93 Once upon a time...
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狼
墓
少
霊
全
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――――――――ほんとうに?
(*0) 2014/10/10(Fri) 01時頃
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こわくないなら、よかった。 すごくよかった。
[しかも二人が狼を本当に躾けるため迎え入れるなら、仲間が増える。 そんなに血の近い仲間は少ない。それはとても喜ばしかった。]
(*1) 2014/10/10(Fri) 01時頃
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おおかみなんて、いないんだってさ
[だから怖くなんてない。 いないんだもの。知らないもの。 大丈夫だよ、と奏者は笑う。糧を片手に言葉を紡ぐ]
(*2) 2014/10/10(Fri) 02時頃
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――……なあ、ニコ。 ルリが、狼が人間を食うより、先に丸呑みにしてやるって言うんだ。
狼はなんで、人間を食わなくちゃならないんだ? 人間はそんなに、うまいのか?
[肉煮込みは肉の味がする。干し肉も肉の味がする。 死んだ兎も、犬も、血肉の味がする。 それはうまかったし、腹も満ちた。 ならば人間を食べる必要などない。小狼は頑なにそう信じていた。]
(*3) 2014/10/10(Fri) 03時頃
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[この子狼は事実、"まだ"一度も人肉を口にしたことがない。 衝動にかられ岩場に押し倒し一息に殺したことは数あれど、人里で暮らすことの多かった子狼は人への感情が強い。 罪悪と衝動と食欲と忌避感に苛まれわあわあと泣き喚けば、その泣き声を聞きつけ偶然通りかかった人間には不慮の事故で親を失った子供にしか見えない。 そうして拾われ、もしくは路肩の隅で暮らし、空腹に耐えて生きてきた。 野良犬でも多少飢えは癒えたし、人間の食べ物で腹を満たせば誤魔化せたから。
最大の甘美を、まだ知らない。]
(*4) 2014/10/10(Fri) 03時頃
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――……、
[細い月の夜。 テントに向かう道、視線の先に、団長の姿が見えた。]
(*5) 2014/10/10(Fri) 03時頃
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なんで昨日、おれは、
[この人が食べたいと、思ってしまったんだろう。 昨日に限って、欲が抑えられなかったんだろう。 ひとりじゃなかったから? ――そうだったっけ? 跡の隠し方も、血の洗い方も知らないで、肩口に牙を差し入れた。 ぶつりと肉の切れる音。甘い血の滴りをすする。 なんておいしいんだろうと、興奮しながら食いちぎった。]
なんで、なんで、なんで、なんでっ……!
[子狼は狼としての本能を、ついに知ってしまった**]
(*6) 2014/10/10(Fri) 04時頃
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人間は"そんなにうまい"んだよ
[夜に紛れて演奏を終えた奏者は声を返す]
子どもにはわからない味かもしれないけれどね
[そうして指差すのだ。 ほぉら、あそこに獲物がいるよ。 最初の一口としては、きっと柔らかいほうがいいだろうよ。 そう、嗤って、指差すのだ]
(*7) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
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[あんなふうにペギーを泣かせたのは自分なのだという罪悪感が、自分が変わってしまったことよりも耐え難くて、わあわあ泣いた。 子供の泣く意味を、多くの大人は気付けない。]
(*8) 2014/10/10(Fri) 21時半頃
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なんで泣くの?
[追い抜きざま、トニーの頭をひとつ撫で奏者は囁きを落とす。 昨夜、小さな狼が甘い毒を屠るのを、ただ眺めていた冷たい瞳が、不思議そうに丸くなる。
食欲という純粋な欲を満たすためだけに開かれた団長の身体を、 見るも無残に仕立て上げたのは、この男]
なんにも、悪いことはしていないのに
[いつだって、悪いことを自覚してやるのは大人だと 綺麗に拭って一筋の赤も残らぬ手のひらは 子どもの頭を撫でたのだった]
(*9) 2014/10/10(Fri) 22時頃
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ペギー、泣いてた、から。 おれが泣かせた。おれが団長、食わなかったら、ペギー泣かなかった。
[撫でる指は仲間のものだったから、泣くのを止められた。 仲間の囁きにだから、本当を返せる。 なんにも悪いことしてない。これは食事だ。本能はそう叫ぶけれど、子狼は感情を捨てられない。]
うまかった。 団長、うまかった……
[それなのに、誰が泣いても止められない衝動の、種火。]
(*10) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
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[人間がするよりは納得できると思う]
……ニコ。 おれは、人間、か?
[おおかみなんて、こわくない]
おおかみか?
[人間が殺すよりは狼に殺されたほうがよくて、皆狼は怖くないというなら。 子狼は人間になりたかったが、狼でありたい。]
(*11) 2014/10/10(Fri) 22時半頃
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泣かせたのが、悲しい? ……じゃあ、食べちゃう?
[未だ小さな狼が知らない、このうえなく美味しい肉の味。 それが、心を置いた――他に代えがたい誰かの味]
なんてね ……ねぇ、そうだなぁ 俺にはね、トニーはどちらにも見えるよ
人の心も、狼の心も。どっちも持ってる
(*12) 2014/10/10(Fri) 23時頃
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[おおかみなんていない。だからこわくない。 そう、皆は言った。
そうだよ、おおかみなんていないんだ。 じゃあ、団長を食べちゃったのは………何だろう。誰だろう。
おかしいな。おおかみなんていないはずなのに おおかみがやった、って。声が聞こえるんだ]
(*13) 2014/10/10(Fri) 23時頃
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……食べたら、うまいのかな。
[未だ――これから、があるかは別として――ペギーに対して無二の想いは抱かない仔狼。本能のままに、零す。 鶏や兎や豚だのの肉は食べられる気がしない。虎も猿も論外だ。あんなにうまい肉を知ってしまった。 泣かせたのは悲しくとも、抗えない。]
どっちも…… ニコは、どっち。
(*14) 2014/10/10(Fri) 23時頃
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わからない、なぁ 俺にはあんまり美味しそうには見えないけれど
[子どもを食べるのは苦手だ。 それを言葉にすることはしない。 ただ、少しく笑みを含んだ声でそう答え、問いに、問いを重ねる]
どっちに、見える?
(*15) 2014/10/10(Fri) 23時頃
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……そうか。
[子狼は昨夜の団長しか人肉の味を知らない。ニコラスの言ううまそうかそうでないかがすべての基準と言ってもよかった。 うまくない人間もいるのだと小さな落胆を胸にひそめ、そしてペギーを食べなくて済むことにほんのりと安堵した。]
おれは、ニコは、おおかみだと思うよ。 きれいな、きれいなおおかみ。
[アクロバッターは音楽に合わせて宙を舞うが、それはバンドネオン・ソロのようななめらかでどこか物哀しいような響きではない。もっとリズミカルに、跳ねる音だ。 となれば、近しいのはどうしたって、月光を背負う夜の姿。]
(*16) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
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[このサーカス団にいる子供は大人びてくる、というが、成長の拙い小狼も、一部分において例外ではなかった。 大人の存在は落ち着く。 おおかみなんてこわくないと、本当に何もなかったように、冷静でいるからだ。 ザックを見ていたら、不安や衝動が入り交じっていたのが、すうと凪いでいく。 きっとこの団の子供でなければ、大泣きだろうのに。]
(*17) 2014/10/10(Fri) 23時半頃
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うん、一番美味しい肉を食べるにはね、 すごーく長い時間をかけなきゃいけないんだ
普通は、だけどね
[愛器に触れる指はいつだって恋人へのそれのよう。 かつて触れていた人は、もういない。 結婚式を迎えられなかった花嫁は、許婚の涙と共に、屠られた。 そんなかつての"御伽噺"]
(*18) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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きれいな、おおかみかぁ ……嬉しいな
[飛び込んできた子どもが"仲間"だと、一目でわかった。 最初に狼として言葉を交わしたのは、 やはり夜に想いを音にのせていた時だったか]
仲間に出会えて ……本当に、嬉しいよ
[ようこそ、此方側へ。 どちらにも見えても、きっと正体を知られてしまえば 決め付けられる。決められてしまう。 どちらとも、は手に取れない]
(*19) 2014/10/11(Sat) 00時頃
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わかった。
[食事場に向かいながら、子狼はニコラスの言葉を、子供だから美味しくないのだとだけ理解した。]
そう。きれいな、おおかみ。 音も、きれい。
[夜に響く、細いバンドネオンの音。 子狼はニコラスと同じくらいに、その音が好きだった。]
嬉しい? ニコ、嬉しい。
[子狼はその響きを、噛みしめるように繰り返した。 嬉しい、という言葉が、嬉しい。]
(*20) 2014/10/11(Sat) 00時半頃
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音、綺麗かな そうかな
[革袋を撫ぜるのは無意識に。 御伽噺を奏でる楽器は、いつだって本当の想いしか歌えない]
ねぇ、トニー…… 皆の目が、俺たちを探しているよ
[そのままずうっと、御伽噺だと思っていればいいのに。 嘘偽りに、ほんの少しの真実が混じった御伽噺]
(*21) 2014/10/11(Sat) 01時頃
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……団長を、食ったから?
[皆の目が探している。この大勢のサーカス団の全員が、たったふたりの狼を探している。 固いパンをもさもさ噛んで、飲み込む。それは人間と変わらないのに。]
どうして。 おおかみ、なんて、こわくない、のに。
いやだ。
(*22) 2014/10/11(Sat) 01時半頃
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皆さ、俺たちを知らないからだよ 本当の、おおかみを知らないから トニーだって、よくわからないものは怖いだろう?
[実際どうかは知らないが、比較的幼い子どもたちを集めて 演奏がてら怖い話をする――なんてこともやったことがある。 そこで語られた御伽噺の中に、人狼のそれも、勿論あった]
いやだ、いやだねぇ
[見た目よりは年がいっていることも知っている。 そして、きっと本来の年齢よりもずっと大人な部分があるだろうとも感じている。 それでも、今はあえて子ども扱いするとしよう]
(*23) 2014/10/11(Sat) 01時半頃
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だからさ、トニーは ちゃあんと隠れていればいい
[もし先に見つかるならば、自分であればいい]
そうすればきっと、大丈夫だよ
[悪いことだと自覚しない子どもは 本当の罪の味を知らない子どもは きちんと、逃げおおせないと。 逃げられたら、隠れ続けられたら きっと今よりずっと苦しいけれど、それでも。 子どもが泣くのを見るのは、苦手なのだから仕方がないのだ**]
(*24) 2014/10/11(Sat) 01時半頃
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よくわからないもの……って、何だ?
[わからないものは知らないから、怖がりようもない。 皆が恐れるじんろう、が狼のことならば、それは自分とニコラスのことなので、怖くはない。 その喩え話は少し難解だった。]
うん、おこられたり、するのも嫌だ。
[まともな教育を受けず、狼としてまともな食事もせず、ひとりもしくは後見人と細々と生きるばかりの日を過ごしたから、本当の年齢にそぐわない頭と身体しか持たない。 常に子供でいたから、子供扱いされることに、何の疑問も覚えない。]
(*25) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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……うん、隠れてる。
[今まで隠れてこれた。隠れてこれたはずだ、狼のしわざと噂がたっても誰も自分たちをすぐには責めたりしない。]
そうすれば、きっと、大丈夫。
[ニコラスの言葉を繰り返す。 一人で生きてきた狼の、唯一の仲間。 子狼はニコラスに全幅の信頼を寄せていた。]
(*26) 2014/10/11(Sat) 02時頃
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