28 わかば荘の奇々怪々な非日常
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[>>316 彼の横を駆け抜けていくのは、これまた最近見掛けるようになったばかりの女の子だった。 触れる機会の極めて少ない同年代の女性は興味の向く対象ではあるが、積極的な接触を試みたことはまだ無い。 彼は誰に対してもそうだ。一つ線を隔てておいて、それ以上は近づかないように心掛けている。 その線からほんの足先だけはみ出ているのが、>>312いつぞや彼を拾った人物と管理人である。 共にあまり言葉を使う必要性を感じない、彼にとってみれば気安い相手だ。彼の凄まじくぎこちない感謝の言葉を聞いたことがあるのも、この二人しかいない。]
――――。
[ちらっと向けた視線が、立花のそれと重なる。 彼が使う屋根の部分は管理人の手によって補強工事が済んでおり、彼は転落して以降そのスペースを出ないようにしている。 至って常識的に、当たり前の判断として。そもそも前提として屋根には上らないものである、という部分は、彼自身には適用されない。理由はやはり追々、必要があれば語ることもあるだろう。
今はただ立花が去るのを見送ってから、再び視線を目の前のジャニスに向ける。]
(320) 2013/09/02(Mon) 21時半頃
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/* どこいくなにする?
ふらんく、白栖(単語登録した)、病沢がすくなめ、 初見に用事あり、 新居と話したい。
(-158) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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/*>>320あっかんかわいい
や
おちつけ あかんかわいい
(-159) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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発明家 源蔵がいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(発明家 源蔵は村を出ました)
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[ さて、国谷君は私の説明にどんな反応を返したのだったか。若者の反応は、四十を超えた私には中々予想し難いものがある。 戸を叩く音>>310に入室の許可を出すと、髪を結った福原君の姿が見える。「項が綺麗だね」なんて言葉は胸の内だけに留めて――私だって分かる。こういうのを空気を読むと言うのだ――彼女に指示を出した。]
はは、確かにねえ。 人は忘れてしまう生き物だから、記憶の引き出しは分かりやすくしておかないと。
[ 成程、福原君は随分と面倒見がいいようだ。口調は幾分か荒いが、その内に宿る思いはとても美しい。彼女の言う通り、いざと言うときに出てこなかった書籍たちが次々と発掘されれば、その懐かしさに目を細めた。]
嗚呼、それはモダン・ガールの写真が沢山載った本だよ。 これは中国に出張に行った時に使った旅行本、それが近代建築をまとめた本、近辺の甘味屋を特集した書籍だ――嗚呼、私の初恋の人から貰った本だね、そしてあれは学生から貰った猫の本だ。宝生君に渡す予定だから、そのままにしていておくれ。
(321) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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[ 手際のいい福原君のおかげで、作業は思ったよりも早く進行している。段ボールに入れられていく本たちは、これからまた別の人生を送ることになる。私のようなおじさんの下で過ごすより、もっと多くの人の手に触れることになるだろう。一冊の本を手に取れば、子を慈しむように撫でた。]
――福原君は、森鴎外の『雁』という物語を知っているかな。
[ 作業の手を止めぬまま、世間話の続きのように話題を切り出す。大人と言うのは、何と面倒なものか。しかし止めるつもりのない私自身に、胸の内で苦笑を落とした。]
(322) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2013/09/02(Mon) 22時頃
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……ゼリー、と 僕の。 なら、 うん。
[>>319 よもや変異と思われていたなどとは知らない。 知れば珍しく、そして恐ろしく不器用に口角を上げてみたりもしただろうが、残念ながらそうはならず。 至って常識的に平均的に、彼は曖昧に頷く。 てのひらの上の立方体の中にあるゼリーが、何だかとても特別なもののように思えた。そうっと揺らさないように、彼は自分の方へと箱を引き寄せる。箱は、軽い。]
…………なんで、 ここに。
[ぱくぱくと何度か口を動かすも、本来口にすべきそれは上手く音にならなかった。代わりに、掠れ声に加えて、圧倒的に言葉が足りない問い掛けを投げる。 音だけでなく内容までもが不明瞭だが、これでも貰ったゼリーの分、一応どうにか交流を試みているつもりだ。]
(323) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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[軽い足音立てて廊下を通り抜ける気配。 おそらくはこちらの邪魔にならぬようにとの配慮なのだろうけど]
………、
[ス、と片足の爪先をずらすだけの動きで、立花の影を踏む。 それをやってしまってから、自分の行動に微かに目を見開いた。 ほとんど変化はないけれど、言うなれば「しまった」というところか]
(324) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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/* 源蔵がはなさんかなぁ。
(-160) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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[病沢の問いに、数秒の間]
それも、御縁が繋がりましたので。
[言ってから、また少し間を開けて]
仕事で知り合った方が、昔こちらに住んでいらしたのです。 この場所が、とても、楽しかったと。繰り返し、お話してくださって。
[ええ、繰り返し、繰り返し、 朝も昼も夜も、思念だから途切れることもなくて。 思い出して、眉が微かに寄る]
そう言う、病沢さんは。
(325) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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[決して狭くはない廊下の端を、横切る際に。 隣人であり、 まだまだお話する機会の浅い病沢>>320と目が合ったのです。
『う』の続きを言え、私!
私を叱咤する私の声が聞こえたけれど、声は、固まってのち沈黙。 視線と視線で会話――…が出来たらどんなに良かったか。
いつぞやに、屋根から転落したという騒ぎを、まだ知らない。 隣人の部屋の屋根が補強されていることを、まだ知らない。 知る機会はいつか、そう、機会があればきっといつか。]
……
[ととととと、とそうして私はその場を離れたわけです。 影縫いという非現実的な能力がもしも、存在していたら きっと、踏まれた影>>324につんのめっていたろうけれど。そんな悪戯、知らず、まさかで過ぎてゆく。]
(326) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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/* 本当に病沢人外なんじゃなかろーか。
(-161) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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[空気を吸い込み、吐き出す。 汗を流した部屋だが、開けっ放しの窓のおかげか、空気は殆ど入れ替わっているようだった。 棚の一角にぽつんと置いてある、室内用防臭剤(なんとかいう花の香りらしい)の効果もあるかもしれない。 貰い物のそれの中身がだいぶん減っているのをちらりと見るが、特にアクションを取ることもない。]
……
[元来、男に独り言の癖はない。 故に室内は常に無音、もしくは運動中の息遣い、または仔猫の甘えた鳴き声のどれかしかなかった。 大柄なわりに、鍛錬で培った所作は静かだから、なおのこと。
男はひとつ伸びをしてから、またのっそりと部屋を出た。
隣の102号室の扉を叩く。]
(327) 2013/09/02(Mon) 22時頃
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/* 病沢さんが本当にねこさんみたいでかわいい。 このひと隣なので、マドカの目覚ましで多分迷惑してるね… ジャニスさんは悪戯かわいいね…何だこのひと…(悶える)
(-162) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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/* 1階むさいな 白栖が救いだ。
(ザ・お前が言うな)
(-163) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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[>>324 微かな爪先の動きと、僅かな表情の機微に気付ける程聡く無い。というよりもジャニスの沈黙の間、彼の視線は掌に乗った箱に向いていたのだ。 数秒の間の後。声が聞こえ始める直前に再び視線を上げて、声が途切れるまで微かに揺れる眼球をじっとジャニスに縫い付けていた。
眉を寄せる表情に、先程までとは反対に首を傾ぐ。]
……楽しい の、顔 では ないけど。 僕は、 ん、 行け、って言われた から?
[必要のないところで語尾が上がった。]
(328) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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モダン・ガール? 近代建築……甘味屋……
ねえ。何なの。まるで雑多。本当に。
[(>>321)カテゴライズが難しい数多の本たち。 整理というからには何かその指針が欲しいのに、 一冊々々と表紙と対面する度に難しくなる。 難解なパズルの中に居るような錯覚を起こして。
それでも少しずつ整理は為されていく。 その間、不機嫌な顔は崩さないまま。 それでもたまに好奇心が瞳の奥で揺らめいた。 美しい装丁の小説や、変わった建築物の写真集。]
(329) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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ならこれは、特別大事にしなさいよ。
[初恋の人から…という説明のあった本は、 両手で丁重に初見に手渡した。]
一匹の人間が……なんとか。 覚えてない。
雁は鳥。 ……その程度。
[それが何?と問いたげな眼差しは、 初見の眼鏡の奥を射る。
ほんの一瞬、作業の手を休めて。**]
(330) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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− 自室 −
[ゆっくりと灰猫を扇ぎながら寄り添いたい誘惑に駆られて そっと近付いた]
……今年も綺麗な緑だね…。
[近付くと尻尾をぴたーんとするから触れはせずに、 そのままベランダから下を見た。 綺麗な緑。 管理人がこまめに手入れをしているものの1つ]
(331) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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今年も…綺麗に管理人さんが手入れしてくれてますよ。
[あれを見ると数年前の住人を思い出す>>289>>290 彼女の代わりに管理人は丁寧に育て続けていた。 見事な緑を見る度に、私は何とも言えない気持ちになる。 そこに何>>#2がいるとか知らぬまま]
喜んでくれてますか?
[樹の陰で猫は見えない。 ただ、青々と茂る階下へと言葉を手向ける]
(332) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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[ハーブの香りだけでなく、緑の色、談話室。 それらを思い出すたびに1人の女性を思い出す。 彼女の存在がわかば荘を色々変えてくれた。 いや、管理人を変えてくれた]
管理人さんは猫みたいな方ですね。
[何処か遠くを見ている。 その先に何を見ているのか。 情緒の無い私には判らないけれど、管理人さんの 幸せが視線の先にあればいいと子供の様に思う事もある。 真実は彼しか判らないのに]
(333) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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[爪先を動かせないままに。 病沢に表情を指摘されると、指先で眉間を揉む]
まぁ、その「楽しい」は僕のものではなく、彼女のものですので。 僕はまだここにきて8日の新参です。
[手を眉間から離して、ふぅ、と息を吐く。 ここへの理由を問い返せば、何故か病沢の語尾が上がり]
言われて。どなたに。
[こちらは問いであるのに語尾上がらず]
(334) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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[今ノックした部屋の住人は、男が101号室にいる間に入れ替わりがあった。 昔むかし、もう5年も前か。 長い髪の女性が隣に居たこともあった。 その頃は今のように、この扉をノックする機会は殆ど無かったが。
5年の間に、内装はどれだけ変わっていったろう。]
……
[無言で見上げていると、談話室のほうから、>>328珍しい声がする。 反対側の扉の方からは、立花の声。 白栖の部屋番号を見上げ、ついと視線を逸らした。]
(335) 2013/09/02(Mon) 22時半頃
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楽しい、は 伝播しない。 8日。
[>>334ふうん、と相槌を打つ代わりの反芻。 ぱちりと目を瞬かせて、傾がせていた首を元の位置に戻した。 手の上の箱が揺れないか、一度確認してから。]
………… 人、に。
[誤魔化したわけでも、馬鹿にしたわけでもない。 彼が考えた末の結論がそこなのだ。血縁であれ他人であれ、人の形をしたものは当然に人である。至って端的で単純な解答だ。]
(336) 2013/09/02(Mon) 23時頃
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ホレーショーは、ジャニスと病沢のやりとりを無言で見ている。
2013/09/02(Mon) 23時頃
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― 回想・103号室 ―
[ペンが浮いて文字を綴るという光景に、 恐怖によってではなく、好奇心。 ……加えてほんの少しの、 それとは違う何かで鼓動が早まる。
それというのも、姿も声も知らない国谷が、 「本気」とか「魅力的だ」とか、 小説の中の台詞なようなもの>>@29を向けてくるから。
そんな言葉は向けられた事がない。 ……いつか、 向けられたならいいなと思ってはいたけれど。
ふに、と頬に何か触れたような感触>>@29。
けれど今はその正体よりも、 目の前にいるだろうと思っている国谷に褒めてもらった翠を向けて。]
(337) 2013/09/02(Mon) 23時頃
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[反芻された言葉に、少し視線を彷徨わせ。 観念したかのような、微かな吐息]
そうですね、まだ8日ですが、 僕自身も此処は「悪くない」と思っています。
[福原を真似たような言い回し。 その下にある言葉を素直に認めるには、幾許かの躊躇いがあり]
……とても、良い方ばかりです。
[そこだけは、素直に認めた]
(338) 2013/09/02(Mon) 23時頃
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[病沢の回答には、気分を害するようなこともなく、至って真顔で]
人ですか。それは良かった。
[心から。ええ、ふざけてなんていませんとも。「人」で良かった]
病沢さんは、「楽しい」ですか
[お互いあまり表情の変わらぬ淡々としたやり取り。 禅問答じみたその会話は、傍からは奇異に見える*だろうか*]
(339) 2013/09/02(Mon) 23時頃
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……守る? 何から?
[告白のような言葉も、どうにも擽ったくて。 くすくす、と笑って訊き返してしまったけど、 応えはあっただろうか。]
[見たことがなかったけれど、 これまでもすれ違ったりなどしていたのだろうか。
気になって訊いたなら、またペンが動いて「俺かい?」と>>@30。
こくこくと頷いて、メモ用紙に翠を向けていたのだけれど、 ペンはぴたりと止まって、 それからなんだか小刻みに揺れているように見えた。
「俺は、」そう書かれたのを最後に、 ペンがカタンと卓の上に落ちた>>@31。]
(340) 2013/09/02(Mon) 23時頃
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………、?
[103号室の前に辿り着いてから、ふっと小心者の、違和感。
大荷物を、両手で抱え直しながら、一度だけ振り向いた。 影はちゃんと、私の後ろに着いていて、引っ張られたような違和感の正体は、分からなかった。 そんなこんなで、そわそわしてる内、お隣102号室>>335]
……ほ、宝生さんは、お菓子、食べますか?
[雄雄しい筋肉に、合成着色料はあまりにも似合わない。 そんな思いもあって、小声で。]
(341) 2013/09/02(Mon) 23時頃
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