人狼議事


64 さよならのひとつまえ

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【人】 保険調査 ライジ

─ 深夜の屋上 ─

[十文字の声が聞こえても、今度は心臓は跳ねなかった。
 たぶん今は、そんなもの超えてしまっているのだろう。]

 あー、悪いな。
 こんな最後の最後に、寮則破らせちまって。

[缶コーヒーを投げ渡す。
 声も、冷静なままのはず。]

 月が綺麗ですねって、あれ、夏目漱石だっけ。
 あと、死んでもいいとか……利政に、前、教わったんだ。

[そう話しながら、東棟の屋上の端、ギリギリで校庭が見える位置まで、十文字を誘導してゆく。]

 けど、やっぱ俺には、そういうまどろっこしーの向かねーわ。

[指差し、示すのは、校庭に描かれた月。]

(4) 2014/03/29(Sat) 01時頃

【人】 保険調査 ライジ

[他が消されていたか、まだそのままかは分からないけれど。
 そこにある石灰の月は、半月ではなく、満月に書き換えられている。

 そして、その上に───]

(5) 2014/03/29(Sat) 01時頃

【人】 保険調査 ライジ

[  おまえがすきだ

 新たに書き加えられた文字。

 それから、背に隠していたスケッチブックを取り出し、表紙を開いて十文字に見せる。]

 これ。

 俺がもらっていいんだよな。
 他のも、まとめて。

(6) 2014/03/29(Sat) 01時頃

保険調査 ライジは、メモを貼った。

2014/03/29(Sat) 01時半頃


【独】 保険調査 ライジ

/*
あれ?

(-14) 2014/03/29(Sat) 01時半頃

【人】 保険調査 ライジ

 いつって、今日の昼。
 他も何冊か見たけど、全部、俺だった。

 なに、俺ってこんな風に笑ってたんだ。

[手にしていたスケッチブックをぱらぱらと捲り、閉じる。]

 捨てねーよ。
 明日、全部寮に送る。
 そんで、練習きつくて辛い時とか、そうじゃねー時なんかにも、見る。

(16) 2014/03/29(Sat) 01時半頃

【人】 保険調査 ライジ

 ……さよならは……

 俺だって、そうだった。
 こんなの誰にも言えるわけねーって。
 だから何も言わねーでさ、どうせまた野球ばっかの毎日送ってれば、すぐに忘れんだろーって。

 けど、今を逃したら、俺、ぜってー後悔する。

[>>+4自分より少し高いところにある瞳を見つめようと、顔を上げる。]

 どうしたらって、それ、俺に聞かれても困るんだけど。

[顔を上げたまま、困ったように小さく笑う。]

 それとも、やっぱ俺も、博みてーに叫ばなくっちゃダメかな。
 魔性だとか、近付いたら妊娠するとか、ひっでーことばっかり言われてるみてーだけど、それでも俺は、好きだって。

 ついでに言うなら、謝るつもりもねーし。

(20) 2014/03/29(Sat) 02時頃

【人】 保険調査 ライジ

[視線がずらされる>>+5と、ついこちらも逸らしてしまった。
 途端に、糸が緩んだか、今更のように鼓動が早まり、顔が、耳の先まで堪らなく熱くなってきた。]

 ……んとに、いつのまに描いたんだよ。

[あんな無防備を晒していたのか。
 まさか他に見せてないよな、大丈夫だよな。]

 ぁ、何……?

[出せ、と言われたとおり、前に出した手は、暗がりでは分からないかもしれないが、やはり赤く色付いているし、きっと、少し汗で湿っている。]

(22) 2014/03/29(Sat) 02時頃

【人】 保険調査 ライジ

 知らねーよそんなもん。
 けど、そう思わせる何かがあったんじゃねーの?

[>>+6何故かなど、分かるはずがない。
 けれど別に今更知る必要もないと、放り投げ]

 ……わかった。

[叫ぶのは、ハリセンが怖いのでやめておいた。
 というか消灯過ぎているのだから、いくら何でも拙すぎる。]

(24) 2014/03/29(Sat) 02時頃

【人】 保険調査 ライジ

 お前が遅いんだよ。

[>>+7軽く唇を尖らせ、抗議する。
 一般的男子高校生は、はたしてどちらを支持するところか。]

 うるせーよ。
 もっと早くに気付かせてくれてりゃ、こんなギリギリになって告白する必要もなかったんだよ!

[>>+8ここまでくると、我ながら逆ギレ甚だしい。
 だが、彼の性癖を知った時、どうにもできそうにないと思っていた想いに、微かな希望が生まれたというのは確かで]

 ……嬉しかったけどな、俺は……

[両手を広げたまま、ぽつりと零して]

(27) 2014/03/29(Sat) 02時半頃

【人】 保険調査 ライジ

[その声とほぼ同時に、手の中に落ちたリストバンド>>+9に、目を丸くする。]

 これ……

 え、お前やっぱ……気付……ッ

[卒業証書の筒の中に、リストバンドを放り込んでいたことに、やはり気付かれていたのだろうか。
 動揺に視線を彷徨わせながら、ネイビーブルーのそれを、強く握りしめ]

 分かった、連れてく。

[寮まで、などではない。
 これから先、二軍、一軍……ずっと。]

 ずっと大事にする。

(28) 2014/03/29(Sat) 02時半頃

【人】 保険調査 ライジ

 ちげーよ。

[ずっと>>+10と言われ、短く否定する。]

 多分半年前くらいまでは、俺も、その……あっち側、勝手に囃し立てて、人の気も知ろーとしねーでキモイとか言っちまう、そういう側。

 ……つかマジで嫌いだったんだよ、ホモ。
 小学校の頃、この名字のせいでからかわれたことあったから。

[長くなるから、聞きたければ後で説明すると前置きし]

 だから、なんでかよく分かんねー。
 けど多分、何かあったんだろ、なんかが。

[誰にでも優しいとか、話しやすいとか。
 けれどそれは何か違う気がする。]

(31) 2014/03/29(Sat) 03時頃

【人】 保険調査 ライジ

 い、いや何でも!

[>>+11本当に気付いていないのか、わざとなのかは分からないが、この件は、10年後まで保留にしてしまおう。
 しかしこのネイビーブルーのリストバンドを見るたびに、卒業証書と一緒に眠る、深緑色のリストバンドを思い出してしまいそうだ。]

 なんでも……

 ………。

[顔を覗き込まれ、声が途切れた。
 言葉にする代わり、頷く代わりに、一歩前に出て、距離を詰める。]

(33) 2014/03/29(Sat) 03時頃

【人】 保険調査 ライジ

 ……もしそうだったら、多分、好きなってねーわ。

[>>+12イメージしたのは、よくネタ画像で使われている、ツナギの男だった。
 だから、あれはないと断言する。]

 高校三年間の授業じゃ、こういうもん、全然分かんねーよなー。

[恋愛は、知識や理屈じゃどうにもならない。

 距離が近付けば、15cmの身長差が際立った。
 ずっと「野球が恋人」と言ってきた身に、彼女などいた例しはなく、しかも自分より高い相手に、この両腕はどうすればいいのかと戸惑うが>>+13]

(37) 2014/03/29(Sat) 03時半頃

【人】 保険調査 ライジ

 ぅ、ゎ。

[抱きしめられるままに、背中へと腕を回した。
 バッテリーを組んでいたエースと、抱き合って喜んだことは何度もある。
 けれど別に、それで何かを感じたことはない。
 ただ喜んで、抱き合っただけのことで。

 こんな頬が熱いとか、胸が苦しいとか、経験が無さすぎて目が回りそうだ。
 丁度肩口辺りにある鼻には、十文字の匂いが届く。
 何で、こんないい匂いなのだろう……と思いかけて、全力で荷物を運んで汗をかいた後、着替えすらしていなかったことを思い出し、かたまった。]

(38) 2014/03/29(Sat) 03時半頃

【人】 保険調査 ライジ

[硬直した身は、名前を呼ばれたことで、またフッと力が抜けた。
 かわりに、涙が滲むかと思った。
 いつもとは違う呼び方だった。
 名前で呼んでくる友人は少なくないし、球団への登録名も「頼児」にしてもらってはいるけれど、こんなにも、胸に響いたことはない。]

 すす、む……

 俺の方こそ、その、ありがとう

[絞り出すように声にして、瞼を閉じ、広い背中に回した腕に力を込める。
 広いのに、自分より少し薄くて、何だか不思議な感覚だ。

 腕の力が抜け、目を開ければ、すぐそこに十文字の顔があった。
 吐息がかかるほどに、近い。]

(39) 2014/03/29(Sat) 04時頃

【人】 保険調査 ライジ


 ……す

[これ以上触れてしまったら、離れるのが尚更辛くなってしまう。
 野球より、彼をとってしまうかもしれない。

 だから、もう離れなくては───


      ───いや、違う。]

(40) 2014/03/29(Sat) 04時頃

【人】 保険調査 ライジ

[これは、約束だ。

 遠く離れても、今夜のことはけして忘れない。
 前を見て、進み続ける。
 そしていつか、この夜のように、夢を現実にしてみせる。

 その為の、さよならの前の、約束だ。]

 ……丞……、……

[緊張で、十文字を掴む指先が震える。

 そういえば、以前女子が、食堂で話していた。
 キスしやすいのは12cm差だと。

 それより、3cmほど、差が大きいのだけれど……───**]

(41) 2014/03/29(Sat) 04時頃

保険調査 ライジは、メモを貼った。

2014/03/29(Sat) 04時頃


【独】 保険調査 ライジ

/*
はずかしすぎてふるえる。

(-30) 2014/03/29(Sat) 04時頃

【独】 保険調査 ライジ

/*
こういうのってほんと、いっそエrgの方が恥ずかしくないって、何なんですかね!!!!!

(-31) 2014/03/29(Sat) 04時頃

【人】 保険調査 ライジ

─ 翌朝・バス前 ─

[十文字に預けられたドラムバッグを肩に提げ、一度、バスの中に入った。]

 おー、いた。

[そこで、結局昨夜も会うタイミングを逸してしまったクラスメイトと、ようやっと遭遇することができた。]

 怜二、これ。
 何かかれこれ1週間くらい借りっぱなしなってた、悪い。

[申し訳無さそうに差し出したのは、ずっと返しそびれていた4色のボールペン。
 遅延損害金として、ちょっと塩っぱい男の梅飴も1個つけておいた。]

 眼鏡、そこらに置きっぱなしにしてんじゃねーぞ。
 またな。

[ドラムバッグを隣の席におろし、短い言葉をかけてバスから降りる頃には、そろそろ忘れ物を取りに行った十文字も戻ってきているだろうか。*]

(61) 2014/03/29(Sat) 14時頃

保険調査 ライジは、メモを貼った。

2014/03/29(Sat) 14時頃


【独】 保険調査 ライジ

/*
うん、ぜってー墓下ヒャッハーーーー状態や思ってたwwwwwwww

(-35) 2014/03/29(Sat) 14時半頃

【人】 保険調査 ライジ

─ 深夜の屋上 ─

[+174月間近とはいえ、深夜の風はまだ冷たい。
 なのに今は、こんなにも熱い。
 顔が近すぎて……いくら暗いとはいえ、これでは、顔が耳端まで赤くなっているのが分かってしまうかもしれない。

 もう一歩踏み出せば、軽く爪先立ちすれば、きっと届く。
 けれどたった3cmが踏み切れない。]

 …………。

[手指の力を弛め、唇を固く結び、浮き上がりかけていた踵を、再び地に着ける。]

 ……延長戦、だな……

[あと一歩の覚悟を得る為に。
 はにかんだ笑みを、十文字へ向けた。]

(87) 2014/03/29(Sat) 19時頃

【人】 保険調査 ライジ

─ 翌朝の校庭 ─

[いつもより遅い時間まで起きていたせいか、緊張していた為か、部屋に戻ると、電池が切れたかのように深い眠りについた。

 目が覚めたのは、メールの着信>>+19を受けてから。
 飛び起きて、着の身着のままで向かった先に、十文字の姿があった。


 まだ消されていない、不格好な満月の上の文字の傍らに、もうひとつ言葉が増えていた。]

 ───ッ、ばか。

 おまえ、はずかしーことしてんじゃ、ねーよ……ッ!

[嬉しいのか恥ずかしいのか綯い交ぜになって、自分のことを棚上げし、真っ赤になった顔を掌で覆い隠そうとして]

(88) 2014/03/29(Sat) 19時頃

【人】 保険調査 ライジ

 ……、え?

[「忘れろ」>>+19という言葉に、掌はすぐ離れ、軽く固まったまま十文字を見上げた。

 やはり、これは忘れなくてはならないことなのか。
 おそらく自分に、そんなことはできない。
 だから、否定を口にしようとしたのだが……]

 ………

[続いた言葉を理解しきるよりも先に、距離が詰まる。
 昨夜よりも、もっと近い。

 足りなかった3cmが埋まる。]

(89) 2014/03/29(Sat) 19時頃

【人】 保険調査 ライジ

[ほんの、瞬きするほどの短い間。
 初めて触れた唇は、硬いのか柔らかいのか、比較対象を知らないので分からない。

 乙女でもあるまいに、見開いたままの目から涙が零れた。]

 ───ばか。

[唇が離れて、真っ先に出た言葉が、それだった。]

 そんなん言われたら、すげー頑張るしか、ねーじゃんか。

 つーか、何だよその、我慢できなかったら……って……
 会いに来る……って…………

(90) 2014/03/29(Sat) 19時頃

【人】 保険調査 ライジ

[多分、今、すごくみっともない顔をしている。
 とてもじゃないが見せられたものではないと、十文字の胸元に顔を押しつけ、隠した。
 涙の染みくらい、そのまんま持っていけ。

 我慢なんて
 今だって、もうできそうにないのに

 けれど、進むと決めた道がある。
 立ち止まるわけにはいかない。
 前を見て、進んで、その先にあるものを掴む。

 段ボール一杯のスケッチブックも、耳に届いた名を呼ぶ声も、触れ合った体温も、すべて。
 その為の糧として、邁進する。

 一欠片たりとも、忘れなどしない。]

(91) 2014/03/29(Sat) 19時頃

【人】 保険調査 ライジ

 ……約束、だからな……ッ!

[今度はこちらから、踵を浮かせて唇を寄せる。
 やはり、ほんの一瞬のこと。

 これくらいしておかないと、本当に、すぐに我慢できなくなってしまいそうだったから。
 強く、気持ちを切り替える為の、約束の口吻。*]

(92) 2014/03/29(Sat) 19時頃

【人】 保険調査 ライジ

─ バス内 ─

 そういうわけにもいかねーだろ。

[無事に受け取られたボールペン>>+44に、フッと笑う。]

 とーるに?
 あぁ、一応そのつもりではいた。
 3年間、あいつには世話なったしさ……。

[こっちも色々、それなりに面倒かけられた気もするが、それもいい思い出のひとつ。]

 にしてもお前、あいつと、結構仲良かったんだな。

 伝言サンキュー、あいつにも、お前のこと伝えとくよ。

[笑顔を向け、ひらりと手を振りバスを離れる。
 そして、見送りの輪の中へ混ざっていれば、漸く十文字が戻り、睦井>>7の声が、彼にかけられた。*]

(93) 2014/03/29(Sat) 19時半頃

【人】 保険調査 ライジ

[ノートを十文字に返す睦井を見ていると、何故だか、胸が詰まった。
 まさか……との思いもあったが、彼の口から「友達になりたかった」>>9と出されれば、それで今は、納得した。
 けどやはり、それだけではないように映る横顔に、苦く、眉根を寄せそうになった矢先───星が散る。>>10

 おまっ……それ持ってたのかよ!

[ずるいぞと笑いながら。
 散った星のひとつを摘み上げた。]

(94) 2014/03/29(Sat) 19時半頃

【人】 保険調査 ライジ

[>>+29敬礼する十文字に、ゆるい敬礼を返しながら、口の中だけで「またな」と小さく呟いた。

 想いはもう、桜の樹下で伝えきった。
 これ以上口を開くと、今度出てしまうのは、ただの我儘になってしまいそうだったから。


 去って行くバスを、見えなくなるまで見送ってから、静かに寮へ引き返す。

 メール>>+31に気付いたのは、その時。]

 あい、つ……ッ!!

[バス前で、他の寮生達には見せまいと堪えていた涙が、また溢れ出す。
 零れる前に、自習室に駆け込んだ。]

(99) 2014/03/29(Sat) 20時半頃

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