108 Persona外典−影の海・月の影−
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あッ、――わ、なに、
[どうも何も無い状況でのたまった。 視界の傾きと身体を攫われる衝撃と人を越えた身体能力の跳躍。 重力に任せてべちゃりと地面に散った黒いタールは、動きは大分遅かった。べちゃりと黒いものがサンダルの足先に跳ねかかれば、じゅっと焼けるように痛む。
痛みに声を上げる間も、ずずず、と、 その汚泥のようなものは集約し何かの形をとろうとしてた]
ったー、ははっ、驚いたな、 やっぱすげーんだな、絹ちゃんって。
[怯えてばかりの子供だった少年は笑ったまま、 邂逅に現状の脅威などさっぱり忘却している様子だ]
(101) 2015/02/14(Sat) 20時頃
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……うん。 アルビノは、光に、とても弱いの。
だから、私は……ものをちゃんと見たことがなかった。 世界って、こんなに、きれいなんだね。
[状況の不理解というのは、当たっている。 決して楽観視する性格ではない。 ただただ、自分が見えるようになったことが、嬉しいのだ。]
(102) 2015/02/14(Sat) 20時頃
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― 繁華街/中央区― [>>92チアキの声、聞こえているのかどうか。 謎かけの答え合わせに>>94がりりと飴のかけらを噛んだ ]
オーケイ、たぶん知ってるわそいつ。 正解、合格、パーフェクト。
[ 少年の足元がつとゆれる。 影が波打ち波紋のようだ。 おや、とイサムは片眉を上げ]
いまのどやってやったの。すげー。
[ 口元の棒が笑みに合わせて動いた。 ポケットの中でひんやりとしたアルカナを取り出して自身の口元に寄せた]
――解決方法は知らねーわ、 だから、なんか色々やるしかねーんじゃない?
(103) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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……大丈夫? 特に足。
[ギリギリの跳躍は間に合ったらしい。 汚泥から10数mの距離に着地をすれば、舌を噛みはしないか、衝撃で身体を痛めはしないか、跳ね返りを浴びた足は大丈夫か――腕の中の律を見下ろして簡素に問う。]
いや、今の所は逃げるので精一杯。 すごいかどうかは微妙な所だよ。
律は……アレをなんとか出来る?
[笑う律とは対照的に眼前で集約する脅威を再認識すれば このまま逃げの一手か何かしら手があるのかと確認する。]
(104) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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人の多いとこ、避難するんだね。 わかった……ぅ?
[溜め息をつきながら説明する彼に返事を返す。 そして、彼の空気が変わったことに反応して振り向いた。 すると、触手が、伸びてきて。>>87 彼が、吹き飛ばされて。>>88 そのとき私は、漸く事態を理解した。]
(105) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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― 繁華街/中央区―
[しばらく歩き回るが、やはり人気はまるでない。赤と黒の2色刷りのような街中は目に悪い現代アートのようだ。 人間の気配もない。遠くの方にうごめいている妙な怪物の姿が見える。 そんな中、ふと人の話し声が聞こえた気がして、そちらに足を向けた。]
あなた達…無事…いえ、人間、だよね… あら、智晶君?それに……
[数人の少年と自分と同じ年頃の男が見える。髪の色が気になるもののこの際不良でも構わないといった様子で声をかけ、どうも見知った顔であることに意表を突かれた。>>92>>94>>103]
(106) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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[たくさんの触手が目の前に迫る。
逃げなきゃ。見えるのに。体が、動かない。 嫌だ、嫌だよ。誰か、大塚くん、お父さん、誰か、誰か!
触手が体に巻き付こうとする。 彼を吹き飛ばしたパワーのある触手が。 きっと私なんてへし折られてしまう。 そんなの、そんなの。]
(107) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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― 繁華街/中央区 ―
俺は、本を叩いただけ。 それで影が歪む。さっきは小さいのが消えた。 ――この本を、怖がってるみたいに。
[審判のタロットカードは今も姿を消している。 臙脂色の表紙の中には、聖書になぞらえた物語が刻まれている。 少なくとも少年は、物語に意味を見出すことは出来なかった。 それでも頁は終盤まで進んでいる。 世界の終わりに訪れるもの、それは――。
>>103カードを口元に寄せる様を見ながら、少年は瞬く。 それから、金髪の傍らにいる>>92人物を一瞥した。]
……なんか色々、どうやる?案があるなら検討する。 あんまり意味の無い事をする気はない。
[そう、金髪に告げた直後。>>106人の声に、視線を向けた。]
(108) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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[それは黒と赤から舞い降りた青い蝶々。 異界の中で安らぐ光を放つそれは、一枚のタロットを取り巻く]
(109) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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-------------------------------- 以下の者 21日間の停学と退部に処す。 2-C 大塚 麻夜 -------------------------------- .......。 [図柄を見たとき、脳裏を過ぎる紙切れひとつ]
(110) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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…ペルソナ。
[杖突く老人の絵柄――THE HERMIT。【隠者】]
(111) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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[小さく跳躍、振るう足で、タロットが小気味良く砕けた。 青いガラスを撒き散らした様な音と共に、何かが湧き出る]
…手出しすんなつってんだろ。 …デロデロタール。
[黒い触手を伸ばそうとしていた影に飛び掛る影と影。 ゴ、と勢いある足蹴で、影がひちゃげた。だがまだ死なない]
(112) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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…ノーム。
[飛び蹴りと共に追従した影は、小柄で筋肉質な、土汚れた老人。 ひ弱さは感じない。何故なら痛そうな鈍器を手にしているから。 老人が鈍器を以って影と互角の殺し合いを始める]
(113) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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ん、……ちょっと痛い。
[>>104 どうってことないけど、と付け足すも、 逃げるとなれば、怪我うんぬんより足元はサンダル履きが問題なので、厄介なことではあるが、微塵もそんな選択肢は考えてなかった。――ので、返ってきた謙遜の答えに、困惑したような顔になる]
……え? 絹ちゃんが助けてくれんじゃないの? なんだ、なら、自分でどうにかするしか、ない か
[子供のような丸投げに呆れられただろうか。 黒い塊はひとかたまりとなって鈍器のように横殴りに振りかぶってくる。慌てて、相馬ごと引き倒すようにして地面に転がって]
(114) 2015/02/14(Sat) 20時半頃
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― 繁華街/中央区―
へえ、手品みたい
[ 無遠慮に、口元に歯を覗かせる笑みで男は言う。 ]
例えば、 あちこちぶっ壊してみるとか。
[ くはは、とそれこそ意味のなさそうなことを謂う。 >>106たおやかな声が割り込んだのはその折である。 少年とほぼ同時、言葉を切った]
んお。――ねこみみ……じゃねーな、 くはは、なんだ、アンタまでいんの。 美人が出歩く時間じゃないぜぇ
[ 片手をポケットに突っ込んで、 背中を軽く丸めて笑った。同年代に向けるそれ、確かに女の知り合いである ]
(115) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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俺は、よくわからないけど。
[そう言って、タロットカードを鞄から取り出し]
なんとなくわかるのは、これを使ってその異形を狩ればいい感じだってことかな。
で、とりあえず、埠頭目指すのがいいのかな? 多分、青い部屋に行けば何か手がかりがつかめる気がする。
[そう話し、名前を呼ばれ>>106振り向くと]
司書のお姉さん……。 お姉さん……無事で……よかった。
[図書館のお姉さんの姿。 無事みたいでほっとした]
(116) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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絶対、いやああああああああああ!
<汝は我 我は汝> <我、汝の力とならん>
[胸元のカード。私の力は。]
ペルソナアアアアアアアア!
[私の呼び掛けに応じて蝶のような羽と触覚を持った、和装の少年が現れる。 彼が私のペルソナ……そう、感覚で理解した。
その彼が羽を羽ばたかせ、鱗粉を撒き散らすと、触手たちは動きを鈍らせ、倒れていく。]
(117) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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なんだっけ? ええっと……、あれか。
[その言葉を知っている、舌に乗せるのは簡単だ。 誰かになんとかしてもらえる、そんな期待を抱いていた頃を、 彼に出会ったから、きっと少しなぞっていただけだったのだろう]
(118) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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あれ、サムさんもお姉さん知ってるんですか?
[さっき名前を聞いた>>99青年、サムも司書のお姉さんを知っているようなので>>115そう聞いた]
(119) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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……ペルソナ、
[いつ収められたのか、仄蒼い【太陽】のカードが、 すうっと胸の上に浮かんで吸い込まれるように消えてった。
それが上下逆さまであったことが目視に耐えたかは知れない]
(120) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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[具象化するのは火焔が先だった。 噴き上がる焔は赤く、なにものをも焼き尽くすような炎。 黒くはばたく羽音は闇に紛れた、その鳥が纏う色はこの異界と同じ色であったから。 熱風が擦り傷だらけの頬を舐めていく]
ほら、消えろよ――!
[殴りつけるような火焔流が、黒い異形を灰燼に帰す。 それは本当に一瞬のことで、少年はそれに昂揚をもたらされたように笑う。
心の海よりいずるもの。
その背に影に紛れた漆黒の翼がふわりと広がった、 鋭い嘴、風斬り羽根、爛と赤く燃える双眸からも焔はたゆたい流れる]
(121) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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ええ、まあ…門限はとっくに過ぎているのだけれど。 妙なことになってしまいました。うちの辺りでは誰も人影がいないから、ここまで車で出てきてよかった。
[確かにこの時間まで外にいるのは高屋敷の家風から言って許されることではない。少々決まりの悪そうな顔をして、>>108>>115>>116居並ぶ彼らをもう一度見渡す。2人は図書館で見覚えのある顔、もう一人の方は……]
……余計なお世話ですっ。
[一応真弓にとっては高校の頃からの知り合いだ。男に向けて少々面倒そうに言ってふいと顔を向けた。]
こうして集まっているという事は…あなた達も会ったのかな。 その……怪物に。
[適当な表現に少し悩んだ様子で、そのままを口にした。]
(122) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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[三足脚の烏は、いくつかの名を持つ。 それに相応しき名は少なくとも日の本の神鳥ではなかった]
……あれ、ねえ絹ちゃん? もしかしてまだほかにも気持ち悪いの、いる?
[灰燼の先のざわつく影、焔の燃えカスが少年の双眸に映る*]
(123) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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俺は、種も仕掛けも知らない。 知ってるとしたら本屋だ。 だから、本屋は……死んだ?
[点がするりと線になる。 少年は臙脂色の本を開き、ざらつく紙面をなぞった。 何も無いそこにじわりとタール状の闇が染み出て、長方形を形作る。
少年はあたかもそこに挟んでいたかのような素振りでカードを取り出す。 青く、淡く光る――彼らの持つのと同様の、タロット。]
却下。街を壊すのは、綺麗じゃないから駄目だ。
[金髪の提案には、即答だった。]
(124) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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[ああ、なんて偶然だ。 彼も、同じように、ペルソナを持っていたんだ。 それも、私と同じタロット。]
スク……ナ、ビコナ? それが、私の、ペルソナ?
[胸に光る、<隠者>のタロット。 真実を見通し、現実を隠す。 そんな、私らしい、ペルソナ。]
(125) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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どうって事無いなら良かった。
……うん。 格好良く現れて敵を叩きのめすヒーローじゃなくてゴメン。 こんな風に街が変わって「動ける人」は律しか見なかったから 何かできはしないかと、期待したよ。
[困惑顔にこちらも微苦笑が浮かぶ。 横殴りの一撃を認識し、引き倒されるままそれを回避する。
攻撃を回避しながらアレをひきつけ、律を逃る事はできるかと思案する間にそれは起きた。]
(126) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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[ハッとして、麻夜に駆け寄る。]
大塚くん! 大丈夫だった!?怪我とかは……!
[彼に引っ付いて、体が大丈夫か、傷がないか調べようとする。 ペルソナ、スクナビコナは、いまだに後ろについている。]
(127) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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[>>122その素振りから察するに、金髪と図書館の女性は知り合いのようだ。問い掛ける声に表情を変えないまま、少年は女性を見遣る。]
……怪物、っていうほどデカいのは見てない。 小さいのはいる。 デカいのがいるなら、そろそろ出てくるのかもしれない。 小さい魚の集まるところに、大きな魚が出る。
[少年が告げると同時、先程僅かに揺らぐだけだった地面が大きく波打つ。ざば、と勢い良く波から上がるように、少年の背丈に近い怪物が現れた。 その風貌は例えるなら、そう――ゾンビだ。]
(128) 2015/02/14(Sat) 21時頃
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[拮抗、いや微かに押されてる。そんな攻防に飛びいる。 鱗粉を撒き散らし、影を制する和装の少年姿に、振り向いた]
クスノキ!
[…恐らく倒せた。だから安否を確かめようとして、先に>>127]
…あ あの 近…
[彼女にも光るタロットを、確かに見た>>125。 そうだ、恐ろしい偶然な事に、彼女も同じ力を]
(129) 2015/02/14(Sat) 21時半頃
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