64 さよならのひとつまえ
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【赤】 女主人 ダーラ ティソ! 今日がお前の命日だ!
似合いすぎて怖い。
(-0) 2014/03/27(Thu) 01時頃
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―翌朝・自室―
[昨日は部屋に散らばる紙吹雪に拗ねてふて寝した。よって片付けは今だ終わらず。 例によって朝は弱い。それでも仲間が旅立つのなら、窓を開けて見送る。 バスを待つ宗介の姿を見とめれば。]
(そういえば、俺の薦める菓子を喜んで食べたのは)
[――お前だけだったなと、今更ながらに積み重ねた記憶を蘇らせる。
博の衝撃的な告白には目を丸くし。 告げられた対象の名前に驚いたわけではない。 確信は無かったが、予感はあった。]
(…告白はしないって言ってたじゃないか)
[やられた。]
(19) 2014/03/27(Thu) 01時半頃
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[入れ違うように>>1新たに同級生の名前が呼ばれるのを聞けば。 二人の顔を脳裏に描く。]
……。
[いつものように二度寝しようとしたが、なぜか眠気は降りてこず**]
(21) 2014/03/27(Thu) 01時半頃
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[>>24どうしたと問いかける声は、いつも寝ている自分に対する事だとすぐに気が付く。]
博、凄いな。 ...告白するつもりはないって、言ってたのに。
[ちゃんと告白、したんだな。 声帯は振るわせず、唇の動きだけで形作る。 すぐに話しすぎたことに気が付けば。]
お前に昨夜蹴られた箇所が痛くて眠れないんだよ。
[鈍い痛みを心に抱えて。自分でもルームメイトのものでもない名が、流れるのに耳を傾ける。 床に散ったクラッカーの煌めきが、今はとても遠い。**]
(32) 2014/03/27(Thu) 08時頃
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本人に直接聞いたわけじゃないけど、 ……何となく。
[内心しまったと思う。それでも一度出した言葉は戻せない。 どうやっても。芽生えた想いを、忘れられなかったように。 振り返っても、そこに道は無い。]
『ひろの好きな相手って、同性じゃん。お前、そういうの、気にしないのか』
[知らないがゆえの問いが心を抉る。>>48 気にするさ。今だって気にしてる。 だからずっと動けなかった。]
…そりゃしかめっ面もする。俺はハニーって柄じゃない。
[無愛想で顔立ちも普通で性格も適当。 やりたいことも見えなければ、未来も見えない。 『愛しい人』だなんて、似合わないにもほどがある。]
(65) 2014/03/27(Thu) 19時頃
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そうだな。普通とは言えないんだろう。 でも、俺は博のこと言えない。
―――俺の好きな奴も、男だから。
[切っ掛けはなんだったのだろう。]
(あ。言った)
[初めに抱いた感想はそれだった。 言わないって決めてたはずなのに。 それは去って行った同級生の、紡がれないはず想いを、堪えられなくなった瞬間を見たせいか。 それとも、…『卒業』だからか。
後悔していないと言えば嘘になる。 この瞬間を無かったことにできればと思う。 それでもやっぱり、出した言葉は戻せない。]
(66) 2014/03/27(Thu) 19時頃
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なあ、ありす。 ――お前は俺のこと、気持ち悪いって思うか?
[他者に厳しいようで、本当は誰よりも自分に厳しい。 そんな真っ直ぐな人を。 せめて視線だけは逸らさないように見つめる。]
2014/03/27(Thu) 19時頃
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なあ、ありす、
お前は俺のこと、気持ち悪いって思うか?
[他者に厳しいようで、本当は誰よりも自分に厳しい。 そんな真っ直ぐな人を。 せめて視線だけは逸らさないように見つめる。*]
(67) 2014/03/27(Thu) 19時頃
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[言うつもりなんてなかったのに。 困らせるだけだって分かってたから。
まったく博。 お前のせいだぞ。
お前があんなに、格好良かったから。]
………は?
[反応が恐ろしかった。 被告人の主張は終わり。あとは死刑判決を下されるだけ。 軽蔑の眼差しを受けることを覚悟していた。 1年間一緒に過ごしていた。ずっと黙っていた。 同居人がそうだなんて知ったら、―――反吐が出るに決まってる。 だけれど、裏切りに対する答えは意外すぎて。>>79]
話聞けよ。 だから俺は…人のこと言えないんだって。
(90) 2014/03/27(Thu) 20時半頃
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[気持ち悪いと、その言葉で断罪されるのは自分のはずだった。 気を使われているのかと思った。 優しい奴だと知っていたから。 同じように、こんな器用な嘘を付ける奴じゃないとも知っていた。]
こんな時ばかり優しくするな、似合わないぞ。
[思ってもいない憎まれ口を叩く。 その優しさを痛いと感じる日が来るなんて、考えもしなかった。 …言えるか、馬鹿。 誰に何を話したとしても。
お前にだけは―――言えない。]
(91) 2014/03/27(Thu) 20時半頃
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そっか、そっか。 お互い難義だな、俺達。
[何とか表面だけでも落ち着きを取り戻すと同時に飛来したのは、 驚きと安堵と…失恋と言う名の苦しみ。 拒絶されなかったからと言って、思いを告げられるわけは無く。 彼が同性を想っているというのなら。
瞳に映るのは、彼の''ダーリン''に決まっている。]
…よし。ありがとな、ありす。
[今だけは、その眼を逸らすことなく自分に向けてくれたことに。 どうしようもなく感謝して。]
2014/03/27(Thu) 20時半頃
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そっか、そっか。 お互い難義だな、俺達。
[何とか表面だけでも落ち着きを取り戻すと同時に飛来したのは、 驚きと安堵と…失恋への苦しみ。 拒絶されなかったからと言って、思いを告げられるわけは無く。 彼が同性を想っているというのなら。
瞳に映るのは、彼の''ダーリン''に決まっている。]
…よし。ありがとな、ありす。
[今だけは、その眼を逸らすことなく自分に向けてくれたことに。 どうしようもなく感謝して。]
(93) 2014/03/27(Thu) 20時半頃
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俺もお前が初めて。 仕方ない、初めて同士の縁で黙っていてやるよ。
[何なら指切りでもしてやるぞと、冗談めかして掲げた小指をすぐに仕舞い込む。 一息で怒涛のように送り込まれた苦情に>>102、自然と笑みが浮かぶ。 変わらない態度が嬉しかった。 だから今はそれで満足する。 それ以上望むのは過ぎたる願いだと。
―利政と。>>102 今しがたまで思い浮かべていた名前に、どきりと心が跳ね上がる。
恋愛感情が無いと言われて沸いた心に、あさましいなと苦々しく笑って。]
(…朔太郎、か。)
[彼が「ちゃん」付けで呼ぶのを赦している存在。 ああ。畜生。 あいつも――いい奴だ。]
(130) 2014/03/27(Thu) 21時半頃
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まあ、誰がお前の『ダーリン』でも、応援してやるよ。 どっちにしろ、俺は失恋してるし。俺のことはあんまり気にするな。
ルームメイトのよしみだ。お前はせいぜい幸せになれよ。
[口角を少しだけ上げて―――さあ、笑え。 一世一代の演技は伝わっただろうか。]
(131) 2014/03/27(Thu) 21時半頃
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知ってるよ、おせっかい。
[俺が馬鹿なのも。お前がお人よしすぎるのも。
…前言撤回。 嘘の笑顔に素直に騙されてくれないなんて、 お前、やっぱ…俺にも厳しいな。
だから嫌だったんだ。 告げたらお前、困るだろ。 困らせたくなかったのに、そのまま黙って退寮の日を迎えるつもりだったはずなのに。 きっぱりとした拒絶を選べないのは、――未練か。
掴まれた箇所がひどく熱い。 そこから鼓動や体温がすべて相手に伝わって行く錯覚を覚え、気恥ずかしくなる。]
(191) 2014/03/27(Thu) 23時頃
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じゃ…お言葉に甘えて。 嫌だったら、遠慮なく蹴り飛ばせよ。
[言うが早いか。繋がった手をぐっと惹き寄せ>>147、腕の中に招き入れる。 抵抗されるようなら素直に開放する。 樹央ほど身長にこだわっていた覚えはないが、少し見上げなければいけない位置が、少しだけ悔しい。 暗闇の中、母を求める子のように。腕の中の体温に、必死に縋りつく。]
(192) 2014/03/27(Thu) 23時頃
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[5つ年上の兄は何でもできた。
幼い頃は人並みにやりたいことや、夢といったものがあった気がする。 でもすぐに何も無くなった。兄の方が全部上手にできたから。 才能に愛された兄と残りカスの弟。 両親の期待が集中するのも必然だった。
例え兄が失踪した後でも、ありがたいことに、彼らが俺を見る目は変わらなかった。
『今更、あなたには何も期待していない』
優秀な跡継ぎを失った後でさえ、「親」と呼ばれる二人は、はっきりと言い切った。
―――でも、みっともない真似だけは、しないで頂戴ね。
高校に行って、大学に行って、会社に入って、結婚して。 ごく平凡に暮らしなさい。 貴方に望むのは、それだけだからと。
――それ以外は、認めないからと。
(221) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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改めて言われるまでもなく、選びたい道なんて存在しなかった。 高校に入って真っ先に選んだのは帰宅部だ。 それに苦言を呈したのは園芸部の顧問だった。 部活に入るのを望まなかったのは、自分以外にもいたけれど。 彼らはそれぞれ、他にやりたいことを持っていたから。
『見学だけでもしてみないか』
提案を受け入れたことに深い意味は無かった。 見学したうえで断ればいいと思った、それだけ。 なのに結局三年も居続けることになった。
(224) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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夕暮れの部室で、 黄昏に照らされながら、
花を愛でるその姿が、
『いや…綺麗だなって思って。』
今更あれは、お前のことだったなんて。 とても言えないけど。
(225) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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ありがとう、ありす。
[拒まれなかったことにもう一度感謝して。 更に少しだけ力を込める。 零れ落ちた自分の名前を>>206、宝物のように心の中に大切にしまいこむ。]
お前は、立派な花屋になれよ。
[耳元で小さく囁いて。 美しい人の身体をそっと放す。]
(227) 2014/03/28(Fri) 00時頃
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ナユタは、ライジとススムの噂は大丈夫だったのかと考えた。
2014/03/28(Fri) 00時半頃
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おう、愛してやれよ。
[>>234俺の分まで――と続けることはできなかった。 これでおしまい。 夢も、花も、恋も。 高校生活と言うモラトリアムが与えてくれたひと時の幻。 それが終わったら全部捨てるのだと、最初から決めていた。]
ああ。ちゃんと片付けるさ。 全部、片付ける。
[辺りに散らばる祭りの名残と。 艶やかにほほ笑む愛しい人。 キラキラと色鮮やかに輝く夢のような時間は終わりにしよう。]
さようなら、ありす。
[ぱたん、と閉ざされたドアに告げるのは。――まごうことなき別れの言葉。*]
(242) 2014/03/28(Fri) 00時半頃
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―花壇―
[結局、博のようにはなれなかったけれど。 これでよかったと、自分を納得させる。]
だから、知ってるって。
[また一つチューリップが花を咲かせた。色は白――。 お前ら、俺のこと嫌いかと。 苦笑交じりに問いかける。
それも当然かもしれない。 花達を口実にして、自分はずっと彼の側にい続けたのだから。]
分かった、悪かった。 今日は一日中世話してやるから。 ――機嫌直してくれ。
[降参、と両手をあげると。 食事をとるのも忘れて、土いじりに没頭する。]
(251) 2014/03/28(Fri) 01時頃
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[途中で無造作に伸ばしっぱなしだった前髪に気が付けば。 かつて浴場で利一に言われたことを思いだす。>>2:288
ズボンから携帯を取出し。 メールを一通。]
(257) 2014/03/28(Fri) 01時頃
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To:朔太郎 Title:今度時間があったら [本文] 髪、切ってくれないか。
(*12) 2014/03/28(Fri) 01時頃
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To:朔太郎 Title:なし [本文] 怪我って、大丈夫なのかよ。 ならいいよ。無理するな。 手、大事にしろよ。
(*27) 2014/03/28(Fri) 08時頃
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[メールを返信して眉をしかめる。 なんとなくあいつは、人一倍手を大切にしている印象があったから、怪我をしたとは穏やかではない。 乱闘騒ぎがあったとは知らず、嫌な予感に警鐘だけが鳴り響いて。]
寄せ書きか。
[さてどうしたものかと、土が混じり込んだ爪先を眺める。]
(344) 2014/03/28(Fri) 08時頃
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ナユタは、花に何やらぶつぶつ話しかけている**
2014/03/28(Fri) 08時半頃
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To:宗介 Title:RE:おれのしろ [本文] 出世したら行く。 そん時は奢ってくれ。
(*49) 2014/03/28(Fri) 21時半頃
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―花壇―
[こうなったら今日はとことんやってやろうと、部室からホースを持ち出した。 飛沫がキラキラと舞い、そこだけ世界から切り離されたようだ。 みずみずしく生気に満ちた花達。木々の新芽も膨らみ始め、生命の息吹を実感する。 例えひと時でも、すべてを忘れられる気がして。]
(…どう考えでも抱きしめるのはまずかった)
[それでも忘れられないことはある。それが今朝のことならなおさらだ。 あいつの優しさに甘えてしまった。 3年になって同室になった時に決めたはずなのに。 絶対に悟られることは無いようにしようと。 今まで上手くできていたはずなのに。 最後の最後でなんて…失態。
舌打ちをしつつ、丁寧に水を巻いていくと、不意に後ろから呼び掛けられた。]
(427) 2014/03/28(Fri) 21時半頃
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ん?なんだよ。
[ホースの口を指で潰し、水の勢いを殺す。 振り向いてみれば、顔は知っている。多分…同級生。]
ありす?ああ、あいつは同室だけど。
[何となくそいつの口がその名を綴るのに、理由のわからない不快感を覚える。 来やすく呼ぶなよと。 相手は興奮しているようで、説明に要領を得ない。怪我をしているようで、時折身体の箇所を押さえ呻いている。]
ありすに蹴られた? …ああ、そんなの。
――お前が悪いに、決まってんだろ。
[押さえていた指を開放すると。 押し込められていた水の流れが、勢いよく相手の顔にめがけて飛びかかる。]
(428) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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そこまであいつを怒らせられるって、何やったんだよお前。
[理由なんて聞くまでもない。 例え惚れた弱みだと嘲笑われても、これだけは断言できる。 ありすは絶対、悪くない。 なら誰が悪いかなんて、決まっているだろう?
相手の口と鼻に水をあてて、酸素の供給を一時的に減少させる。
今まで何度も蹴られた。…まあ、大体俺が悪かった。加減してくれとは思ったが、仕方ない。
なのに今日は蹴られなかった――。 いきなり男の抱きしめられて、気色悪いに決まっているのに――。 蹴られて当然のはずなのに――。]
(433) 2014/03/28(Fri) 22時頃
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