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64 さよならのひとつまえ
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― 夕方・食堂 ―
[こっちで食う饂飩はなんか柔らかくて変な感じするから 饂飩は食べずに蕎麦やパスタ、ラーメンを食う。
昨日は蕎麦食べたから、今日はパンだな。
俺の食生活に、米の存在感は薄い。 この数日は出費もそれなりにしているし、 安上がりな焼きそばパンと紙パック牛乳。
トレイを手にカウンターテーブルへと向かい、窓を見ながら座る 風呂が混む前にさっさと食わねば
なんか、視線が痛いなあ。 ふと集団を振り返ってみると、一斉に目を逸らされる。 ああ、あいつらか……怪我してるし。
平和主義と言えば聞こえはいいが、ハト派な俺は絡む事はしない]
(452) 2014/03/28(Fri) 22時半頃
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― 夕方・食堂 ―
保元。
[保元の姿があれば、>>457少し驚いて見上げた。
俺の横は空いているが、あの連中の目のある所で 近くに居ると、余計に巻き込んでしまうような
どうしよう。 これが最後の寮食で、これが保元と最後に食べる夕飯だ、多分。
固まったまま、何も言えなくなってしまう。]
(463) 2014/03/28(Fri) 22時半頃
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…
…さくぱ…
…
…の…さくぱんまんの…が…したんだぜ…
あの…らしい…
…
…
…
…
…とひもちんが…だべ…
ので…せ…きした…てらっそにもおすそわけ…
…
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― 少し前・自習室 ―
自分を撮る機会ってそうは無いからな。 去年の生徒会長はもの凄く上手かったけど…。
[ぶれまくってるという指摘には頷き。>>460 ナルシストでもない限り、自撮りなんて経験薄そうだ。 女子みたいに二人で写メを撮る…という機会も、 ああ、分類:リア充の睦井ならそんな事もないのだろうか]
ああ、そうか。 実家の方へ帰るんだな。
[誰かと睦井が話しているところを聞いて、>>461 田舎から出てきている、というのは知っていたが。 俺と定良は残り面子の中でも比較的近い進路なのかも知れない
何かを言いかけた睦井の声に、被ってしまった。>>411]
(469) 2014/03/28(Fri) 23時頃
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………。
[口を結んで睨み上げる目と視線を合わす。>>462]
…眠いのかなって思ったけど、 なんか、話してる間泣きそうな顔してたから
余計なお節介言って、すまん。
[そういう顔の睦井は、見た事がないから。 暫くそのまま目を合わせて居たが、ふっと視線を逸らす。]
今日で、俺の高校生活終わるから、 友達らしいこと、言いたくなった。
――お前と、ろくに喋ったこと無かったからな
[それから、もう少し間をあけて すまん、と短く告げた。]
(470) 2014/03/28(Fri) 23時頃
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[暫くぐるぐる考え込んで居たが、結局横に座る様を見て>>471 背後で騒ぐ声を聞いて、黙れよ、と心の中だけで文句を言った]
ん?夜?
……いや、今日はやること終わってるかな。 手持ち荷物も殆ど片付いてるし。
[視線は合わせないまま、焼きそばパンをささっと平らげる。 パック牛乳に刺した細いストローから牛乳を吸い上げて
そんな話をしている内に、呼び出しのメールは来るだろうか。]
(477) 2014/03/28(Fri) 23時頃
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…
…
…
…の…いところに…って…すぐ…を…られたし…
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[牛乳を啜っていると、二通のメールが届く。 内容を確認して。]
なんかやってたのか?
[返信を打ちながら立ち上がり、食堂を出ようとすると。 こそこそ話の内、一言が。
魔性のゲイと飯食うだけで妊娠するとか、 低脳極まりない内容の。
お前ら子供産めるのかよ、と思わずツッコみたくなる。]
安心しろ、ノンケは食わない。 それとも俺に孕まされたいからそんな事言ってんのか。
[ノンケは、と振り返って保元を見て苦笑する。 あいつを同類にされたくないし。
そのまま、通り過ぎて行くともう一通メールが届いたか。]
(484) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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…
…ふははは…
…
…めんどい…
よろしくいっとく…せとけい…
…どんとこいやおらあ…
…この…が…んでいってやるぜ…
…
…
…
なんだなんだ…がどうした…
とりあえず…から…に…ってみる…
…
…
…
…どこじゃ…い
…
もうお…らせしちゃったぞ…
…かひもちんと…なら…に…の…んべ…
…
…
…
あ…すまない…ありがとう…
…にとある…を…したんだけど
…は…に…ってやれない…があるので
…の…へ…い…れてってやって…しい…
ただ…の…まではこの…は…にしといてくれ
…っていう…の…が…いつきがいいから…えておくように
…
…
…
…
いや…むしろ…の…な…のせいで…びさせてしまった…がする…
…は…にしてないから…お…も…にしなくていい…
…を…きだったなんて…だったけどな
お…いつか…いてみないか
…
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お前も? [保元は何処へ行くんだろう。>>488 校庭?屋上?違うところ?
どちらにせよ、食堂の長居は止めた方がいいらしい。 俺は足早にその場を立ち去る*]
(492) 2014/03/28(Fri) 23時半頃
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…
…
…どこじゃ…い…
…
…と…
…かったうえから…る
…
…きながらの…は…いつも…に…く…もそのままだった…
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― 中央棟・屋上 ―
[そのまま保元と共に食堂を抜けて、>>493 階段で屋上階まであがってゆく。
中庭じゃなくて校庭、と校舎側の方に向き直る。
誰が何を書いたのか、 判別するのはちょっと難しい気もするが]
(505) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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[――卒業おめでとう ああ、ありがとう。そうだな、これで卒業だ ――メガネなくすなよ!! 全くだ、何回無くせば気が済むんだ ――おれたちは 正しくはないが まちがってもいな 人の趣向なんて、そいつが良いと思えばそれでいいのだ ――ロックンローーーーーーーーーーーーール! バリバリヒャッフーって返せばいいのかこれは ――れーちん へんな とこで たおれて んじゃねーぞ! ……あいつ、自分も落とすのか。警察も大変だな。 ――むっちゃん FOREVER 断る、俺はちゃんとジジイになって普通に死ぬ。 ――☆彡 これは星…だよな?多分。ヒトデじゃないよな? ――またな! ああ、またな。また会おうな、]
(506) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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[白い石灰で塗りつぶされた欠けた月。 ああ、これは、誰が書いたのか解る。
いや、一部解るものもあったが、これは間違えようもない。]
お前ら、暇な事やってるな……。 ちゃんと荷造り終わってんのか?
[俺と紐井屋を送る為の文字や絵を眺めて、 呆れた口調で呟き、手摺に組んだ両腕を預ける。
ほんと、こいつらは莫迦だな。 もっと他にやる事ないのか、もっと、他に……もっと、]
……く、
[緋い陽光が眩しい。 ぼたぼたとジャケットの袖に染みができるのは、 まあ、俺が泣いてるからだ。]
(507) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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くそ………、
[この校庭を見下ろす高校生の俺は、 いなくなるのだ。
俺はまだ、俺たちはまだ子供なのに。 無理やり大人に引きずり上げられる。
だから、卒業証書を埋めたんだ。 ここから去りたくないと、ここから消えたくないと。
さよなら を認めるのが、厭だって]
(508) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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ありがとな! ちゃんとお前らも卒業していけよ!!
[精一杯デカい声を上げて、校庭の方へ向かって叫ぶ。 やるならやるって言え、畜生。
アレルギー対策眼鏡とマスクを付けて来たのに。 悪態は紡がれず、夕闇に混ざって消える。]
(512) 2014/03/29(Sat) 00時頃
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― 屋上 ―
そうか、山本のやつも忙しいな。 結局髪を切って貰いそこねた。
[手を振る保元と同じ行動はせずに、 思い出した様に自習室での話を独り言として零す。>>510
あれ、眼鏡なのか。 オデンじゃなかったのか、と思わず言いそうになった。]
……それ。
[送った画像が待ち受けにされているのを目の当たりにし>>514 少しだけ驚いて、目を見開く。
来て欲しい、ではなくて。 来いと繰り返す保元に、]
(528) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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………分かった。
[さよならの、ひとつまえの約束を結ぶ*]
(531) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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[――それから、漸く校庭の方へと手を振ることができた。
俺は、さよならをしなくてはいけない。 今日という日に、俺の三年間に、さよならをしなくてはならない
別れたくなくても、時間が止まってくれない。
ここより高い建物は何処にでもあるけれど、 今俺の立っている此処は、世界で一番高い場所だった。 荒野に綴られたメッセージに緋い色が満ちている。
焼けた世界を見下ろしながら、この光景を目に焚きつける。
――この別れは、忘れてはいけないものなのだと*]
(540) 2014/03/29(Sat) 00時半頃
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― →自室 ―
[保元が降りて行った後、暫くその場に留まっていたが。 自室に戻るべく、俺は屋上を離れる。
自室に戻り、もう一度校庭側を見ようと窓を開けた。 宵の色が濃くなった風に運ばれて、歌>>545>>549が聞こえた。]
あいつ、この時間に薄着で出てると絶対に風邪ひくぞ……
[かけられる言葉は、無い。 だから、俺は何時ものようにペンを手に取って*]
(552) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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…おつかれさん
…
そういや…ひ…ちゃんの…とか…きそこねた…
…しても…じゃなかったら…おしえて…
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― 夜・東棟屋上 ―
[消灯時間を過ぎても起きてる事は多々あったが、 消灯時間に部屋から出るのは、流星群のあの日以来だ。
寮母さんに見つかると間違いなくハリセンが飛んでくるので、 息を殺し、足音を潜ませて出歩く俺は、犯罪でも犯した気分だ。
俺より先に到着していた保元の、背中を見つめ、 待たせたな、と声をかける。]
ちゃんと来たぞ。
[極力、声は平静を装っている。 それでも、寝ている彼の枕元に置くつもりだった物。それを握り締める手は、夜風ではなく俺の緊張で震えている**]
(563) 2014/03/29(Sat) 01時頃
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