まれろ、とそれは呪詛のような言葉だったか。 聞こえていたかは知らない、そんな一言を残して影は社を去って行った]
(22) 2015/02/22(Sun) 21時半頃
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へえ…また…えるようになったんだ…
そうだな…でも…じゃないほうがいい…
…なものは…くこともできない…
…った…どうにもならないとしって…
より…が…れるのだからね…
の…
…のことかな…
…を…がどうにかするつもりなのかな…
|
―図書館― [読んでいた詩集の頁をはらりとめくる。 思索はたゆたう影の海に遊んでいたから、手遊びのようなものだ。 その後神社には帰っていないが、 実家以外にも中央部に“父”名義のマンションがある。
東地区からの通学が不便だったからだ、 雛宮律は結局ろくに学校に通わなかったけれど]
彼らはあかりに、 どんな風に伝えてくれるのかな?
[その様相を見られないことが、少し残念そうではあった]
(25) 2015/02/22(Sun) 22時頃
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そうしたいのだけどね…
…があった…
そうしないと…が…っちゃうの…
そうだねえ…どうにもならないと…る…は…いの…にとっては…の…だからね…
…も…を…いたつもりはないんだが…まあ…い…はいいか…
…は…り…を…うさ…
…へえ…の…ね…の…なんだろうとは…うけれど…それなら…に…せてもいいのかな…
ああ…
…が…をやったのかな…
…と…と…
…は…はその…の…をしていたからね…
…るのは…と…あの…まゆみさんの…
は…とやり…っていたんだっけね…
…の…は…らないな…てっきりいつも…り…でいたんじゃないかとも…ったけれど…ら…と…だったか…まあどっちでもいい…だよ…
…はあまり…の…を…に…っていないようだったし…そういう…でいるうちは…ではないさ…
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―図書館― [閉じた本をカウンターに持っていく、 近代詩人の詩集、以前の貸し出し記録には雛宮律の名があるだろう。貸し出し証は失くさず持っていたようだ、財布の中から取り出した。]
先日、ためしに少し、 大きく繋げてみたのだけれど、 そこそこいけそうな気配ではあったね。
[>>35 高屋敷真弓の前、カウンターに寄りかかる、 だいぶ人のはけた時間だが、そもそも人がいたとしても、 聞かれて気にすべき存在がどれほどいたかは知れない]
まあ、でも……、 邪魔なものを片付けるのが先かな。
[口の端はひどく愉しげに弧を結んだ]
(41) 2015/02/22(Sun) 22時半頃
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なるほど…
その…の…り…では…くなりようがない…
なら…の…の…りえるものは…
…かな…
…は…
…はとりあえず…げた…の…を…けるよ…
…そのために…を…したんだからね…
ねえ…まあ…かに…を…こう…に…してしまったのは…だものな…せいぜい…を…けておくよ…
まあ…の…の…は…に…からない…もあるけれどさ…
…くなるようにやってくれ…え…
…きこともなき…を…く…って…の…だったかな…まあ…そんな…じで…
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―図書館―
詩に詳しいわけではないんだけど、 記憶に残っている一編を読もうと思ってね。
本自体は嫌いじゃない、本の世界は隔絶されているからね、 そこにあるもの全て自分自身とは何の関わりもない。
[>>47 どうも、と貸し出しの本に向けて手を差し出し、寄りかかった背中越しに声を聞く]
いや、それほどでも。 最初から全うにやりあうつもりはなかったし、 ああ、面が割れてるとまあ、不意打ちは使えないね。 とはいえ芸がないのは味気ない、なにか面白いことをした……
ん?ああ……、 お気遣いはいらないよ、次は自分で見ることにするから。
(51) 2015/02/22(Sun) 23時頃
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は…なんだけどな…
…らのような…い…が…
…にくれる…をみたいだけだよ…
…いて…いてどうにもならなくて…
…のこころを…の…で…していって…
…が…に…わった…なにもかもが…に…すなんて…
…に…れじゃないか…
…ては…に…われず…
…ては…に…がない…
は…きだけどね…
…
そういったことを…の…にした…は…
…の…を…める…
そういう…が…きだよ…
にとっては…
…に…き…いの…ではないかな…
それが…が…んだ…だ…
…が…んだ…は…な…だったか…
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―祟神神社― [借りた本を片手に街へ出た、 冬の澄んだ空気、夕焼けの町並みに、 赤く染まる空、家々や木々に目を細めて歩き出す。
雛宮律の記憶にある夕焼けも、 こんなふうに鮮烈に美しいものだった。
歩いて戻った先――、じゃらりと玉砂利の音。 境内は“祖父”や“父”の手によるものだろう、 大分清掃され片付けられてはいたが]
(67) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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[境内の井戸端鍵の老人達は、のったりとした所作だ。 習性のように集ってはいるもの、ほそぼそと話す声は小さい。 表情のない顔で立ち上がって、無気力に家に帰っていくらしい]
これで少しは静かになったな。
[社殿の手すりを本を置いた、 竹箒を手にとったのは、習性のようなものだった。
ここに戻ってきたのは理由は単純。 情報の周知共有される頃合を見込んで、 ――接触してくる者を待つためだ]
(74) 2015/02/23(Mon) 00時頃
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―祟神神社ー [>>76 名を呼ぶ声、発した先を見やる。 タイミングのよい声に驚いたせいで見てしまったが、 見ずとも誰かはもちろんわかる、手にした竹箒は放った]
花河、
[何やら必死に走り出す様相に、 こちらも駆け寄った、受け止めるような姿勢で、 片手をひろげて伸ばす]
(77) 2015/02/23(Mon) 00時半頃
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[取ろうとしたその腕を、逆に掴まえた。 まだ落ちきらぬ夕焼けが、微笑ってみせた顔も赤く照らす。 花河の表情がよく見えた、むこうからは逆光になったかもしれない]
――あかり、 あの時の質問の答えはでた?
[力もこめずにただつかんだ、 その掌の温度はあの時と同じく冷たい]
(82) 2015/02/23(Mon) 00時半頃
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を…ったか…まぁいいや…
もっと…も…させなきゃ…
…に…く…のないように…
…に…を…け…すように…
しっかしこれ…いったいなぁ…
…ってのでも…いておけばいいのかな…
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[揺れる瞳を覗き込む、 細められる眼差し、その身を引き寄せようと、 抗おうと思えば抗える程度の力で、掴んだ腕を引く。]
――あかり、
俺、まだ消えたくないんだ。
[影は雛宮律の記憶と感情をなぞり、言葉を発する。 まだ弱音を吐けたころのような口調で、 それは痛みをなぞりあげるためだけの偽りだ。
影はその表情に悲しみも哀切も浮かべていない。]
(93) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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選べないのなら、
――俺が選んであげようか?
[花河あかりの迷いも痛みも、 雛宮律にはくらい愉悦を齎すものだ。 眼差しに宿る喜色は溢れて]
それとも、こんな風になった俺は、 世界から――お前から、切り捨てられるべき存在かな?
なあ、俺がこうなったのは、一体誰のせいなんだろうな。
[囁く言葉は、毒のように蝕もうとするものだった*]
(97) 2015/02/23(Mon) 01時半頃
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―祟神神社―
あかり、
[>>99 名を呼ぶ声は雛宮律そのものだ。 少し、かすれた穏やかで落ち着いた声音。
けれどその零れる涙を覗き込む、 影はぎらつくような双眸を愉悦に歪めた。 言葉が齎す、毒を、その痛みを、すべて舐め取るよう]
――……お前のせい?
[口端を笑みの形に吊り上げる]
お前のせいだって?
(122) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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――あ、っ、はははははははっ、
[高く腹を折るように笑い声をあげれば、 もう一度掴んだままの花河あかりの腕を引き寄せた]
思い上がるなよ、 切欠なんてなにもない。
雛宮律はこうなるべくしてこうなった。 それだけだ。
[そして、またゆったりと穏やかな笑みを見せる]
(123) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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ああ、でもそうだな。
“俺”がこうなったのは、 ……しいて言えば、夕日が綺麗だったからかな。
(124) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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雛宮律はある日突然、 夕焼けがとても美しいことに気づくんだ。
人々の営み、萌える緑、公園から帰る親子連れ、 揺れる路線バスや、家路を急ぐ人々、――どこかへと続く道。 何もかもが赤く照らされた綺麗な綺麗な夕日の空。 そこには幼い頃の情景もあったかもしれない、
心が震えて、知らずに涙が零れる。
けれど同時にその美しい夕焼けにさえ、 ――全てを焼き尽くし滅ぼす炎の幻想を見た。 この世界を尊く美しいと思いながら、 何もかもを憎悪で焼き尽くしてやりたいと望んだ。
だから雛宮律は、自分がもう手遅れだと悟った。
(125) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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世界の美しさに絶望した、 ――とでもいえばいいのかな。
全ての苦痛は耐えようと思えば耐え続けられた。 けれど、雛宮律はそうしなかった。
間違いだったんだよ。 雛宮律は産まれなくてよかった存在だったんだ。
まあ、それは大したことじゃない、 そんなのはどこにでもある話だからね。
(126) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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あかり、
少しだけ猶予をあげよう。 ――今度の満月は特別綺麗なんだ。
それを見ないのは勿体無い。
[そして掴んだ腕を、ゆっくりと慎重ささえ漂う所作で解く]
(127) 2015/02/23(Mon) 20時半頃
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……その時にもう一度聞こうか。
待ってる。
[離れた距離をもう一度、 耳元まで近づけて吹き込むように囁く。 そして、もう陽の落ちた薄闇へと花河あかりから背を向けた*]
(133) 2015/02/23(Mon) 21時頃
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―満月の夜・祟神神社― [巨大な赤い月が、漣の音を引き寄せる。 社殿は足元に広がった黒い水溜りから伸ばされる腕のようなものが、 柱だの壁だのにはいずる絡みつき、建物自体が侵食されていくようだ]
――さあ、行っておいで。
[伝書鳩でも空に投げるように、 足元の影から影を掬い上げ、空へと放る。
いくつもの黒い翼影が赤い夜空を埋め尽くして消えていく。 足元にとぐろを巻くように蠢く影から、焔が零れた。
影の眼差しにはただ焼き尽くすべき世界が映る。 何故、雛宮律がさして代わり映えもしない日常の風景を、尊く美しいと感じるに至ったのか。それを壊したいと望んでしまったことに絶望したのか、――それは影には決して理解しえないことだ]
(152) 2015/02/23(Mon) 22時半頃
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―祟神神社・前夜―
さあ、わからないな。 ――もしもという仮定は、 記憶でも知識でも感情でもないからね。
ただ、そうだね。 お前が傍らにいたら――、 もっと深く絶望したんじゃないかな?
[>>150 雛宮律の世界なんてちっぽけなものだった。 そしてその世界には慈しみ大切にしたい存在もあった。 けれど胸のうちにあったすらもそんな小さな安らぎさえも、 ――全て、何もかも憎悪で焼く尽くす幻想を見た。
それが、影も理解しえぬ雛宮律の絶望の全てだ]
(159) 2015/02/23(Mon) 23時頃
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―満月の夜・神社― [人の気配に足元のシャドウが鎌首をもたげる。 振るい手の姿の見えぬ剣霊は、ぬらりと空を裂くように、 その禍々しくっみえる刀身をあらわにした。 変わらず焔と血を滴らせている、それは三つに斬られて殺された火ノ神の臓物だ。
その銘は天之尾羽張――アメノオハバリ、
母を焼き殺してこの世に生まれ、 父の怒りのままに殺された火之迦具土神を斬った剣。 ――これもまた雛宮律の絶望の形]
待ちくたびれた。
[黒く染まった柱に寄りかかり、>>160姿が見えれば身を起こす]
(168) 2015/02/23(Mon) 23時半頃
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さあ、答えを聞こうか。 ……どちらでも構わないよ。
俺は今も、あかりと話すのは愉しいんだ。
[>>170 雛宮律は笑う。 影の身にしてある程度の充溢感はすでに得た。 花河あかりは憐れにも雛宮律の為に傷ついた。 雛宮律などの為に――それは影に歪んだ愉悦を齎すものだ]
(174) 2015/02/23(Mon) 23時半頃
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一人の犠牲を二人にしたところで、結末は変わらない。
[>>177 影はかわらず問いかけになぞらえて、拒む言葉を口にする。そして、シャドウを纏わりつかせながら、一歩ずつ前へと踏み出した。>>182 寂しげな微笑みに、返すのは歪んだ影の笑みだけ。しかしその翳された『正義』には笑みは崩れて眉根を寄せる]
ああ、 お前、まだ折れないんだな。
なら、雛宮律が世界を焼きつくす様を、 ――目の前でみせてあげればいいのかな。
[足元の影がしゅるりと動いた、 境内の桜の幹ほどもある蛇のような胴体のシャドウが、 見た目よりもすばやく、背後に回りこむ。 >>178 近づく者の気配は知れず、新たなペルソナに視線はあった]
(187) 2015/02/24(Tue) 00時半頃
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[虚空の剣が焔と血を撒き散らすように、 空間を薙いだ、ぶわりと炎が湧き上がり賽銭箱が燃え上がった。 中からタールのようにシャドウが溶け出して、 それは燃える業火を急速に押し広げていく]
ははっ、 ――悪いな、その気はない。
[下から掬い上げるような刃の赤い軌跡が走り、 触れずとも線上を燃え上がらせる熱風がそれを追いかけた]
(190) 2015/02/24(Tue) 00時半頃
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……鬼だな、
[>>191 見た目そのままの感想を漏らす、 あの金砕棒はいただけない、剣で打ち合うのは控えたい。 ペルソナであれば、折れることはないだろう。
だが、
あかりに折られる可能性が全くないわけではない、 そう感じた時点で、その可能性は0ではなくなってしまった]
(193) 2015/02/24(Tue) 00時半頃
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[ぐしゃりとつぶれたシャドウの蛇、 しかし材料には事欠かない、ここは一度海を直接繋げた場所だ。 炎を噛んでわきあがるシャドウも赤く炎を身に纏う、が]
合わせるかよ、
[それこそ力任せに打ち据えられようとする金砕棒。 はらり、と交わす動きに、びしゃりと散った火神の血、 それもまた燃え上がるほどの高温だ、
駆け出せば柄を直接手に取り跳んだ、 首を狙う突きの一撃、目の眩むような炎が爆ぜる]
(199) 2015/02/24(Tue) 01時頃
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[蛇身が、炎を食みながら>>196 来訪者に鎌首をもたげる。 その間もぱちぱちと燃え広がっていく炎。つまり周囲は明らかに火事であり、社はもはや赤い月よりも赤い。]
また無様に焼かれにきたのか?
[癒しの気配、そちらに視線をやる暇はない。 煽る言葉を口にすれば、それに答えるように、 シャドウの蛇が、イサクめがけて口から業火を吐き出した]
(202) 2015/02/24(Tue) 01時頃
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――はっ、
[文字通り鋼の鎧のような筋肉に覆われた鬼の全身、 燃える切っ先に切り裂けぬことはないだろう、だが入った邪魔に狩る好機を逃したと知る。
着地した振り向きざまに>>209 絡み付くような魔法の感覚を切り捨てる、 そのまま、鬼のわき腹に剣を振りぬこうとしたがそれは邪魔立てのせいで一歩遅い。
金砕棒を刀身で受ければ、火花が飛び散った。
目を狭める、じわり、と剣の焔が黒味を帯びた、 賀来もどうやら新たなペルソナを償還したらしい]
……へえ、、
[蛇身のシャドウは破魔の光に、膨らみ破裂し弾け飛ぶ。]
(215) 2015/02/24(Tue) 01時半頃
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随分必死だな、
[禍々しく黒味を帯びた焔が、勢い増して燃え上がる。 したたり絡みつくのは焔と血と焼け避けた真黒いはらわただ。 打ち合うことを余儀なくされたが、相手も相応に傷ついている。 決めることを急いたのは、同じだ。]
でも、遊びは終わりだ。 ――焼き尽くしてやるよ、全部。
[十柄の剣の切っ先から荒れ狂うように吹き上がる。 それは火ノ神そのもの炎、無分別に焼き尽くす運命の炎が、 それは触れれば神をも殺す、原始の炎だ。
この焔を越えられない限り、刀身には何者も届かない]
(220) 2015/02/24(Tue) 02時頃
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[その焼け付く焔の先には ――痛みの先には届かない、
雛宮律が誰にも自身の痛みを触れさせなかったように。
まるで炎から生まれた者ように、 黒く燃えさかる火の中で、律は笑った。]
(223) 2015/02/24(Tue) 02時頃
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無為を知る為か? ああ、そういうのは好きだよ。
[>>222 影はその言葉を鼻で笑う。 シャドウは人間ではない、人間の醜さから生まれた存在だ。 人間というものの一面を、それはよく知っている。
誰も触れられぬだろう黒い炎の中、 確かにそこには、油断が生じる理由があった]
―――ッ、っ!
[だが、降りかかる影、反射的に刀身を構える。 一瞬、両腕に感じたのは、痺れるほどの重みだった。 金砕棒からとろりと溶け落ちてくる鉄が、見やった律の片目を焼いた。 焔の勢いは変わらない、>>235 水の護りを感じたが、今鼻で笑ったものに応対する余裕はない]
(239) 2015/02/24(Tue) 03時頃
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な、
[それは酷く呆気ない結末。
アメノオハバリの刀身は、まるで悲鳴を上げたようだった。
随分呆気ない音と、呆気ない感触、硝子の砕けるのも似ていた。 呆然と、そんなことはありえないと目を見張る。 いや、その可能性は当に肯定してしまっていた。]
……、まさか、
[燃え尽きぬ黒い炎の中に、雛宮律の心の欠片が散っていく。 炎の輝きを反射してただきらきらと、 絶望にしては酷く綺麗な、雨上がりの夕焼けのよう。 燃え盛る炎の先、花河あかりの姿を見開いたままの目に留める。
焼けた片目からどろりと黒が解け落ちた。]
(242) 2015/02/24(Tue) 03時頃
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ああ、なんて……、
(244) 2015/02/24(Tue) 03時頃
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[手で抑えても雛宮律を構成する黒は、 指の隙間から留まることなく零れ落ちていく。 シャドウの海に、ようやく自我が溶け出していくのを感じる。
>>228 聞こえた言葉、眉根が寄った。 けれど片目の失われそれがどういった意味を持った表情かは、 もう伝わることはなかっただろう。 ただ唇だけが一度動いた。]
――…… 、
[温かな闇の広がるシャドウの海、 その安寧に耐えかねて残る片目の目蓋が眠るように落ちた、 やがて雛宮律は、己が身より生まれた炎に焼き尽くされる*]
(245) 2015/02/24(Tue) 03時頃
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