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78 わかば荘の薔薇色の日常
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[玄関へと向かう日向を見送ると、タクと攻太の秀作?を ちゃっかり胃に収め、2人に同じ様に美味いと言うべきか 悩んだ後、深く一礼する事で感謝を込めて自室に戻る。]
びすけっと、びすけーっと。
[窓辺から覗いた茂みはさぁさぁと小雨に濡れて。 小さく呼んでも、当然来るはずも無く。 徹津から貰った写真を見ながら今日は諦めようと思う中。]
あ、写真立てが無い。
[細かな事だが大切な事。 明日早速購入しなければと、最優先事項に上げて 本日は大人しく布団に潜り込んだ*]
(120) pannda 2014/07/03(Thu) 23時半頃
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は…いよ…い…
…
…どっちがいい…
…としては…がほしいけれど…
…が…てって…うなら…
…
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− 回想・談話室 −
[何だか思いもよらぬ提案>>121に、感心したように頷いた。]
なかなか一人前の事を言うなぁ。
[所謂自分だけの味と言う事だろう。 一緒に、は師匠と弟子の関係と信じて疑わないが、 嬉しいのは同じなので了承しかけたが。]
……ああ。
[繰り返された『一緒に作りたい』との言葉が妙に胸に響いて 少しだけ返事がぎこちなくなった。 一瞬の緊張の理由を考える間も無く。]
(122) pannda 2014/07/04(Fri) 00時頃
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お前の頭撫でてもな。 お前は猫じゃないだろ。 日向を撫でたい時に撫でる。
[代わりにしようとしていた事を堂々と棚に上げて、 日向は日向だと*]
(123) pannda 2014/07/04(Fri) 00時頃
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あ…あんま…わんといて
…ずかしくなるか…ら
…
…あかん…もう…ちくたびれたわ
…はよ…さんが…のもんになったって…えて
…そんで…を…さんのもんにして
…
ずかしがってるのが…いからなあ…
…
…ああ…は…のだ…
…
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− 回想・驚異の台所 −
[タクの腕は信用している。 攻太の料理は見るのは殆ど初めてじゃないだろうかと 多少の興味本位で横目で見て…後悔した。]
おい…。
[何処から突っ込みを入れれば良いのか。 それとも元気はつらつで修行に明け暮れた普通の男の子だと こうなるのか。 今は非常に母親に感謝した。]
(141) pannda 2014/07/04(Fri) 12時頃
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[これ、誰が食べるんだろう。 まず食べられるものになるのだろうか。
どう考えても色々遅すぎた感があり、 出しゃばるのも攻太に申し訳ない気がして、 見ない事にして自分の腹だけを満たして 談話室からの脱出を図った*]
(142) pannda 2014/07/04(Fri) 12時頃
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…ん…あ…あっ…ぁ…やっ…それ…
…
…あっあっ…さ…き…き…
…
…さんから…したと…
…でもまだしばらくは…らんよ…もあるし
…こっちの…も…しいし…
…
…
…えっ…な…なんで…さんの…って…
…
…ごめん…さんごめん…が…やったばっかりにやな…いさせて…
…
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− 回想・だしまきたまごとは? −
[だしまき玉子では無い事だけは断言出来る料理が完成し、 声を掛けられる前にそそくさと談話室から出て行った後。 響いた声>>149に天井を仰いだ。]
日向…頑張れ。
[まさか二杯目にも挑戦するとは思わず、日向の舌と胃袋の 健闘を祈ろうとも流れ星が見える様な空では無く。 七夕も少し遠かった。]
(200) pannda 2014/07/04(Fri) 21時半頃
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− 翌日 −
[今日は進が寝坊しなければ午前中に姿を見せる予定だ。 もしかしたら徹津も同行してるかもと考えて、 昨夜貰った写真も持参していた。 誰が撮ったのか言わずに親方に見せると、綺麗だねとは 言ってくれたものの、プロでは無いと断言する。]
『センスは良いけど、趣味から出てないね』
[なかなかの酷評にどうして判るのか尋ねてみた。 答えは簡単だった。]
『ここの店長で、プロだから』
[そう答えてくれた親方、もとい店長に、嗚呼と納得した。 この写真を見たときの自分はわかば荘の住人として見ていた。]
(206) pannda 2014/07/04(Fri) 21時半頃
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『その人に伝えておいて。 100枚同じ題材を撮って、これだと思う1枚を見せてくれって』
写真の経緯と徹津の話をすると、 返って来た店長の返事に頷いて、 彼に出会えば同じ事を口にする*]
(207) pannda 2014/07/04(Fri) 21時半頃
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[表に出ない無数の試作品の上に商品がある。 忘れそうになっていた初心を思い出させてくれた親方に 心で頭を下げて、新たな気持ちで小麦粉に挑んだ。
定番を変わらぬ味のまま続けていく努力、 新しいものを生み続ける努力、どちらも忘れぬよう捏ねながら、 タクとの約束を思い出した。]
酒に合うデザートってどうでしょうね。
[日本酒だけでなく洋酒にも合う様に、 間違いなく常連になる奴がいると確信をもって 新しいデザートに取り組む事にした。]
(208) pannda 2014/07/04(Fri) 21時半頃
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− チャルラタン −
[クレーム処理等、特別な事が無ければ店に出る事は無い。 だが今日は夏風邪でバイトが1人休みと言うので、 交代で表に出る事になった。]
暑かったり寒かったり、ジメっとしたりして嫌な季節だからな。 風邪引くのも仕方ないな。
[頑丈が取り柄の自分には縁が無い為、長引く風邪の辛さは 判らない。 テレビの情報を鵜呑みにしている為、時候のせいにしている。]
(222) pannda 2014/07/04(Fri) 23時半頃
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蜃気楼が見える…。
[威風堂々とした店員は店の外からでも圧迫感を与えるのか、 閑散とした午後。 室内ではよく見かけるが、外ではあまり見かけない 珍しい生き物の姿>>215を見て目を擦った。
太陽とケーキ屋がこれ程似合わない男も珍しい。
単純にそんな感想が浮かんでくる。]
(231) pannda 2014/07/04(Fri) 23時半頃
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(蜃気楼が喋った)
[蜃気楼と思っていた幻は現実だと来店を告げる音>>232に 我に返りまじまじと見つめたが、 続いて出た言葉に、やっぱりこれは蜃気楼だと断言する。]
最近の蜃気楼は声まで聞こえるのか。
[本人を目の前に思わず口にした後で、先に言うべき言葉を 忘れていた事に気付く。]
……いらっしゃいませ。 どういったご用件でしょうか?
[洋菓子店に服を買いに来る者はいない。 間抜けな質問だと判っていても聞かずにはおれない衝撃。]
(233) pannda 2014/07/04(Fri) 23時半頃
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ああ、そうか。 幻覚か……。
[自分の事なのに、添削を掛けて来た間中>>236を このまま幻覚と断言しようとして、聞こえてきた不穏な単語に 思わず表情が微妙に崩れてしまった。]
ウ、ウェディングケーキ? あんたのか?
[何処から飛んできた発想なのか、 彼についてはいつもの事ながら全く理解出来ない。 出来ないながらも何とかヒントを探す様に問い掛ける。]
(240) pannda 2014/07/05(Sat) 00時頃
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…
…そういうこと…ここで…くな…
…きしめたくて…なくなるから…な…
…
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面白いと言うか…何だか納得する。
[突然結婚しますと言われても、間中なら有り得そうだと 納得出来るのだが、それより本当の理由にもっと驚いた。]
徹津の誕生日? それは目出たい、判った…ケーキを……。 あんた他人の誕生日を祝うのか!?
[よく判らない質問をしているのは知っていたが、 内容が不可思議なものが多く、他人の誕生日にケーキを買うと 言う一般的な事をやろうとする人種だとの認識は無かった。]
何かリクエストでも? ホールで買うか?
[それでも客なら売り付ける。]
(245) pannda 2014/07/05(Sat) 00時半頃
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