[拒絶されなかった。同じように思っていてくれた。そのことにホッとするけれど、だからこそ余計に、このまま黙っているわけにはいかないと思った。
自分が逃げ出してしまわないように、彼の手に触れて呼吸を整えて]
アンダーバーさん、俺は、貴方に言わなきゃいけないことがあります。
……このオフ会は、ただのオフ会じゃないんです。
サイモンディレクター、俺の上司が企画した、テレビ番組の撮影なんです。
素人さんのリアルな表情を撮る恋愛バラエティという建前で、
皆さんに黙ってカメラを回していました。ずっと。
[ただの「ジェレミー」としてだけ彼の前にいられればよかったけれど、
会いたいと思ってくれた、その上で騙し続けることが自分にはできない]
ごめんなさい。オフ会のスタッフだなんて言って、貴方を騙していました。
騙していたのに、 貴方を好きになってしまった。
[ごめんなさい、と。もう一度呟いて。どんな反応でも受け入れるつもりで、静かに彼の目を見詰めた]
(@53) 2014/06/13(Fri) 19時頃