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64 さよならのひとつまえ
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そ…
…
らいらね…
…しい…してるっていうそ…
…わりにあん…
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―断髪式―
[幸いにもモヒカンにされることは無く、無事に髪は整えられた。 自身の一部だったものが、はらりはらりと、失われていくのを目で追って行く。 明日の自分は、今日までの自分とは違う。
高校生である自分との決別。 園芸部員である自分との決別。 恋をしていた自分との決別。
朔太郎に髪を切ってもらうことで、少しでも生まれ変わるきっかけになれればと、忙しく動き回る指と、ちょきちょことテンポよく耳を撫でる音を聞きながら考える。
やがて作業が滞りなく終われば、コンビニで買っておいた包帯やガーゼ、消毒液の数々を突き付けた。]
(255) 2014/03/30(Sun) 21時半頃
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散髪代。 …治療はしてあるようだから、ミイラは見逃すけど。
[大事な手なのだから、ちゃんと継続して治療しろと、目で言い含め。]
お前以外にも、もし怪我する奴がいるようだったら…気が向いたら、そいつも治療してやってくれ。
[俺はもうできないから、と。 もしも花を持った人がそこにいれば、チラリと目線を送ったかもしれない。]
ん。さっぱりした、サンキュ。 ――じゃあな。
[軽く上げた手を、簡単な別れの挨拶とする。*]
(256) 2014/03/30(Sun) 21時半頃
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…
…
…
…
うん…じぶんでもみた…ひどかった
ぼうずにしたら…になる…ね…よ
…
…
…やっぱ
…
…で…るのお…な…
…で…たら…どうなん
のかすげ…
…ね…もん…つかお…と
…してると…
りなくなる…えたい
…
…
…
そっか…じゃあなで
…わるかと…ってた
…ん…いよ…でも
…いかも…
…でいなか…
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[腕の中にぽすんと納まった花束に、目を瞬かせる。>>263]
…これって。
[ラインナップに、ほんの少しのときめきすら抱かなかったと言えば嘘になる。 勘違いするな。 唇を噛みしめると、内心で大きく首を横に振り。 偶然に決まっている。はやる鼓動を無理やり押し込め、自身に何度も何度も言い聞かせた。]
ありがとう、ありす。 大事にしてやるよ。
(一生大事に、してやるよ)
[僅かに口角をあげ、笑みを作る。 未練を断ち切るために、すべてを捨てて行くつもりだった。 でもすぐにこれだけは無理だと分かった。 『ありす』がくれた『花』だ。 …捨てられるわけが、無い。]
(265) 2014/03/30(Sun) 22時頃
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(これだけだから。これっきりだから) (だから赦してくれ。)
[他に誰でもなく、自分自身に対して言い聞かせて。]
…お礼に、お前にも渡したい物があるんだけど、後で時間いいか?
[裏声が少し残念な花屋に、小声で問いかける。]
(266) 2014/03/30(Sun) 22時頃
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…
…そ…
…あんがと…は…なしで…む
…から…の…で…する…と…への…
…
…
…
…
…もうはじまってるぞ
さくたろうから…いつてないか…
…
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感想言って、蹴られるのはごめんだ。
[その発言自体が明確な感想になってるのは百も承知だ。>>269 本当に一生大事にしてやるつもりで。 プリザーブドフラワーや押し花の勉強をしようかなんて考えていることは、目の前の男は思いもよらないだろう。]
(…落ち着け俺、何考えてるんだ)
[その勉強は、今後の進路には必要ないはずだ。 浮かれてしまった自分を恥じる。
不思議そうにされながらも後の邂逅を取り付けられれば、安堵してホッと息を吐いた。*]
(275) 2014/03/30(Sun) 22時半頃
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…
…
…
…
…は…に…かない
…じゃなくて…からし
それ…
いやだよまりも
…
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―断髪式後・3−A―
[断髪式を終え。 自室に戻ったのは自分が先か、ありすが先か。 はたまた二人同時か。 もし自分の方が早ければ、つい習慣で「ありすが来るまでの間、怒られないうちに部屋を片付けてしまわないと」となどと考えて。 空っぽの部屋に、もうその必要が無いことに気付く。]
時間とらせて、悪かったな。
[二人揃えばそう一声かけると、ありすに座るように促して。 自身は一度ベランダへと身を隠すだろう。]
(280) 2014/03/30(Sun) 22時半頃
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なると…
…わかればよろし…
…
わかってくれたら…いよ…ゆるしてあげる…
…に…わないかもだから…で…ってく…
…
そ…
でも…らいらね…
…だけで…り…くよ…ってろよ…
あ…は…の…くらいにぼくが…に…したやつだよ…
り…
らいじの…も…
わかった…おくる…
ごめん…たから…い…は…
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お待たせ。
[>>289ベランダの引き戸を閉めると、隣いいかと尋ね。 了承を得られれば、そのまま横に腰掛ける。 ほんの少し躊躇った後で、やがて意を決し。 ぽつりぽつりと語り始める。]
本当は持って行こうか悩んでた。 でも、俺にはお前にもらったアレンジがあるから。
二つも面倒みられないから。 …お前が良ければ、これ、やるよ。
[手のひらに鎮座するのは、一度は枯れかけた小さなサボテン。 そいつの本来の持ち主が誰なのか、承知の上で、持ちかける。 根腐れしてしまったサボテンは、いまだに根付く様子は見せない。 治療は続けてきたものの、再び花を咲かせる可能性はとても低い。 自分ですらそう思うのだ、健康体の花をも枯らしてきたありすなら、尚更かもしれない。 彼をこれ以上傷つけるくらいなら、そのまま持ち去ってってしまおうかと、何度も考えた。 そうしなかった理由は一つ。]
(297) 2014/03/30(Sun) 23時半頃
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こいつを見つけた時、もう駄目だと思った。 正直言って、今も生きられる可能性は低いと思う。 でも。それでも…こいつはまだ生きてるんだ。
[一度言葉を止め。視線を何度かさまよわせ。 やがて真剣なまなざしを作ると、まっすぐにありすの瞳に重ねる。]
多分こいつも、知っているんだ。 たとえ量が多かったとしても。 自分がその身に浴びていたのは、紛れもない愛情だってこと。 だから歯を食いしばって必死に生きようとしている。 いつかその花を咲かせて、自分に愛してくれた奴に、見せてやりたいって思ってる。
……お前がいらないなら、俺が持って行く。 ちゃんと育てられるかは自信は無いが、責任もって最後まで面倒を見ると約束する。
[そう前置きしたうえで、すっと、手にある鉢植えを眼前に差し出して。 どうする?と静かに問いかけた。]
(299) 2014/03/30(Sun) 23時半頃
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ひもいや
…だよ
…
いや…でもちょっと…しいかな…
だんだん…なくなってるし…
…
…
…まりまりもりもり
…
だからまりもはよせ…
かみもそめない…
…られるようになるように…る
…
…
…
…ごめん
…
そうか…
…ったけど…に…しされた
…の…
…
…
…おごる
…
…ってんの…い
いな…どこでも…け
んじゃん…
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―断髪式―
[冷や汗を垂らす樹央に>>294自分は終わったからか悠々とした顔で。]
俺は終わり。成斗はこれから。 だからぜひ、バックで壮大に歌い上げてやってくれ。
[ヒラヒラと手を振る。]
(319) 2014/03/31(Mon) 00時頃
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らいじ…
…へっただなぁ…
…
ぼくがいないんだから…わりにちゃんと…ってくれないと…
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