― エレベーター ―
[B1階で停止させてあるエレベーターの前。
最上階は展望デッキにつながるもの。一面がガラス張りで、昼間ならば大海原と客船の勇姿が。夜でも満点の星を眺められるエレベーターだが、
低い位置、船の下層に下ろしてしまえば見えるのはただの壁。
そこに、べっとり汚れがついていた。もう拭われた後と見えるが、周りがピカピカに磨かれているだけにやっぱり見ればわかる。
清掃カートをその前まで押して来て扉を開けると、深刻な顔でアンリの顔を見た]
俺が中にいる間、ドア閉まんないように開けてて。絶対開けてて
そんでもし俺の様子がおかしかったら外に引っ張り出してくれる?
[命がけだから。とものっそい大げさに言った。
お掃除グッズを持って箱の中に入った後、もう一回振り返って念を押す]
押すなよ押すなよのネタじゃねぇからな!
本当に怖いんだからな!
(@69) 2014/06/15(Sun) 01時頃