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78 わかば荘の薔薇色の日常
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[飲兵衛と評され、薄い唇が笑みを象る。
永利の言う飲兵衛が、酒好きを意味するなら不正解。 大酒飲みという意味ならほぼ正解。
余程強い酒でなければ 飲んでもほとんど酔えないので 好きでも嫌いでもないと言うのが正しかった。]
あるかな? 美味しいの。
[美味い酒を提供してくれそうな住人は──と、 幾人かの顔を思い浮かべた時、玄関にざわめき。
そして叫び。>>327]
(337) 2014/06/28(Sat) 03時頃
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……?
[ビールを運ぶ手を止め、遊は永利を振り返った。]
(338) 2014/06/28(Sat) 03時頃
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[なんだかよくわからないが一先ずは──]
お帰り。
[──と、ビニール袋を携えた面々に声を掛ける。
最後の一箱を移動し終え 手首を軽くぷるぷると振った。]
(351) 2014/06/28(Sat) 03時半頃
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──南方も。 お帰り。
[数分遅れて、談話室に入って来た南方へも 流れで同じ言葉を繰り返す。]
(353) 2014/06/28(Sat) 03時半頃
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[しかし、 ウッドデッキの方から入って来た宇佐美のことは]
……お帰り?
[と、どこか面白がるような、人の悪い笑みで出迎えた。]
(357) 2014/06/28(Sat) 03時半頃
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お…こんな…で…してんの…
…で…ている…の…が…に…がっている…
…だこの…でもされたのか…
…とりあえず…が…なのだろう…か…
…が…すぎて…の…にしゃがみ…む…
…っ…しでもしたのか…
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[ぴくり。 南方の声が掠れている。
身軽になった身体で、 目標(ターゲット)の隣にすすすっと移動した。
視線の向きは覗く喉仏の方角へ。]
(360) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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…しい…が…きたったい…
…がっている…
…れた…はもう…から…げてしまっていたけれど…
…っ…す…なら…
…ここ…から…ていかいね…
…
…しい…とは…
…は…なかったが…の…かが…たことは…した…
…が…いのになぜそんなことになっているのか
…させるにしても…に…たしい…
…で…は…を…び…してどうするんだ…
…に…べってことか…
…いいように…われているような…がしてきた…
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声──
[掠れてる。
そう言いかけた段階で、 南方は咳払いを残して談話室を出て行った。
とって「くる」と言うことは、 つまり、戻って来る。
であるため追い掛けはせず、 一仕事した余裕の体でソファに腰を落ち着けた。]
(363) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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[南方が談話室で髪をスタイリングし始めるのかと 奇行に期待していたが、 実際は炭に風を送るためだったようだ。
それはそれで頭がいいと、 自分はソファから一歩も動かず感心する。]
(364) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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…なん…っとん…の…
…
…べ…つに…
…
…あさ…のは…きまぐれ…と…
…
それとも…
…やったと…
…を…でてくれた…も…
…するのに…もかけて…を…ってくれたのも…
…ってくるなんて…ってくれたのも…
…の…た…
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[テキパキと支度を進める住人達を 片膝立てて背凭れに体重を預けた 楽な姿勢で眺めること7分。
──飽きた。]
(366) 2014/06/28(Sat) 04時頃
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お…が…いのに…で…てないからだ…
…してんだろ…
…ってきたけどお…にはやらん…
…で…ってしまおう…
…は…が…いていると…ったのに
…なぜだろう…られたと…じるこれは…
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[>>365自分の喉を触る南方の手に 気配もなく、背後から伸びた遊の指が重なる。]
調子
[悪そう。
──嬉しそうな声が、南方の耳の真横で囁いた。]
(367) 2014/06/28(Sat) 04時半頃
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ジャニスは、ミナカタに触れた手は、夏なのにひんやりと冷たい。
2014/06/28(Sat) 04時半頃
きまぐれ…なのはお…だ…
…で…てね…ぁ…いしねえよ…
…むまで…に…るのか…
…でなかっただろうに…に…っていないのか…
…まで…して…という…が…きない…
…しく…ちも…わに…き…てた…
が…いのに…いたのは…で…
…を…させたのも…で…
…きまぐれ…なのも…きっと…で…
…いいように…っているのも…たぶん…で…
…その…ちはきっと…の…いもないものだったから…
…だから…
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[南方の反応を見ようと その横顔に向けられていた視線が 固いものがぶつかる音に引き寄せられて下へ降りる。
ドライヤーが、ウッドデッキに落ちていた。]
疵、
[…──いや、それはまあいいか、と言葉を切り、 不機嫌そうにこちらを見上げる南方と、 間近に視線を交わす。]
(369) 2014/06/28(Sat) 04時半頃
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[嫌がるようなら 反応を見るだけで満足しようかとも思っていたが うつると言われて離れる理由がなくなった。
ドライヤーで風を送る南方の隣に 裸足でしゃがみこむ。
爬虫類めいた冷たい手は、むき出しの膝の上に。 視線は炭でなく、隣で火起こしに励む男の方に。]
(370) 2014/06/28(Sat) 04時半頃
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…ほんとうは…それだけじゃない…
…っている…び…されるのも…だったんだろう…
…れている…れさせるようなことをしている…
…ぼたり…の…かが…から…ちて…
…
…
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──…。
[疵を心配したのはドライヤーの方なのだが。 何か勘違いしているなと、南方の横顔を見る。
自分の持ち物に対する執着が薄いのだろうか。
南方の視線がこちらを向くが、 視線は交わらない。
見えないそれを辿ると、己の手指に行き着いた。
確かめるためにもう一度南方を見たが、 南方の目は、既に炭へと戻っていた。]
(374) 2014/06/28(Sat) 05時頃
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